ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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本日1回目の行動


PHASE-39『FATES』

(第三者視点)

 

 

 

タケミカヅチが撃沈した事で、一瞬だけ連合軍に傾いた戦闘であったが、総司令官ユウナ、タケミカヅチ艦長トダカの戦死は、オーブ全軍に連合以上の覇気を与え、ネオの機体が被弾を受け過ぎた事で撤退した事をきっかけに、総崩れとなり、撤退してゆくのだった。

 

全ての戦闘は終わった。

 

だが、被害は数字上で語られる以上に、重い。

 

特にアークエンジェルに居たカガリはこの戦闘に参加した誰よりも、その重さを実感していた。

 

しかし、それでも涙は見せず、首長として、正しく、戦闘に参加した兵に声を掛けてゆく。

 

その強い姿に、オーブ軍の者たちは誰もがカガリの心中を察し、拳を強く握りしめるのだった。

 

無念を、悲しみを、力に変えるべく。

 

 

 

そして、全てが終わったカガリは一人アークエンジェルにある私室で壁に寄りかかりながら深いため息を吐いていた。

 

全ての感情を吐き出すようなため息を。

 

しかし、そんなカガリの部屋にノックの音がして、カガリは自分を取り戻してから一人にしてくれと外に言葉を返した。

 

だが、外からのノックは止まらず、カガリは少し苛立った様に立ち上がって扉を開ける。

 

「分かっていると言っているだろう。少し待ってくれ。すぐに行くから……なんだ。アスランか」

 

「あぁ」

 

「悪いな。私は今ちょっと一人になりたい気分なんだ。後にしてくれるか? それとも、すぐにでも対応しないといけない案件なのか?」

 

「そうだな。俺の中では今一番大事な用だ」

 

「……そうか。分かった。ならさっさと言ってくれ」

 

「カガリ。これは俺も聞いた話なんだがな。泣きたい時は、泣いた方が良いらしい」

 

「は? 何の話だ」

 

「君の話だ。カガリ。辛いんだろう? 俺で良いなら、話を聞かせてくれないか? まぁ、分かったというまで、ここを離れる気は無いんだが」

 

「……分かった。中に入ってくれ。外じゃ、その……首長として情けないからな」

 

カガリは僅かに笑うと、アスランを中に入れて、適当な所に座ってもらうのだった。

 

そして、自分も座ってからぽつり、ぽつりと話し始める。

 

「別に、そう大した事じゃないんだよ。ただ、な。私はユウナの事も、トダカ一佐の事も何も知らなかったんだなって思うと、情けなくてな」

 

「……」

 

「トダカ一佐はお父様の時代から、オーブ軍にいて、オーブを守ってくれていた人さ。多くの命を守ってきたんだろう。だが、そういう事は知っていても、あの人が、どういう言葉をかけて、どんな表情で、姿で、そうしていたか。私は知らないのさ。情けない話だ」

 

「……カガリ」

 

「無論。それがしょうがない事だっていう事は分かってる。どうやったって、国民全てを見る事は出来ないからな。そう。しょうがない事なんだ……っ」

 

カガリはアスランに語りながら、一筋の涙を流した。

 

辛く、苦しく、痛みに耐えている様な表情で。

 

「ユウナ、は……アスランもよく知ってるよな。そう。嫌味で、へらへらしていて、女好きで。気に入らない奴だとずっと思ってたんだよ。でも、違った。アイツはずっとそういう風に自分を見せて、本当の気持ちを隠して、戦ってた」

 

「あぁ」

 

「バカな奴だよ。アイツ。オーブの為に、なんて言いながら、ずっとキラの為に頑張ってたんだ。キラやセナがコーディネーターで、私がナチュラルだから。姉妹で同じ場所で生きていける様にって……最期の時も、そうやって!」

 

カガリは拳を握りしめて、自分の足に振り下ろした。

 

「私が、呼ばなければ良かったのか!? 調子に乗って、オーブに連絡して!」

 

「カガリ」

 

「死んだのは二人だけじゃない! 大勢死んだ! 大勢! 私がそう命じたんだ! 死んで来いって、そうしろって!! だから!」

 

