緋弾のアリア -Knowledge is power- 作:ピュアドライバー
私がのろのろしている間にとうとうAAアニメが始まったわけですが…
やっぱアニメはいいですね!
今回の1クールでどこまでやってくれるのかが気になるところです。
そして本編2期へとバトンをつないでくれることを願っているわけです…
それでは19話どうぞ!
「は、初めまして。
近衛、だと?
俺の家は九重、茂兄は近江、それぞれ近衛本家から分かれた分家だがあの子はもしかして本家本元なのか?
「はい、というわけで今日からここ一年A組に転校してきた近衛詩織さんです。みなさん仲良くしてあげて下さいね。」
「はい、はーい!先生!転校生って言ったら質問タイムでしょ!」
「そうですね、近衛さんが…あー、これだと九重君と被ってしまいますね。じゃあ詩織さんが大丈夫なら質問タイムを取りましょう。どうですか?」
「あ、えと少しなら大丈夫です。」
近衛がそう答えると同時に何人かがピシッと手を上げると
ってそれ手上げてる意味ないじゃん!
高天原先生もわたわたしてるし。
「転校する前はどこの学校に通ってたの?」
「京都の一般高校に通っていました。」
一般高校に通ってたのに
まあ、俺も人のこと言えないけど。
「何で転校することになったの?」
「…家の事情です。」
そしてその後もいくつかの質問が続いた後に高天原先生が時間がないからラスト一つと言ったところで、理子がお待たせしましたっ!と言わんばかりに手を上げた。
「じゃあ最後はりこりんこと峰理子が質問しちゃうよー!」
その瞬間クラスの一部、いやもう一部とは言い難い規模かもだが主に男子が「りこりん、待ってましたー!」とか「きたきたー!」とか言って騒ぎ出した。
理子はアホだけど人気あるよなー。あれ?アホだから人気あるのか?
てか近衛さんこのムードに明らかにビビっちゃってるし…。同情するぜ。
「ずばり!!しおりんはユー君…つまり九重君とどんな関係があるのかなかな?」
おい!いや俺も近衛って姓について気になりはしたけど…
というかみんなの前で聞くなよ!
それに近衛も目をまん丸くさせてるし。
「なんで俺なんだよ!」
「くっふっふ、ユー君。理子の目は誤魔化せないよ?まず一つ!苗字が字は違くても読み方が一緒なこと!二つ!しおりんが教室に入ってきたときに一番最初に向けた視線がユー君の方だったこと!そして最後!ユー君がさっきからしおりんのことジロジロ見てたこと!どうですかな?」
どうですかな?じゃねぇよ!!
二つ目は全然気づかなかったけど、最後のとかみんなも一緒だろ!
それにも関わらずクラスの奴らは「流石りこりん!名推理だ!」とか騒いでるし。ホント、バカばっか!だぜ。
「峰さんが言ったように九重君とは…遠い親戚のような間柄なんです。」
え?やっぱりそうなのか?
全然知らなかった。
「やっぱりー!ユー君てばこんな可愛い子が遠い親戚とかフラグびんびんに建っちゃってるねぇ!あとしおりん、峰さんじゃなくてりこりんだぞプンプンガオー!」
「う、うん…りこりん。」
「キャー、しおりんてば可愛過ぎるよぉ。」
「はーい、じゃあ質問タイムはここまで!詩織さんの席は…九重君の隣が空いているのでそこにしましょう。」
「!…わかりました。」
そうして近衛は先生に言われた通り教壇から俺の隣の席まできて着席した。
んー、何て話しかければいいんだろ?
なんか遠い親戚とか言ってたけど俺は会った覚えが無いから普通に初対面として話しかければいいんだよな?
「はじめまして、近衛の方は俺のこともう知ってるみたいだけど一応。九重裕介だ。よろしくな!」
「えっと、はじめ…まして。近衛詩織です。」
「お互いややこしいから詩織って呼んでもいいか?俺のことも好きに呼んでくれていいからさ。」
「…じゃあ私も裕介君って呼びますね。」
仕方ないことだけど下の名前で呼び合うのって結構恥ずかしいもんだな。
さっきから理子とかこっち向きながらニヤニヤしてるし。
でも、何でだろう。詩織が俺の名前を呼んだ時かすかに表情が曇ったような…。
それからのHRはいつも通り進んだ。
そんなに重要なことは言ってなかったが一つだけ連絡事項があった。
武偵高のシステム的に任務を達成することによって単位がもらえるから進級的な面でもだが、そもそもここにいるのは将来自分が武偵として生きていこうと考えてる奴らばかりだから『早く自立しろ、さもないと一人前になる前に力不足で痛い目を見るぞ』ということを
「ユー、遅刻すると蘭豹にしばかれるから早く行こうぜ。」
あれから午前の一般授業が終わり、今は専門科の授業が始まる10分前だ。
そういえば詩織が転校してきたことによってキンジもそうだが、みんなの俺に対する呼び名が九重からユーとか裕君に変わった。
まだ慣れないけどな。ていうか…
「キンジ、今朝も言ったろ?俺は今日から
「あ、そうだったな。」
まぁ、今までいつも大抵二人で行動してたからな。
「裕介君。」
ん?詩織?
