ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど 作:とーふ@毎日なんか書いてる
(第三者視点)
オーブとザフトは数こそ少ないが、一人一人の練度が高く、連合軍は少しずつその数を減らしていく。
そんな状況で、一人の男がMSで出撃する為に、専用の黒いMS『リュニック』にセナと共に乗り込んでいた。
「これほどの戦力で、ここまで追いつめられるとはな。やはり厄介なのはあの二隻か。しかし、ステラの仇だとあれだけ焚きつけてやったというのに、ろくに結果も出せないとは……やはり欠陥兵器は欠陥兵器か」
ネオは深い眠りの中に居るセナを抱えたまま、リュニックで空へ緩やかに出撃すると、手に持っているMSと同サイズの超大型ビーム砲を構え、ミネルバに向けて何のためらいもなくその引き金を引いた。
瞬間、リュニックから放たれたその光は、オーブとザフトのMSをのみ込みながら、ミネルバへと迫り、その右舷を大きく削り取る。
それにより、ミネルバは激しい爆発を起こしながら、海面へと叩きつけられてしまうのだった。
「地球軍の勇敢なる兵士諸君! 道は切り開いた! 悪しきコーディネーター共は大軍を率いて、姫の命を奪うか、はたまた利用しようと考えている。敗北すれば、どうなるか。それが分からない諸君ではあるまい! 今こそ命を燃やせ。我らが何のために立ったのか。その決意を思い出せ! 守るべき者の為に、成すべきことを成すのだ!!」
ネオの言葉に、連合軍の兵士たちは各々に決意と使命を胸に魂を燃やしながら今まさに限界寸前というミネルバや、それを守ろうとするアークエンジェルへと迫った。
そして、ネオもまた、今度はアークエンジェルへと攻撃をするべく超大型ビーム砲を構えたのだが、そんなネオに突撃してくる機体があった。
そう。ラウ・ル・クルーゼが駆るストライクである。
『アル・ダ・フラガ!!』
「フン。貴様か。出来損ないのクローン風情が……」
ストライクはリュニックが構えていた超大型ビーム砲を破壊すると、そのままネオに迫る。
「フン。こんな敵陣奥深くまでご苦労な事だ。しかし、旧式のMSに出番は無い!!」
『舐めるなっ!!』
「チッ。面倒な。お前に構っている暇は無いのだ」
クルーゼは襲い来る地球軍のMSの攻撃をかわしながら、ストライクでネオへと迫り、肉薄する。
その勢いは、前時代のMSでありながら、最新鋭の機体であるリュニックを追い詰める程であった。
まさに命を削っている。
だが、そんな猛攻すら、ネオの悪辣さには意味がないのだ。
ネオはわざと映像通信をストライクに向けて繋ぎ、笑う。
「良いのか? セナが死ぬぞ?」
『なっ!!?』
「甘いな。隙だらけだ」
『ぐっ!? ぐぁああ!!』
ネオは大型ビームサーベルでストライクをコックピットごと切り裂こうとしたが、シールドで逸らされてしまい、両足を両断する事しか出来なかった。
しかし、即座にストライクを蹴り落とすと、ミネルバを確実に沈めるべく前へと進む。
だが、そんなネオにオーブ軍のムラサメが綺麗に並び部隊を組みながら、襲ってきた。
「例の戦闘支援システムか。無駄な事を……」
ネオはムラサメ部隊を嘲笑いながら、回避を誘い、ビームライフルを複数発撃つ事で、同じ方向に回避したムラサメを全て叩き落とすのだった。
「いくらシステムが優秀であろうが、操る人間がこの程度ではな。パターン化された動きであれば、対処するのは容易い」
しかし、ネオに撃墜されてからも、ムラサメはまた編隊を組みながらネオへと迫り、ネオは呆れた様な声を漏らしながらそれを同じ様に迎撃しようとして……ビームライフルをかわされてしまう。
「なに!?」
『てぇやぁああああ!!』
「遠隔操作の機体に混じって人間の……しかもエースか!! 紛れてくるとは、やるな!!」
『オーブ軍を! 舐めるなぁぁあ!!』
その男、ババ一尉はユウナが操る遠隔操作ムラサメ部隊に偽装し、ネオに極限まで近づいて、ビームライフルを破壊する。
が、やはり性能の差は大きく、ババのムラサメはビームサーベルによる反撃を受けて、その翼を破壊されてしまうのだった。
『無念……!』
「オーブも油断出来んな……しかし、次から次へと忙しい事だ」
ネオはそう呟きながら、迫りくる次なる機体へと目を向ける。
シンはミネルバの惨状に目を見開き、鬼気迫る勢いで突撃してくる地球軍のMSと交戦していた。
