明久「ただいまー。」
玲「あら、お帰りなさいアキ君、今日も補修だったのですか?」
明久「うん、そうだよ。だからドトウさんには先に帰ってもらったけど姉さんこそ今日は早いね。」
玲「ええ、今日は仕事が自分でも面白いほどうまく進んで。というわけでアキ君、姉さんと一緒にドトウさんが帰ってくるまでお待ちかねのお医者さんごっこを・・・」
明久「しないからね!?というか待ちわびてるのは僕のほうじゃなくて姉さんのほうでしょ!?これで僕が変態だと思われたらどうするのさ!?」
玲「そうですか、残念です。ではアキ君、代わりにスパイごっこを・・・」
明久「だからごっこ遊びはしないって言ってるでしょ!ってあれ?ドトウさん帰ってきてないの?」
玲「はい、一回帰ってきたんですけどそのあとすぐに新しいご学友と女子会をするらしくて。」
明久「へぇーー。よかったドトウさん、ちゃんとなじめたみたいで。じゃあ僕は今日家でゆっくりしながら夕飯でも・・・」
玲「はい、瑞希さんの作るお菓子が楽しみだと。」
明久「もしもし雄二!?大変だ!ドトウさんが!姫路さんの手作りで!うん、これだけでわかるなんてさすが僕の親友だ!おそらく姫路さんのことだから、霧島さんや工藤さんも誘ってる!秀吉やムッツリーニにも声をかけて!人手(生贄)は多ければ多いほうがいいからね!分かってる!女性陣や新しく入ってきたウマ娘の二人を犠牲者にするわけにはいかない!」
玲「アキ君、どうしたのですか?」
明久「姉さん!ドトウさんはどこで女子会を!?」
玲「たしか姫路さんの家と言ってました。」
明久「ありがとう姉さん!愛してる!!」
玲「にゃにを」
明久「ごめん後で詳しく話を聞く!今は一大事なんだ!というわけ雄二!姫路さんの家の前に集合したら一気に扉を開けて、強引だけど全員で姫路さんのお菓子を一斉に平らげる!この際僕たちの命はかえりみない!」
玲「あ、あの、アキ君?」///
明久「ごめん、姉さん行ってくる!そしてさよなら!来世では健全な形で再会しよう!」
こうして僕達はその後合流し死地へと足を踏み入れた。
だけどその時にはもう、手遅れだった・・・
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ー明久突入まであと1時間ー
私は今、瑞希さんの部屋にいます。
これから私とゴルシさんの歓迎を兼ねた女子会が開かれるのです。
ゴルシ「いやぁー、何かありがとなー。わざわざアタシ達のために女子会なんか開いてくれて。」
瑞希「いえいえ、元からトレセン学園のほうからウマ娘の方がFクラスに来るのは聞いてましたし、元から美波ちゃんと計画していたんです。」
美波「それにほかの子にも自己紹介するのにいい機会でしょ?」
そういう美波さんの後ろには二人の女の子がクッションの上に座っていました。
愛子「ボク、ウマ娘の子とあんまりかかわりがなかったからこうやって交流することができてうれしいよ。あ、ごめんごめん紹介が遅れた。ボクの名前は工藤愛子。それで隣に座っているのが霧島翔子で2人とも2年Aクラス所属だよ。クラスは違うけど瑞希ちゃん達とはよく遊んでいるからこれからよろしく!」
翔子「・・・よろしく。」
そう快活に話しかけてきた工藤愛子さんは、ベリーショートでボーイッシュな印象を受け、いかにも陽キャみたいな明るい子です。
反対に霧島祥子さんは無口で、長く伸びた綺麗な黒髪からまさしくクールビューティーといった感じです。
そして両者ともに美少女でした。
文月学園は女子生徒に美人が多いとトレーナーさんから聞いていましたがこれほどとは・・・
ゴルシ「アタシ、ゴールドシップ、それで隣がメイショウドトウだ!それぞれゴルシにドトウって呼んでくれ。これからよろしくな!」
ドトウ「よ、よろしくお願いしますぅ!」
ゴルシさんが私の分まで自己紹介をしてくれました。
こういう時、緊張してしまう私にとってゴルシさんのフォローはかなり助かりました。
ゴルシさん、普段はあれですけど、普通にやさしいんですぅ。
ゴルシ「それで、2人って部活とかしてんのか?トレセンにはそういうのなかったからこっちで何かしら入ろうと思ってんだけど、あいにく今んとこ知り合いで部活入ってるのが秀吉だけだからよー、他にどんな部活があんのか聞いときたくてよー」
ドトウ「えぇ!?秀吉さん以外部活入ってないんですか?」
雄二さんは言わずもがな、明久さんや土屋さんも服の上から見てもわかるぐらいかなり鍛えられていたのでてっきり運動部かなんかに入っていると思ったのに・・・
って、そういえば明久さん自分で部活には入ってないって言ってました!
