二年かそれくらい書いてるけど赤バーは初めてだったりする
個人的に文字数は3500とかにしてます
多い時とか筆が乗るの時は5000とか…差がありすぎんか?(困惑)
後なんか二次創作新作日間(加点)で24位になってました(5月14日)、うせやろ?
ちょっとこっちメインで書くか…
「HAHAHA!いつまで隠れているというのかね?」
「あいつらは弾なしだぁ!やっちまえ!」
アビドス高等学校のグラウンド
障害物から体を出しながら射撃するヘルメット団の団員達
センスのな─────ありまくりなヘルメットを輝かせ、撃ち続ける
こちらは潤沢に弾があり、あちらは切れかけ
そろそろアイツらも音をあげる頃だろう
そうして、弾丸を放っているときだった
「リーダー!なんか人が飛んでます!」
「?何言ってんだお前」
突然、ありえないことを団員が言う
いや空を飛ぶのはまぁ1部いるのでいいとしよう
相手はアビドスだぞ?翼生えてる奴らなんて居ないはずだ
そう思いながら彼女は指を指す方向を見る
「…ほんまや」
そこには、アビドス校舎を背に浮かぶ巫女服の女の子がいた
彼女はなんの感情も無い目でこちらを見下ろしている
その目があまりに冷徹で、少しひるんでしまった
「今帰るなら、痛い目に合わないわよ」
「…は?」
彼女は突拍子もなくそう言った
どうやら、ここからさっさと帰れということらしい
リーダーは少し怯んでしまったが、この程度で帰るならリーダーと呼ばれない
味方を鼓舞し、勝利を掴む
それがリーダーなのだ
「何が痛い目だ!ボロボロの巫女服と飛ぶ程度でどうにか出来るとでも!?やっちまえ!」
「そうだそうだ!」
「ザッケンナコラースッゾコラー!!」
警告をお構い無しに銃弾を放つ
大量に放たれた弾丸は、本人の練度不足か、霊夢の力かによって全く当たらない
霊夢は一切動いてないというのに、だ
「…そう、分かった」
大幣を横に振る
すると、腰にあった陰陽玉が浮き上がり、旋回を始める
ひとつだったそれはいつの間にか2つに増えていた
霊夢は、顔色1つ変えずに言う
「文句言わないでよね、こっちの気分が悪くなるから」
「…はっ?」
霊夢は空を飛び、空中から攻めていく
ただでさえ当てにくい空中、団の練度、そして霊夢の操作技術により弾丸が当たることは"ありえない"
その事にリーダーは苛立ちよりも、驚愕を覚えた
「そこ」
「うぎゃっ!?」
ドスドスと針のようなものが突き刺さる
短かくそれほど鋭くないそれだが、連続で当たれば痛い
それが大量に飛んでくるのである
「あの玉はなんなんだ!?」
その針は霊夢の周りを旋回する玉から放たれていた
よく見ればその針は実体では無く赤い霊力の塊と気付くのは…多分無いだろう
「あ、当たらな」
「邪魔」
地上に降り、必死に弾を撃つ団員を蹴り飛ばす
その後はもはや流れ作業だ、適当に避け、大幣で殴り飛ばす
それしかやることは無い
「─────ば、化け物だ!」
誰かが、そう叫んだ
その言葉が私の歩みを止めさせる
突然の事だったから、…意識がそちらに向いた
しかし、誰も撃たない
叫んだその言葉に怖気付き、逃げ始める
「助けてくれ!」
「嫌だ!嫌だぁああ!」
…そんな、私が化け物みたいな声を
「逃げろぉおおおおお!」
「ひいいいいーー!!!」
待って、そんな声を上げて逃げないで
私は、私は─────
「凄いねぇ霊夢ちゃん、あんなことが出来るなんて」
「…恩を返そうと、思っただけよ」
先程までぐちゃぐちゃだった心はホシノに話しかけられたことにより底に押し込められる
こんな思いは何時でもしてきた、妖怪も命乞いをしてきたじゃないか
…そうだ、私は、悪く……無い
「しばらくは来ないんじゃないかな…取り敢えず戻ろう?霊夢ちゃん
話したいことだってあるからさ」
「…分かったわ」
彼女は背中を叩き、私の腕を引っ張る
あれだけ気だるげな先輩様は、いつの間にか居なかった
どこか焦りを感じるような、気がした
〇
「凄かったですー☆どうやったら空を飛べるんですか?」
「ふ、ふん!私だって鍛えればあれくらい…」
「空を飛ぶのは無理だと思いますよ…」
私が委員会室に戻り、最初に浴びたのは拍手だった
パチパチと、各々が嬉しそうに言ってくれる
───ふと、初めて妖怪を人の為に殺したことを思い出した
人里に戻り、殺したことを報告したとき
あの時、まるで英雄が帰ってきたかのような盛り上がりだった
…それから数年すれば、気味が悪い物を見るような目になって行ったが
─────ここでも、そうなるのか?
それは…嫌だ
そう思いながら表情は崩さない
前の世界で涙は枯れた、これ以上流れない
「私はシロコとホシノへの恩を返しただけよ」
そう言って、適当を返す
言っていることは全く違う訳では無いので別にいいだろう
「いやー、これでおじさんの安眠タイムが増えたわけだぁ…」
ホシノはそう言いながら机に突っ伏す
どうやら寝てしまうようだ、よく寝れるな、あんなのが来たあとで
もしかして頻繁に来るのだろうか
というかさっきのやつはなんだったのだろうか
それも含めて聞いてみることにした
「さっきの変なやつらは何?」
「あぁ、カタカタヘルメット団のことですか?」
そのまんまなのか、霊夢はネーミングセンスねぇなと思った
というかなんだカタカタって、ヘルメットが硬いからカタカタヘルメット団?
