神笛と永遠と   作:坂野

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 永劫の監獄を抜け、南面外殻通路と格納庫を経由して下層へと降りていく。オリジンの中心でありゼットのいる場が近くなってきた所為か、永劫の監獄に辿り着く前よりも襲いかかってくるモンスターの量が多い。倒した個体数を数えるのも面倒になってきても前進するしかないのだが、それすらも厳しい量のクーリア・フラックが行く手を阻んでいる。逆説的にゼットが相当に近い、もしくはこの場がオリジンの防衛システムの中枢であると言えるかもしれない。

 腹に力を入れ直し飛びかかろうとした瞬間、突如左側の壁を何か巨大な物体が突き破りフラックを押し潰してしまった。これが敵の増援だとしたらかなり厳しい状況だ。冷や汗が首や背筋に伝うのを感じる。

 巨大な拳か腕にも見えるそれから人影が一つ此方へと降りてきた。その雰囲気に攻撃的なものは感じられない。警戒心を緩めることなく目を凝らして様子を窺うが、聞こえてきた声はすっかり聞き慣れた人物のものだった。

「どうやら巻き込まずにすんだようだな」

 シティーの長老にしてロストナンバーズ長官、モニカである。オリジン内部の多数の動体反応に当たりをつけてあの巨大な腕——ビルガメスで突っ込んできたらしい。

 

 ビルガメスは轟音と共に腕を引き、再びオリジンの外へと飛んでいった。てっきりモニカはフラックを処理する為にビルガメスで攻撃してくれたと思ったのだが、ビルガメスはモニカを乗せずに行ってしまった。

「戻らないのか?」

 ノアが問えばモニカはどことなくゴンドウと似た笑みで答えた。

 

「我々が本当に倒すべき敵の顔をこの目で見てみたくなった。そんなところだ」

 

 上に立つ者らしくない回答だと感じるや否や、今度はモニカの背後に小型のマーセナリーが降り立つ。

「外の攻撃全然やまねーと思ったら、まーだこんなトコでちんたらしてやがったのか」

 まさか。そんな勘は当たるものだ。やってきたのはやはりゴンドウであった。腰に手を当てながらアタシもついてってやると強気に胸を張っている。何故ゴンドウまでもなのかとセナが尋ねれば、視線を左斜め上に向け一瞬考えた後「ほらアレだ」とゴンドウは答える。

 

「この先に本当の敵ってのがいんだろ? そいつの顔、一度この目で見ておきたいじゃねぇか」

 

 その答えにモニカとゴンドウ以外の皆から思わず笑い声が溢れた。ゴンドウは理由は分からずとも笑われた事に不満げで、モニカは困り顔をしつつも決して悪い気はしないという表情で首を横に振った。

 少々ご立腹なゴンドウにノアが代表して返答する。

「いや……いいもんだな、親子ってのは」

 自分達兵士がただ戦うだけでは知り得なかった生き方、命を生み出して想いを繋いでいく新しい方法。単なる手段や道具ではない。肉の身体が確かに存在し血が通っているからこその物理的な暖かさがあり、そこから生まれる声や行動が心をも温かくしてくれる。

 それを壊すだなんてしない。この世界には温かい部分も間違いなく存在するから何が何でも守りたい。シティーの人々が希望なのだとクリスがノアに伝えた言葉の意味は、目の前にいる彼女らの姿が正にそうなのだろう。

 拳を突き出して感謝とゼットを必ず斃す意志を示す。二人もまた同じ動きで応えてくれる。

 必ず、誰もが生きられる世界を、自由に道を選べる世界を。

 

 中央防衛区画から合計四つある防衛塔を抜ける中で、オリジンの外の状況をモニカとゴンドウから聞かされた。

 メビウスの呪縛から解放されたメリアが姿を現し色々と大騒ぎになったらしい。本物だろうとは思ったのだがそれを証明する術がメリア自身にはあまりない。それに関してはアグヌスの女王ニアと通信越しで再会させ、彼女に本人である保証を受けた。これでケヴェスとアグヌスの両女王が解放され、ロストナンバーズは長年の願いの一つが叶ったと大いに湧き立った。しかしずっと喜んではしゃいでいる訳にはいかない。

