モモンガさんと階層守護者たちが幻想入りしたようです。   作:レムニスケート

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ついに東方のキャラが出てきます。これまでオーバーロードの話と博麗神社しかありませんでしたので、東方の要素を目当てにして読んでくださっていた方々には申し訳ないです。


第3話 邂逅

 鳥居の目の前に骸骨が降り立つ。モモンガは、鳥居の前に立ち尽くしていた。空にいたときは分からなかったが、いざ目の前に立つと荘厳さに圧倒される。まあ、仲間と共に作り上げたナザリック地下大墳墓玉座の間には敵わないが。

 

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 赤いリボンが特徴的な少女が、床に敷かれた布団の中ですやすやと寝ている。真っ黒な髪に端正な顔立ち。まさに大和撫子とでもいうべき容貌。そんな彼女の寝顔は、布団のそばにある綺麗なちゃぶ台も合わせて、絵に描いたような美しさを持っていた。しかし、彼女の瞼は、思わぬ原因で開かれる。

 

 (なんの気配...?)

 

 彼女の名は博麗霊夢。代々幻想郷なる異世界の結界を守護する一族の末裔。普段は神社の巫女として神社の掃除をしながら、賽銭箱に投げられた金銭の少なさを嘆いていたりする。彼女は心身ともに、博麗の一員として幼い頃から鍛えられてきた。そのために、幸か不幸か外の異様な気配を感じ取ることができた。今まで退治してきた妖怪や、幻想郷の知り合いの誰とも違う、この世のものとは思えないようなものの気配。その気配が少ししか感じられないのが、逆に霊夢の恐怖を煽る。彼女は直感の訴える危機感に従って、急いで身支度をして外に出た。

 

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 霊夢は、博麗神社の参拝道で驚愕に目を見開いていた。

 

 (あれは、骸骨?スケルトンというやつかしら?)

 

 まだ幼かった頃、知り合いのうちの一人、金髪の魔法使い霧雨魔理沙が持ってきた絵本に記載されているのをみたことがある。人骨が意思を持っているように直立して動いている様を描いた挿絵が、魔理沙の絵本にあったはずだ。しかし、そのスケルトンと今目の前に立ちはだかる骸骨は明らかに違う。絵の中のスケルトンは服もアクセサリーも身に纏っていなかった。しかし、今目の前にいる骸骨はいかにも高価そうな紫色のローブを身に纏い、手には、左手の薬指以外全ての指に指輪をはめている。心なしか、体も大きく見える。

 骸骨の特徴を視認したことにより、霊夢の中でより一層恐怖と疑問符が大きくなっていく。目の前にいるものは一体何者で、どれほどの力を持っているのか。そもそも言語は通じるのか。弾幕ごっこはできるのかなど。疑問は後を尽きない。だが逆に、はっきりわかったことが一つだけある。それは...本気の命の取り合いなら、絶対に勝てないということ。目の前の骸骨からは、やはりそれほど強い気配は感じない。しかし、霊夢の第六感は警鐘を鳴らしている。勝てる相手ではないと。真剣勝負なら間違いなくすぐに命を刈り取られるだろう、と。恐らく気配は意図的に隠しているのだろう。こちらの油断を誘っているのか...。霊夢は一通り考証を終えた後、相手と対話を試みることを決意した。言語が通じるかは不明だがやってみる価値はあるはずだ。何せ、真剣勝負で勝てないのなら話術でねじ伏せるしかないのだから。

 

 「あ、あなた、一体何者なの!?こんな真夜中に勝手に人ん家の敷地に勝手に入ってきt」

 

 「ここは一体どこなのでしょう?」

 

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 モモンガは、自分の交渉術にはあまり自信がない。仲間はかつて誉めてくれていたが、自分はやはりそんなに得意ではないと思う。話の上手いギルメンには敵わなかったのではないか、と少女と相対しながらぼんやりと考える。しかし、腐っても元営業職のサラリーマンである。相手の表情から思考を読み取る、とまではいかないまでも何となく考えていることはわかる。眼前の少女は今、自分に恐怖している。まあ、この見た目で一際恐怖しない方がおかしいのだが。しかし同時に、彼女からは自分と万一事を構えても良いという気概を、わずかながら感じる。最悪の場合戦闘になるかもしれない。ユグドラシルの魔法が使えるというのはわかるが、それがどれほど強力かはわからないし、そもそも第一村人といきなり戦闘するハメになるのは良くないに決まっている。向こうが自分に恐れを抱いているなら、やはり話術でこちらのペースに持ち込むのが手だろう。

 

 「ここは一体どこなのでしょう?」

 

 少女が何事か喋ろうとしていたようだが、機先を制してこちらから話し始める。会話の主導権を握ることのできるよう、声もなるべく大きくして。

 

 「へ?どこって...あなたもしかして外の世界の人?というか日本語通じるんだ...」

 

 モモンガは当惑した。とりあえず言語は通じるらしいのだが、「外の世界」とは一体何なのだろう。ユグドラシルの世界のことだろうか。それとも鈴木悟が生きた、あの腐ったリアルのことだろうか。とりあえずもっと詳しく聞くことにしよう、と思いモモンガはさらに口撃を続ける。

 

 「外の世界とは何なのでしょう?それにここがどこか、という質問にはお答えしてくださらないのかな?」

 

 モモンガは、自分の行動の異常さに気づいていない。いくら相手が自分を恐れており、高圧的に接することで話の主導権が自分に譲られるとはいえ、普段の鈴木悟ならここまで初対面の相手に強く出ることはできない。この会話は、モモンガの思考が人間的なものからアンデットのそれに切り替わっていっている証左なのだが、モモンガにそのようなことを気にかける様子は無い。

 

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 「外の世界とは何なのでしょう?それにここがどこか、という質問にはお答えしてくださらないのかな?」

 

 霊夢の顔には、恐怖と困惑が等量混合されたような表情が貼り付けられる。

 

 (この骸骨、幻想入りしてきたのね。じゃあこの世界について説明してあげる必要があるわね。でもなんでここまで圧を感じるのかしら。それにしても.....)

 

 霊夢は、目の前の骸骨の放つものとは別に、背後からも何者かが近づいてくることに気づいていた。しかもその者が放つ気配は、目の前の骸骨の放つそれよりも濃密で、暴力的なまでに恐怖心を煽る者だった。こちらは自分の強さを隠すつもりがないらしい。

 

 (さて、この二人組、ずいぶん骨が折れそうね....二人だけだといいけど)

 

 少女はこれからの未来を憂慮し、苦悶の表情を浮かべる。背後に白衣の女の巨大な霊圧を感じながら。




ちょっと進みが遅いですね...。情景描写とか心情描写とかもっと端折った方がいいのかな。ちなみに今作品では基本的にナザリックのキャラが無双するものになると思います。ご注意ください。
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