探してみてください!
瑞希「すみません遅くなりましたー・・・って美波ちゃん、どうしました?」
美波さんがクッキーを食べてすぐに瑞希さんは戻ってきました。
どうやら美波さんの状況を見てびっくりしてるようです。
(床にめり込んで泡を吹いている美波さん。)
うん、友人がこんな状態で倒れている人を見てびっくりしない人なんていませんよね。
すると、いつのまにか目覚めた美波さんは瑞希さんに対し、
美波「い、いえ、ただちょっと足が痺れてね・・・」
確かにその足は震えていましたが、それは足が痺れからくるものではないことは誰の目から見ても明らかです。
まるで気絶寸前の格闘家みたいな足の震えです。
というか、こんな嘘で誤魔化せるわけ・・・
瑞希「そうなんですか?だったらしばらくベッドで寝ときますか?そうすれば足の痺れも治ると思います。」
ご、誤魔化せました!?
普通気づきますよね?
ゴルシさんや愛子さん、翔子さんも「え、マジで誤魔化せた?」みたいな顔してますし?
美波「ところで瑞希、あなたのクッキー、なかなかの味だったわよ。」
瑞希「本当ですか?よかったです!」
美波「えぇ、天国に行けるかと思う味だったわ。」
うん、嘘は言ってません。
それが本当に天に召されてしまうということ以外は。
ゴルシ(おい、ドトウ。なんか妙だぞ。)
するとゴルシさんが小声で話しかけてきました。
ドトウ(みょ、妙って何がです?普通に味の感想を言ってるようにしか・・・)
ゴルシ(いいか、普通女友達の料理が失敗したら、男はともかく女の場合遠回しにでも「マズイ」と言うもんなんだ。お前が料理に失敗した時のシャカールがそうだったろ。)
ドトウ(え、でも美波さんは今そういうことを言って・・・)
ゴルシ(あの遠回しな言い方はどう考えても肯定の方だろ!)
た、確かに・・・
今の会話の流れを見るにどう見てもそんなふうにしか・・・
ドトウ(では美波さんはなんでこんな言い方を?)
ゴルシ(考えられる理由は2つある。1つは瑞希が傷つきやすいのを見越してだろう。)
拷問に普通に参加してる人に傷つきやすいも何もない気がしますが、一旦そこは置いときましょう。
ゴルシ(そして2つめだが・・・)
と、ゴルシさんが言いかけたところで、美波さんがこちらを振り向いて
美波「だからさー・・・・・・みんなも早く食べちゃいなさいよ♪」
ドトウ・ゴルシ・翔子・愛子(((((こ、こっちに振ってキターーーーー!!))))
ご、ゴルシさんが言いたいことはそういうことだったんですね!!
周りも自分と同じような目に合うようにあえて作った本人の前でそう言って!
ドトウ(ひ、ひどいです美波さん!友達になって一日目の私たちに!せめて付き合いの長い翔子さんや愛子さんだけにしてくださいぃぃぃ!)
翔子(・・・!?)
愛子(ど、ドトウちゃん!?君も何気に今美波ちゃんと同じくらいひどいことを今言ったよ!?こういうのはヒトと比べて体の強いウマ娘の君たちが食べるべきじゃないカナー?)
ドトウ(筋肉量とかはともかく、内臓的な強さはほとんど変わりませぇぇぇん!)
美波(あぁもぉーー!誰でもいいから早く食べなさい!それで早くウチと同じ苦しみを味わいなさい!)
翔子(・・・皆、ひどい。)
ドトウ・愛子((い、嫌じゃぁぁぁーーーーー!!))
と、小声で女同士の醜い争いを繰り広げてる中、
ゴルシ(し、仕方ねぇ!アタシが逝く!)
まさかのゴルシさんが先陣を切ると宣言しました!
ドトウ(ご、ゴルシさん!ほほほ、本当ですか!?)
ゴルシ(あぁ、ゴルシちゃんに二言はねぇ。)
愛子(で、でもどうして!?私たちは互いに互いを貶めようとしていたのに!)
そうです、ゴルシさんならさっきの貶めあいの中こっそり抜け出すなんて造作もなかったはずなのに!
ゴルシ(さっきの美波の犠牲はなんやかんやアタシの責任もある。もしあの時ゴルシちゃんがちゃんと美波、お前を止められていたら・・・)
美波(す、すごいわゴルシ。ウチは皆を巻き添えにしようとしたのに・・・ウチは自分が恥ずかしいわ!)
愛子(僕は今君を尊敬してるよゴルシ!)
翔子(・・・ゴルシはイイ人。)
ドトウ(さすが『男性トレーナーが選ぶ、逆に抱かれてみたいウマ娘ランキング』3冠女王ですぅ!」
ゴルシ(おいドトウ、その話後で聞かせろ。)
瑞希「あ、あの皆さんどうしましたか?」
しまった、つい長話を!