 メリアはニアと協力し、時間の許す限り各地のコロニーの火時計を解放する為にすぐに飛び立った。シティーの輸送機も全面協力し女王達は兵士達の解放に取り掛かっている。

 そしてオリジンからアイオニオン全土に攻撃が降りかかるという歴史上一度たりとも訪れたことのない緊急事態の中、ケヴェスとアグヌスが争っているような状況ではないと兵士達も理解し始めていた。コロニー4、コロニーラムダ、アグヌスキャッスルから発せられた執政官の正体と本当の敵の情報も合わさって、二つの世界が手を取り合い共闘している。シティーも両軍を援護する体制を取り、ケヴェスとアグヌスとシティーの三勢力が協力し合うという光景が構成されつつある。

 ロストナンバーズとして世界を在るべき姿へと戻す目標を掲げていたモニカでさえも、過去の自分にこの三つが共に闘うと伝えたとして信じないと言うくらいだ。

 因みにモニカ不在の今、ロストナンバーズの指揮を取っているのは副官のトラビスである。くたびれ顔が()ぎるがモニカの負担を少しでも軽くしたいと語っていた彼のことを考えると、モニカがオリジンに来られるこの状況は寧ろ彼にとっても喜ばしいのかもしれない。

 

 第四防衛塔から中央区間連絡通路の先には更に下へと進むエレベーターが設置されていた。それを起動させてゆっくりと下っていく。周囲には青く光る立方体が果てが見えぬ程に規則正しく宙に配置されている。

 そうしてエレベーターが止まったのは石造りの建物とも言える入り口だった。ほとんどが金属や機械部品で構成されているオリジンの中に存在する区画としては明らかに異質な場所だ。

 柱と柱の間を通り重厚な木製の扉を開く。中は豪奢な壁と赤い絨毯の一本道が、誘うかのように更に奥にある扉へと続いている。

 ノアとミオ——エヌとエムとしての記憶も持ち合わせる二人は、この先が何度も転移していたあの薄暗くて広い空間なのだと直感的に理解した。

 ゼットはこの先にいる。この扉を開けばもう後戻りは出来ない。扉に手をかけたノアが振り返り、改めて仲間一人一人の顔を見て言う。

「……みんな、覚悟はいいか?」

 誰が否と言うだろうか。覚悟なんてとっくに出来ている。

 アルフェト渓谷でゲルニカと出会いウロボロスの力を授かってメビウスを知り、世界の真実を必死に受け止めてきた。ミオの成人の儀を越えて、メビウスとされた"人"の想いを知り、過去の自分をも許して今ここに立っている。

 世界を守って世界を変える。そして自分自身も。

「ええ、行きましょう」

 ミオの返事に頷き、ノアは円環の劇場の扉を開いた。

 

 

 足元まではっきりと視認できる程度の明度を保っていた入口とは異なり、奥へ進むにつれて徐々に視界が暗くなっていく。通路を抜け切った先には広い空間が存在していた。

 舞台には何やら映像が流れており、それを鑑賞する為なのか椅子が所狭しと並んでいる。映像はこれまでの自分達の旅路、その始まり——ゲルニカがトワの背を押しウロボロス・ストーンを発動させた瞬間が映されている。

 

 舞台には後ろで手を組んだまま映像を眺める長身の男性——ゼットが佇んでいる。

「何度目だろうか。ここでこうしてノア(おまえ)と相まみえることは」

 振り返ったゼットは久しく会わぬ友への郷愁にかられたように切なげで、愛しい己の片割れと巡り逢えたかのような喜びを滲ませつつ、知らぬ存在への好奇心を湧き立たせ、それでいて己の手で遊び尽くす道具であるとしか見ていない蔑みの瞳でノアを見つめ両腕を広げた。