本当にネーミングセンス無いじゃない
もっとこう…カタスギヘルメット団とか鋼鉄の被り物団とか…あるじゃない?
己の方がセンスのないことに気づかないまま、霊夢は話を聞く
「一定の間隔で学校を奪おうとする連中だよー」
「相手はそれほど強くないのですが…厄介なことにこちらには弾薬がないので…」
「相手が出来ない、と」
確かにあの程度ならこの子達でも何とかできる
射撃精度はオワコン、立ち回りもど素人だ
─────そもそも相手は"博麗の巫女"である、という問題もあるが
「何度か支援要請をしているのですが…受理される気配が無くてですね」
「…もうダメじゃないの?」
何度も申請してダメならダメでは?
やるだけ意味が無いだろう、それでは
「いえ、いつか受理されると信じてます」
「そう…」
アヤネは決意をした目で霊夢に言う
…あの瞳をよく知っている
化け物が攻め始めた時の瞳だ
今まで平和ボケしていた、"あの程度なら殺れる"という確信
…結果がこのザマであるが
「悪いけど、私は戦力にはなれないわよ」
「なんで!?手伝ってくれないのよ!?」
セリカがどんと机を叩いてそう言った
霊夢は特に気にする顔もせず、言う
「私には関係ない、それだけ」
「あんた…!」
セリカが霊夢を睨む
その様子を見ている霊夢は、ふと過去の自分に似ているなと思った
こんな感じで、感情豊かだったような…なんでも否定したり、拒否したり
どうしてこうなったのか…ああ、そうか
─────みんな死んだからか
「私はホシノ達への恩返しをした…で、次は?」
「次って…」
霊夢は表情を変えることなく言う
「私には何も無い…でも、やらされる"義務"も無い」
幻想郷はそう思うと、楽園だったのだろう
いつも縁側で茶を飲んで、面倒事が起きたら解決する
…そんな日々だった、平和だったな、今思えば
室内がどんよりとする
私が空気を悪くしたみたいじゃないか、実際そうだが
何も事実を言った…何も悪くないのだ、図々しいけど
「…霊夢ちゃん」
「何」
ホシノが私に話しかけてくる
その顔は気まずい、というものでは無い
何も変わらない、にへらとした顔
「霊夢ちゃんには、何も…意味すら無いんだよね?」
「そう、私にはもう何も無い」
全て、失ったから
あるとすればあの世界からずっと着ているこの服と大幣
それ以外に私という"個"を確立するものは存在しない
誰も、私という存在を知らないのだから
なんの意味もない
そんな私に、彼女は何かを差し出す
「…なら、霊夢ちゃんに意味を与えてあげる」
「…これは?」
それは、浅葱色の線が書かれた紙
もっと詳しく言うならば…彼女達がぶら下げている学生証
その、浅葱色のものであった
名前の所は鉛筆か何かで潰されており、不格好な文字で『博麗霊夢』と書いてある
「私を、この学校に?」
「うん…これはコピー品だけど…"今は"この学校の一員だよ」
笑顔で彼女はそう言った
受け取ったソレを眺める
学生証、学園都市キヴォトス…だったか、そこに生きる証
ここに存在し、生きているという"意味"
─────意味
「…そう、そういうこと」
立ち上がりホシノを見た
あんたは…私の居場所を"作ろう"というの?
何処の馬の骨かも分からない奴に?
「…馬鹿なのかしら?」
「うへー、面向かって言われるときついなー」
うへと笑いながらそういう
それを見ると、なぜだか無意識に笑みがこぼれる
…そこまで言うなら、良いだろう
─────与えられた意味を無駄にしないように
「今は受け取ってあげる…今は、ね」
「意味を掴むまで、有効だよ」
霊夢とホシノは向かい合いながらそう言った
2人とも、笑顔で笑いあっていた
シロコは初めて霊夢の笑顔を見たとふと思った
「…ということは!?」
「この学校に生徒が増えるということですね!」
「わぁ☆私は嬉しいです!」
その意味を理解し始めた外野はわぁわぁと騒ぐ
霊夢は頭に手を当てながらため息をつく
「仮よ、仮…いつまでもいる訳じゃないわよ」
そう、クールに言った時だった
きゅるる、と情けない音が響く
皆の視線は1点に集められる
─────無論、霊夢のお腹だった
傍目から見れば臍をガン見しているようにも見える
「もうお昼時ですね…皆でラーメン行きませんか?」
アヤネは時計を確認し、みんなにそう言った
荒廃しきった世界のようだが、店があるのか
もしかしてこの砂漠はただの氷塊の一角なのだろうか
「賛成」
「今日はシフト無し…いいわ!行く!」
「うへー、私も行こうかな」
「久しぶりにラーメン食べますー☆」
楽しそうな、会話
それを見ていると己の失った物を再認識させられる
『霊夢ー!茶はあるかぁー!?』
『いっつも寝てるわね、貴女』
『今日も神社の名を賭けた決闘を!…え、しないんですか?』
『ご機嫌よう、…そんな見た途端嫌そうな顔をしないで頂戴よ
わざわざ日に焼かれないように傘を開いてきたのよ?』
『うへへ、酒が美味いィ…ここに居候するのは間違いじゃ無かった…』
懐かしい、縁側
暖かな陽の光
美しい、幻想郷の景色
「───さん」
「…」
「霊夢さん!」
「ッ、ごめんなさい」
少し、昔を思い出してしまった
ダメだ、もうあれは"終わったことなのだ"
…もう、気にしなくていい
「行きましょう、お腹が減ってしょうがない」
今を…
─────意味を見つけるために生きよう
ここの霊夢は気分屋で感情が死んでたりする
ちゃんと怒る時は怒る、人間だもの