D’s——聖なる歯車   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 今日も頑張って一仕事を得たグレン×グレンです~。

 平日の睡眠時間帯の変化にまだちょっと追いついてないですけど、もはや休日の睡眠時間を見直してカバーを試みるべきか。寝だめはかえって悪いとは聞くが、結構ギリギリを詰めた平日の時間帯で寝たりないのがたまる以上、そのあたりで調整しないとまずいなコリャ


第四話 激化する状況

—兵藤一誠—

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 え、マジか。

 

 エロ本みたいな話が、それもほぼほぼNTRじみた話が現実に……あったんだぁ…………。

 

「……今思い返しても自分の愚かさと罪悪感で反吐が出そうになる。というか、たまにフラッシュバックして吐いたことが何度か」

 

「本っ当にごめんなさい。夢に見て飛び起きるぐらいには醜悪なことをしたし、今更だけど自傷行為に走ったことが何度かあるわ」

 

 凄い勢いで暗くなっている。というか、後悔しまくっている。

 

 う、うぉお……。

 

 木場の過去も酷かったし、アーシアの過去も大変だった。ただ、二人の過去は別の意味でやばい。

 

 何が酷いかって、二人はこの場合加害者ってことだよな?

 

 いや、月崎さんは乗せられた形になるけど、それでもその……入れたのなら加害者になるんだよな、これ。

 

「……っていうか、その後更に死体蹴りよね? 会いに行くのも二人揃って遠隔で玩具入れてるのも有村の提案だったけど、ほんと馬鹿だわ私……本当に、ごめんなさい」

 

「いや、まぁショックだったけどさ。つまるところ俺が何も気づかずに手放しだったんだよ。大体、あんなのに怒らずに乗っかる時点で俺もクソだし。……俺、やっぱ糞だよ」

 

 やばい暗いやばい暗いやばい暗い!?

 

 罪悪感と自己嫌悪がミックスして闇があふれている!?

 

「……おいどうするんだよ兵藤!? お前これ、当てられた所為で更にやばくなってないか!?」

 

 俺の所為なのか、匙!?

 

 え、えっと、俺はどうすれば……ってちょっと待て!?

 

「いや待って!? 一番屑なのはその有村って奴じゃないか!? 一番大人な上、明日香さんって人のことかなり適当な扱いしてるでしょ!?」

 

「「それはそれとしてこっちも屑だし……」」

 

 畜生! 絶対俺の言ってること間違ってない自信が今回あるのに、二人の自己嫌悪が酷くて全然解決しない!

 

 でもマジで有村が一番屑じゃね? 自分とエッチなことしてくれる子に対して、その扱い方はなんか違くないか?

 

 つかちょっとまて。話の流れ的に「俺が道を踏み外さないように二人がかつての罪を告白した」的な流れだろ? え、俺比較対象になっちゃうの?

 

 と、とりあえず覗きは頑張ってやめよう。こんなことを明かしてまで俺を説得しようとしてくれたんだ、それぐらいしないと申し訳なくて俺まで闇に沈む。

 

 でもどうしたらいいんだ。この暗さは―

 

「……お話は伺いました」

 

 と、アーシアが両手を組んでそう二人に向き直った。

 

 思わずみんなしてきょとんとなると、アーシアは小さく二人に微笑んだ。

 

「二人の罪の告白は、私達が受け止めました。心から悔いている以上、きっと主はお許しくださいます。それは、かつてシスターだった私が断言できます」

 

 あ、そっか。

 

 アーシアは元シスター。確か教会には、告解とかいう制度があったはず。

 

 その形にするのか。なるほどいいアイディアだ。

 

 ……ここにいるの、二人以外は全員悪魔なのがあれだけど。これ告解になってるのか、凄く疑問だ。

 

「もし、お二人が幼馴染の方に再会できたのなら謝罪するんですよね? その気持ちが本当なら、きっと主は慈悲を賜るはずです」

 

「「……」」

 

 アーシアの言葉に、二人は顔を見合わせるけど、少しして苦笑した。

 

「確かに。謝るって言っちゃってたわね」

 

「そうだね。会えたのなら、その時は」

 

 よかった。とりあえず空気は穏やかになった。

 

 よ、よし! 俺もとりあえず何か言うか!