「さあ、上がってくるが良い。何度目かのエヌ(おまえ)の何度目かの晴れの舞台へ——」

 その指示通り動くのは癪だが舞台に上がらねばゼットの顔面は殴れない。今は言われるままに歩みを進める。

 

 ——映像はウロボロス・タイオンが初めて顕現した時を映し出している。

 

「そして私は再びこの台詞を言おう」

 ——何故流れに身を委ねぬ。

「生憎だったな。記憶力はあまり良くないんだ」

 ノアの答えにも特に反応は見せず、ゼットは淡々と言葉を並べていく。

「お前達は流れを止めにきたのだろう? 永遠に静止したこの時の流れを、この私を消し去ることによって」

 

 ——エセルとカムナビの最期が、メビウス・オーとピーが落ちていく瞬間が。

 

 "静止している時"が流れている。その静止している時を止めれば世界は動き出す。詩的な物言いではあるが要はゼットを斃しさえすれば世界が動き出すのはやはり真実であるようだ。

 

 ——リ・ガート収容所にてメビウス・エムと戦った光景が、エムとミオが入れ替わってまで果たした命懸けの作戦が。

 

 人々の望みは流れる川に喩えられる。生きる上で水は不可欠だ。その水を運んでくる川を人々は求める。天から雨が降るのを待つのでも、水源へ赴き水を汲んでくるのでもない。安定して我らの近くまで来るからこそ川という存在が求められる。

 誰もが望むもの——即ち人の想い、数多の人が望むものこそが永遠の今である。

 その証左としてゼットはこの世界に在り、世界そのものとして居る。

 だがタイオンはゼットの主張を切り捨てた。この世界を望まない者もここに在るのだと。ランツは限られた時間の使い方を学べたと皮肉を込めてゼットに言い返す。ノアもまたランツに同調した。限られた時が僅か十年であったとしても何かを選び取る重要さに気がつけた、同時に選べない者も数多くいる歪な世界にも目を向けられた。

 故に創ってみせる。選べる自由のある世界を。

メビウス(あなた)の創った虚構の世界(アイオニオン)なんかじゃない。確かな現実をみんなは求めているのよ」

 永遠の今を望む者が多くいるように、未来を望む者もまた多くいるのだとミオはゼットの喉元に言葉を突きつける。

 

 ——触の日、ミオ(エム)が往った日。終の剣を本当の意味で抜けた日。REXの力を解放できた日。

 

「自由などそれこそ虚構、まやかしだ。選べる者——強き者はそれで良いだろう。

 だが選べぬ者はどうする? 弱き者はどうする?」

 強き者に弱き者の気持ちは理解できない。多くの選択肢を持たない事を憐れみ、強き者の一部を弱き者に与えれば解決するのだろうか。己は誰にでも平等に慈悲を与えていると自惚れているのにも気が付かず、与えられた者は満足していると夢想して、惨めさなど微塵もないと信じて——そんな事さえも考えないで。

 

 ——鳥に憧れて翼を欲しがったヨランが、選ぶ資格がないから用意されたたった一つの道の中で最良の人生を探そうとしたシャナイアが。

 

「我が与える世界(もの)に敗者は在らぬ」

 永遠の世界を繰り返す内にいずれは誰もが勝者となり得る。可能性はゼロではないのだから、天文学的な確率であったとしても永遠であるこの世界ならば叶える事が可能だ。

 元から強者であれば兵士である内に掴み取れる。コロニーの黄金ランク、成人の儀。意欲たり得る物は幾らでも存在した。

 弱き者は辿り着けずに落ちていく。しかしゼットの目に留まればメビウスとして一つ上の次元の生を謳歌できる。弱き者はメビウスとなり敗者から勝者となる。時にはメビウスも打ち倒されることもあるが、空いた席は誰かに与えられる。別の敗者に渡してしまえば新たな勝者が生まれる。

