ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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PHASE-04『完璧な箱庭』

(第三者視点)

 

 

 

ユーラシア連邦から独立したファウンデーション王国であるが、ユーラシア連邦との戦いが終わった訳ではない。

 

むしろ、戦闘は日に日に過激さを増してゆき、遂にはデストロイと呼ばれる大型のMSをユーラシア連邦が用意するまでになっていた。

 

それもこれも全て、ファウンデーション王国に勝利をもたらしてきた白銀の機体を倒す為である。

 

ブラックナイトスコード サティー

 

かつて連合に居たというストライクや、ザフトのインパルスの様な換装システムを持った汎用機であり、あらゆる戦場に対応する機体であるが、その機体によってユーラシア連邦は全ての戦いで敗退していた。

 

見た目はそれほど他のブラックナイトスコードと変わらないが、背部のビームマントは腰に位置を変え、背部には連合から流れて来たストライカーパックシステムを導入している。

 

これにより、サティーはより特化した性能で戦場を制圧してきたのだ。

 

「みんな。準備は良い?」

 

『あぁ』

 

『きゃははは! 皆殺しで良いんだよね!?』

 

『……問題なし』

 

『実に愚かしい事ですね。未だ学習しないとは』

 

『しょーがねぇさ。所詮ナチュラルなんてそんなモンだからなぁ!』

 

「まぁ、悲しいけど。そういう事だね。じゃ、さっさと終わらせて帰ろうか」

 

サティーに乗った栗色の髪の少女は柔らかく笑うと、戦場へと飛び出して、ユーラシア連邦の機体を一機、また一機と落としてゆく。

 

その戦いは舞い踊る妖精の様であり、相手を寄せ付けない圧倒的な力は怪物の様でもあった。

 

そして、彼女の攻撃はコックピットを狙わず、あくまで武装やメインカメラなどに留まっている。

 

「ん。出て来たね。デストロイだ。気を付けて、あれだけの火力だとフェムテク装甲でも抜かれる」

 

『ならば、俺たちで落とすぞ。キラ!』

 

「うん。そうだね。シュラ!」

 

そして、高機動、高火力を実現した武装のサティーは真っすぐにデストロイへ向かってゆくと、敵の砲撃をギリギリでかわし、一気に内側へと入り込んだ。

 

そのまま、ビームサーベルで胸部のビーム砲を破壊しながら、デストロイがサティーへ向かった攻撃を上空に逃れる事でかわしつつ、ビームブーメランを投げて、デストロイの腕を破壊する。

 

『俺の分も残しておけ! キラ!』

 

「ちゃんと残ってるでしょ? 後はシュラにあげるよ」

 

『まったく。俺は残り物か!』

 

「しょうがないよ。来るのが遅いからさ」

 

そして、デストロイが敗北した事で、ユーラシア連邦の部隊は撤退していった。

 

「んー。追撃はどうする? オルフェ」

 

『必要ない。こちらの被害は軽微だ』

 

「了解。だってさ。みんな」

 

王宮に通信を繋ぎ撤退の許可をもらったキラは、共に戦う仲間たちと空を駆け、国民の湧き上がる声を聞きながら首都を抜け、王宮へと降り立つのだった。

 

そして、玉座の間へ行くと、キラ達の帰還を待っていたアウラの前で礼をする。

 

「ただいま戻りました。アウラ陛下」

 

「よくぞ戻った。私の可愛い子供たち。そして……キラ。さぁ、近くへ」

 

「はい」

 

アウラの言葉にキラは頭を上げ、いつもの様にアウラの下へ向かう。

 

そして、跪きながらその手を取って唇を落とした。

 

「ふふ。またヴィアに似てきたな。キラ」

 

「そうなのですか? 私は母の姿を見た事が無いので、分かりませんが」

 

「あぁ。良く似ているよ。もう少し髪を伸ばせば完璧だな」

 

「……そうですか」

 

「無論伸ばしてくれるのだろう? 私の為に」

 

「はい。アウラ陛下がそうお望みであれば」

 

キラの言葉にアウラは、笑みが抑えられないとでもいう様な顔で笑うと、キラの耳元で囁いた。

 

「この後はいつもの様に。分かるな?」

 

「……はい」

 