敵は、キラやレイに言われるまでもなく、まともではない状態だという事がシンにはよく分かった。
そう。ただ命令だからと、地球軍に所属しているからと、それだけの理由で戦っているワケではない。
間違いなく、今この場で死んでも構わないという強い意思を持って、ザフトとオーブの混成軍に迫ってきていた。
ビームサーベルでぶつかり合う度に聞こえてくるのは彼らの叫びだ。
『我らの希望を!! 奪わせてなるものか!!』
『セナ様が居なければ妻は死んでいた!! もう二度と、あんな目は!!』
『ここで私たちが死んでも!! 世界が救われるなら!!』
「くっ……こいつら!」
シンは強がって、言葉を返すが、気持ちは負けている。
そして、それはシンだけでなく、レイやルナマリアも同じであった。
故に。
ルナマリアは高エネルギー長射程ビーム砲を放ち、迫りくるウィンダムを二機貫いたが、後方に居た一機には直撃しておらず、両足だけを吹き飛ばされたウィンダムに突進され、そのまま自爆に巻き込まれてしまうのだった。
『ぁぁあああ!!?』
「ルナ!!」
『ルナマリア!!』
シンとレイはすぐにルナマリアを助けに行こうとしたが、シンの前にはネオの操るリュニック。
そしてレイの前にはルナマリアのザクを大破させたウィンダムが迫る。
絶体絶命の状況。
シンは隊長であるキラの居場所を探すが、キラはアスランと共にMAの群れと戦っている。
こちらへと来る余裕はない。
「レイ! ルナを頼む! コイツは、俺が!!」
『分かった! 死ぬなよ!!』
「あぁ!! やってやるさ!!」
レイは半壊しているザクでウィンダムを落としながら、ムラサメと連携し、大破したルナマリアのザクをミネルバへと運んで行く。
そしてシンは、ビームサーベルを抜いて、リュニックへと迫るのだった。
「っ!! こいつ!」
『ほぅ。貴様。いつかの機体か。こんな小僧がパイロットだったとはな』
「小僧だと!?」
『あぁ、小僧さ。だからこんな手にも引っ掛かる』
「セナっ!? っ!! うわぁぁあああ!!」
『落ちろ!!』
インパルスはリュニックの操る二本のビームサーベルによって、右腕と両足が破壊され、蹴り飛ばされる。
まともに姿勢を維持する事も出来ないまま衝撃で後方へと流され、ミネルバの破壊されている右舷へとぶつかった。
「うっ……く、そ」
消えそうな意識の中で、シンは機体を動かして、嘲笑うネオが抱えているセナに手を伸ばした。
しかし、その手が届く事はなく、ネオは背部の大型ビーム砲を構えると、インパルスごとミネルバを貫くべく構えた。
だが。
『トダカ一佐! タケミカヅチを前進させろ!! ミネルバとインパルスを守れ! ムラサメ各位!! あの機体を落とせ!!』
シンは消えていく意識の中で、全域に流れるその声を確かに聴いた。
そして、自分とミネルバを守る為に、リュニックに特攻してゆくムラサメたちを見た。
リュニックから守る為に前へ進むオーブの旗艦を見た。
憎んでいた。
恨んでいた。
心の中で、どうしてと、何度も叫んでいた。
そうして憎み続けたオーブが今、自分を守っている。
「あ……あぁ……」
リュニックの砲を受け、タケミカヅチは大爆発を起こしながら、炎上し、その姿勢を保てないまま傾いてゆく。
『オーブ全軍! ミネルバとアークエンジェルを守れ!! これはユウナ・ロマ・セイラン最期の命令である!! カガリ……っ! オーブを、頼む!』
シンと家族の恩人が乗っていた。
地球で完全に孤立したミネルバを守る為に、地球軍と戦う決断をした人たちだった。
だが、もはや、それも遠い過去の話だ。
タケミカヅチはそのままミネルバから少し離れた海域で最後の爆発を起こし、海の藻屑へと消えていくのだった。
シンは声にならない叫び声をあげ、守れなかった命に、涙を流した。
はい。
まだ早い時間ですが。
これが本日最後の更新でございます。
これからお出かけなモンで……イキタクナイヨゥ
まぁ、キリも良いし丁度良いですかね。
という訳で、シン君の大切な人、切り離し第二弾ですね。
さよならトダカ。後ついでにユウナ。
原作では、インパルスが振り下ろした瞬間、いつも涙が溢れる。
曲もそうなんですけど、ホンマしんどい。
よりにもよってシンが……っていう。
人の心が無いんか? 案件過ぎる。
まぁ、でもね。私は人の心があるんで。
ちゃんとシン君が殺すのではなく、シン君庇ってサヨナラする様になりました。
これできっとシン君もニッコリでしょう。
という訳で、続きはまた明日~
ばいちゃ!