ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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本日1回目の行動


PHASE-34『すれ違う視線』

(第三者視点)

 

 

 

ダーダネルスでの戦いで甚大なダメージを受けたミネルバは、マルマラ海の港で修理、補給作業に入っていた。

 

修理には相当な時間がかかる事が予測されるが……ミネルバもザフトもそれどころではない状態であった。

 

「……出撃許可? 出せるワケが無いでしょう」

 

「なら、勝手に行きます」

 

「キラ!! 貴女一人で行って何が出来るというの!!」

 

「アークエンジェルが居ます! マリューさん達なら、手伝ってくれます!」

 

「落ち着きなさい! キラ! 貴女は今、ザフトの軍人なのよ! そんな勝手が許されると思っているの!?」

 

「別に入りたくて入った訳じゃない!! 僕はセナを、大切な人を守りたかっただけだ!」

 

「……だとしても、今の貴女は自由に動ける立場じゃないの。分かって。貴女が飛び出せば、シンもレイもルナマリアも止まれない。そうなれば貴女は無事でもあの子たちは死ぬわ。それでも良いの?」

 

「……っ」

 

「卑怯な言い方だと思うけどね。今、貴女まで失う訳にはいかないのよ……キラ」

 

「っ、分かりました」

 

キラは全く納得出来ていないという顔であったが、頷き、ブリッジを出て行った。

 

その様子にタリアは深くため息を吐き、他のブリッジクルーも複雑な顔をする。

 

「見世物じゃないわよ。作業に戻りなさい!」

 

「は、はい!」

 

タリアは再びため息を吐き、どうにか議長へと連絡が取れないかと港へ打電を続けるのだった。

 

殺されていない以上、利用価値があるから奪われている。

 

それなら奪い返す事も可能だと、考えて。

 

 

 

タリアのそんな考えを知ってか、知らずかキラは、一人誰にも見つからない様にミネルバの空き部屋に隠れてアークエンジェルと連絡を取っていた。

 

アークエンジェルは少し離れた海中で身を潜めているが、電波を妨害する物がなければ、セナが作った携帯端末で通話可能だ。

 

「もしもし? ラクス?」

 

『はい。キラ。セナ様の事ですわね?』

 

「うん。そっちは動ける?」

 

『はい。既に飛行できるMSは全機出撃しておりますわ。とにかく情報を、と』

 

「……そっか」

 

『キラは……戻られますか?』

 

「僕は……」

 

キラはラクスの声に返答しようとしたが、突如開かれた扉に外へと視線を向けた。

 

無論、何も口には出さずにだ。

 

「隊長。シンが暴れています。一緒に格納庫へ来ていただけますか?」

 

「……レイ」

 

キラは携帯端末の通話を切りながら、さりげなく懐へとしまう。

 

そんなキラを無表情で見ながら、レイは先導する様に歩き、キラに言葉をぶつける。

 

「逃げるんですか? 俺たちから」

 

「っ」

 

「確かにアークエンジェルは隊長にとって、かつての仲間だったかもしれない。でも今の仲間は俺たちだ。そうでしょう?」

 

「レイ」

 

「許しませんよ。そんな事。隊長は、俺たちの隊長だ。俺にも、シンもルナマリアも、貴女が必要なんだ」

 

「君は……」

 

「セナの事なら心配は要りません。既にギルが部隊を送っています。発信機もありますしね。すぐに取り戻せます。ですから、どうかミネルバに留まって下さい」

 

「君たちは、何をするつもりなんだ」

 

「いずれ分かります。隊長がセナとギルを裏切らないというのなら」

 

キラはそのレイが発した言葉に、少しだけ表情を硬くした。

 

しかし、すぐに元に戻ると、大きく息を吐いて、レイに一言だけ返すのだった。

 

「分かったよ。今は何もしない。でも、君たちがセナを傷つけるなら、僕が壊すよ。そんな計画も、ザフトも」

 

「……分かってます」

 

静かに、凍える様な瞳でレイを射抜いた後、キラは格納庫で暴れているシンの元へと向かうのだった。

 

 

 

格納庫でシンは複数の警備兵に捕まりながら、叫んでいた。

 

「離せ! 離せよ!! セナの所へ行くんだ!!」

 

