緋弾のアリア -Knowledge is power- 作:ピュアドライバー
自分は日常描写よりも戦闘描写を書く方がどちらかというと得意かもしれないです…
それでは13話です、どうぞ!
建物の陰から辺りの様子を窺うために体を隠しながら顔だけを少し出して周囲の様子を探る。
その手中には拳銃『SIG P220』が、そして背後には2人の女の子、あかりちゃんとののかちゃんがやはりまだ少し怯えているのか2人同士で手をギュッと握り合って隠れている。
俺は周囲に誰もいないことを確認すると背後の2人に俺の後に続いて足音を立てないようについてくるように手で合図を出した。
そうして2人がコクリと頷くのを見て、俺達は建物の陰から移動を開始した。
そういえば2人に聞くの忘れてたけど、ここら辺一帯が火事の被害にあっているってことはあかりちゃん達の一族はこの辺りに固まって生活していたってことになるよな。
もしそういうことならここら辺の人たちはみんな、あかりちゃん達と同じように一応は逃げる術があるってことだからこの静けさの説明にもなりそうだけど。
それにしてもそんなあかりちゃん達を集団的に襲ってくる奴らってのは一体どんな奴らなんだ?
そんでもってそんな奴らが狙ってる物って…?
そんなことを考えつつ足音に注意を払って歩みを進めていると
ガルルルル・・・
ヤバい!何かが角の向こうにいる…!
そう思い、俺は2人の手を引いて咄嗟に物陰に隠れた。
「ど、どうしたんですか?もしかしてあの人たちが…!?」
「いや、わからない。けど何かがこっちに来てる。少しの間、息を殺して。」
そうして息を潜めながら緊張が走る。
俺は細心の注意を払いながら、角の方を見る。
すると目に映った物は1匹のかなり大型の狼だった。
え…?狼?しかもかなり大きいぞ。なんでこんなところにいるんだ?
本来は捕獲とかして警察とかに引き渡すのが良いんだろうけど、今はそんなことしてる余裕がない。この場はなんとかやり過ごそう。
そう思い狼が俺たちの方に来ることなく直進していこうとしているのを見ていると、
突如止まり、地面を嗅ぎだした。そうして地面を嗅いだあと進行方向を90度変え、こちらに近づいてきている。
クソッ!運が悪いな。このままここまで狼が来たらあかりちゃん達が危ない。
狼が興奮して襲ってくるかもしれないが俺が姿を見せて気を引いたほうがいいな。
「何故かはわからないけど狼がこっちに向って来てる。俺が気を引いてなんとかするから2人はここに隠れといて」
「「…わかりました。」」
そうして俺は物陰から出て、威嚇射撃で怯ませるためにSIGを構えながら狼に姿を見せる。
ガルルル・・・ガウゥッ!
すると案の定こちらに向かって突進してきた。
俺はある程度予想はしていたためそれを難なく躱す。
そして怯ませるためにSIGの銃口を上方に向け一発撃つ。
しかし、狼はその銃声にまったく怯むことなく再びこちらに向って突進してくる。
コイツ…!銃声に慣れているのか!?怯むどころか気にも留めていない感じだぞ。
もしかして誰か…あかりちゃん達を襲った連中が俺たちを襲うように調教した狼なんじゃないかコイツは。
だとしたら悠長に傷つけたくないとか思ってると逆に俺が殺られる…!!