「どうした?」
「
「あーそのことか。実は少し事情があってな、今日から
「事情って何かあったんですか!?」
ど、どうしたんだ?
いきなり凄い勢いで聞いてきたぞ。
「な、何て言うかここ最近で俺が
「そうだったんですか…。いえ、ごめんなさい。ちょっと不思議に思ったもので…。」
「そうか、それならいいけど。」
* * * * *
「・・・ってそんなことがあったんですよ。」
「ふーん、遠い親戚の子…ね。それは何て言うか…ギャルゲーみたいね!」
「あんたもか!」
全く理子といいこの人といい…。
そんな感じで今は神島先生と講義というか特訓を始める前に談笑中だ。
「でも、その詩織さんは君のことを知っているのに、君は彼女を知らないなんて変な話ね。」
確かにそうだ。
分家の俺が本家の詩織を知っているなら普通かもしれないが、逆は変だよな。
「まぁ、おしゃべりはこのあたりにしてそろそろ始めるわよ?」
「はーい。で、具体的に何を?」
「そうね、裕介君はじっくり教わるのと手っ取り早く教わるのどっちがいい?」
うーん、その二択なら本来はじっくりを選びたいところではあるけど、今回は一応臨時で
何より早く
「じゃあ、手っ取り早い方でお願いします!」
その瞬間神島先生はニヤッと笑みを浮かべた。
「後悔しても遅いからね?」
そう言ってこの前のように俺の頭に手を乗せてきた。
「ちょ、これってもしかしてまた・・・」
寝起きの意識が混濁したような感覚に襲われながら、少しずつ覚醒していく。
「ここは…?」
気が付くと辺りはどこまでも真っ白な部屋、というより空間にいた。
どこまでこの空間が続いているのかさえわからないほどにその白さは遠くの方まで渡っていた。
やっぱりさっき催眠をかけられたみたいだな。
それにしてもほとんど説明もなかったから何をすればいいのかわからないぞ。
『もしもーし、聞こえてるー?』
この声は…
「神島先生?」
『その通り催眠はばっちしかかってるみたいね。』
「ばっちしって…。いきなり何の前置きもなしに催眠にかけるなんてひどくないですか?」
『あら、前置きというか選択肢ならあげたじゃない?君がじっくり教わりたいって言ってたら催眠なんてかけずに私が手取り足取り教えてあげたのに。残念ねー、せっかく美女とイチャコラできるとこだったのにぃ。』
あの選択肢のせいか。
確かに普通に後悔するくらい神島先生は美人だが…もう後の祭りだろ。
「それは残念です。」
『そ、そう。それってつまり…』
「…それで、一体俺はここでどんなことをすればいいんです?」
『それは至って簡単よ。ただ単に自分の身を守ればいいわ。』
身を守るって、そもそもここには『無』しかないじゃんか。
『くれぐれも気を抜かないことね。じゃないと…死んじゃうから。じゃあ、頑張ってねー。』
そう言い残し、直接頭に響いていたような声は途絶えた。
あー、聞こえなくなっちまった。
結局何をすればいいか分からず終いだし、どうしよっかなー。
ま、その内なるようになるか。
んじゃ、音楽でも聞いて暇つぶしますかね。
そんなことを考えつつ、携帯をいつもしまっているポケットに手を伸ばすと…
あれ?何で時雨が腰に差してあるんだ?
確か催眠にかかる前は近くにあった机に立てかけてあったはず…。
パンッ!
っ!銃声!
危ねー、胴体のすぐ真横を掠めていきやがった。
弾の軌道からして撃ってきたのは…後ろか!
そうして次の弾が来る前に一瞬で後ろへ振り返ると・・・
「なっ!」
そこには武偵高の制服を着て、腰に日本刀を差し、よく見覚えのある銃口をこちらに向けている人物…まさしく俺がいた。
驚きを隠せなかったがあちらはすぐさま次弾を撃ってきたので横に跳ぶことで躱し、この空間には物陰が見当たらないので的を絞らせないために
なんなんだあいつは!