 

「と、とりあえず! 二人はとっても悪いことをして後悔しているけど、それはつまり悪いことをしてしまって償えるならしたいと思えてるわけですから! うん、そこはもっと前向きでいいと思います!!」

 

 そこはとっても重要だ。絶対に絶対に重要だ。

 

 だから、そっちの方向で前向きにいこう。

 

「なら、どうやって謝るかとか考えた方がいいですよ! あ、二人が自分から探すのが後ろめたいのなら、俺達が探してみるってのはいいんじゃないか?」

 

「失せ者探しだとアガレスが有名らしいな。大公相手だと会長もリアス先輩も話を振り難いか?」

 

「いや、確かお二人とも次期大公のシーグヴァイラ様と顔見知りだったはずだよ。悪魔、それも元七十二柱の本家次期当主で同年代は少ないしね」

 

 俺が話を振ってみると、これ幸いって感じで匙や木場も乗っかってくれた。

 

「……お二人がかつてろくでなしなのは分かりました。今は違うというのも分かったので、とりあえず落ち着いてください」

 

「「はい、すいませんでした」」

 

 そして最年少の小猫ちゃんは二人をたしなめてるし。どういう流れだよ。

 

 ま、それはともかくだ。

 

 対コカビエル、頑張らないとな!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

—Other—

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふん。教会の連中もそれなりの手駒は送ってきたか。……だがミカエルの意思とは思えんな」

 

「私がいた頃から、教会のタカ派は活発になってきていたからな。おそらく独断だろう」

 

「ミカエルは本当につまらん。いっそのこと、大司教の2、3人ほど殺しておけばよかったか」

 

「しかし、タカ派にしては悪魔側と揉めてないな。まず上級悪魔を打倒して土地を開放するなどと言ってくれれば楽しめたのだが」

 

「双方に柔軟性があったということか。フン、サーゼクスの妹は兄に似て弱腰なようだな」

 

「おーう。バルパーの爺さんもコカビエルの旦那も、不機嫌でっすなぁ~?」

 

「フリードか。そっちは楽しそうだな」

 

「モチっす! 俺っちも新武器ゲットでっすしぃ? ここの悪魔は殺し損ねてマジチョベリバなんで、一度しっかり殺したかったんですよぉ? ほら、元上司のクソビッチ、あれやばそうだからフケた方がいいと思ったんで?」

 

「確かにな。聖母の微笑はそれなりに価値があるが、あのアザゼルが無理やり殺して奪って移植した奴を厚遇する光景が見えん」

 

「どの勢力もつまらん奴が牛耳っているということだ。……最も、それが嫌だから俺達の側についたのだろう?」

 

「当然だ。私の技術を勝手に使う連中には、一泡吹かせてやらんとな」

 

「俺っちも弱腰上司に反吐がでそうでねぇ~ん。骨のある旦那には期待してまっせ~?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

—月崎光也—

 

 

 

 

 

 

 

 あれから数日。今はとりあえず、それぞれ代表が集まっての定時連絡会になっている。

 

『さて、とりあえずこちらだが、デュリオの別件はそろそろ片付く。日本時間なら日付が変わる前後辺りで日本に到着するはずだ。光希、そちらはどうだ?』

 

「こっちも似たようなものね。ま、来るのは結局ヴァーリになったけど。……あいつ戦闘狂だから、面白がってこっちの戦闘を見てこないか心配だわ」

 

「その件についてだけど、こちらからもグレイフィアが来ることになっているわ。お目付け役という形でまず彼女と合流してもらう形になっているので、まずここにきて頂戴」

 

 とんとん拍子で功希さんと光希とリアス・グレモリーが話を進めてくれる。ぶっちゃけやることがない。

 

 ま、それはいいんだ。俺は実働側だしね。

 

『それと、ミカエル様からの直接的なメッセージが届いている。悪いが中身は確認せず、それぞれ総督と魔王に託してほしい電子データとのことだ』

 