そう思い俺は咄嗟にSIGをホルスターにしまい、時雨を抜刀して下段に構えた。
そして狼が最接近したときに・・・
「近衛流三の型、
そう言い放ち、下段に構えた時雨の峰を上面にするようにして地面を蹴ると同時に振り上げ勢いをつけるとともに横っ腹に一撃、そして横を抜け背後に回ると同時に時雨を逆手に持ち替え水平に薙ぎ、首元を掠めた。
すると狼は地面にバタッと落下し腹の部分が上下しているから死んではいないとは思うが動かなくなった。
ふー、いくら襲ってきたからとはいえやっぱり動物を痛めつけるのは気が引けるな。
「キヒヒッ、今の動き…お前が紛れ込んできた武偵アルか?」
突如、狼の様子を見るためにその場にしゃがんでいたところを後ろから声をかけられた。
声の主はあかりちゃん達と同年代くらいに見えるツインテールの女の子だった。
「…君、何者?もしかしてそのツインテール…あかりちゃん達を襲った奴か?」
「あかり?あぁ、さっきのガキ達アルか。そうネ、あいつらを襲ったのはいかにも私アル。」
やっぱりそうか。なら穏便に済む相手じゃなさそうだな…。
「お前は一体何の目的でこんなことをした?」
「目的なんて無いヨ。ただ言われたからやってるだけネ。」
言われた…ってことはやっぱり組織、しかもかなり大きいものと見て間違い無さそうだな。
「そんなことより、さっきからお前と遊びたくてウズウズしてたヨ。だから少し付き合うよろしネ!」
そう言い背後に隠していた多銃身機関銃、所謂ガトリングガンを取り出し、こちらに向けて撃ってきた。
あんな大型の銃初めて見たぞ…。ってかあんなのどうやって躱せばいいんだッ!
…いや、躱すより弾を見極めて自分に当たる物だけを処理すれば…。
そしてそれをやるためには・・・
そして俺は瞑想するかのように瞳を閉じた。
そして目を開けるとそこではまるで時が止まっているかのようだった。
状況、確認。飛来物7.62×51mm NATO弾、数およそ150発。これらの内着弾軌道にあるのは…およそ30発。
以上より導き出される最善の選択は・・・
「近衛流四の型、
俺はその瞬間、時雨を水平に構えそれを思い切り横に振りぬくと同時にトリガーを引いて速さを増加させる。
すると・・・
パァァァァァァン!
と何かが爆発したのような音、所謂ソニックブームが発生し時雨が描いた軌道上の空気が前に押し出され、その空気の塊がその軌道前方にあった弾にぶち当たり弾は推進力を相殺されボロボロと地面に落下した。
そしてその後一瞬も間髪入れずに俺は時雨を柄が上になるように縦に構え、残りの被弾すると思われる弾がちょうど一列に並ぶ直線上に時雨を構える。
すると直線上の弾は全て時雨に着弾すると同時に真っ二つに裂かれ、俺の両脇を通過していった。
そしてその後相手の連撃を避けるために正面から突っ込むのではなく、時雨のトリガーを引いて高く飛び上がり三次元的移動で距離を詰めつつ時雨を上段に構える。
「ハァァッ!」
上段から振り下ろした渾身の一撃を奴は咄嗟にガトリングガンを盾にして防いだ。
…が一撃を受け止めたガトリングガンは真っ二つにとはいかなかったが銃身が半分辺りでへし曲がり、もう使い物にならない鉄クズと化した。
奴は鉄クズとなった元ガトリングガンを投げ捨て、すぐに俺から距離を取った。
「お前、なかなか面白いネ。名前教えるよろし。」
「…九重裕介だ。」
「コノエユウスケ…ユースケアルか。私はココいうある。私、お前のこと気に入ったネ。だからこっちも全力出すヨ!」
そうして奴…ココは背後から大きな刀を出して、こちらに向かって走り出した。
あれは…ゲームなんかで見たことがあるが確か青竜刀って武器だ。日本刀みたいに突いたり斬ったりするための刀じゃなくて重さによって骨と肉を断ち切る、そんな刀だったはず。
「
走って勢いをつけ、そのまま青竜刀を正面から振り下ろしてくる。
かなりの速さで迫ってきたため回避できないと思った俺はやむなくその攻撃を時雨で受け止める。
…重い!!下から受け止めてるこの状況じゃジリ貧だ!