ゴルシ「い、いや、何でもねぇ。それよりクッキーいただくぜ!」
そう言ってゴルシさんは天国クッキー(仮称)を一気に3枚ほおばりました。
その隣で彼女の無事を祈る私と美波さん達。
ゴルシ「って、何だよ美波、意外といける感じじゃねーk・・・ビルバインッ!?」
バタン!!(床に突っ込む音)
あぁ、また1人死者が・・・
瑞希「ゴルシさん!?大丈夫ですか!?」
瑞希さんにばれないように心肺蘇生をしつつ「もぉー、ゴルシちゃんったらオーバーリアクションなんだからーっ」と誤魔化す愛子さん。
さっきの保健体育実技派という自己紹介はこのことを言ってたんですね。
愛子(そ、それで次はどうする?)
ドトウ(や、やはり経験者兼生還者の美波さんが今度は残りの4枚を・・・)
美波(待って!さすがに4枚は今度こそウチが死ぬ!本当に天国へ行っちゃうわよ!)
翔子(・・・ここはもう全員で行くべき・・・。)
な、なんてことを!
翔子(・・・こういうことわざがある。『死なばもろとも』・・・)
ドトウ(だからと言って生きる希望を私は失いたくないですぅぅぅ!も、もう瑞希さん本人にクッキーがまずいことを・・・)
翔子(・・・それは悪手。)
い、一体何故!?
私にはなぜそれこそ悪手にしか思えませぇん!!
翔子(・・・瑞希は努力家で、きちんとできるまで何度も学び直す。それは勉強でも、料理でも。)
それは確か明久さんから聞いたことが・・・
だから彼女は学年次席の成績だと。
けどそれがいったい今何と・・・
翔子(・・・そしてその時おそらく味見役として私達がつくことになる。)
その言葉を聞いた瞬間、私の脳内で一つの明確なビジョンが浮かびました。
材料いっぱいのキッチン
料理を頑張ってつくっている瑞希さん
そしてその周りで泡を吹いて倒れている私達・・・
愛子(そうか!つまり僕達が仮に瑞希ちゃんに『まずい』なんて言った暁には、それがまともになるまで僕たちは彼女の料理を食べ続けなくちゃならない!)
美波(きっと瑞希はほかの人にばれないように私達だけにお願いするわ!)
そしておそらく彼女の料理がまともな味になることは少なくとも1年以上はかかりますぅ!
翔子(・・・おそらく雄二たちはこのことを危惧して、自らの命のため今まで彼女にも、私達にもそのことを話していない・・・。)
きっとそうしたほうが瑞希さんの料理を食べる機会が減るからでしょう。
ただ、美波さんたちの口ぶりからするとそれでも彼らはかなりの頻度で食べさせられ、そして死にかけたのでしょう。
翔子(・・・つまりここで一度食べて何とか死を免れて、そしてまた同じような場面に遭遇したら雄二たちに任せるように心がける。)
それが今、この場での最適解。
翔子さんはそう結論づけました。
つまりこの場には『今ここで死んでそのあとは何とかやり過ごす』か『これからも臨死体験を繰り返す』の2つしか選択肢がないのです。
・・・・え、詰んだ?
あと何気に雄二さんたちにひどいことをすると言ってるような…
瑞希「?どうしました皆さん?」
美波(どうやら迷ってる時間はないらしいわ!)「い、いえ、なんでもないわ!」
愛子(そうだね!ここはもう、なるようになれだ!)「う、うん!とりあえず残りのクッキーみんなでもらね!ホント、ゴルシちゃんったら食べすぎだよー。」
翔子(・・・今よりも未来。)「・・・いただきます。」
ドトウ(皆さん、また会いましょう!)「い、いただくですぅ!」
そうしてクッキーを食べた瞬間、私達の意識は闇へと沈んでいきました・・・
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ピンポーン
瑞希「はーい・・・って明久君に皆さん、いったいどうしたのですか?」
明久「い、いやぁ姫路さんがクッキー焼いたって聞いたからみんなを誘って遊びに来たんだよ。ところで姫路さん、ドトウさんや美波は?」
瑞希「はい、それがクッキー食べたらおなか一杯になちゃったらしくて皆寝ちゃったんです。皆子供みたいなところがあるんですね。」
明久「そ、そうなんだ・・・」
瑞希「明久君、どうかしましたか?」
明久「皆、安らかに眠れ・・・」
瑞希「???」
その後僕たちはなんやかんやでドトウさん達を何とか生き返らせることができたので、そこは安心してほしい。
サンライズロボット研究所の「聖戦士ダンバイン」のオープニングのリメイク、イイね!