「あ、似たのなら私も総督から聞いているわ。なにかしら?」

 

「こちらも魔王ルシファー様から渡されているわね。何かしらね?」

 

 そしてなんか不思議な展開になっている。

 

 え、三者三葉で自分達以外の三大勢力に、電子データを送ろうとしている。

 

 う~ん。一体何だろうか。

 

「……戦争再開を考慮してないのは共通のようだし、和平の申し込みとかかしらね?」

 

 光希がそんな冗談を言うけど、リアス・グレモリーは小さく笑っていた。

 

「ふふ。だとしたら天使長ミカエルではなく、聖書の神に直接告げるよう言うべきでしょうね」

 

 そう言ってお互いに笑い合う光希とリアス・グレモリーだけど、何故か功希さんは笑ってなかった。

 

 というか、凄く真剣だ。

 

『いや、天使長様を名指ししているのなら逆にあり得るな』

 

「「「……え?」」」

 

 思わず、三人揃ってキョトンとなった。

 

 いや、ちょっと待って?

 

「冗談ですよね? 天使長様を名指しするより、主を名指しした方が説得力がありますよ?」

 

 ちょっと困り顔になっているのを自覚しながら、俺はその辺を指摘する。

 

 ジョークの可能性はある。ただ、大司教レベルの信徒が天使長や主をジョークの種にするというのもあれなので、真剣みを感じてしまう。

 

『……少し疲れているようだ、忘れてくれ。とりあえず、私は追加の増援部隊を強く推している急進派という名のタカ派をけん制するので失礼する』

 

 なんか足早に通信切ったんだけど。

 

 逆に真剣味が増したんだけど。というか、まさか失言とか?

 

 リアス・グレモリーの視線が、俺と光希を行ったり来たりしているし。

 

「私は彼について詳しくないから分からないけれど、彼はああいった冗談を言うタイプかしら?」

 

「いや、俺もたまに実家に戻ってきた時に話したりする程度なので。光希的には?」

 

 俺とリアス・グレモリーの視線が光希に向くと、光希も困惑気味だった。

 

「信仰心は本物よ? ユーモアや文化の違いに狭量ではないけど、自分からそういうことをするタイプじゃないはずだわ」

 

 となると、やはりガチな意見だと。

 

 なんだろう。今もの凄い地雷原に踏み入れそうになっている気がする。

 

 これはあれだね。藪蛇になりそうだ。

 

「……話を戻そうか。デュリオが合流するなら神聖騎士三人はこちらで抑え込めるし、そろそろ彼らを呼び戻そうか?」

 

「そうね。念の為情報交換要員として祐斗達を派遣しているし、連絡を聞けば―」

 

 リアス・グレモリーがこちらの意図に乗っかってくれたその時だった。

 

「……大変よリアス!」

 

 姫島朱乃が、泡を食ったような表情でこっちに入ってきた。

 

 なんだなんだ? 普段の雰囲気と違うし、相応の事態じゃ―

 

「イッセー君達がエクスカリバー使いと接敵したわ! 駆けつけた教会の戦力と祐斗君が、追いかけて行ったって!?」

 

 ―やばい事態だった!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

—木場祐斗—

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 くっ! 敵の規模が思った以上に大きい!

 

「やってくれるじゃねえか、ガキども!」

 

「ひっひっひ! 悪魔が相手なら聖剣様様だぜ!」

 

 不敵な笑みを浮かべる上級堕天使に、ニタニタと笑ってくる聖剣使い。

 

 問題は、合計すると二十の敵がもれなく上級堕天使と聖剣使いだということだ。

 

 中には神器保有者もいる上、離れたところではいつでも仕掛けられる体制のはぐれ悪魔祓いや下級堕天使が数十はいる。

 

 想定より遥かに規模が多い。いや、それだけの動きは取っていたということか。

 

 場所は山間部。それもリアス部長の縄張りギリギリのライン。

 

 おそらく人が少ない点から別動隊が待機しており、分散して潜入することで上級悪魔の警戒網をすり抜けたんだろう。

 

 合流すれば気づかれるリスクは跳ね上がるだろうけど、裏を返せばばれてもいいなら合流できる。

 

 つまり、コカビエル達はこのタイミングで動き出すということか!