 しかしこの世界は命を奪う事で成立している。勝手に決められたルールで生きたいなんて願っていないとセナが叫んだ。

 ゼットはそれでも揺らがない。ゼットにとっては命を奪う行為は世界(じぶん)が決めたルールであり絶対だ。世界という箱の中で生きるのだから、箱を壊そうとするウロボロスの方が異質であり排除されるべきなのだと。

 もしも箱を否定したのならばそれは自己の否定へと繋がり、行き着くのは自分がいなくなれば世界は良くなると思考を停止し逃避した末の自死である。

 命を奪い合う世界を刮目すること。メビウスの力の源泉はそこにある。昨日より今日、今日より明日とより高みを目指そうとする若者達を鑑賞することでメビウスは存在できる。

 メビウスにはない、若者が持つ爆発的な原動力こそが命だ。

 

「要するに何もしない年寄りじゃねえか。動く元気ねぇから若い奴に頑張らせて文句言うだけのクソジジィだろ、テメェはよ」

 

 ゴンドウが啖呵を切った。いくらメビウスが自身を命の体現者と自称しようとも、どのメビウスも執政官として兵士達を戦わせて笑っていた。兵士として必死に生きる若者を嘲笑い、自分はその中に加わろうとしない者がほとんどだった。そして時には圧倒的な力で——長く生きたから偉い、力が大きいから上位に立っているなどという勘違いを振り翳して若者を蹂躙しまた愉悦に浸っている。

「我々が命の体現者であることに違いはない。在る事こそが証明、世界の意思なのだ」

 大仰に両腕を開く動作をしたゼットに呼応し、背後の観客席から割れんばかりの拍手が突如として現れる。振り返れば誰一人座っていなかった筈の席が一つの空白もなく埋め尽くされている。どこを見てもメビウス、メビウス、メビウス——世界の意思達が肯定の意を示していた。

 それは物の数秒でまた姿を消す。しかしそこに"い"ないのではない。視認できないだけであのメビウス達は初めからずっとここに"い"て、今も"在"る。

「……やっと、分かったよ。"そんな理由"でエヌとエム(ふたり)に選べない道を選ばせたのか! ヨランやクリス達をメビウスにしたのか!!」

 手に持ったグラスに命を注ぐ。活力に溢れる若者の命を飲み干し、空になれば次を要求する。普段は上がりもせずに舞台の上を好き勝手に掻き回す。飽いたら舞台に上がり直接介入し、破壊し尽くして再び別の演目を開かせる。

 そこにある人の声には何も耳を傾けず、想いを軽視して己の悦楽の為だけに。

 何故、どうして。そこに崇高な目的やご立派な理由なぞ無い。もっと単純で明解に、どんな幼な子でも年寄りでも求める人としての感情。

 

「——面白いものなぁ」

 

 世界の意思(メビウス)は退屈を紛らわす為に常に"面白い"ものを求める。その最もたるものが人の命の活劇、命を懸けた戦い、ケヴェスとアグヌスの終わらない戦争。

「さぁ魅せてくれ。次の幕はなんだ? 脚本なら幾らでも用意できよう」

 愛する者との死別、愛する者を殺した機械への復讐劇、人から神への反逆と革命、死に場を求めての果てなき旅、楽園を目指した英雄譚、種族の壁を超えた大恋愛、未開の地で生き抗う生存競争、新たなる創世神話——無論、その全てはメビウスの管理できる作り物でしかない。観客が舞台に干渉し横暴を通したとしても、舞台の役者は決して観客に牙を剥かない。剥いてはならない。

 

「やっと分かった。弱き者、強き者がなんなのか」

 ゼットの言葉に拍手喝采を送る姿なきメビウス達を背にし、音の一つ一つに確信を抱いてトワが口を開いた。

「貴方は弱者の立場にいる人へ力と望みを与えて強者にしてきた。……それが何もかも違うんだ」

 力を持つから、望みを手にするから強者なのだろうか。違う。どれだけ物理的な力を持っていようと弱き者はそのままだった。そして逆もまた然り。

「貴方はヨランもクリスさんも、エムさんもエヌも"弱い"と思ったからメビウスにしたの? 今でも彼らを弱いと思ってるの?」

 何を感じているのか不明な色を湛えたゼットの瞳から目を逸らさない。答えるまで逃げたりしない。逃しもしない。

「……無論だ。お前達もそうだろう。弱き者が抗う姿、今までの抑圧から解放されて在るがままに振る舞う姿は見る者さえも魅了する。強者がただ力を振るっても面白くはなかろう」