「カガリ!!」

 

「っ」

 

「俺は! 正直、今のカガリの気持ちは分からない。でも、今日散っていった者たちの気持ちなら分かる」

 

「……」

 

「俺が同じ立場に居たのなら、嬉しかった。自分たちが安心して生きていける国を守る為に戦っているカガリが、頼ってくれる事が! セナが地球の為にずっと頑張ってたのも知ってる。だからそんな二人が、助けを求めていて、その為に戦う事が出来るのなら、俺は、嬉しいさ! その結果、死んだとしても……! こうやって自分の為に泣いてくれる人がいれば、救われる」

 

「……アスラン」

 

「だから。悲しい時は、泣いてくれ。愛する人が無理をして、嬉しい奴はいない。俺だってそうだ。なら、彼らだって、同じじゃないのか?」

 

「っ、うぅっ……!」

 

アスランはカガリを抱きしめて、その背中を撫でる。

 

今日散っていった者たちに、この瞬間は許してほしいと願いながら。

 

 

 

アスランはカガリが泣き疲れて眠ってしまった後、ベッドに寝かせてからブリッジへと向かった。

 

そして、心の中で燃え滾る怒りを外に出さない様にと気を付けながら、話しかける。

 

「状況はどうですか?」

 

「特に変わりなしね。ミネルバは動けるようになってからジブラルタルを目指すそうよ。私たちはオーブ軍と一緒にこの海域を離れるつもり。その後補給を行ってから、再度ミネルバと合流かしらね」

 

「分かりました」

 

「アスラン君。カガリさんの様子は」

 

「少しは落ち着いたと思います。ですが、首長という立場である以上、これからも無理はしてしまうでしょう」

 

「そう……。辛いわね」

 

マリューがアスランと話をしていると、大きなため息を吐きながら、アズラエルがブリッジへと入ってきて、話をしていたであろうアスランに構う事なくマリューに話しかける。

 

「あー。お話中失礼。ちょっと今後の事で話があるんですがね」

 

マリューは一瞬アスランへ視線を向けるが、アスランはもう終わったとばかりに少し離れた場所へと移動する。

 

「はい。なんでしょうか?」

 

「フォビドゥン、レイダー、カラミティの三機と奴ら。それに僕とバジルール副長はこのままオーブの艦隊と一緒に一度オーブへと戻ります」

 

「え!? よろしいのですか?」

 

「それがセナの事を言っているのなら、無論良くないと返しますがね。だが、どの道このまま追って行っても、あの新型は落とせないでしょう。ミラージュコロイドもあるしね。やるなら徹底的にやらないと駄目だって事ですよ」

 

「徹底的に、というのは」

 

「アカツキ島の地下で開発されている新型を動かします。ついでにドミニオンもね。いずれ宇宙からコーディネーターのお姫様が新型を持ってくるでしょうが、それを待っている程、僕は呑気じゃない。アークエンジェルにはこのまま地球軍を追って貰って、僕の方はオーブと一緒に行きますよ」

 

「分かりました。でもそうなると、カガリさんも一緒に行った方が良いわよね」

 

「それが出来れば話が早いですがね。どうですか? あのお嬢さんは」

 

アズラエルはややバカにした様にアスランを見ながら聞くが、アスランはそんな視線にも言葉にも揺らぐ事はなく、真っすぐに答えた。

 

「カガリはオーブの代表首長だ。問題はない」

 

「それは重畳。ではこちらは準備が出来次第向かいます……あのMS。今度こそ叩き落としてやる」

 

ブリッジから呪詛を吐きながら出ていくアズラエルに、マリューは深いため息を吐くと、ようやく静かになると天井を仰ぎ見た。

 

しかし、状況はあまり良くない。

 

追い詰められているマリューは、こんな時にあの人が居ればと、宇宙に消えた金髪の男を思い出してしまうのだった。




はい。
アスカガ回。

他は特に語る事無し。という感じですかね。
まぁ、休憩回ですかな。
ほな。また。
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