デート・ア・ガッチャード 〜CONNECT HEARTS〜 作:エルミン
マルガム二体との戦いから数日後。
十香はフラクシナスで検査、琴里は司令官としての仕事があり、栞も父親に会いに行っており不在のため士道が錬金連合を訪れると、中に私服を着た折紙もいた。
ちなみに、折紙のアルケミストリングは宝石が青より一段階上の緑色である。
「鳶一!?」
「・・・五河 士道」
「お前、どうして・・・」
「私も錬金術師。あなたが仮面ライダーなのは、サンジェルマン総帥から聞いている」
「鳶一もだったのか・・・」
「折紙」
「え?」
「私の事は折紙で良い、私も士道と呼ぶ・・・風鳴 栞みたいに名前で呼んで欲しい」
ズイッとよって名前呼びを頼む折紙。何とも言えない圧力を感じ取り、頷く。
「わ、わかった・・・折紙」
「よろしく、士道」
「それで鳶・・・折紙も錬金術師って事は戦えるのか?」
「もちろん。私にはこれがある」
折紙が作業をしていた台の上に、ある物が置かれていた。
「”ヴァルバラド”になるための武器、ヴァルバラッシャー。私が連合の協力を得て自分で作った」
「自分で!?すげぇな・・・」
「私も、私の両親も武器の錬成や戦闘に特化した武装錬金術が得意」
ヴァルバラッシャー。調整レンチに紫色の巨大レンチを連結させたような形状をしていて、ちょうどライドケミーカードが入るスペースもある。
折紙はスカートのポケットから三枚のライドケミーカードを取り出して見せる。
ビークル属性レベル6、マッドウィール。
ビークル属性レベル4、ゲキオコプター。
ビークル属性レベル8、ガッツショベル。
折紙が自分で回収したケミー達だ。見せ終えてから、士道に頭を下げる。
「私から仮面ライダーのあなたにお願いする。一緒に、マルガムと戦い冥黒の三姉妹の野望を阻止してほしい」
「わかった。一緒に戦おう」
「・・・感謝する。お礼に私をあげる」
共闘の申し出を受け、士道はそれを受諾した。すると、着ている服を脱ぎだしたので、士道は慌てて止める。
「ちょっ、何してんだよ!?」
「協力のお礼。私の体で払う」
「いや、いらないからな!?」
「それなら、私が好みになるようにする」
「危ない言い方するなよ!?」
そんなやり取りをしていると、折紙に連合のエージェントから連絡が入る。
マルガム二体の目撃情報が入ったのだ。二人はすぐに現場へ急行する。
士道と折紙が現場につくと、エージェント数名が錬金術で足止めをしていた。
すぐ近くのエージェントに声をかけると、マルガムの情報を教えてくれた。
マルガム化していたのは、一般人だ。ガラの悪いおじさん達で、たまたま近くにいたケミー二体を取り込んでしまったのだ。
マルガムは、忍者のようなのとジュース缶が怪人になったようなマルガム。ニンジャマルガムとエナジーマルガムだ。
「下がって、私達がやる」
折紙はエージェントを下がらせてヴァルバラッシャーを開き、マッドウィールのカードを入れて閉じる。
《ガキン!》
「ウィール!」
《マッドウィール!》
《ゴキン!》
「鉄鋼」
《ヴァルバラッシュ!TUNE UP!MADWHEEL!》
ヴァルバラド・・・折紙が錬金連合協力の元、
下半身は煤で汚れた作業服のような白いスーツ、上半身には錆びた赤紫色の鎧を纏っている。だが、脆さは全く感じさせない。
更に士道もガッチャードに変身。
《ホッパー1!》《スチームライナー!》
「変身!」
《スチームホッパー!》
ガッチャードとヴァルバラド、ニンジャマルガムとエナジーマルガムによる戦いが始まった。
まず、ヴァルバラドとエナジーマルガムの方だがマルガムは頭からエナジードリンクのグミみたいな弾を複数飛ばしてくる。
ヴァルバラッシャーを振り回して全て打ち落としながら、どんどん距離を詰めていく。
弾が効かないとわかったエナジーマルガムは、エナジードリンク状の液体を吹き出して大きな握り拳を形作り殴る。
ヴァルバラドは横にローリングしてかわして、更に距離を詰めるべく走る。
ヴァルバラドを止めようと液体の拳を複数に分散させて拳の雨を降らせるが、ごつい見た目に反した俊敏な動きで避けつつ、ヴァルバラッシャーで複数回直接攻撃。
倒れた隙をついてヴァルバラドはヴァルバラッシャーを開き、ガッツショベルのカードを入れてトリガーを引く。
《ガキン!》
「ガッツ!」
《ガッツショベル!》
《ゴキン!》
《ヴァルバラッシュ!TUNE UP!GUTSSHOVEL!》
ヴァルバラドはヴァルバラッシャーにガッツショベルのライドケミーカードを装填して強化錬成した姿・・・ガッツショベルカスタムとなる。