そう思い、体を横にずらすと同時に時雨を手首を軸に回転させるように動かしなんとか青竜刀の下から脱する。が・・・
「キヒッ、遅いネ!」
俺がココから距離を取ろうとして後ろに跳んだところを追撃してきた。
「クッ…!」
俺は追撃に時雨で対応できずなんとか身を捻って躱そうとするが腹部に一撃を食らってしまった。
痛みに耐えなんとか後退した後、腹部を見ると制服に血が滲んできていた。
はぁはぁ…痛ぇ。青竜刀が斬りつけるのに向いてないこともあって、幸い深いとこまでは斬られてないが。
だが今ので分かった。単純に打ち合いをしているだけでは日本刀のこっちが力負けしちまう。だからココに勝つためには力以外で勝負しなければ…!
今度はこっちから仕掛けるぞ…!
そうして俺は距離が離れているがココに向って左足を前に出し、時雨を脇を閉めた状態で剣先がココに向くように構える。
そして呼吸を整え、心をまっさらな無の状態にして集中力を高め、地面を思い切り蹴り、ココに向って最大限のスピードで迫る。
「…!キヒッ!!」
ココは俺が今までにないスピードで迫ってくるのに少々驚いた様子だったが、すぐさま青竜刀を構える。
まずは・・・
「近衛流一の型、突裂。」
脇を閉め、肩に溜めていた力を一気に開放すると同時に地面を再び蹴り、勢いをつけてココ向かって跳ぶ。
だがココはその渾身の突きである突裂をまるで読んでいたと言わんばかりにニヤリと顔に笑みを浮かべ、剣先が触れる一瞬前に体を反らし突裂を躱した。
俺はココが躱したことによってその勢いのまま空中で前進し続けている。
「キヒッ!残念だったネ、その突きは予想してたヨ。これで
そう言って、俺の背後から青竜刀を振り下ろしてくる。
…が、ココが青竜刀を振りかぶり攻撃がキャンセルできないタイミングで俺は空中で最大限に身を捻って、足を地面につけて急ブレーキをかけ、一瞬で時雨を体の横に水平にして構える。
「残念だったな。その回避は予想していた。これで王手だ。」
俺は敢えてココの言ったことを真似て言い、水平にした時雨を抜刀術のように横に薙ぎ、それと同時にトリガーを引く。
「近衛流四の型、風凪。」
そう言い放ち狙うのは・・・ココではなく青竜刀だ。
そうしてココがマズいと思ったのか顔を歪ませながらもなんとか青竜刀を振り下ろすのを止めようとするが、絶妙なタイミングで放たれた風凪を避けることはできなかった。
そして・・・
パァァァァァァン!という音とともに俺が放った風凪の衝撃波が青竜刀に当たり、青竜刀は真っ二つに折れた。
ココは青竜刀が折られたことにとても驚き、目を丸くしながら反動によって体を後ろに仰け反らせているが、その体に傷は無い。
それはこの技、風凪の名前の通り振りぬいた軌道上では衝撃波が生じるが、その軌道の上下では空気の振動が起こらず風が止んだ状態、凪のようになり衝撃波が発生しないからである。
そしてココが体勢を立て直す前に俺は追撃をかけるために時雨を振りかぶる。
「終わりだ。」
そうして俺は時雨を振り下ろす。が・・・
パァン!
銃声が鳴り、本来ならココの首元を峰で打ち付けていたはずの時雨が手元から離れ、後方に飛んでいった。
…!?何だ、一体今何が起きたんだ!?一瞬前までは時雨は確かに俺の手が握っていたはず。
まさか今の銃声か?だとしたら一体誰が…?
まさかココの仲間が来たのか!?
そしてココは俺が少し困惑している隙に後方に距離を取った。
「ふぅ、ココとしたことが危なかったネ。助かったヨ、
クソッ、最大のチャンスが…。
…え?
「油断したわねココ。次から気をつけることね。」
この声、それにさっきの銃技…まさか!?