 

「う~ん! 戦いは数だネ♪ もちろん雑魚じゃぁ神聖騎士はやばいですが~……この質なら圧倒的だっぜぃ!」

 

 そしてこれまたゲラゲラと笑う白髪の少年はフリード・セルゼン。

 

 かつてレイナーレという堕天使の部下として活動していた少年は、こちらを見ると殺意を向けてくる。

 

「これフケた方がいいかにゃ~っと思って手加減したけど、俺っち的には悪魔に生き延びられるとか憤! 慨! なの! です! ちゅーわけで、マジの俺様withエックスクァァァリバーで殺してあげるっす!!」

 

 そう言いながら見せつけてくるエクスカリバーは、合計三本。

 

 奪われた三つのエクスカリバーを全て持つ辺り、彼の実力は本物だということだろう。

 

 それに対し、こちらの被害は甚大だ。

 

 月宮達希とゼノヴィアは、直属の従士隊を特権として保有している。それぞれが腕利きの悪魔祓いだけれど、合計二十を超える戦力は五人が殺されている。

 

「よくも我が同胞を……許してなるものか!」

 

「背教者が……その罪、地獄で注ぎやがれ!」

 

 ゼノヴィアと月宮達希は激高寸前だけど、このままだとまずい。

 

 敵の戦力は更に膨れ上がる可能性がある。そうなれば、確実にこちらがうち滅ぼされる。

 

「……死戦になるが、仕方ないか」

 

「っ! そういうことなら仕方あるまい」

 

 その時、達希とゼノヴィアが互いに納得した。

 

 そして達希が庇う体制に入り、ゼノヴィアが振り返る。

 

「イリナ。そこのグレモリーの騎士と共に、現状を月崎光也達に伝えに行け」

 

「……え?」

 

 思わぬ発言に、紫藤イリナが困惑する。

 

 僕も困惑しているよ。そんなセリフが、彼らから出てくるとはね。

 

「不本意だが、想定される規模は我々だけでどうにかできない。こちらもある程度時間を稼いだら撤退に移るが、先に二人で情報を伝えてくれ」

 

「待ってゼノヴィア! それならグレモリーの騎士くんだけで―」

 

「悪魔を信用し切れるか。光也も姉貴も信用できねえし、監視役がなけりゃ話にならねえよ」

 

 ゼノヴィアと達希は、純粋にこちらに対する不信感もあって紫藤イリナを送るつもりなんだろう。

 

 そして同時に、二人は不敵な笑みを浮かべていた。

 

「それに、状況次第じゃ勝って帰れるかもしれないからな」

 

「そういうことだよ。八位より上には、大きな差があるのはお前だって知ってるだろ?」

 

「……っ!? わ、分かったわ」

 

 二人の言い分に、紫藤イリナは不満はあれど納得したようだ。

 

 そこまで言うとは、二人には相応の切り札があるということか。

 

 できれば探りたいけど、僕としても今は下がるしかない。

 

 目の前にいるエクスカリバーは打倒したい。だけど、リアス部長にこの大群を伝えなければ……流石にこの町がまずい。

 

「仕方ない。一旦下がるけど、フリードは残してくれ」

 

「安心してちょ♪ 俺っちが二人とも殺してやるし……」

 

 そう遮るフリードがゆらりと揺れ―

 

「君も殺すからね!」

 

 ―飛び掛かるように切りかかる。

 

 天閃の聖剣(エクスカリバー・ラピッドリィ)。所有者の速さを強化する聖剣の加護を受け、異端となった神聖騎士が襲い掛かる。




 三大勢力、どこもタカ派が神器保有者の増大で活性化ぎみゆえ、過激派がより動きやすくなっております。

 ちなみにこの作品、序盤からいろいろと変更点を多くしながら進めていきます。ヘルキャット編辺りから派手になるかと思いますよ?
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