某、槍のヒーロー、でござる   作:テムテムLvMAX

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最近ハマったのでドン


ヤリやり槍ヤー

 一つ話を聞いてもらおうか、この世界の事を。

 

 この世界は一応見知った物理法則の元に成り立つ普通の世界、なんだけど唯一違うのは『個性』っていう力があることだ。

 個性ってのはつまるところ超能力みたいなもので、火を吹いたり物を浮かせたり様々である。しかもそれが特別じゃなくて皆持ってるものだから更に驚き。

 そして皆持ってるからそれを取り締まるために警察じゃないもの、『ヒーロー』と言う職業が生まれたってわけ。凄いよヒーロー、マジで漫画見たいな人ばかりだから。この前マウントレディにサインもらった、デカイのは良い事だ。

 

 

 どうしてこんな言い方をしているかと言うと某がこの世界出身ではなく、転生者であるから。

 

 前世のことは語るまでもなし、平々凡々な人生だった。皆と違うのは早死したってところかな。

 

 で、この世界では某は槍山 影新と名前を頂いた。気軽にエイシンちゃんと呼んでくれ、ウマの娘は関係ないぞ! 

 

 人生何があるかわからないね、まさか転生するなんてエイシンちゃん予想できなかったよ。出来ないか普通。

 

 幸いこの世界は個性を除けば普通の世界、前世と変わらない生活水準に満足している。もちろん某も個性がある。

 

 

「それに某、意外に強いのでござる」

 

「誰に向かって言ってるんだ影新」

 

「お気になさらず、父上」

 

「しんちゃんの独り言は今に始まったことじゃないでしょムツキ」

 

「それもそうか」

 

 

 某への見事な対応、この二人は某の両親……父上と母上でござい。特に父上は某に影響を与えまくった大人物、前世込みで某は全方位オタクだったんだが父上は武術やら刀剣に造詣が深く個性も『身体武器化』と言うのも相まってクソマニアックである。よってその息子である某も言葉遣いやらなんなら全部影響されたである

 

 母上は猫系の異形で、個性は『完全記憶処理』。覚えることに掛けては天下一である、よって過去のイタズラや悪さは全部覚えているので口喧嘩で勝てるわけがなかった。今でも父上からのプロポーズの言葉を一言一句違えず覚えているので父上も勝てぬ。

 

 ついでに某の個性も伝えておこう

 

 某の個性は『槍』。槍だ、槍を前提にした場合ほぼ全能に近い個性、なのだが前提が槍だからそんな色々出来ないのだ。例えば槍を前提しても火は吹けない、火を吹く槍を作ることは出来る。そんな感じ。

 

 そんでもって母上の異形の一部を引いているので個性発動すると獣になる、のだ。

 

 

「そういえばしんちゃん進学決めた?」

 

「某、雄英高校に行きたいでござる」

 

 

 某ももう中学3年、この世界に転生して十五年も経っている。しかしこの心は永遠にオタクである! 

 故に某、目指すところは主人公が居そうな所、あわよくば某が主人公になっちゃいそうな所に行くでござる。

 

 それ故の雄英高校、最難関のヒーロー育成校。

 

 

「雄英高校か……父さんも目指したけど挫折したところか……レイミの尻追っかけて受からなかった高校か……」

 

 

 余計なことまで言ってますぞ父上、母上の尻追っかけてとか息子の前で言わない方がカッコ良かったのに。

 

 

「しんちゃん? そこへ行くと言うのは相当な努力と才能が必要なのよ、父さん落ちたし。頑張る覚悟はあるの? 父さん落ちたけど」

 

「なんでレイミはそんなに俺を刺すの」

 

 

 もう父上の威厳グサグサである、針の筵である。

 

 

「某! 千切っては投げ千切っては投げる無敵のヒーローとなる所存! 母上父上の不安もミジンコ以下になる程の活躍をお見せしますぞ!」

 

 

 ここで扇子を広げて『ド根性』の文字を見せつける、文字扇子税込み一万四千円。

 

 

「そこまで気持ちがあるなら止めはしない」

 

「そうね、しんちゃんがあんなにキラキラした眼をしているんですもの」

 

 

 両親は某を認めてくれた、ならば某は努力にて答えを返すのみ……

 

 

 

 

 

 

 ★

 

 

 

 

 

 

 

 そう、努力をしなければならない。

 学業に至っては申し訳ないが母上の個性が影響してか某は脳領域使用率50%を誇るので問題じゃないのだ。

 問題は個性、究極でシンプルな『槍』という個性。これは地味、弱い、地味の3重苦を背負う悲しき個性。

 

 現状では木を切ることもままならず、すぐに折れてしまう欠点があるのだ。某の個性はコスプレイヤー向けであると自嘲するしか無い……

 

 

「だがそんな苦境の日々もおさらばララバイ」

 

 

 受験まで、一年。この一年すべてを個性の修行に注ぎ込む! これぞ某の雄英高校必勝メゾット! 一意専心! 諸行無常! 

 

 ただ、この個性社会、不必要な個性利用は原則禁止なので一般人は個性の使用を制限されるのだ。私有地除く。

 

 

 まぁ? ただ? そんな事? バレなきゃ犯罪じゃないんですよ? あなたのそばに這い寄る混沌メゾット的な? 某の脳内に住まう倫理観の制御装置が夜の森の中ならバレないぞって囁いてる的な? 

 

 

「某天才じゃね」

 

 

 夜の森で修行します。

 

 まずは……槍を召喚する所から

 

 

「バッ!」

 

 

 足元の土から槍が生えてくる、これはオーソドックスなスタイル。既にある物質を槍に変換しているのですね。

 

 じゃ次

 

 

「クンッ!」

 

 

 背後から空間を波立たせて槍がぬるりと現れる、これは亜空間経由でどこかの物質を槍に変換しているのですね。ギルガメッシュ王も夢ではない

 しかし欠点、槍は一度に大量に作ることは難しい。某の技量も体力も足りない。創造する能力はカロリー使うってのは有名な話。

 

 じゃ次のやつ

 

 

「ぐぬぬ……っ! ズエァ!」

 

 

 体から直接槍を生み出すやつ、生成も早い、強度も一番強い、ほか2つよりも使い勝手は良い。欠点は貧血になること。敵の前で一本作れれば御の字、二本目は死ぬ。

 

 しかし、上記の全てはいずれ克服しなければいけない欠点ばかり、雄英高校の受験までには必殺技の一つや2つ用意したい所。某はオタク、ロマンと自分の命の天秤は常にロマンに傾いている男故に。

 

 

 ロマンついでにこれもやっておくか

 

 

「それはかつて、戦国最強と謳われた武将が振いし物、その鋭き刃は立てた槍に触れたトンボを動かさずして断ち切ったと伝えられる……ゆえにその名は蜻蛉切」

 

 

 人の身より長く、その穂先は美しく飾りが彫られ、優美である。

 これぞ天下の三槍が一つ、蜻蛉切。の、レプリカの写し。

 実物見たこと無いもん。しゃーねーだろ。

 

 

「あと、御手杵」

 

 

 これも超長い、騎馬前提だからね。

 

 

「最後は日本号」

 

 

 これが一番お気に入り、穂先に彫ってある龍のような飾りが美しい。

 

 すべて父上の趣味であり、某の趣味でもある。

 

 

 もしかして某、ヒーローやるより骨董品屋で商いしたほうが楽しいのでは? 

 

 

 

 




武器系主人公好き好き侍

そこ!獣の槍とか言わない!
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