ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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本日6回目の行動


PHASE-52『反撃の声』

(第三者視点)

 

 

 

オーブと対ロゴス同盟軍の戦いは当初こそ対ロゴス同盟軍が押していたのだが、ユウナ達が参戦した事。

 

アークエンジェルの出撃。

 

実験機でありながら、従来のムラサメを凌駕する性能を得た核動力の量産機であるムラサメ二式。

 

そして、キラ達が参入した事により戦局はオーブに傾いていった。

 

何よりも決定的になったのは、ミネルバや同盟軍に届けられた本国からの知らせである。

 

「司令部より入電。ビクトリア基地にてジブリールの姿を発見するも、宇宙へと逃げられてしまったとの事です」

 

「なんですって!?」

 

「そんな! じゃあ……我々の戦闘は……」

 

「無駄な犠牲だったという事よ!」

 

タリアはオーブへと向かう様に命令を受けた時からずっと感じていた怒りを拳に全て込めて艦長席に叩きつけた。

 

そして、おそらくはブリッジに居た全員が同じ気持ちである。

 

「信号弾撃て! モビルスーツ帰投。全軍、オーブ領域外へ一時撤退する!!」

 

タリアは最悪の事態を想定しつつも、これ以上の犠牲は要らないと、即時撤退を指示するのだった。

 

そしてタリアはオーブ領域外で、苛立ちを隠さぬままデュランダルとの通信をしていた。

 

「どういう事です!? 今回の事は! これでは世界が敵となる! それが分からない議長では無いでしょう!!」

 

『あぁ、分かっているよ。どうやらカーペンタリアに入った情報は誤りであった様だ』

 

「誤ってましたで済む問題ではないでしょう!! これでは前大戦と同じ事になる!」

 

『あぁ、そうだね。それは何としても避けなくてはな』

 

「……」

 

飄々としたデュランダルの様子にタリアは苛立ちを何とか抑えながら、デュランダルとの話を進める。

 

オーブとの関係はデュランダルに任せるとして、問題はこれからの事である。

 

ジブリールが宇宙へ上がった以上、プラント本国が危ない。

 

プラントにはタリアの愛する一人息子ウィリアムが居るのだ。

 

セナとキラ。そして何よりもアーサーのお陰でようやく母子としての一歩を踏み出せた息子が……。

 

「とにかくミネルバもすぐに宇宙へ!」

 

『あぁ、そうして貰う予定だが』

 

「が、なんです!」

 

『いや、オーブはどうなっているのかと思ってね』

 

「……は?」

 

タリアはデュランダルの言っている言葉の意味が分からず、相手が議長だという事も忘れて、苛立ちのままに返事をしてしまった。

 

『オーブを攻め落とす事が出来ていたのなら、マスドライバーはオーブの物を使えるだろう?』

 

「あぁ、そういう事ですか。言い忘れていましたが、オーブとの戦闘は我が軍の敗退です」

 

『……そうか。敗退か。やはり侮れぬものだな。オーブ。例のシステムとアークエンジェルか。分かった。ミネルバの処遇については少し待ってくれ。こちらも慌ただしくてね』

 

「分かりました」

 

タリアは通信を切ってから、全ての怒りと疲れを吐き出す様に椅子にもたれ掛かる。

 

「か、艦長」

 

「……何? アーサー」

 

「いえ。その。大丈夫です」

 

「はぁ。貴方は……いえ、何でもないわ。何か気になる事があるのならハッキリ言いなさい」

 

「その、宇宙へ上がるのに、オーブの力を借りられないかと」

 

「……貴方。本気で言ってるの?」

 

「いえ! 勿論、今回の事はオーブもプラントを責めるだろうという事は分かるのです。ですが、ミネルバのクルーには若い者が多く、皆家族がプラントにおります。この様な状況で待機というのは酷でしょう」

 

「ミネルバについては分かるわ。それで? オーブについてはどうするつもり」

 

「帰投したシン達の報告では、例のフリーダムに酷似した機体にはヤマト隊長が乗っていたとの事でした! であれば、自分がヤマト隊長に頭を下げ、どうにかミネルバだけでも宇宙へ上げる事は出来ないかと交渉するつもりです!」

 

「……あのね。アーサー」

 

「た、大変です! 艦長! 副長!!」

 

タリアとアーサーが艦長室で話をしていると、ノックもせずに兵士の一人が中に飛び込んできた。

 

