デート・ア・ガッチャード 〜CONNECT HEARTS〜 作:エルミン
後書きに、物語終盤の書き方について記載しましたので、後書きも読んでいただきたけると幸いです。
十香が生徒になってから数日後。その間に士道は新たなケミー二体を仲間にした。
ジョブ属性レベル2、ドッキリマジーン。
ジョブ属性レベル4、パイレッツ。
二体のケミーを加え、士道達の周りも盛り上がる。
特に十香は、彼女自身の純粋な性格で同じく純粋無垢なケミー達と相性が良いため、あっという間に仲良くなっていた。
そんなある日、士道は駅前で人を待っていた。アイドルとして活動している女の子で、仕事を終えて天宮市に戻って来るのでその迎えに来たのだ。
待つこと数分、駅から走りながら士道を呼ぶ女の子の声が聞こえる。
「だーりーん!」
「ん?」
士道に声をかけたのは紫紺のロングヘアーに整った容姿、抜群のプロポーションを誇る美少女。
「だあぁぁぁぁぁぁりいぃぃぃぃぃぃん!!」
「美九、久しぶボォッ!?」
女の子は士道を見ると、凄く嬉しそうな満面の笑顔になり、「だーりん」と呼んで抱きついてくる。
その衝撃で変な声が出てしまうが、踏ん張って倒れる事は回避した。
「だーりんだーりんだーりん!お久しぶりですだーりんと会えて嬉しいですぅ!二週間ぶりですよ!」
「あぁ・・・久しぶりだな・・・美九」
この女の子の名前は、「
天宮市を中心に多くの場所で活躍しているアイドルであり、歌は上手いしダンスも出来る。
美九とは、士道が中学生の時に出会っていて、その時から仲良くなり美九が抱えていた問題の解決に尽力して今に至る。
可愛い女の子好きで男性に苦手意識があるが、士道だけ例外で”だーりん”と呼び好意を素直に伝えている。
その後。何とか落ち着いたところで、二人で並んで街中歩く。
美九は士道と居られるのが凄く嬉しいようで、腕を組んで満面の笑顔である。
現在歩いている道中は人通りがないが、もしファンに見られたら大変だろう。
「えへへ~、だーりん♪だーりん♪」
「っていうか、アイドルが良いのかよ?その、記者とかに見られたら」
「大丈夫ですよ~。何があっても、だーりんがいてくれるから・・・どんなに辛い事があっても平気です」
見上げる美九は、士道への信頼に満ちている。
「なら、その信頼に応えられるように頑張らないとな」
「あーん・・・もう!だーりん格好良すぎ問題発生中ですぅ!」
微笑みながら答える士道に、美九は喜びでもっと深く抱きつく。
高校生にしては大きい胸が腕に押し付けられるが、士道は理性を稼働させて耐える。
「見つけましたわぁ」
そんな女の声が聞こえた瞬間、黒い塊が大量に連なったものが士道達を目掛けて急速に伸びていく。
士道は瞬時に気付き、美九を庇うように抱きしめる。
黒い塊は士道と美九を飲み込んで、廃工場の中に入れてしまう。
中に放り込まれる二人。そんな二人の前に冥黒の三姉妹の一人、ラケシスが現れる。
「ごきげんよう、デート中だったかしら」
「冥黒の三姉妹か」
「ラケシスと申しますわ、さぁあなたの持つケミーとドライバーをいただきましょう」
ラケシスはカードの中のケミーでマルガム化する。
インセクト属性レベル5、アントルーパー。
アントルーパーは悲痛な声を上げながら士道に助けを求めるようにもがくが、ラケシスに取り込まれアンツマルガムになってしまう。
「そのケミーは必ず助ける!美九、下がってろ」
《ホッパー1!》
《スチームライナー!》
「変身!!」
《ガッチャーンコ!スチームホッパー!》
美九を下がらせ、士道はガッチャードに変身。立ち向かおうとした瞬間、アンツマルガムの能力で地下空間に美九と共に入ってしまう。
「な、何だよここ・・・マルガムの能力か?」
「・・・・・・」(ポケー)
美九は先程からの展開に呆然状態なので、ガッチャードが一旦正気に戻して移動しながら事情を説明。
