ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど 作:とーふ@毎日なんか書いてる
(第三者視点)
全地球圏に向けて発せられたセナによるメッセージは多くの人に平和への想いを再認識させた。
キラ・ヤマト、ラクス・クラインらによって設立された世界平和監視機構コンパスは、各地で行われる一方的な虐殺、及びテロの鎮圧を主な目的として、全ての争いを無くし平和な世界を手に入れる為に日々活動を続けていたが、未だ地球圏から争いの火は消えていない。
いや、セナとシンが流星の奇跡を起こした時に比べれば悪化しているとさえ言える。
それを示す様に、今日もまた、理不尽な暴力が争いを望まない市民を焼こうとしていた。
コズミック・イラ76。5月10日。
プラント経済特区。アフリカ共和国オルドリン自治区にて、ブルーコスモスによるテロ行為が行われている。
その報を受けたミレニアムは急ぎ、MSを対象の地区へと送るべく、地球軌道上から発進の準備をしていた。
『中隊規模だとは思われますが、大型のMSデストロイを確認しています。気を付けて下さい』
「あぁ、分かったよセナ。では、ヤマト隊は全員出撃。ハーケン隊はミレニアムをお願いします」
『あいよ。こっちは任せておきな』
「ありがとうございます。ではヤマト隊。出撃だ。良いな?」
『いいっすよ』
『りょーかーい』
『あ、やだ。ちょっとニキビあるんだけど』
『分かりました。ヤマト隊。隊長代理の代理アスラン・ザラ』
「……」
アスランは無言のままモニターに映る問題児たちを見据える。
ヤマト隊に来てから感じている怒りが爆発しそうになるが、グッと堪えて大人の対応をしようと心掛けるのだった。
「レイとルナマリアは民間人の救助を優先、シンとアグネスはテロリストのMSを制圧だ。良いな?」
『別に良いっすけど。それで? アンタは何するんですか?』
「俺は全体を見ながら指揮と援護だ! 俺たちは争いを止める為に行くんだ! 戦争をしに行くんじゃない! 戦火を広げないためには……」
『ほらー。もうシンが余計な事言うからいつもの説教が始まっちゃったじゃない。まぁ良いわ。ルナマリア・ホーク。ゲルググ行くわよ!』
『アンタ。自分でやらかしたんだから、自分で何とかしなさいよね。アグネス・ギーベンラート。ギャンシュトローム出ます!』
『先に行くぞ。シン。レイ・ザ・バレル。ストライクリターナー。発進する!』
『俺も行くよ! シン・アスカ! ジャスティス行きます!!』
「おい!! シン!! 話はまだ終わってないぞ!! アスラン・ザラ。フリーダム出る!!」
『帰ったら聞きますから。ったく、ほんとに口うるさいんだから』
「聞こえてるぞ!」
シンはアスランから逃げる様にMA形態へと変形し、大気圏へと突入する。
そして、先行していたレイ達と合流し、戦地へと突入してゆくのだった。
それから。
五人は現地での戦闘を止める事は出来たものの、被害は大きく、現地のコーディネーターや軍人からは不満が溢れてしまう。
そしてその不満は軍内部を伝わり、プラントに居るジャガンナート中佐によってコンパスの総裁ラクス・クラインへと伝えられるのだった。
「救援も良いが、我らコーディネーターには反撃を許さず、一方的にやられるだけで受け入れろとは! コンパスはナチュラル共の肩を持つ為に作られたのですかな!?」
「ジャガンナート中佐。その様な言葉は」
「議長。総裁。我々は軍人だ。戦場で命を落とす事は既に覚悟している。しかし、この様に! ナチュラルだけを優遇し続ければ、兵も爆発するでしょう! それだけはお忘れなく!!」
そしてジャガンナートの言葉を最後にプラントで行われたコンパスとプラント最高評議会との会談は終了したが、ラクスは現プラント最高評議会議長であるワルター・ド・ラメントと歩きながら小さく息を吐いていた。