「落ち着け! シン・アスカ! 命令は待機だ!」

 

「うるさい!! 俺が行かなきゃいけないんだ!!」

 

「シン」

 

「っ! 隊長!」

 

「命令は待機。聞いたでしょう?」

 

「でも! セナが!」

 

「分かってるよ。僕だって出来る事なら飛び出したい。でも、他の部隊も動いているし、僕らが動いても邪魔になるだけだ。セイバーもインパルスも隠密性は高くないしね」

 

「う、うぅ……おれ」

 

「シン。ごめんね」

 

「俺が上手くやっていれば、セナが居なくなる事も無かったのに」

 

「あんまり自分を責めないで。シン。セナは自分で決断して戦場へ出た。そして、おそらくは子供を助ける為に地球軍へと向かった。だから、あの状況じゃあ僕たちに出来る事は無いよ。冷たい事を言う様だけどね」

 

「っ!? 子供を助けるって」

 

「僕たちがホープの所へと向かった時、ホープの傍に居た子供が教えてくれたんだ。子供に銃を向けて、ホープから降りろって言ったみたい。連絡もするなってさ」

 

「あ、あぁ、あぁぁあああ!! 地球軍!!!」

 

シンは怒りのままに床を殴りつけて、涙をこぼした。

 

そんなシンを見て、キラもまた目を閉じて空を仰ぎ、涙を流す。

 

格納庫ではいつまでもシンの嘆きが聞こえているのだった。

 

 

 

ラクスとキラが話を終えた後、アークエンジェルに一つの通信が入り、マリューはその人物をアークエンジェルに受け入れた後、全MSに帰投命令を出した。

 

そんな命令に、アスランはパイロットスーツから着替える事もせずブリッジへと向かうのだった。

 

「艦長。帰投命令というのは」

 

「あぁ、ごめんなさいね。アスラン君。ちょっと情報が入った物だから」

 

「情報……?」

 

アスランの疑問に応える様に少女と少年が一人ずつオーブの軍服を着て、ブリッジへと入ってきた。

 

「そ。私たちが持ってきたの。アスラン・ザラ」

 

「君は、ミリアリア・ハウ! それにトール・ケーニヒか!」

 

「久しぶりだな。アスラン!」

 

「知り合いかね。アスラン」

 

「はい。クルーゼ隊長。以前、アークエンジェルに乗っていたオーブの民間人です」

 

「そして、今はオーブの諜報機関に所属し、世界各地の情報を集めて貰っている。まぁ、スパイだな」

 

アスランの言葉に、カガリが補足をして、ブリッジに居た全員がなるほどと頷いた。

 

「それで、そのスパイサンはどんな情報を持ってきてくれたんですか?」

 

「セナちゃんの居場所ですよ。ムルタ・アズラエルさん」

 

「ほぅ」

 

「本当か!?」

 

「勿論。嘘を吐いてもしょうがないでしょう?」

 

ミリアリアは持っていた写真をその場にいた者たちに渡して、見せる。

 

「セナちゃんを攫った連中は、一度地球軍の空母に連れて行った後、港に着いてから、ここに向かった」

 

「ふむ。ロドニアのラボですか。これは随分と厄介な所に連れていかれましたね」

 

「アズラエルさんは何かご存知なんですか?」

 

「えぇ。地球軍の負の遺産。生体CPUの生産工場ですよ」

 

「生体CPUという事は、サブナック少尉たちの……」

 

「その通りですよ。副長サン。しかし、そんな所にセナを連れ込んで、何を考えているんでしょうねぇ」

 

「まさかとは思うが、クローンを作ろうとしているのでは無いだろうな」

 

「クローン? あぁ、そういえばクローンの研究もしてるんでしたっけ。なくは無いでしょうが、セナと同じ能力の偽物を作った所で、あの子と同じ精神性は持たないでしょうし。女神を二人に増やす無意味さは流石に理解していると思いますよ」

 

「そうか」

 

「とにかく。居場所が分かったのなら、すぐに発進しましょう。ミネルバへ打電。アークエンジェルはロドニアのラボへ向かいます」

 

マリューはそう指示を出し、アークエンジェルをロドニアへ向かわせるのだった。




はい。
寝る前に投稿してから。

では、また明日ー。
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