容姿も使っている武器も完全に俺だ。まるで鏡を見てるみたいだな。
これも全て神島先生が創り出したってわけか。
要するにさっきまでのあの人の言葉や今の状況から察するに、ニセの
ホントに
ちなみにこの世界の中って痛覚とかはどうなってるんだ?
そう思い、腕をつねってみると・・・
なるほど、普通に痛いな。
ってことはもしも
…じゃあ行くか。
俺は円を描くように走っていたところから、形でいうと楕円を描くように
これから放つ一撃は別に近衛の技じゃない。
日本の剣術が他のものと異なり極めて特異であると言われる所以となったような、そんな一撃『居合斬り』だ。
そうして振るったのは左手で鞘をつかみ、右手で柄を持ち、瞬きすら永く感じるような一瞬の間に肩、肘、手首の順で力を伝え、抜刀の瞬間にトリガーを押すことでガンソードとしての加速力も上乗せられた時雨を柄を中心として振るう…そんな一撃で片がついてもおかしくないような強烈な一撃だった。
しかし、振り切れるはずの時雨が途中で何かに遮られ、止まってしまった。
「おいおい、マジかよ…」
時雨を遮ったもの、それもまた時雨だった。
そこには刀身が剥き出しの俺の時雨と、鞘に収まったまま一撃を受けきった
今の一瞬の攻撃を同じく一瞬で受けきったのか…。
確かに考えてみればどちらも同じ俺と
でも流石に今のはこっちが追い詰めた構図だったからあっちの時雨の鞘はもう使い物にならないほどに割れちまってる。
だが
今のかなり上手くいった攻撃でも鞘を割ることはできても直接的なダメージはほとんど与えることができてない。
それに近衛流には鞘を使う居合の型もほとんど無いしな。
これじゃ千日手じゃないか…
このままでは埒が明かないため時雨同士が交差している状態から、時雨を軸に自分の体をそのまま『キキー』っと金属が擦れる音と共にスライドさせ右前方に距離を取る。
そのまま牽制としてSIGをホルスターから抜き、立て続けに3発撃ったが、そのすべてが時雨によって銃弾斬りで防がれた。
やっぱり
…でも段々と神島先生の思惑が見えてきたぞ。
要するに俺ができることは全て
まだどうやったら使えるかもわからんのに無茶過ぎる…けどやらなきゃ死ぬ。
ホント、イチャコラしながら教えてもらいたかったぜ…まったく。
確か俺の能力は手から熱を発するみたいな感じだっけ?
イメージするんだ。手を熱くする、力をこめる…そうゴッ〇フィンガーみたいに!
「うぉぉぉぉ!」
パンッ!
「ゔっ!」
ごほっごほっ、おぇ・・・
手に集中し過ぎて、一発もらっちまった。
一応少しは
…!来る!
こっちが態勢を立て直そうとしているところを
走ってきた勢いのまま上段から振り下ろされた一撃を何とかこちらも時雨で防ぎ対応するが、その一撃の重さに受け止めた腕が痺れてしまったところを
っ!しまった!時雨が…
ダメージは期待できないが、何とかSIGで時間稼ぎを…!
そう思いホルスターに手を伸ばしSIGを
そして
…やばい、ホントに打つ手なしだ。
ここで終わりなのかよ!こんなとこで!
無情にも
俺は死を覚悟し、目をギュッと閉じて無意味にも頭を守ろうと反射的に手が頭の前に出る。
手に何かが触れるような感触を感じる、目を閉じてしまったから確認はできなかったが恐らく時雨の刃が当たって斬り裂かれたのだろう。
そうか、死ぬってこんな感覚だったのか。
一瞬で刀なんかに斬り裂かれるような死に方だと最早痛みさえ感じないんだな。
そうして数秒が経ったような気がする。
死んだのに何でまだ意識があるのか不思議に思いながら、瞬きと同じように無意識に目が開く。
あれ?見えてる、俺の体?鏡…か?
…いや、違う!こいつは俺じゃない!
俺はまだ死んでない…のか?
そうだ、俺を斬り裂いたはずの時雨は!?
頭が混乱しつつ、
時雨が折れてる!?
何で?確か俺の手を斬り裂いたはずじゃ…
うお!俺の手がめっちゃ赤く光ってる!?それに傷一つ見当たらない!
もしかして…俺が
そう理解した瞬間、視界が光で埋め尽くされたように真っ白になった。
ご読了ありがとうございます!
まぁ今回は主人公強化回ですね。
そろそろこの章の本題に入っていくので楽しみにしていて頂けると幸いです。
ではしばしのお待ちを!