「それから久しぶりね、裕介君。少し見ない内に随分と成長したみたいね。」
「カナ…さん、なのか?本当に?」
「ええ、もちろん本物よ。」
「何アル?お前たち知り合いアルか?」
「ええ、何せ彼をこっちの世界へ引き込んだが私だもの。」
…嘘だろ!?何でカナさん、いや金一さんがそっち側にいるんだよ!?
「どうして、どうしてそいつらの仲間みたいにしてるんだ、カナさん!」
「『みたい』じゃなくて、今私は正真正銘ココたちの仲間よ。」
俺は目の前で起きていることにまったく付いていけず、立ち竦んでしまった。
「「キャッ!」」
…はっ!今の声は…!?
その声で俺は一瞬で我に返り、すぐさまあかりちゃんとののかちゃんの2人が身を潜めている方へと駆け出す。
するとそこには黒髪ロングでセーラー服を着ている俺と同年代くらいに見える女の子と、その子の右手と左手で首をそれぞれ掴まれているあかりちゃんとののかちゃんの姿があった。
「その子たちから手を放せッ!!」
「…裕介さん!!」
俺はSIGを抜いて黒髪の女の子に向って構える。
「そこを動かないで。それから妙な真似はしないことね。あなたが妙なことをした瞬間、この子たちの体内に必死の毒を忍び込ませるわ。」
クソッ!奴が言ってることが本当か嘘かはわからないが、下手に動けない…!
「間宮の子たち、よくお聞き。私は夾竹桃。あなたたち間宮一族はイ・ウーに賛同せずに技術を隠した。だから私たちはこの惨事を起こして奪ったわ。」
イ・ウー?…ってのがコイツらの組織の名前なのか?それに技術って、一体あかりちゃん達の一族には何があるんだ?
それにしてもコイツ、何をする気だ?早く2人を助けないと!!何か手は・・・
「でもまだ隠してるようね。」
そう言い黒髪の女の子、夾竹桃は不敵な笑みを浮かべた。
「左手で掴まれた子はお気の毒。…毒してあげる。」
そうして夾竹桃は左手の指の爪をののかちゃんの首に突き立て、「ちくっ」っと突き刺した。
「あっ…あぁ!!」
「「ののか(ちゃん)!!」」
そして夾竹桃はののかちゃんに突き刺すのを止め、2人を解放した。
あかりちゃんがすぐさまののかちゃんに駆け寄り、俺も駆け寄ろうとするが…
「あなたが九重裕介ね?」
何だ?体が動かない!というかコイツ、いつの間に俺の後ろに回った!?
「九重…数字の9に重ねると書いて九重。だけど本当は違うわよね?」
「…。」
「私この世に存在する全ての毒が欲しいの。私の知らない毒があることが許せない…。あなたの本当の家名である近衛家。かの昔、裏方の仕事を引き受けていた頃に編み出された近衛流。あるんでしょ?近衛流にも、毒に通ずる術が。」
「お前…な…ぜそれ…を?」
「あら、毒が回ってきたみたいね。まぁその毒はただの強力な麻酔みたいなものだけど…。私は間宮と同じように近衛の術も奪いたい。だからあなたもさっきの子と同じ特別なので毒してあげる。」
そう言って夾竹桃はののかちゃんにやったのと同じように俺の首に左手の指の爪を突き刺した。
「ク…ぅ…!」
俺は何とか抵抗しようと体を動かすが、バタッと地面に倒れてしまう。
「間宮と近衛、期が熟した頃にいずれまた来るわ。」
そう言って夾竹桃がその場から去っていくのを視界の端に捉えたのを最後に俺の意識は途切れた。
この頃艦〇れにドハマりしているのですが・・・
3-4がクリアできない!!羅針盤意地悪過ぎ!!
何でボスに辿りつかねえんだよ、why?
って感じです。
何かアドバイス的なものがあれば教えてほしいです(笑)
次回投稿も頑張ります!