ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど 作:とーふ@毎日なんか書いてる
(第三者視点)
スカンジナビア王国に居たアークエンジェルは、その一報を聞き、急いで現場へと向かっていた。
そう。地球軍の巨大機動兵器が街を全て焼き尽くしながら侵攻しているという報だ。
そして、そんな地球軍の蛮行を止めるべく、戦力が薄いながらもベルリンに向かい、その巨大機動兵器と対峙する。
「アスラン君!」
「はい。フリーダムで出ます。こんな事は止めないと!」
アスランは急いでアークエンジェルからフリーダムで出撃すると、街を破壊するデストロイへと向かって行く。
しかし、そんなアスランへと襲い掛かる機体があった。
そう。連合の黒いMSリュニックである。
『現れたか。フリーダム。アスラン・ザラだな?』
「っ!? これはお前たちの仕業か! どうしてこんな事をする!!」
『まぁいくつか目的はあるがな。一つ良い事を教えてやろう』
「なに?」
『デストロイの傍に浮いているあのウィンダムだがな。アレにはセナ・ヒビキが乗っている。大人しく飛んでいるがな。ミネルバがあれを回収したら自爆させるつもりだ。そして、この事をミネルバやセナへ伝えても自爆させる』
「ふざけるな!!」
『さぁ。私を楽しませてくれ』
それだけ言って通信を切ると、ネオの機体は何処かへ消えて行き、アスランは苛立ったままにセナが乗る機体へと近づいた。
そして、ぶつかる様に接触し、通信を繋げる。
「セナか!?」
『ひっ! だ、誰ですか?』
「俺だ。アスランだ!」
『アス……?』
「俺が分からないのか!?」
『わ、私は、こわい、どうして。ここは』
「しっかりしろ! セナ!」
アスランが叫ぶのとほぼ同じタイミングにデストロイがアスランが駆るフリーダムに向けて放った攻撃が、地面に当たり大爆発を起こす。
『や、やだ……こわい、そ、そうだ、ミネルバ。ミネルバに助けてもらえって……』
アスランは通信から聞こえてくるセナの声に舌打ちをしながら、どうにかしてセナをウィンダムから降ろそうと近づくが、デストロイが邪魔をする。
先にデストロイを破壊するべきかと視線をそちらに向けた瞬間、最悪なタイミングでミネルバがベルリンに来てしまった。
『み、ミネルバ! 助けて下さい!』
『この声!? セナなの!?』
『インパルス! グフ発進急いで!! セナを回収します!』
アスランはセナの機体から聞こえてくる声に、急がなくてはと考え……おそらくは最もしてはいけない決断をした。
ミネルバへ入れる前に、セナの機体を落とすという決断だ。
無論、今までであればセナを助けた後に事情を話せば良かっただろう。
しかし、今はそれが最悪のタイミングでしか無かった。
出撃したインパルスはすぐにセナの元へ向かい、そのインパルスがウィンダムに手を伸ばした瞬間、アスランはウィンダムの飛行装置を的確にビームライフルで撃ち抜き、ウィンダムを飛行出来ない状態にしたのだ。
『セナァァアア!!』
そして、すぐさまシンに通信を繋げようとしたが、セナを落とした瞬間、デストロイはMSの様な形態に変わり、今までとは比べ物にならない程の密度の攻撃をフリーダムに向け、アスランは通信どころでは無くなってしまうのだった。
撃墜されたウィンダムの元へと急いで向かったシンは、地面に倒れて頭から血を流しているセナを見つけた。
「セナ! セナ!! くそっ! フリーダム……!」
シンは爆風の中でセナを抱きしめ、インパルスへと走る。
途中に連合の物と思われるMSが襲ってくる事もあったが、ハイネが守ってくれたおかげで何とかシンはインパルスへと飛び込む事に成功したのである。
「っ! はぁ! はぁ!!」
『シン! 無事か!?』
「は、はい! ハイネは!?」
『俺は余裕だ。だが、ちと手ごわい奴らがいる。こいつは俺が相手をしなきゃならん。一人でミネルバへ戻れるか!?』
「はい!」
『よし。セナは任せたぞ!』
シンはハイネの言葉に大きく返事をするとインパルスを動かそうとした。
しかしそんなシンの手をセナが弱弱しく掴む。
「……し、んくん?」
「セナ!? 大丈夫だ。すぐにミネルバに」
「ちがう、んです……あの、機体には、ステラが」
「ステラ……?」
シンは驚愕に目を見開いて、セナが見つめる機体へと視線を向けた。
そう。今まさにベルリンを焼き払っている機体へと。
「まさかあの機体にステラが乗ってるっていうのか!?」
「……ごめ、んなさい。わたし、なにも、できなくて」
「違う! セナを責めているんじゃないんだ! ただ、違くて!」
シンはモニターの中で、ステラの乗るデストロイに攻撃を仕掛けているフリーダムを見据えた。
先ほどはセナに対して攻撃しておいて、今はステラを狙ってる。
ステラを……殺そうとしている。
知っている癖に……!
