ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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本日5回目の行動


PHASE-55『真実の歌』(前編)

(第三者視点)

 

 

 

アークエンジェル、エターナル、ミネルバの三隻は、ダイダロス基地のレクイエムを使用不能にした後、どうしても行かなくてはいけない用事があるとキラに言われ、月面都市コペルニクスに来ていた。

 

「隊長。俺に大事な用って何なんですか?」

 

「んー? 内緒」

 

そして、キラはコペルニクスの中を、シンの手を引っ張りながら歩き、怪訝そうな顔をしているシンに、振り返りながらクスクスと笑うのだった。

 

「……アスラン。どう思う?」

 

「どうって? 良い事だと俺は思う。シンには悪い事をしたしな」

 

「いや、だからと言って! あれはどうなんだ? シンは最近ルナマリアと良い感じなんだろ?」

 

「選ぶのはシンだろ。俺たちがとやかく言う問題じゃない」

 

「いや、私は姉としてだな! キラにはちゃんと節度ある人間として……」

 

「は? なんでキラの話になるんだ」

 

「キラの話をしているんだからキラの話に決まっているだろう!」

 

「お二人とも。お話をするのなら、ちゃんと何を話しているのか相手に伝えた方が良いと思いますわ」

 

キラとシンの後ろを歩いていたカガリとアスランは互いに話がすれ違っている事も分からぬまま疑問符を浮かべた。

 

「何か本当に噂って当てにならないわね。隊長しかり、アスランさんしかり」

 

「そういう物だ。人が勝手に下す評価に意味など無い」

 

「レイはいつも冷静で羨ましいわ」

 

「でもお姉ちゃん。シンはそんなに評判良くないのに、恋人になったんでしょ?」

 

「まだなってない! いや、確かに最近のシンは何か……その良い感じだけど。でも、シンってばホントガキだし。まだ隊長。隊長だし」

 

ブツブツと言い始めたルナマリアにメイリンは口を塞ぎながら笑い、レイも穏やかな笑みを浮かべながらルナマリアとシンを見据える。

 

そして、キラは嬉しさが抑えきれないとでもいう様な笑顔で、町の中にあった小さな店の扉を叩いて、中の人を呼んだ。

 

「はぁーい。って、キラ。もう来たのね」

 

「うん! もう、すぐにでもシンを連れてきたくて!」

 

「そう。分かったわ。じゃあすぐに準備するわね」

 

その店の中から出て来たヴィアに笑顔でキラは頷いた後、急かす様にシンの背中を押して、店の中に押し込んだ。

 

「ちょ、隊長。そんなに押さないで下さいよ……っ!!」

 

シンは、キラに押され、店の中に入ってすぐに目を見開いて固まった。

 

そして胸に押し寄せる感情に、小さく息を漏らす。

 

嬉しいのか。悲しいのか。苦しいのか……幸せなのか。その気持ちが上手く言葉に出来ないまま、シンはやや薄暗い店の中で窓から差す光に照らされた少女を見据えた。

 

「……ステラ?」

 

「? シン?」

 

「あぁ……あぁ。俺だよ。シンだ」

 

シンは掠れた声を出しながら柔らかく笑うステラの近くまでゆっくりと歩くと、地面に膝をついて、座っているステラの手を取った。

 

「……あたたかい」

 

「本当だ。ステラ。生きているんだね。本当に」

 

「うん。ユーレン先生が、助けてくれたの。スティングも、アウルもいるよ」

 

シンは涙をあふれさせながら何度も、何度もステラの言葉に頷いた。

 

そして、店の外からシンとステラを見守っていた者たちは、ようやく少年が一つの幸福を手に入れたのだと顔をほころばせる。

 

「……お姉ちゃん。良いの?」

 

「良いわよ。別に。シンが幸せなら」

 

「愛だねぇ」

 

「あぁ。愛だな」

 

「うっさい」

 

茶化す妹と友人を一喝しながら、ルナマリアはシンとステラを見て、目を細める。

 

あの時、ミネルバに二人が居た時は、悲しみに満ちていたというのに。今はこんなにも幸せに溢れている。

 

いつかの時、狂い始めてしまった歯車が、今ようやく元に戻ったような感覚があった。

 

「あれぇー? お客さんいっぱいじゃん。どうしたの?」

 

「アウル!」

 

「あんまり騒ぐなよ。アウル。迷惑だ」

 

「あぁ。そうだな。実にその通りだ。君たちも私の子供になるというからには、ヴィアに迷惑を掛けない事を第一に考える事だ」

 

「ユーレンさん」

 

「おぉ。キラ。愛しの娘キラ。来ていたのか」

 

「うん。ステラの事聞いたから。それにスティング君やアウル君の事もね。ありがとう。ユーレンさん」

 

