空想と浪漫、そして女性に対する失礼な態度
私は侑。お隣のプロデューサートリオの部屋に、動画を撮りたいというゲストが来たので、ちょっと覗いてみることにした。
「こんにちは、戦艦大和(やまと)です」
うわぁ、ランジュちゃんよりも大きい!180cmはあるんじゃないかな。
米内P「本日はコラボよろしくお願いします」 サッ
ちょっ、こら、スペシウム光線の構えで警戒するのやめなさい!
歩夢「大きいですね」 サッ
内匠P「俺、こんな女いたら絶対ナンパする」 サッ
武内P「綺麗な女性ですね」 サッ
だったら3人ともその構えする必要がないんじゃないの!?こいつらじゃ話が進まないから私から言うよ。
侑「あの、本日はどのようなご用件ですか?」
大和「ああそうそう。曲のmvをいっしょに作りたいなって思って、私からコラボしようって話したの。それでOKだっていうから、今日は来たの」
歩夢「どんな曲なんですか?」
大和「その子の動画って子供向けの曲が多いじゃない?そこで軍艦の私にピッタリな曲、それは…「およげ!たいやきくん」」
ピッタリな曲って、自分でいうかな普通。でも自分から特技を活かした動画を撮ろうと持ちかけてくるなんて、なかなか大胆だね。
米内P「よしそれじゃあ大和さんが泳げるぐらいの大きなプールに行こうか」
〜とあるプールにて〜
パシャパシャ
「いいよ、白瀬さ〜ん!」
私の名前は白瀬 咲耶(しらせ さくや)。283プロダクションのアイドルだ。今日はこのプールで水着写真の撮影をしている。
「は〜い、一旦休憩入ります!」
咲耶「はい!」
最近、私の所属する283プロにも多くの移籍してきたアイドルがいるのだが、それはまた別の機会に話すとしよう。ところで…。
ザザーッ
咲耶「ここのプールにはクジラでも生息しているのかい?」
波を立てて泳いでいる何か。あからさまに人間ではないような気もするが…。
米内P「すげぇ、大和さん首長竜みたい!」
歩夢「ほんと、食べられちゃいそう!」
ザバァ
大和「あのね、あなたたちさっきからそういう感想ばかり!」
私が言うのもあれだが、あんな巨大な女がいるのか!?どうやら彼女の泳ぎをビデオ撮影しているみたいだが…。
咲耶「あの何をやっているんですか?私たちはグラビアの撮影をしているんですが…」
本来ならアイドルが直接聞きに行くのはおかしいとは思う。男スタッフに任せるのが一番だけど、向こうには女の子が2人、それに年端もいかない少年がいるから怖がらせてしまう可能性がある。
侑「私たちは動画のmvの撮影をしているんです。あの「およげ!たいやきくん」って曲は知ってますか?」
咲耶「ええ。そして彼女がたい焼き役なんですね。いやところで…」
サッ
咲耶「この少年はさっきから私に水鉄砲の銃口を向けているんですが」
侑「あ、米内P!このお姉さんも怪獣扱いするのやめなさい!」
P?プロデューサーなのか!?こんな小さいのに!?ていうか私のことが怖いのかな?
咲耶「ねえキミ、お姉さんはキミのことをとって食べたりしないよ」
米内P「オレはこう見えて大人ですよ」
咲耶「あ、ああ。大人だよね、プロデューサーだし…。そうには見えないけど…」
まあ彼らとのトラブルも無く、撮影も再会された。今度は水の中に入ってのポーズだ。
パシャパシャ
「は〜い、いいですよ!」
プールサイドに上半身を出し、下半身は水面につけた。さっきのプロデューサーなら「すげぇ〜、セイウチみたい!」なんて言いそうだな。そんな彼のことを考えていると…。
大和「うわー、ぶつかる〜!」
ザバァ
大和「いたた、大丈夫ですか?」
咲耶「ぷはぁ、いえこちらこそ」
突然ぶつかってきた。水の中だったからそこまで痛くはなかったけど…。
咲耶「ん、なんか水減ってない?」
大和「あれ、ほんとだ」
なんと、プールにひびが入り、そこから水が逃げているのだ。
大和「ああ、さっき壁に頭ぶつけたのが原因だったかなぁ…」
咲耶「えっ!?めちゃくちゃ頑丈なんですね、あなた!?」
そしてみるみると下がっていく水位。この取り返しのつかない状況…。
大和・咲耶「「どうすればいいの…」」
米内P「あのスタッフのみなさん、オレに考えがあります。大きな女の人2人のツーショットなんてどうですか?」
スタッフ「えっ、いいですけど。そんな急に…」
侑「お互いにwin-winになるようにするんです!」
米内P「オレたちも動画を撮っていたんですが、この2人なら絶対にいいmvができます!」
歩夢「「怪獣のバラード」の!」
大和・咲耶(なぜそういうアイデアしか思いつかないのかなぁ…)