D’s——聖なる歯車   作:グレン×グレン

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 先日は体調不良とメンタルの不良が重なり、投稿を見送っておりました。

 まぁだいぶ持ち直したので、エクスカリバー編最終話の投稿です!!



第十話 新生、グレモリー眷属!!

—月宮光希—

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ふと我に返ると、ヴァーリ達が到着していたわね。

 

 まったく困ったもんだわ。常日頃から罪悪感とは麻薬中毒のように付き合っているけれど、ディーバギアを使用するとそれが増大化するのが難点だわ。

 

 他のディーバギア保有者は、よくこんなものを扱えているわね。私だけの場合かとも思ったけれど、どうも光也も似たような状態らしいし。

 

 とはいえ、既にコカビエルも捕縛されている辺り何とかなったようね。

 

「ふふ。至ってもないし多勢で仕掛けたとはいえ、コカビエルをあそこまで追い込むとはね。まぁ、俺の宿敵である以上はそれぐらいはしてくれないとね」

 

 そう言いながら、ヴァーリは既にコカビエルを抱えている。

 

「悪いがコカビエルはこちらで裁かせてもらう。他の連中はくれてやるから好きにするといい」

 

「いいでしょう。そちらのエージェントにも力になってもらった以上、その程度は譲歩するべきですからね」

 

 銀髪の女悪魔がヴァーリと話しているけど、あれがグレイフィア・ルキフグスね。

 

 ……さて、問題は此処からどうするか、ね。

 

 そんなことを思っていると、ヴァーリがこっちに近づいてきた。

 

「ああ、それとアザゼルから緊急通信コードをもらっていてね。君に渡すようにと言われているんだ」

 

「それは分かったわ。で、そっちはどうするの?」

 

 私がそれを尋ねると、ヴァーリは小さく肩をすくめる。

 

「アザゼルからはコカビエルの一派以外と戦うなと言明されていてね。ちょっと興味深い者もいるがやめておくよ」

 

「本当にやめてよね。後ろから刺すわよ」

 

 ヘタすると光也がターゲットにされかねないし、一応釘を刺す。

 

 ま、私が今の状態で挑んでも勝算は一割だってないけれど。

 

 クロスカリバーが無事ならやりようはあったけれど、この状況下ではどうしようもない。アームズディーバインになったところで時間が稼げる程度でしょう。

 

 それでも命がけでやってやるという意思を見せると、ヴァーリは小さく微笑んだ。

 

「その意思は見事だけど、今回ばかりはよしておこう。……じゃ、帰っているよ」

 

 そういうヴァーリは軽く飛び始める。

 

 ただその時に、イッセーがなんか不満顔を向けてきた。

 

「あ、おい!」

 

「ふふ。何かあるのなら強くなってくれ。期待しないで待っているけどね」

 

 と、相手にせずにヴァーリは飛び去って行く。

 

「なんか話したの?」

 

「ドライグがアルビオンと少し。なんていうか、因縁がある関係に思いにくかったですけど」

 

『まぁそういうな。宿主同士が敵意を向き合わないことも珍しいがな』

 

 なるほどね。そういうこともあるんでしょう。

 

「ま、あいつバリバリの戦闘狂だしね。赤龍帝以外にも戦いたい奴が多いってことなんでしょ」

 

「え~。俺、別に好き好んで殺し合いとかしたくないからよく分かんねぇや」

 

 そっちのほうがいいとは思うけれどね。

 

 ま、歯ごたえのある仕事をしたいってのは理解できなくもないけれど。

 

 それが行き過ぎた結果がコカビエルだし、後先とか最低限の折り合いはつけてほしいものね。平和であるならそれに越したことはないわけだし。

 

「……お疲れ、光希」

 

 と、光也がこっちに来たわね。

 

 お互い苦笑しちゃうけど、まぁ実際あれなところも見せあったようなものだしね。

 

 とはいえ今後はどうなるか。

 

 三大勢力のトップたちが、もれなく戦争を再開する意思がないのは分かった。と言っても、そこからどうなるかは分からない。

 

 基本として私達はこの後帰還するでしょう。少なくとも、駒王町に来ることはまずないわね。組織も違い対立している以上、別々の仕事と任地にい続ける。

 

 ……ちょっと寂しいと考えるのは、情けないわね。

 

 再会できたことがまず奇跡。それも、お互いに謝り合うことができたのなら上々ってものでしょうに。

 