美波「あぁーアキ達ねー。あいつらいつも西村先生の補修で忙しいもの。部活なんてやってられないほどに。アキはともかく、雄二の場合成績ってよりかはアキと一緒にバカなことして補修ってのが多いんだけど。」
愛子「それとムッツリーニ君は商会のほうで忙しいからねー。」
ほえ、商会?
ゴルシ「なんだそれ?アイツ何売ってんだ?焼きそば?」
それはゴルシさんだけだと思います。
瑞希「主に隠し撮りした写真ですね。どうやら土屋君、いたるところに隠しカメラをつけて、それで盗撮した写真を売ってるんです。他にもHな本とか、盗聴した音声データとか、抱き枕とか・・・」
って隠し撮り!?盗聴!?
ドトウ「そ、それって犯罪じゃないですか?わかってるなら早く先生に言ったほうが・・・」
土屋さんの趣味特技ってこのためにあったんですね!
どうりで聞いてて将来が不安になるものばかりです!
瑞希「い、いえ!確かに私や美波ちゃんや秀吉さんの写真とかが売られてますが、なんというかその・・・私たちも贔屓にしてて・・・」
なぜここに秀吉さんが入るのか。
美波「そ、そうね。ウチもなんやかんやで世話になってるし・・・」
愛子「そうそう。2人とも愛しの明久君の写真や抱き枕カバーを頼んでるし、なかなか先生には言えないよねー。」
瑞希「あ、愛子ちゃん!」
美波「ちょっと!何勝手に言ってんのよ!」
こ、この感じ、もしかして・・・
ゴルシ「なぁ?ひょっとしてお前ら、明久のこと好きなのか?(ニヤニヤ)」
ゴルシさんがそう言うと、二人は顔を真っ赤にして下を向いてしまいました。
ゴルシさん、ビンゴですぅ!
愛子「アハハ、2人ともかわいー!明久君の鈍感もここまでくると本当に刑罰ものだよねー。」
確かに明久さんは二人が明久さんのことを好きだっていうことを知っていなさそうです。
一日住んだだけでそういうのに鈍そうなのは分かりましたし。
まぁ、あの拷問に加わっている2人を見たらそうは思えない気もしますが。
ドトウ「なんかすいません。その、2人の好きな人と一緒に住んでて・・・」
美波「別にいいわよ。ねぇ瑞希。」
瑞希「はい、美波ちゃんの言う通りです。別に怒っていません。」
よ、よかったですぅー!
2人とも怒ってなさそうで。
瑞希「ただ」
ドトウ「ただ?」
美波「もし、アキと何かあったら」
ドトウ「あったら?」
瑞希・美波「「アナタニ、ジゴクヲ、ミセテアゲル。」」
だ、駄目ですぅ!
この2人、目が死んでますぅ!
ガチでなんかやらかす目をしてるですぅ!!
ゴルシ「ど、ドトウ!何かしら貢ぐんだ!それで二人との関係を取り持つんだ!今なんか持ってないのか!?」
ゴルシさんもガチでビビッてますぅ!
2人の後ろから阿修羅が2体も見えてきましたぁ!
ドトウ「で、でも今もっているのは玲さんになぜか持たされた明久さんのメイド服姿の写真(しかも10枚)しか・・・」
言い忘れてましたが、初日の夜、なんやかんやで明久さんは罰としてその日の残りをメイド服姿でで過ごしていました。
普通にネットアイドルとかでやっていけそうなぐらいかわいかったのが印象的でした(特に涙目がグッときました)。
け、けどこんなので今この場をしのげるわけが・・・
瑞希・美波「「金なら出す、全部買います(買うわ)。」」
ドトウ・ゴルシ「「・・・」」
恋する乙女とは意外と単純なのかもしれません。
2人に写真を(もちろんタダで)渡していると、
翔子「・・・私も土屋の「ムッツリ商会」にはお世話になってる。」
翔子さんが口を開きました。
てか、そういう名前だったんですね、その商会。
まんまじゃないですか。
ゴルシ「意外だなー。誰の写真を買ってんだ?」
翔子「・・・雄二の写真。」
どうやらこの人は意外にも雄二さんのことが好きらしいです。
確かにあの男らしい精悍な雰囲気はウマ娘にも人気が出そうです。
ゴルシ「で、その雄二とはどんな感じなんだ?(ニヤニヤ)」
翔子「・・・雄二は私の夫。あっ。」
カランカラン(手錠と薬の瓶が落ちる音)
・・・え?