 それはトワが予測した答えのままだった。ゼットは一つ大きな認識の間違いを起こしている。

「彼らは弱くなんてない。ボクが見てきた彼らは全員が強かった」

 ランツの命を救った時と天空の砦で落ちていった時のヨラン。言葉と旋律と命で時を進める本当の意味を伝えたクリス。自己の消失と愛する者を残してでも、メビウスたる己を否定して小さな望みが叶う事を願ったエム。最後の最後に自分を許して受け入れ、もう一度未来へ進もうと立ち上がったエヌ。

 進んだ道はそれぞれではあるが、全員が同じ行動を選んだ。

「自分で決めた道を自分の意思で選び取って自分の足で往ったんだ。貴方に選ばされたものじゃない、本当の光を見つけられたんだ」

 強き者とは自身の信ずる道を探し、選んで、歩み出した者だ。戦闘で強くても知識を多く蓄えてもただ永い時を生きながらえても、それに気がつけぬ者は永遠に弱者のままだ。

 そして何より重要なのはどんな者もそれを成し得る可能性を必ず手にしていることだ。

 

「貴方は未来に進む道が選べないから他の人を巻き込んでここにいるだけ。先に進める人さえも縛り付けて、独りにしないでって我儘を言ってるだけだ。

 貴方だってほんの少しの覚悟だけでいいんだ。迷ったり怯えたりしても一歩を踏み出しさえすれば強き者になれる! それさえもしないで勝手に決めつけて弱き者や敗者だなんて言うな!」

 

 

 生きる為に戦う。命を奪わなければいけないこの世界の理ではない。今に縛りつけようとする者からの脱却、未来を望み進む勇気そのもの。

 始まりは軽い望みだった。十年を越えて生きられれば、寿命が伸びたら良い程度の想いだった。それが旅と多くの人との出会いを経て変化した。

 兵士もシティーの人も、あまりにも多くの人には選び取れるだけの選択肢が無いことを知った。ごく一部の者が恣意的に奪い取り、その者にとって都合良く配置されるだけの選択肢しか無かった。本来であればもっと沢山存在する筈の選択肢が、道が封鎖されていた。

 独りだけで立つのではない。時には誰かと寄り添い、時には託して、愛する者や仲間達と共に歩んで、いずれ本当の自分を選ぶ。何者かに用意されたり与えられたものではなく、自分自身が見出した自分を。その自分(こたえ)を見つけようと進む事が本当の戦いである。

 それが生きる為に戦うという意味だ。

 

「今、世界は選び取ろうとしているんだ。一瞬一瞬で掴み取ろうとする意志が萌し始めている」

 ノアが、ミオが"武器"を手にする。

「それをお前が摘み取ろうとするのなら——」

 ランツもセナも、ユーニもタイオンも。

「俺達は戦う」

 モニカにゴンドウも、リクとマナナも。

「あんたとは別の未来へと生きる為に」

 ——トワも。

 未来を切り拓く武器を、誰もが持つ意思の光を。

 

「ならば幕を上げよう。お前達の命で彩る新たな演目を始めようではないか」

 両手を開いたゼットの動きに呼応して、彼の両脇にメビウス二人が姿を現す。右手にはメビウス・ワイが、左手にはメビウス・エックスが。原初のメビウスである二人はそのまま異形の姿へと変わっていく。

「溢れる世界(メビウス)の意思に抗う姿を鑑賞させてもらおう。ワイ(おとな)エックス(こども)も、永遠の今を求める者達とお前達はどう戦うのか、楽しませてもらおう」

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