「ええと・・・つまりハ◯レンと武◯錬金で変身ヒーローをシンクロ召喚ですかぁ?」
「何故その作品名が出てくる・・・っていうかシンクロ召喚って・・・まぁそれでいいや」
「ガッチャードでしたっけ。変身しただーりんも格好いいですぅ!でも、女の子に変身してくれればもっと嬉しいですねぇ」
「それは断る」
「ショボーンですぅ・・・」(´・ω・`)
よくわからない納得をした美九に呆れながらも、自身を無理矢理納得させた士道。
それから二人は走ってこの迷宮を抜けようとするが、いつまで経っても抜けれずアンツマルガムが分身であるコマンドを出して襲いかからせる。
アンツマルガムも特殊な酸の放出による遠隔攻撃を行う。ガッチャードは美九を抱きかかえジャンプして回避。
着地してから、美九を下がらせ対処を行う。
「美九、下がってろ」
「は、はい!」
美九が下がると同時にコマンド二体が襲いかかるが、バックステップで攻撃を回避してガッチャードはガッチャトルネードを出し、アッパレブシドーのカードを装填。
水色のエネルギーを刃に纏わせ、拳で殴りかかってきたコマンド二体の攻撃を身を屈めて回避し、カウンターの要領で二体の腹を一閃。
爆発して倒されるコマンド達。そのままアンツマルガムにエネルギー矢を放つ。
アンツマルガムは天辺に張り付いて矢を回避し、酸を吐き出す。
ガッチャードは現状を打破する方法を必死に考えている。
トルネードの遠距離攻撃は、アンツマルガムの高い俊敏性で回避されてしまう。
接近戦に持ち込もうにも、酸の攻撃があるので迂闊に近寄れないし冥黒の三姉妹がなったマルガムはやはり強いので隙も少ない。
必死に考えた末、いい方法を思いつき実行するべくエナジールとサスケマルのライドケミーカードを取り出す。
「サスケマル、エナジール、お前達の力を見せてくれ!」
《エナジール!》
《サスケマル!》
《ガッチャーンコ!エナジーマル!》
エナジーマルのワイルド態となる。
全身が液状化しており、ガッチャードライバーもそのまま腰に装着されている。
溢れるエナジーで様々な忍術を繰り出す特殊形態。肉体はエナジーリキッドで構成されていて、形状を自由に変化させることが可能なのだ。
エナジーリキッドの形態変化を使って激しい水流と回転によってあらゆるものを斬り裂く、「ワイルドエナジーマルシュリケン」を生成。
回転の勢いが増すほどエナジーが溢れていき、切れ味も増していく手裏剣を投げていく。
酸で撃ち落とそうとするが、ワイルドエナジーマルシュリケンは軌道も自由に操作して酸を避けてアンツマルガムに直撃させてダメージを与えた。
床に落ちるアンツマルガムに、全身を握り拳の形に変えて思いっきり殴る。
その衝撃は大きく、吹っ飛ばされて壁に激突する。ダメージが大きいのかすぐに動けそうにないので、今度はヴェノムダケとディープマリナーのカードをドライバーに入れてフォームチェンジする。
《ヴェノムダケ!》
《ディープマリナー!》
《ガッチャーンコ!ヴェノムマリナー!》
鮮やかな色合いをしたヴェノムマリナーのライダーモードに変身を完了する。
腕の「ヴェノミックスクリュー」は キノコの傘の裏と似たような形状のスクリューである。
肩に「パッシブレラ」と呼ばれる魚雷管制装置から魚雷「ディープトルピード」を発射する。
壁に激突したままのアンツマルガムが避けようとしたが、エナジーマルの攻撃によるダメージが残っていて上手く動けず魚雷が直撃する。
倒れるアンツマルガムにトドメをさすべく、ドライバーのレバーを操作。
《ヴェノムマリナー!フィーバー!》
潜水艦にキノコが付いたようなワイルド形態になり、地面を流体化させて潜ってアンツマルガムに急速接近。
近くで飛び出し、ライダーモードに戻って水を纏ったキックを放つ!