「当然だ。私はキラのパパだからな」

 

「そうだねユーレンさん」

 

ピリッと二人の間に緊張が走るが、ステラがキラの服を引っ張った事でその緊張も消える。

 

「キラ。ステラの、お姉ちゃん?」

 

「ん? そういう感じになったの? ユーレンさん」

 

「あぁ。ステラ達は私たちが引き取る事になった。これで娘がまた一人増えた訳だ」

 

「はいはい。精々頑張って下さいよ。『ユーレンさん』」

 

「ユーレンパパ。もしくはパパだ。キラ。さぁ呼んで慣れてくれ」

 

「気が向いたらね」

 

キラは、ユーレンに背を向けながら両手を叩いた。

 

「さ。これで僕の用事は終わり。みんなは自由行動だ。例の計画が動き出して、世界に展開されるまで僕たちに出来る事はない。だから、最後の休暇だと思って存分に遊ぶこと。良いね?」

 

「「「「はい」」」」

 

キラの声にヤマト隊の面々が大きく頷き、ステラやスティング、アウルも連れ出して外へと飛び出していった。

 

実に元気で良いねとキラは頷きながら、残ったアスランとカガリ、ラクスに目を向ける。

 

「あれ? どうしたの? みんなも遊びに行って良いんだよ? ほら、ラクスとカガリは特にこういう機会でも無きゃショッピングも楽しめないんだからさ」

 

「キラ」

 

「どうしたのさ。アスラン。久しぶりのコペルニクスだよ? ジャンク屋とか行きたいでしょ」

 

「セナから連絡があったのか」

 

笑顔で話をしていたキラは、アスランの言葉にピタッと固まった。

 

そして、小さく笑うと再び口を開く。

 

「君は鋭いねぇ。アスラン」

 

「何年幼馴染をやっていると思っているんだ。お前の事なら何でも分かる」

 

そのアスランの言葉にすぐ後ろに居たラクスとカガリがアスランをジロッと見るが、アスランは気づかず言葉を続けた。

 

「お前が何か隠し事をしているのは分かった。この状況でお前が隠す事なんてセナくらいのものだろう」

 

「……正解」

 

「何を考えている。キラ。ちゃんと言え」

 

「別に。大した事じゃないよ。ただ、話がしたいって言われたから一人で会いに行こうって思っただけ」

 

「キラ!」

 

「何? アスラン」

 

「俺は言ったぞ。全てを言えと。ただ会って、話をするだけなら、何故懐に銃を入れている」

 

「……まったく。アスランには全てお見通しなんだね。困っちゃうよ」

 

「セナを……殺すつもりか」

 

「そんな事僕がすると思う?」

 

「いや、そうは思わないが」

 

「まぁ、でも似たような物かな」

 

キラは懐から銃を取り出して、近くの机に置きながら笑う。

 

「もう二度と、歩けなくなれば良いかなって思ったんだよ」

 

「……キラ」

 

「あの放送。レイのお陰で僕たちは何も無かったけど。世界中の人はどうだったのかな。ダイダロス基地の人だって、おかしくなってた。あんな風に世界中の人を歪めて、セナは本当に何も感じてないのかな」

 

「……」

 

「ユニウスセブンの事。前大戦の事。全部背負って、苦しんで、平和をって祈ってたセナが、こんな事をして、何も感じてないと思う?」

 

キラは天井の向こう。空の向こうにある星々を見る様に目を細めた。

 

「僕はね。もう終わらせたいんだ。こんな事は……だから」

 

「キラ」

 

キラの言葉に、ラクスが柔らかい声を被せた。

 

「確かにセナ様の事は止めたいと私も思います。ですが、それはキラが一人で背負う事では無いでしょう?」

 

「ラクス……」

 

「罪ならば、共に背負いましょう。私たちは、そう。誓ったではありませんか」

 

「……そうだね」

 

キラは静かに笑うと目を閉じて、そう呟いた。

 

セナとの約束の時間は、すぐそこまで迫っていた。




はい。
当作品は、シンステではありません!!
当作品は、原作様を尊重し、シンルナで進行中です!!
よろしく!!!

まぁ、正直今シンと一番絆強そうなの、誰? って言われたら一番はレイな気がしますが。
時点で、セナかキラか……。
……。

深く考えるのは止めよう。
ドラマが無くても結ばれる二人は居る。いいね?

という訳で、シンの大事な物は大抵戻ってきたかな。
これで、ハッピーエンドですわね。

ほな。また次回で会いましょう。

あ! 言うの忘れてました。
次回とその次。
大分閲覧注意ですわ。

先行で見た人がみんなキツイって言ってたので。
重い展開に耐性無い人は気を付けてくださいね……。
まぁ、ここまで読んできた人なら余裕だと思いますが。

では。
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