1.武者修行の為に書いているので、自分でより良い表現を見つけたら編集します。指摘戴けますと嬉しく思います。
2.サザエさん時空なので一年間にイベント被りがあります。
冬の頃に、殺気立つ鈍重な鉛色で遮蔽されていた大空は、春らしい、活発や穏やかさを表すように青く澄んでいる。
図書室のカウンター席に座っている時、今日の様に優しい陽射しがあると、背中が暖まって気持ちが安らぐ。その安らぎに身を任せて眠ってしまいたがったのだが、開けっ放しの窓から風とともに入って来るはしゃぎ声を聴くと、どうしても眠れないので、暇つぶしに観察することにした。
三階から賑やかな下を覗いてみると、そこには新入生を迎えている皆がいた。部活の勧誘なのだろうか、桜の花びらの様に忙しなく右往左往しているのは見ていて面白い。
本来なら、私もあの場で声を掛けるべきなのだろうが、そんな事は大声の出せる男子がやることだ。私がやることではないだろう。もっとも文学部に声の出せる男ーーそもそも部員自体が廃部をギリギリで避ける程度にしかいない。
暖かい陽射しと共にその様な考えを漂わせていたら、突然図書室のドアが開けられた。普段から、一番近い二年生ですら滅多に開けないこのドアを開けたのは誰だろうと、興味にかられて振り返ってみる。するとそこには、いかにも真面目そうな顔をして、眼鏡をかけた男の子がいた。
「あの、すみません。本日から文学部に体験入部しました
片言に話す彼の言葉を、聞いて少し驚いた。まさか文学部に新しく人が来る事なんて無いと思っていたからだ。しかし、驚いた表情が顔に出る前に、笑いの方が先にこみ上げてくる。どうやらこの真面目くんは、私を部長だと勘違いしているらしい。確かにあの名前では女の子と間違えられてもおかしくないだろう。
「残念だけど人違いだよ。私の名前は
目の前にいる真面目くんは、部長と私を間違えてしまった事に対して少し罪悪感があるらしいのか、それとも目線を下に逸らした。
「名前を間違えた事なら気にしなくてもいいよ。私達文学部は、部活動説明会にも参加していなかったから、顔を知られてなくても当然だしね。それと、私達と話す時にだけれど、もう少しフランクでもいいよ。寧ろ、そんな片言だと私達も気軽に接しにくいからそうしてくれると助かるかな」
その言葉を聞いて少しは緊張が解けたのか真面目くんは頷き、さようならと言い残して帰って行った。