ゴルシ「えぇーと、そのー・・・この二つは何に使うんだ?」
翔子「・・・恥ずかしくて言えないことを雄二とするために(ポッ)。」
雄二さん、あなたの未来は夫という名の奴隷です。
なるほど、だから雄二さんはサバトの時、翔子さんの名前が出て挙動不審になってたんですね。
その姿は猫におびえるネズミのようでした。
とりあえず今日分かったこと。
それは
ドトウ・ゴルシ((ま、まともに恋愛できそうなやつがほぼいない・・・っ!?))
ちなみに愛子さんは土屋さんのことが好きらしく、それを指摘され慌てふためく姿がとてもかわいかったです。
恋する乙女とは普通こんな感じです。
よかったですね、土屋さん!
そして明久さんと雄二さんは・・・その・・・頑張ってください。
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ー明久突入まであと30分ー
そんなこんなで女子会(?)を楽しんでいると、
瑞希「クッキーが焼けました。皆さんどうぞ!」
そういって瑞希さんが焼けたばかりのクッキーを渡してきました。
美波「相変わらずね、瑞希。本当においしそうよ。」
瑞希「ありがとうございます美波ちゃん。今回は自信作です。
こげ茶色に焼けた綺麗なクッキーは見ているだけで食欲が湧いてきます。
他の皆もそんな風にクッキーを見てる中、ゴルシさんだけがなぜか渋い顔をしていました。
ドトウ「どうしたんですかゴルシさん?マックイーンさんみたいに減量してるんですか?」
彼女はまだ、私と違って現役のウマ娘です。
じゃぁなんでそんなときに文月学園に来たのかは深く考えないほうがよいでしょう。
ゴルシさんですから。
ゴルシ「あー、なんか違和感が…いや、なんでもない。まさかな・・・」
???
いったいどうしたのでしょう?
瑞希「それじゃあ皆さん食べましょう(plllll)って、すいません家の固定電話が。先に食べててください。すぐに戻るんで。」
美波「わかったわ。」
愛子「それじゃあお言葉に甘えさせてもらうね。」
翔子「・・・いただきます。」
そうして姫路さんは部屋から出ていきました。
美波「それにしても、姫路の作ったもの食べるのって初めてなのよねー。」
ドトウ「え?そうなんですか?」
美波「そうなのよ。食べようとすると男子がすでに全部食べちゃってて。」
翔子「・・・私以外の人の料理を食べるのは許さない。」
ドトウ「翔子さん、そのスタンガンをしまってください。雄二さんは今ここにはいません。」
雄二さんは明日の太陽を見られるでしょうか?
愛子「そうだよ代表ー。女の子がそんなの持ってちゃダメだってー。」
それはそうと、男子がそんなにがっつくなんて、瑞希さんの料理はそんなにおいしいのでしょうか?
すると突然、
ゴルシ「そうか、そういうことか・・・!皆、このクッキーは危険だ!」
ゴルシさんが突然大声を出しました。
い、いきなりどうしたんですか!?
美波「ちょっと、どうしたのよゴルシ。そんなわけないでしょ。もしかしてテレビでやってた「ゴルシ劇場」ってやつ?」
ゴルシ「ち、ちげーよ!と、とにかく・・・」
美波「あぁもう、わかったってー。後でちゃんと見てあげるからー。」
そういいながらパクっとクッキーを口に含む美波さん。
ゴルシ「ば、バカ!ドトウ!美波が食べるのを止めろ!」
ドトウ「い、いくらなんでも騒ぎすぎですよゴルシさん!お、落ち着いてください!」
美波「そうよ、普通のクッキーよ。噛むと口がジャリジャリして、甘すぎて酸っぱすぎて、口いっぱいに芳醇な死の香りが・・・ダンバインッ!?」(バタン!)
途端に美波さんは噴き出して倒れこんだ後、勢いのまま床にめり込んでそのまま動かなくなりました。
ドトウ・愛子・翔子「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
ゴルシ「花が散った。命という名のはかない花が・・・」
こうして女子会は一転、生死をかけたサバイバルゲームになりました。
もうちょっとだけ続くんじゃ。