 ただ、私と同じことを光也も思っているみたいね。

 

「連絡先は交換するわけにはいかないのが残念だね」

 

「それは同感。組織的にね」

 

「……え? 俺、母さんがイリナに携帯の番号教えてるんだけど」

 

 それは大変ね。

 

 あとで電話番号を変える手間がいるのかしら。ちょっと同情するわ。

 

 そう思っていると、どうやら木場祐斗達が何かを話しているみたいね。

 

「あ、俺は部長達の方に戻ってます!」

 

 イッセーはそう言うと走り去るけど、さてどうしたものかしら。

 

「おーい! 光也くん大丈夫?」

 

 私が何か言いかけるより先に、神父服の男が光也に駆け寄る。

 

 光也は私に片手を揚げて詫びてから、すぐにそいつと話し始める。

 

 あいつがデュリオ・ジュズアルドでいいのかしらね。

 

 教会が誇る最強の現役悪魔祓い。見る感じちょっと緩い気がするけど、そんな奴だからこそ光也の過去を知って部下にしているかもしれないわね。

 

 なら、大丈夫か。

 

 今後敵として殺し合うことだけは避けたい。だけど、組織の者達が敵とみなして戦うことを止めるわけにはいかない。だからこそ、私達が互いの組織に殺されて終わる可能性は少なからずある。

 

 だけど、彼みたいな上官がいるなら光也は大丈夫。私が死んでも乗り越えてくれる。

 

 本当に、よかった。

 

 そう心から思えることに自然と笑顔になっていると、私の通信機に通信コードが走る。

 

 あ、ヴァーリが渡してきたあれね。

 

「……もしもし、総督ですか?」

 

『おう。光希、無事だな?』

 

 総督のフランクな第一声に、私は軽くため息をつく。

 

 気質の問題かしらね。もうちょっと厳しめに対応してほしいと思うことが数多いわ。

 

「どうしました? 報告についてはまとめる時間が欲しいのですが」

 

 流石に色々あって、少し休憩してから後始末に取り掛かりたい所ね。

 

 というか、神の子を見張る者ってそういうところで緩めなはずなんだけど。

 

 緊急コードを渡してまで一体何を伝えたいのかしら?

 

 私が首を傾げていると、データがスマートフォンに届く。

 

『データはそちらに渡しておくが、それが新しい任務の拝命書だ。サーゼクス達には伝えてるから、きちんとやってくれよ』

 

 いきなりな話ね。フリーダムな奴が多いうちらしいけど、一体何を…………。

 

「「…………は?」」

 

 今、心からの言葉がハモった気がする。

 

 ただ、それを気にしている余裕がない。というより、この内容って本当の奴?

 

 予習復習の効率化の為に習得した速読スキル。それをもって五回ぐらい最初から最後まで確認。

 

 間違いは、ないわね。

 

「これ、本当に?」

 

『おう! 今後を踏まえた重要な任務だ。頑張れよ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「はぁああああああああああああああああっ!?!?!??!!?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんか後ろの光也と絶叫がハモったんですけど!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

—兵藤一誠—

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 死に物狂いで戦った次の日。オカルト研究部の部室に入った俺は、もう会わないと思っていた顔を二人も見た。

 

「こんにちは、イッセー」

 

「昨日ぶりだねイッセー君」

 

 そういうのは、光希さんと光也さん。

 

 え、どういうこと?

 

 あとなんで、二人揃って作業服着てるの!?

 

「部長、どういうことなんですか?」

 

「ふふ。それはこれを見てもらった方が早いわね」

 

 リアス部長は俺の質問に、二人を見ながら指を鳴らして答えたらしい。

 

 で、二人の背中から悪魔の翼が生えた。

 

 え、ちょっと待って?

 

 これってつまり、悪魔に転生したということだ。

 

 そしてリアス部長のすぐ近くにいるってことは、だ。

 

「眷属になったんですか!? 教会の外注と堕天使の部下が!?」

 

 何がどうしてこうなった!?

 

 驚愕する俺の隣に、朱乃さんが苦笑しながらお茶を持ってきていた。

 

「あらあら。イッセー君は流石に驚いてますわね」

 

「朱乃さん。どういうことなんでしょうか?」

 

 一緒に来ていたアーシアも困惑してるけど、本当にどういうことなんだろうか。

 

 今回は三大勢力が「戦争再開阻止」で共通していたから共闘したはずだ。

 

 で、コカビエルはどうにかできた。となると共闘も終わるはず。

 

 それがどうしてこうなったんだ?