シンは歯を食いしばりながら、操縦桿を握った。
そして、セナに語り掛ける。
「セナ。ごめん。少しだけ我慢出来る?」
「えぇ、わたしは、大丈夫です。ステラを、助けましょう」
明らかに無理をしている笑顔であったがシンはセナの優しさに感謝しながら、インパルスをゆっくりと飛び立たせ、泣き叫ぶ様に暴れているデストロイへと向かわせた。
「ステラ! ステラ! 俺だ! シンだよ! セナも一緒に居る!」
「ステラ……」
「ステラ! 大丈夫だステラ! 君は死なない! 君は俺が! 俺が守るからー!!」
シンはインパルスから声を発し、デストロイや周囲の機体に聞こえる様に呼びかけた。
その声に反応してか、デストロイは僅かに動きを止める。
そして、コックピットハッチが開き、ステラが顔を出す。
「シン?」
「そうだよ! 俺だよ! シンだ!」
「シン……! セナ!」
シンはインパルスのコックピットハッチを開き、血を流しながらも笑っているセナと共に顔を見せる。
邪魔だとヘルメットを外し、後ろに投げてステラに笑いかけた。
「ステラ! 大丈夫だ。今度こそ君を……」
「うん」
ステラがシンに笑いかけた瞬間、それは起こった。
何処からかビームが飛んできて、インパルスの右肩に直撃したのだ。
シンはいきなりの事に体勢を崩し、空中で何とか姿勢を維持しようとしたが、出来ず、地面に向けて落ちて行ってしまった。
そして、それを目撃してしまったステラは頭を抱えながら恐慌状態に陥ってしまう。
シンはすぐにまたインパルスを飛び上がらせてステラの名を呼ぼうとしたが、そこにフリーダムのアスランから通信が入った。
『シン! もう下がれ! これ以上は無理だ!』
「まだ! まだ俺は!」
『お前のエゴで、まだ生きている人を殺すつもりか!!』
「っ!」
アスランの言葉にシンが言いよどんだ瞬間、フリーダムはデストロイの胸部にビームサーベルを突き立てる。
デストロイは胸部の大型ビーム砲を放つ直前であった為、エネルギーが逆流し、大爆発を起こしてしまうのだった。
「ステラ!! ステラ!!!」
そして、崩れ落ちるデストロイに向かおうとしたシンであったが、ミネルバから通信が入った。
『シン!!』
「レイ……!」
『どうした!? 早く戻ってこい! セナが』
「セナ」
シンはレイの言葉に冷静になって、抱えていたセナを見た。
頭から流れる血はシンの服を汚しており、意識は完全に失っていた。
呼吸はしているが、それも酷く弱弱しい。
「でも、レイ、でも……ステラが」
『そう言って、セナまで失うつもりか、シン』
「っ!!」
シンは歯を食いしばって、モニターの向こうで倒れるデストロイと、すぐ近くで弱っていくセナを見比べた。
命を、比べた。
「……ごめん、ステラ。すぐに戻るから!」
そして、シンは急ぎ、ミネルバに着艦した後、医務室へと走り、セナを預けてから再度出撃をする。
無論タリアの命令を無視する形になったが、そんな事を気にしてる場合でも無いのだ。
しかし、再び地上へと戻り、燃え盛るデストロイの近くに向かったシンであったが、ステラは見つからない。
その代わりという訳では無いが、シンが見つけたデストロイのコックピットは、潰れ、焼かれ、そこにいた人間が生きているとは思えない姿だったのであった。
シンはその光景に膝をつき、自身の両手を見つめながら叫んだ。
「すてら……ステラぁぁあああああ!!! 俺が、俺が……君を」
守れなかった者の名を叫び、絶望の声を上げる。
シンはこの世に救いなどないという事を思い知る事になった。
はい。
という訳で、セナが帰ってきた代わりに、ステラが退場しました。
シン君的には±0なんで、まぁ、うん。
いや、しかし。
そろそろしんどくなってきたな。
ここから、悪夢があって、脱走があるらしいっスよ。
キッツ。
今更ながら心配になってきちゃった。
シン君のメンタル大丈夫かな?
ま、まぁ、大丈夫だろ。
ほらSEED時代にキラがブリッツ倒した後、整備兵に言われたじゃ無いですか。
「今までだって散々やってきたくせに」
とかね。
それでキラ君は元気(?)になったので、
シンが落ち込んでたら、誰かにこの畜生セリフを言わせるしか無いな。
うん。
アカン。
誰に言わせてもソイツが次の犠牲者になる予感しかしない!