ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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PHASE-16『悪魔の策略』

(第三者視点)

 

 

 

ジャガンナートの協力を得て、ザフト艦隊からファウンデーション艦隊の旗艦に来たアグネスは緊張を隠せぬまま、ファウンデーションの指導者であるミアと対面していた。

 

「アグネスさん。こちらに来てくださって嬉しいです!」

 

「……っ」

 

「あら?」

 

「あ、えと、私」

 

「フン。なんだ。面白くも無い。既に私の事は知っているのか。まぁ、良い。座れ」

 

「いえ……私は」

 

「そう怯えなくても良い。お前の様な小物をどうこうしようという気は無いからな。むしろ、私に意見しようとしているその態度の方が苛つくな」

 

「申し訳ございません!」

 

アグネスはミアにスッと睨みつけられ、急いで近くの椅子に座った。

 

そして震え始めた手を握りしめて、何とかミアを見つめる。

 

かつて、アグネスが親しくしていたセナとは見た目以外何もかもが違うその少女を。

 

支配者として、アグネスを見下しているミアを。

 

「さて。お前の目的はキラの居場所を探る事だったか?」

 

「っ! ど、読心」

 

「読んでなどいない。ただ、それ以外でお前がこちらに来る理由が無いだろう。そう考えれば自然とお前の目的も分かるというものだ」

 

「わ、私を、殺すのでしょうか」

 

「ふっ、はははは!! 私がお前の様な小物にそんな事をする? 面白い冗談だ。小娘」

 

「……」

 

「お前程度小物が出来る事など、たかが知れている。私の計画には何ら影響を与える事は出来ないさ。好きにしろ」

 

アグネスはミアの物言いに恐怖を感じながらも頷いた。

 

そして、ミアから書類を渡されそれを受け取る。

 

「ブラックナイトスコード サティー。それは、キラ・ヤマトが乗っていた機体なのだが、乗り手が居なくてな。お前が乗れ」

 

「私が裏切ったら……自爆したりとか」

 

「私がその様なせこい真似をすると思うか? 何もしない。ただ……そうだな。無力な人間の足掻きが見たいだけだ。いい余興になるだろう? これから始まる世界の命運を掛けた争いのな」

 

アグネスはミアの尊大な物言いにも怒りは見せず、ただ震えながら弱者らしくミアを見据える。

 

「ふふ。良い目だ。怯えた弱者の目。強者に媚びる事でしか生きる事の出来ない者の目。存外、気に入ったぞ。アグネス・ギーベンラート」

 

「……」

 

「お前がもし、この戦いで私を裏切らず、コンパス共と戦う事が出来たのなら、キラ・ヤマトをお前の物にしてやろう」

 

「た、隊長を……?」

 

「そうだ。お前の言う事だけを聞き、お前だけを愛するキラ・ヤマトだ。欲しかったのだろう?」

 

「それは」

 

ミアの言葉にアグネスは瞳を揺らしながら、どんな言葉を発せば良いのかと悩み、苦しむ。

 

「どうした? 欲しかったのだろう? キラ・ヤマトが。嘘を吐く必要は無い。私には全て見えているからな」

 

「……はい」

 

「ならば何をするべきか、分かる筈だ。ラクス・クラインはキラ・ヤマトに戦わせ、自分は安全な場所に立ち、愛されている。おかしいとは思わないのか?」

 

「それは……でも、ラクス様の事を隊長は」

 

「アグネス。本当にラクス・クラインをキラ・ヤマトは愛しているのか?」

 

「どういう、意味ですか」

 

「ラクス・クラインもアコードなんだよ。アグネス・ギーベンラート」

 

「っ!?」

 

「しかもオルフェと対を成す為に生まれた完全なアコード。人を従える存在。それがラクス・クラインだ」

 

「ま、まさか」

 

「そうだ。アグネス・ギーベンラート。ラクス・クラインはな。キラ・ヤマトに自身への好意を植え付け、操っているのさ。無論派手にやればバレるが、少しずつ認識を歪めていけば、その姿も自然に見える」

 

「たい……ちょう」

 

