「桜内 梨子の母です!」
ワァァァァァ!!
内匠P「おい!こんな歓声前回は無かっただろ!!」
武内P「文字だけで満員の会場を表現するのは難しいですからね。前回は省略したんですよ」
さて、梨子ちゃんのお母さんが登場したところでいよいよイベント開始。歌い手が集まって歌う………、ってだけではないらしく最初はトークコーナーから始まった。
司会「最初のお題は「歌い手を始めたきっかけは?」です。みなさん思いっきりぶっちゃけてください!」
冬弥「まずは俺たちVivid BADから。話せば長くなるのですが…」
司会「じゃあいいです。次の方」
Vivid BADの4人「えっ!?」
いや確かに手短かな話ならありがたい気もするがな、だからってそれはないだろう!そんなに時間と余裕が無いのか?
ふたり「お姉ちゃんの代理でマリン船長に呼ばれました」
ミオ「ウチは普段ゲーム実況をやっててね、歌ってみた動画はVtuber活動のひとつなんだよー」
浜風「お互いそっくりさんのウワサは聞いていたんだ。それで、そのそっくりさんと何かやりたいと思って」
マシュ「それでお互いの顔を見て話し合った結果、歌とダンスになったの」
まあみんなそれぞれ理由があるんだなぁ。ちなみに米内ちゃんが始めたきっかけは半分が俺のひとこと。俺があいつに「何かやってみたらどうだ?」と言ったのが始まり。そして今回の目玉である梨子ちゃんママのきっかけは…。
梨子の母「みなさんご存知だと思いますが、私の娘はスクールアイドルをしています。それで…………」
以下略
梨子の母「………というわけで私は現在歌い手をやっているんです」
待て待て、めちゃくちゃ長話だったぞ。他の連中とあまりにも扱いの差がありすぎやしないか?さて、それぞれの動機がわかったところでそろそろ…。
司会「それではみなさんお待ちかね、歌の披露です!」
♪〜
彰人たちはヒップホップ、浜風&マシュはアイドルソング、ミオちゃんはアニソンのカバー。それぞれジャンルが見事にバラバラだった。そしてふたりちゃんは姉のぼっちちゃんにギター演奏を任せての……。
ふたり「演歌を歌います」
ジャカジャカ ♪〜
武内P「ざ、斬新ですね……」
内匠P「あ、ああ。ギターでメロディ担当するなんて普通無いっすからね……」
おまけに歌唱力もすごい。とても5歳児とは思えないぐらいにこぶしをきかせて歌っている。次は米内ちゃんのキッズソングなんだが、あいつは自分のことを梨子ちゃんママの前座だと思っているんだろうな。
米内P「……………」 ダラァ
ほらその証拠に、汗の量がものすごい。自分だけあからさまに浮いているって感じなんだろう。さぁ歌うぞ、ってなったそのときだった。
梨子の母「ねえキミ、大丈夫?すごく緊張してるみたいだけど、おばさんが順番替わってあげよっか?」
「おばさん」なんて言葉、他のやつらが口に出して言ったらただじゃ済まないだろうな。まあとにかく梨子ちゃんママは米内ちゃんのことを気にかけてくれているんだろうな。
梨子の母「この子の保護者の方はいませんか?」
お、俺のことをお呼びか。これはお近づきになれるチャンスだな!そんなわけで俺は気を引き締めてステージへと行く!
内匠P「私です」キリッ
梨子の母「えっ!?ずいぶんとガラが……、特徴的な見た目のお兄さんですね」
ザワザワザワザワ
ざわつく会場、だがそれも仕方がないだろう。俺のような超がつくほどのイカす男と、超絶美人のスクールアイドルの母親がいっしょになっているのだから。みんなお似合いなふたりだと思っているのだろう。
冬弥(あれ内匠P、こんな紳士的な対応するやつだったかな?)
杏(梨子ちゃんママに変なことするんじゃないのかしら、プロデューサーのやつ)
こはね(担当アイドルにセクハラ発言したことがあるっていうけど、大丈夫かな…)
会場のみんなが何を思っているのかは知らないが、とにかく俺がやるべきことは梨子ちゃんママからの好感度をちょっとでも上げることだ。
梨子の母「この子のことお願いできます?」
内匠P「ええ、任せてください」 キリッ
さてこいつをとっとと医務室にでも連れて行って俺は彼女の美声を、………と思ったそのときだった。
パチッ
米内P「はっ、オレの番だ!」
あっ、こいつ!ここぞってときに目を覚ましやがって!
梨子の母「あれ、キミ大丈夫?歌えそう?」
米内P「大丈夫です!……ってあれ、先輩いたんですか?」
内匠P「お、おう。おまえを医務室にまで運ぶとこだったんだぜ」
ところでこいつは何を歌うんだ?
米内P「せっかくだし武内先輩も呼ぼうか。せんぱ〜い」
武内P「なんですか?」
米内P「せっかくだから3人で歌いませんか?曲は「だんご三兄弟」!」
お、あの曲か。上から長男、次男、三男だったよな。この中じゃ先輩が上で米内ちゃんが下で俺が真ん中だな。つまり……。
グチャ
米内ちゃんの上に俺が乗って、さらに俺の上に武内先輩が乗った。そして米内ちゃんは下敷き状態。
内匠P「これ、歌えそうにないな…」
武内P「というわけで、後は任せてもいいですか?」
梨子の母「え、ええ、いいですよ……」
梨子の母「ほんと大丈夫かな、あの子………。はーい、次は私の番ですねー!盛り上がってるー!!」