そしてキラはそのままアウラと共に奥の部屋へ消え、残されたオルフェはシュラ達に今回の戦闘についての報告を聞き、次の指示を出してこの場は解散となった。

 

 

 

その日の夜。

 

ようやくアウラから解放されたキラはシャワーを浴びてから、体に残った熱を冷まそうと王宮の中庭でベンチに座りながらボーっとバラを眺めていた。

 

庭師が丁寧に育てているバラを。

 

「今日は随分と長かったな。キラ」

 

「んー? まぁ、君のお母さんが離してくれなくてね」

 

「……すまないな」

 

「別に良いよ。これくらいは。拾って貰った恩もあるしさ。多少はね」

 

オルフェはゆりかごで植え付けられた偽りの記憶を語るキラを見据えながら、ため息を吐いた。

 

「どうしたの? 宰相閣下は。お疲れ? それとも運命の人の事を考えているのかなー? ラクスさん。だっけ」

 

「キラは運命をどう考える」

 

「どうって言われても、特には何も無いかな。まぁ孤児だった僕をアウラ陛下が拾ってくれた事や、君とこうしてここで話をしてるのが運命だって言われればそれが全てだ。僕はこの運命に感謝してるよ」

 

「母上はキラに、お前の母親の面影を見ているだけだ」

 

「だろうね」

 

「良いのか、それで。誰かの代替品として生きる事が……」

 

「そりゃ嬉しくはないけどさ。アウラ陛下の気持ちも分からなくはないからね。ほら。アウラ陛下と僕のお母さんは恋人同士だったんでしょ? でもユーレンって人が、お母さんを攫って、あげく生まれた僕を捨てたってさ。そりゃ怒る気持ちも分かるってモンだよ。そんな嫌いな男の子供なのに、こうして大事にしてくれてるだけで感謝するべきだろうね」

 

「キラ、俺は!」

 

「うん?」

 

オルフェは寂しそうな顔で笑うキラの肩を掴み、振り向かせる。

 

そして、そのまま抱き寄せようとして……、

 

「オルフェ」

 

「……っ! シュラ」

 

弟であるシュラの声に動きを止めた。

 

「お前の相手はラクス・クラインだろう? それとも、お前もキラを代替品として扱うのか?」

 

「違う! 私は!」

 

「己の役目を忘れるなよ。オルフェ」

 

「……分かっている!!」

 

シュラの言葉にオルフェはキラから離れて王宮へと戻っていった。

 

そして、そんなオルフェを見送った後、シュラはキラの座るベンチの隣に座る。

 

「兄弟喧嘩? 良くないよ。せっかくの家族なんだから。仲良くしなきゃ」

 

「そんな物ではない。我らには使命があるのだ。それが果たせなければ存在する意味はない」

 

「はぁー。まーた、そんな事言ってるの? 好きだねぇ。オルフェもシュラも」

 

「……」

 

「前も言ったけどさ。僕らはここに居たいから存在するんだ。君たちが生まれて来たのだって、世界が望んだからじゃない。君たちを愛する人が望んだから生まれて来たんだよ」

 

「キラ。しかし」

 

「愛してくれる人が居ないって? 分かってないなぁ。ここに居るだろ? 忘れないでよ。僕は君たちをちゃんと見てるし、愛してるよ。大切な家族だろ?」

 

「……そうだな」

 

キラの言葉にシュラは少し寂し気に笑い、ようやくキラの方をマジマジと見て、悲鳴を上げた。

 

「な、なななな、なんて恰好をしてるんだ! キラ!」

 

「はぁー? なんてってシャツに短パンだけど」

 

「破廉恥な!」

 

「いや、破廉恥って」

 

「ちゃんとしろ!」

 

「……君。昔からホントそればっかり言うよね。ちゃんとしろキラ。しっかりしろキラって。アスランは本当にそればっかり……って、あれ? アスラン、って誰だっけ」

 

「キラ」

 

「え? しゅ……ら」

 

「すまないな。今は眠れ。目が覚めればまた全て元通りだ」

 

手に持っていた針のない注射器をキラに打ち込んだシュラは崩れ落ちるキラを受け止めながら、誰に聞かせるでもなく一人謝罪するのだった。




はい。
直接的な表現が無ければ許してくれる。
私は他の作品で学びました。

という訳で割と平和にやってるキラサイドの話。
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