 

「……お嬢? もしかして説明してないんですか?」

 

「ええ。ここですればいいと思ったからね。ダメかしら?」

 

「ダメに決まってますよね? かなり重要事項なんだから、前もってもうちょっと事前通告とかした方がいいですよね?」

 

 光希さんはリアス部長に呆れているけど、お嬢って呼ぶことにしたんだ。

 

「まぁ、お嬢がサプライズ好きなのは置いといて。これは各勢力トップからの辞令なんだよ。ま、美談を更に美しくする為の戦略的演出なんだろうね」

 

 あ、光也さんもリアス部長はお嬢って呼ぶことにしたんだ。

 

 っていうか、美談の演出?

 

 美談っていうと、俺達三大勢力が共闘したことなんだろう。でも、それを更に美しくする為ってどういうことなんだろうか。

 

 俺が首を傾げていると、リアス部長がちょっと苦笑していた。

 

「実はコカビエルに対処している最中に、天使長のミカエルや堕天使総督のアザゼルに魔王ルシファー(お兄様)が、それぞれお互いに対して和平の提案をする書状を送っていたの」

 

 え、マジですか部長。

 

 三大勢力のトップが、それぞれお互いに和平の申し出を送ってたってどんな話だよ。

 

「あの時は冗談で和平って言ってたけど、瓢箪から駒ってこういうことよね」

 

 光希さんは乾いた笑いを浮かべているけど、そりゃ想像できないよなぁ。

 

 そして光也さんも、苦笑いで肩をすくめている。

 

「あの時点では主の死なんて知らなかったしね。まぁ、功希さんは知ってた可能性があるけど」

 

「どう考えても最重要機密でしょうに。さっすがまだアラサーで大司教に任命されるだけあるわ、うちの兄」

 

 光希さんはちょっと戦慄しているけど、確かに凄い情報だろうなぁ。

 

 そしてリアス部長は紅茶を一口飲んでからこれまた苦笑してた。

 

「三大勢力はコカビエルの暴走を逆手にとって、和平を結ぶ為の動きを本格的に進めているわ。今回の一件を踏まえた情報交換会の名目で会談を開き、その場で和平を結ぶつもりよ」

 

「そうなんですか? 流石に性急すぎる気もしますが」

 

 木場が疑念を抱くけど、リアス部長は逆に首を横に振った。

 

「お兄様達としては、そもそも上手く和平を結ぶ為のきっかけがなかったからしてこなかっただけのようね。チャンスがあるなら即座に結び、その流れを各勢力全体に広げようと思っているみたい。まずは和平を結ぶところから始め、そこから少しずつ民の慰撫を試みたいのでしょう」

 

「別の意味で揉め事大きくなりそうなのは、人間社会の歴史を考えると目に見えているけどね。ただ、異形社会はとにかく睨み合いが酷すぎたし、ディーバギアの存在で更に厄介なことになりそうだし」

 

 げんなりとしながら光希さんも頷いた。

 

 ディーバギア。確か裏社会で蔓延っている、超人に変化するアイテムって話だったっけ。

 

 色々と大変らしいけど、マジモンを見たから気持ちも分かるな。

 

 あんなのが出てくるかもしれないっていうなら、そりゃ必要だろうさ。

 

「そういえば二人は使ってましたけど、どこで手に入れたんですか?」

 

 かなり強いけど、どこで手に入れたのかはやっぱり気になるな。

 

 数年ほど放浪してたみたいだし、やっぱりそれなんだろうか。

 

「それが、気づいたら何時の間に体に宿ってたのよ」

 

「普通のディーバギアは携帯するから、特別性みたいだしね」

 

 と、二人とも首を傾げてた。

 

 え、それって怖いな。

 

 異形にも通用する武装が、気づいたら具現化できるようになっていた。おかしいだろそれって。

 

「しかも使うと、すっごく過去の罪悪感が増すんだ。おかげで使った後は戦闘不能確定でね」

 

 凄い遠い目をしながら光也さんが言うと、光希さんも遠い目で頷いてた。

 

 つ、使い勝手も滅茶苦茶悪いんだな。

 

 なんていうか、もの凄くホラーな展開な気がしてきた。

 

 ま、今考えても分かんないなら仕方ないか。

 

「それで、リアス部長は二人を眷属に?」

 