アグネスは虚空を見つめながら自分の服を強く握りしめた。

 

そして、そんなアグネスに近づくと、耳元でミアは囁く。

 

「アグネスさん。お姉ちゃんを助けて下さい」

 

「っ!? セナ、ちゃん?」

 

「はい。私もミアと同じです。お姉ちゃんを助けたくて、ファウンデーション王国に助けを求めました。コンパスは、もうラクスさんの手の内ですから」

 

「わたし、私は」

 

「アグネスさん。私はお姉ちゃんに一番相応しいのはアグネスさんだと思ってるんです」

 

「そんなの」

 

「嘘じゃ無いですよ。これ、本当は駄目だって思ってたんですけど、二人の子供が出来る確率を調べてみたんです。どうですか?」

 

アグネスはミアから渡された書類を見て、目を見開いた。

 

そこに書かれた確率は、今までアグネスが見た事のないほど高い数字であり、運命の相手といっても差支えのない数値であったからだ。

 

「アグネスさん。お姉ちゃんをお願いします」

 

「でも、私、ルナたちを裏切る事なんて」

 

「当然です!」

 

「え?」

 

「ルナマリアさん、シンさん、レイさんも騙されているだけなんですから。ね。思い出して下さい。アグネスさん。お姉ちゃんがいた頃のヤマト隊はとても楽しかったでしょう?」

 

「……うん」

 

「でも、それを邪魔してきた人が居ましたよね?」

 

「……アスラン・ザラ」

 

「そう。敵はアスラン・ザラなんです。そして、カガリ・ユラ・アスハ。この二人さえ居なければ、アグネスさんも幸せになれるんですよ」

 

「……」

 

「アスラン・ザラさえ倒せば、それに協力してくれれば、アグネスさんはお姉ちゃんと、ルナマリアさんたちと一緒に、また楽しい時間が過ごせるんです」

 

「アスラン・ザラさえ倒せば?」

 

「そうです」

 

微笑みを浮かべるミアを見据えながらアグネスは一つの決断を下した。

 

そして、ミアの手を取る。

 

「分かりました」

 

「ありがとうございます! アグネスさん! アグネスさんの機体は格納庫にあります」

 

「分かりました。えと……ミア様?」

 

「セナでも良いですよ。私とミアは二人で一つですから」

 

「分かりました。ではセナ様。お願いします」

 

「えぇ。では、これからお願いします」

 

アグネスは頭を軽く下げた後、部屋を出ていった。

 

そしてそんなアグネスを見ながらミアは笑みを深める。

 

「ふ、ふふ。実に愚かだ。人間というものは。この程度か」

 

「ミア様」

 

「なんだ? 聞いていたのか。オルフェ」

 

「申し訳ございません」

 

「いや、良いさ。聞いての通りだ。アグネスにサティーを与えた。シュラの元へ送ってやれ。アスラン・ザラへの刺客としてな」

 

「……はい」

 

「あのいけ好かない男がどんな顔をするか見物だな」

 

「しかし、ミア様」

 

「ん? なんだ」

 

「あ、いえ。危険ではないかと……アグネス・ギーベンラートはコンパスからのスパイで」

 

「その様な事は私も分かっている。それで? たかが小娘一人に私が負けると、そう言いたいのか? オルフェ」

 

「その様な事は!」

 

「そうだろう。であれば杞憂だ。それに、あのアグネスという子娘は既に私の手中ではないか。何の問題もない。私がセナだと容易く騙されていたからな」

 

「……ミア様」

 

「なんだ」

 

「セナ様は」

 

「未だ眠っているよ。声を掛けても返事が無い事を考えると、相当に深く眠っているのだろう」

 

「そうですか」

 

「まぁ、いずれにせよ、だ。セナが目覚める頃には全て終わっている。あの子が願った平和の世界の誕生だ」

 

「……はい」

 

オルフェはミアの言葉に頷きながら、静かに目を細めるのだった。




はい。
正直、心読めれば人心掌握するの簡単だろうなと思いつつ
忍び寄ってゆきます。

という訳で、アグネスは敵か味方か不明な感じになりました。
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