アンツマルガムに見事命中し、爆発。解放されたアントルーパーをカードに受け入れる。
すると周りの空間が歪み、元の廃工場に戻った。ラケシスは立ち上がり拍手を送る。戦いのダメージはあるようだが余裕を崩さない。
「今回はここまでにしておきますわ。またの機会に、ご機嫌よう」
そう言ってワープで姿を消す。安全を確認してから変身を解き、美九と一緒に出る。
美九はテンション高く士道の腕に抱きついて、ガッチャードとして戦っていた士道の勇姿を褒めている。
「さっきのだーりん、本当に格好良かったです!」
「ありがとな。でも俺は悪人からケミーや襲われている人を守りたくて、がむしゃらに頑張ってるだけさ」
「・・・・・・私の時も、そうでしたよね」
「美九?」
「中学の時も、だーりんが私の為にってがむしゃらに頑張ってくれて、励ましてくれたから私は救われたんですよ」
「あの時はとにかく必死っていうか・・・それに”あの人”が手伝ってくれたからっていうのもあるだろ」
「それでも、だーりんがいてくれたから今の私がいるんです。もしあの時だーりんに出会っていなかったら・・・。
今の私は男性嫌いを悪化させて、凄く酷い人になってたと思うんですよぉ」
美九は士道に、とびっきりの笑顔を向けて言う。昔から今この瞬間に至るまでのたくさんの感謝を込めて・・・。
「だから私は、
「「むむむむむ〜〜〜!!」
「士道を取り戻すため、実力を行使する」
「それはだめ。でもやっぱり、美九さんは強敵!」
そんな二人の様子を十香と琴里(白リボン)、折紙と栞は頬を膨らませながら隠れて見ていた。
錬金連合から異変発生の知らせを受けて駆けつけた栞と折紙、そして士道を心配して十香と琴里も栞に同行。
ちなみに、折紙は十香と琴里は初対面であるため簡単に自己紹介は済ませた。
この四人の中で栞は士道と同じく中学の時に出会い、士道に頼まれて女の子同士だからこそ出来る事でサポートしていた事がある。
栞から中学時代の事件を除いて最低限の事を聞いた十香達は、強力なライバルに嫉妬心を抱く。
栞も士道に素直に好意を示す美九に強いライバル心を抱いているが、同時に良き仲でもある。
「美少女センサーに反応ありですぅ〜〜〜!!」
その時、士道から離れて美九が猛ダッシュで十香達に接近。折紙は回避したが十香と琴里は美九に抱きつかれる。
「な、何をするのだ!?」
「ギニャーッ!?」
「あーん、こんなに可愛い子達に会えるなんて幸せですぅ〜!」
「美九さん、相変わらず過ぎ・・・」
「栞さん、お久しぶりですぅ!後で栞さんもギューさせてください!あと、そちらの白い子もお願いします!」
「断る。私を抱きしめて良いのは士道だけ」
美九は折紙の言葉を聞くと、二人から一旦離れて折紙に寄る。
「あなたもだーりんLOVE勢の方ですねぇ!・・・・・・取引しませんかぁ?
だーりんの中学時代の秘蔵写真を差し上げますので、ハグさせてくれませんかぁ?」
「・・・詳しく」
「いい加減にしろ」
「ミクロン!」
そんな美九の暴走を止めるべく、美九の頭にチョップして黙らせた士道であった。
その後、士道によって美九の帰還を祝う事と皆の交流の場とするため五河家で夕食を共にする事になった。
士道、十香、栞、琴里、美九、折紙の六人で食卓を囲む。
今日あった戦いについて話したり、アントルーパーを皆に紹介したり、皆で色々な話をしたりと大いに盛り上がった。
余談だが、後日に美九と折紙の取引は成立。
美九は中学時代の士道の写真を提供し、折紙は高校二年に進級して同じクラスになってから撮った写真を提供。
そしてお互いにハグしていった。二人によるこの取引は、写真以外のあらゆる物で今後も続いていく事になる・・・。
「この写真は今の士道が体操着に着替え中の写真。鍛えられている体つきが最高」
「これは中学時代のだーりんが、一緒にクレープを食べた時クリームがほっぺに付いたのを指で取っている写真ですけどぉ、その仕草が可愛いでしょう?」
「素晴らしい・・・美九、あなたは神?」
「いえいえ、折紙さんには及ばないですよぉ」
士道本人にはまだ、気付かれていない・・・。
次回予告
ケミーの情報を入手し向かった先は、人の少ないボクシングジムであった。
第七話 震えるレスラー魂
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美九は既に精霊になっていますが、その事は周囲に秘密にしています。
士道と美九の出会いの話は、デアラ原作六巻の時に書きますのでお待ち下さい。
ガッチャードを見ながら物語の構想を考えていますが、ガッチャード本編の四十三話(百二体目のケミーの話)以降は、本編と違う感じになりそうです。
デアラ側の最終決戦を含めて書くとなると、ガッチャード本編通りに書くのは不可能と考えました。
なので、四十四話以降のガッチャード側の話は本編と違う感じになるかと思います。
結末は今時点ではまだ不明ですが、結末はデアラ側の結末と合わせて考えるようにします。
敵の再マルガム化も本編と違う感じになるかと・・・(そこにレプリケミーがいるじゃろ?)
そんな感じですが、よろしくお願いします。