「ええ。幸い余っていた駒でどうにかできたわ。特に光也が戦車の駒一つでどうにかできたのは行幸ね」

 

 リアス部長はそう言うけど、準神滅具だと戦車の駒で何とかなるのかぁ。

 

「まぁ、こっちも対策は取っていたからね。あとでその辺りの再調整もするんだけどさ?」

 

 光也さんはそう言うけど、どんな対策なのかはちょっと気になるな。

 

 あ、気になるといえば。

 

「そういえば、イリナはどうなりました?」

 

 イリナは神の死を知って、泡を吹いて倒れたからな。

 

 流石にちょっと可哀相だし、幼馴染だから気にはなってたんだよ。

 

 そして光也さんは、ため息をつきながら目を伏せた。

 

「彼女はショックで虚脱状態でね。PMCロザリオが関与する医療施設に収容されたよ」

 

 そうか、そりゃきついな。

 

「流石に見舞いに行きたいけど、無理ですかね?」

 

 教会の人間だしなぁ。悪魔の俺がお見舞いとか、普通は無理だよな。

 

 そう思ったけど、光也さんは遠い目になっている。

 

「いや、今後の展開を考えれば大丈夫だよ。……イリナちゃん、教会を追放されたし」

 

 光也さんの言葉に俺は思いっきり驚いた。

 

 え、追放!? なんかすっごい立場だったのに!?

 

 あ、神様の死を知ったからか。最重要機密っていうし、知っちゃいけない立場だったのが原因か。

 

「……それなりに後でフォローをするつもりのようだけれど、それでも一旦は追放するしかないのでしょう。聖書の神の死、教会内でも極一握り以外に知られてはいけない禁忌でしょうから」

 

 リアス部長は納得している感じだけど、同時にちょっと同情もしているようだ。

 

 ただ、意識を切り替えるとパンパンと手を鳴らした。

 

「そういうわけで、今日の部活は二人の歓迎会よ。ちなみに学園内で職場を紹介したから、今後も顔を合わせることが多いから安心してね?」

 

「……眷属も全員集まりましたし、グレモリー眷属もここからですね」

 

「あらあら。ここもどんどん賑やかになりますわ」

 

 小猫ちゃんが目を輝かせるほどのケーキを朱乃さんが持ってきてくれた。

 

 うっひょ~♪ 朱乃さんの手作りケーキがいっぱい食べれるぞーっ!

 

「これからは同じ部長さんの眷属同士なんですね。よろしくお願いします、月崎さん、月宮さん」

 

「お二人には助けてもらいました。悪魔としては先輩なので、何かあったらすぐに聞いてください」

 

 アーシアも木場も二人を歓迎ムードだし、これはいい感じだ!

 

 部長の眷属も全員揃った。あとは本格的なレーティングゲームに参加するまで鍛えるだけさ。

 

 和平が結ばれれば戦争も起きないだろうし、俺も安心してハーレム王を目指せるぜ!!

 

 よし、頑張るぞー!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

—Other—

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……それで、サーゼクス達が和平を目指すというのは本当なのですか?」

 

「ああ。少なくともアザゼルはそのつもりだ」

 

「許しがたい。そこまで悪魔の誇りを失いましたか、あのまがい物の魔王め!!」

 

「俺としても残念だよ。和平なんて結ばれたら、魔王や天使長と殺し合うことができなくなる」

 

「だから、誘いを受けたと?」

 

「当然さ。俺の夢の為にもここの方が都合がいい。精々互いに利用しようじゃないか。カテレア・レヴィアタン」

 

「いいでしょう。人間との混じり物なのは不愉快ですが、リリンと連絡がつかない以上はルシファーの椅子もあるに越したことはない。少なくとも、あの小娘よりはマシでしょうからね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、こんにちわー。任務かな?」

 

「やぁ。俺が直接出るかはともかく、カテレア達は乗り気でね。こちらからも戦力を少しぐらい出せと言ってきたんだよ」

 

「いいなー。私達は小規模チームだから、こういう時呼んでくれないから」

 

「君が呼ばれないのは別の理由があるからだろう? というか、入団を蹴った俺達にフレンドリーすぎないかい?」

 

「いいじゃない、曹操君。それはそれとして、同じ禍の団の仲間なんだから。一生懸命頑張って、世界を大きく揺らがせよう?」

 

「ふふ、流石はヴァーリと肩を並べうるイレギュラーだ。期待してるよ、地崎明日香」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

—月崎光也—

 