「申し訳ございません。ラクス様」
「いえ。ジャガンナート中佐の仰ることはよく分かりますから」
「そうですなぁ。戦争を。等と叫ぶつもりはありませんが、やはりどうやっても不満は溜まってしまう物です。明確な敵の見えぬ状況というのは」
「はい」
「ブルーコスモスという敵は見えていても、敵は国でも無ければ組織でもない。個人が相手では出来る事も多くはない。難しいですなぁ」
「そうですね」
「こういう時は、やはりヤマト隊長とセナ様の事を思い出しますね」
「キラとセナ様ですか?」
「はい。前大戦が終わり、消えぬ不満を抱えていた兵はセナ様が、不安を抱えていた兵はヤマト隊長がよく話をしておりました。特にヤマト隊長が作られた宴会隊などは、ジャガンナート中佐も最初は不満を言っておりましたが、いつの頃からか、よく参加されていた様でしたよ。あの方は不思議な魅力を持っていたようだ……。それで、ヤマト隊長ですが……」
ラメントの言葉にラクスは何も言わぬまま黙って首を横に振る。
「そうですか。どこで何をしておられるのか」
「そうですわね」
ラクスはラメントの言葉を受け止めながら空を仰いだ。
キラに作ってもらった青い鳥型ロボットブルーはラクスの気持ちに応える様に翼を広げてプラントの空を舞う。
そして、そんな自由な鳥の姿を見ながらラクスは世界のどこかに居るであろうキラに想いを馳せるのだった。
会談を終え、プラントにある自宅へと戻ってきたラクスは、ソファーの上で疲れ切って寝ているミーアを見ながら、微かに笑い、PCのメールを確認する。
「……あら。これは」
それはカガリからのメールであり、至急連絡が欲しいという物だった。
ラクスはそれを見て、すぐにカガリへと通信を繋げた。
「カガリさん。ラクスですわ」
『ラクスか。すまないな。実はクルーゼ隊長から連絡が入った。おそらくは間違いない』
「では!」
『あぁ。キラはファウンデーション王国に居る。しかもアイツ、なんでかMSの副隊長をやってるらしくてな』
「え?」
『なんでそうなってるのかは分からん。だが、それが分かった以上手段はある。無理矢理にでも連れ戻すか……』
「いえ。確かな地位を築いているのなら、あまり危険な手は取らない方が良いでしょう」
『それはそうだが、ならどうする?』
「……先日、ファウンデーション王国よりコンパスへの支援要請がありました。ファウンデーション王国にてテロを繰り返す、ブルーコスモスの盟主ミケール大佐を逮捕するべく協力出来ないかと」
『それは』
「えぇ。おそらくは罠でしょう。状況を見て人材ではなく物資による支援を行うつもりでしたが……」
『でしたが、ってまさか! ラクス!』
「はい。私も直接かの国へ参ります。そしてキラと話を」
『危険だ!!』
「分かっています! でも、ただ待っているだけというのはもう嫌なのです」
『……ラクス』
「私はキラに何度も助けられてきました。ですから今度は私がキラを助けたいのです。愛する人を」
『分かった。そこまで言うのなら止めはしない。だが、無理はするなよ』
「はい。分かっております」
『ったく。キラの奴。帰ってきたら今度こそ縛り付けて私の秘書にしてやる』
「ふふ。それはいけませんわ。キラは私のお付きの人になって貰うのですから」
『ふっ。ラクス』
「はい」
『必ず取り戻そう』
「そうですね」
ラクスは笑顔でカガリに告げ、ファウンデーション王国について改めて調べ始めるのだった。
はい。
もうヤマト隊+アスランを書いてるのが楽しすぎて、ずっとこれだけ書いていたい気持ち。
実は曇らせよりも、コメディの方が好きだったのかもしれな……!
いや、そんなワケないな。