「今大事な話をしているのよ!! ヤマト隊じゃあるまいし! ノックくらいなさい!!」

 

「も、申し訳ございません!! それが緊急事態でして」

 

「緊急事態?」

 

「はい! 先ほど敵……いえ、ヤマト隊長より通信が入りまして話がしたいから着艦許可をと」

 

「なんですって!?」

 

 

 

タリアはフリーダムに着艦許可を出した後、アーサーらと共に格納庫へと向かい、そのフリーダムに酷似した機体が着艦するのを見守る。

 

そして、中から降りて来たキラに目を見開くのだった。

 

「っ! ヤマト隊長!」

 

「ご無事だったんですね!」

 

「良かった! 良かったよぉー!」

 

多くのミネルバクルーに囲まれ、抱き着かれ、その全てに笑顔で返しながら、キラは真っすぐにタリアの前まで歩いてきた。

 

「オーブの使いで来ました」

 

「っ! そう。何かしら」

 

「オーブ代表カガリ・ユラ・アスハに繋がってます」

 

キラはにこやかに笑うと、両手でPCを持って、その画面をタリアに見せた。

 

『もう繋がっているか。久しぶりだな。グラディス艦長』

 

「えぇ。そうですわね。アスハ代表」

 

『あぁ。堅苦しい挨拶は良い。我々は戦友だ』

 

「……はい」

 

『それでだな。先ほどジブリールが宇宙へ逃亡したという知らせを聞いた』

 

「その件ですか……はい。我々の方も同様に」

 

『そうか。では話が早いな』

 

タリアはこれから何を言われるのだろうと心の中でため息を吐きながら、それでも自分の責任だと受け止める心の準備をする。

 

しかし、カガリから放たれた言葉はタリアの予想とは完全に違う物であった。

 

『ジブリールは我がオーブの資産を奪い、逃走中である。我々はオーブの技術が守る為以外に使われる事を望まない。そして、ジブリールが宇宙へ上がった以上、狙われるのはプラントだろう。つまり、我々の目的は一致しているという事になる』

 

「申し訳ございません。アスハ代表。おっしゃられている言葉の意味が……」

 

『回りくどくてすまないな。以前、交わした局地的戦時協力の約束は、まだ有効かと聞いている』

 

「そ、それは……よろしいのですか? アスハ代表は。我々ザフトと、その……協力というのは」

 

『無論ザフトと協力すると言えばオーブ国民は皆良い顔をしないだろう。こうして侵略を受けたばかりだからな』

 

「そ、そうですね」

 

『しかし、私がこうして協力を申し入れているのは、ザフトに所属しているミネルバの艦長ではない。地球の危機に自らの命をかける勇者でありながら、理不尽な命令にただ従うのではなく、己の正義を貫くことの出来る貴女に申し入れているのだ。タリア・グラディス』

 

「わ、私は……」

 

『アークエンジェルの件、そして今回のオーブ侵攻の件。どちらも人命を優先していただいた事、オーブの代表として感謝している。命令に従わねばならぬ中、よくぞ我が国の国民の為に決断して下さった』

 

「……いえ。違いますわ。アスハ代表。全て私ではなく皆が決断した事です。アークエンジェルに直撃させない様に主砲を撃ったのも、MS隊がオーブのMSを撃破せず無力化する決断をしたのも、全て、皆が己で決めたことですわ」

 

『だとしてもその決断が出来たのは、貴女が艦長であったからだろう。タリア・グラディス。だが、そうだな。ミネルバの今後について話すのなら、ここで決めることも難しいだろう。皆でよく話し、決めてくれ』

 

そう言ってカガリは通信を切った。

 

タリアは、カガリの言葉と行動に感謝しながらも、既に集まっているミネルバのクルーに視線を向けた。

 

これからの事を、話さなくてはいけない。

 

ミネルバのこれからについて。

 

「みんな聞いて。大事な話よ」

 

しかし、タリアの気持ちは既に決まっていた。

 

そして、おそらくはアーサーも、ブリッジクルーも、そしてシン達も。

 

暴走を始めている本国を止める為に、戦う決意を既に彼女たちはしているのだった。




はい。
ブチ切れタリアさん、ニッコリ。
ようやくストレスが解消できてよかったね。

まぁ、デュランダル議長の評判はガタ落ちですが。

あぁ、話の中にウィリアム君という子が出てきますが。
どんな子なんだろうと気になる人はドラマCDを聞いてみよう!

という訳で、また明日ー!
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