 

 

 

 

 

 

 

 今、俺は久々にカラオケに来ている。

 

 というのも、イッセー君に友達とのカラオケに誘われたんだ。今後を考えて、顔見知りは多い方がいいって感じなのが半分。

 

 もう半分は、光希が本命。

 

 それというのも、イッセー君の変態大問題は同類が二人いるとのこと。自分では説得できる自信がないから、光希に頼んで二人の矯正も試みてほしかったそうだ。

 

 まぁそれは上手くいったんだけど……。

 

『はいはい。ま、半年我慢できたなら手か口で抜いてあげるわ。風俗店だったら万札飛びかねないんだし安上がりでしょ?』

 

 ……こういうこと言ってきたからなぁ。

 

 いやはや。これを苦笑で済ませられる辺り、お互い擦れたというかなんというか。

 

 まぁ、若者が道を踏み外さないで済むのならそれに越したことはないからいいんだけど。特のイッセー君と並び立つ変態ともなれば、性欲が強すぎるからね。俺のような罪業を抱えかねないところはある。

 

 とはいえ、流石に久々のカラオケは疲れたな。

 

「……あ、光也さん」

 

 と、先にトイレに行ってたイッセー君が戻ってきた。

 

「ふふ。何はともあれ、二人も含めて更生できそうでよかったね」

 

「それはもう。まぁ、ちょっと光也さんには悪かったですけど」

 

 ちょっと申し訳なさそうなイッセー君だけど、そこは本当に気にしなくていい。

 

「大丈夫だよ。俺も大概性遍歴がヤバイところがあるしね。今更その程度でとやかく言う気はないから」

 

「光也さん、所属は教会関係ですよね?」

 

 いやまぁ、そうなんだけどね。

 

「PMCロザリオは外注の都合上、信仰心は重視されないから。なんなら教会暗部のハニートラップ部隊に強制講習を受けさせられたし」

 

 どうも、デュリオが真面目に相談したらしい。

 

 素直に過去の罪業を語ったのがよくなかった。エロ方面は信徒は基本対応できないから、その辺りの相談を専門部署に頼んだようだ。いや、まさか教会暗部にハニートラップ専門部隊があるとは思わなかったよ。

 

 恐るべし、教会暗部組織。もしかしたら、紫藤イリナはそっちに所属することになるかもしれない。

 

 思い出して苦笑いが深くなっていると、イッセー君は俺の方を見て何か頷いていた。

 

 いったい何事だろうか。

 

「光也さん。俺、光也さんも光希さんも大事仲間だって思ってますから」

 

 と、イッセー君は言い切った。

 

「俺は仲間の為なら例え火の中水の中です! ディーヴァギアとか明日香って人のこととか大変でしょうけど、力が必要なら言ってください! なんとしても力になって見せますから!!」

 

 ……本当に、眩しいなぁ。

 

 俺は本当は、こういう子みたいになりたかったのかもしれない。

 

 それが何時の間にか、格好ばかり気にしてしまった。強くてかっこいい男のポーズばかりに気が行って、もっと大事なことがあるってことを忘れてた。

 

 うん。なら俺も言うべきだね。

 

「なら俺も、君の、グレモリー眷属の力になるよ」

 

 そう、はっきりと言おう。

 

「俺や光希が前を向いていいなら、君達も向いていい。間違えた経験を持つ先達として、フォローぐらいはさせてもらうさ」

 

 そういうと、俺は飲み物を入れ終えて先に行く。

 

「じゃ、イッセー君はゆっくり飲み物を選んどいて」

 

 そう言って部屋に向かうと、今度は祐斗君がいた。

 

「あ、光也さん。イッセー君はどちらに?」

 

「今は飲み物を選んでる最中さ。言いたいことがあるなら行っておいで」

 

 結構色々あったわけだしね。彼は彼で言いたいことがあるだろうさ。

 

 さて、俺もちょっとは前を向かないと……ね?

 




 と、若干のオリジナル展開としてリアスの眷属がここで全員埋まりました。

 というのも、最終的にゼノヴィアとロスヴァイセはイッセーの眷属になることもあり、速攻で転生悪魔にする必要がないこともあります。というか、この作品では途中途中でオリジナル要素をぶち込む予定なので、二人には多少原作と異なる状況になってもらおうかと思っております。

 ……そして次回からはヴァンパイア編。さらにオリジナル度合いを増していく予定だぜぃ!!
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