ガッツショベルの力で左腕に「ショベルバーサーク」と呼ばれる強化錬成アームを装着、パンチ力が通常のヴァルバラド以上に増加させる。
《SCRAP》
《ヴァルバラブレイク!》
ヴァルバラッシャーのタイテンスクラッパーを締め、トリガーを引いて必殺技を発動。
左腕のショベルバーサークにエネルギーを集中させ、オーラショベルと呼ばれる大きなショベルカーのエフェクトの展開。
それを力いっぱい振りかぶり、エナジーマルガムを岩や地面を削り取るように攻撃。
その威力は高く、エナジーマルガムはその攻撃に耐えられず倒され宿主の男が倒れる。
ガッチャードもニンジャマルガムと戦っていた。ニンジャマルガムは忍者らしく分身の術の様に複数に分裂。
俊敏な動きで翻弄しつつ、両手にクナイを持ってすれ違い様に攻撃を仕掛ける。
ガッチャードはそれを腕で防ぎながら隙を伺う。そしてニンジャマルガムも分身の術や高速移動は長く続かないのか、息切れしながら一人に戻って止まる。
その時を待っていたガッチャードは、ガッチャートルネードを出して素早く接近して連続で切り裂く。
ニンジャマルガムは倒れ地面を転がるが、起き上がった直後にエネルギーを固めて作った大きな手裏剣を投げつける。
だが、ガッチャードは走りながら大きな手裏剣をガッチャートルネードの刃で受け流してがら空きの懐に入り腹を刺すように攻撃。
マルガムの体を貫通はしなかったが、確かなダメージは与えたようで刺された腹を抑えて後退るニンジャマルガム。
そしてガッチャードは必殺技を発動する。
《スチームホッパー!フィーバー!》
ライダーキックを決め、ニンジャマルガムは爆発。それと同時に、ヴァルバラドもエナジーマルガムを倒した。
変身を解いた士道は、二枚のブランクカードを出して二体のケミーを受け入れ、ケミー達も礼を言う。
「サスケマルにエナジールって言うのか・・・よろしくな」
「サスケマル!」
ジョブ属性レベル6、サスケマル。
「エナジー!」
アーティファクト属性レベル4、エナジール。
戦いを制した士道達によって、新たに二体のケミーを仲間になったのであった。
戦いを終えた後、後処理をエージェントに任せて二人は連合に戻っていた。
「士道、いい戦いだった。仮面ライダーになって日が浅いとは思えない」
「いや、俺はまだまだだよ。折紙の方が強かった」
「両親みたいな錬金術師になりたいと、幼い時から頑張っていた」
「折紙の両親も錬金連合の所属なんだよな?」
「そう、今は長期の任務を受けていて不在。その間、カリオストロさんが私の保護者代わり」
「あの人、面倒見良いもんな・・・あ、そうだ」
「?」
「これからもよろしく」
「もちろん」
話を終えて士道が握手のため右手を差し出す。折紙も答え握手を交わした。すると、折紙は士道を引っ張る。
「・・・このまま寝室まで連れてって、共闘のお礼に私とあなたで二重錬成する」
「だからそういうのはいいって!?」
折紙から何とか離れた士道。それでも諦めない折紙と追いかけっこになってしまう。
「ホッパー、ホッパー♪」
「ホッパー1、これは遊んでるんじゃなくてぇ!?」
更に、士道と折紙が遊んでいると思ったホッパー1もカードから飛び出して士道を追いかける。
中々に騒がしい終わりとなったのであった。
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少し後。ASTで一人の隊員が辞めてしまった。その隊員は、士道を撃ってしまった隊員だ。
一般人である士道を撃ってしまった恐怖と罪悪感で武器を使う所か見ることも出来なくなった・・・所謂トラウマというやつだ。
士道は生きているが、それを知らない。仮にそれを知っても変わらないだろう。
「・・・・・・はぁ」
燎子はASTのこれからを憂い、深いため息を吐いた。
そして同日。空間震後の復旧も終わり再開した学校。そこで・・・。
「夜刀神 十香だ!皆、よろしく頼むぞ!」
十香が来禅高校の女子の制服を来て、士道のクラスに転校生として入ってきたのだ。
十香は、夜刀神という名字を得ていた。後で琴里から聞いたが、ラタトスクが戸籍を作ったようだ。
「これからよろしくな、シドー!」
「あぁ、こちらこそ」
十香が加わったことで、これから日常が騒がしくなるだろうな・・・そう思う士道であった。
次回予告
士道は仕事を終えて帰ってきたアイドルの少女と再会する。一方、ラケシスがガッチャードライバーを狙い動き出す。
第六話 アイドルが来る!