ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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PHASE-22『信頼の形』

(第三者視点)

 

 

 

ミアから戦場に悪意がばら撒かれた瞬間、誰よりも早く、反応したのはステラであった。

 

ユーレンの傍でモニターを見ていた彼女は、宇宙に広がる何かを感じ取り、飛び出す。

 

「ステラ!?」

 

「パパ。ごめんなさい! ステラ、行かないと! シンが、あぶない!」

 

そして、ステラはミレニアムの格納庫にあったゲルググに乗って、宇宙へと飛び出すのだった。

 

赤い軌跡を残しながら。

 

 

 

ステラがシンの元へと向かっている頃、シン達はアラートで赤く染まった機体の中で必死に攻撃をかわしていた。

 

無論その攻撃は武装を持たないホープセイバーからではなく、ホープセイバーによって操られた周囲の機体からのである。

 

『どうした? 避けてばかりでは勝てないぞ。シン・アスカ。レイ・ザ・バレル』

 

「くっ、そ! この!」

 

『うわぁああ!! 助けてくれ!!』

 

『シン! 大丈夫か!?』

 

「あぁ! 武装さえ、破壊すれば!!」

 

ミアによって操られた機体の中にはパイロットが乗っており、反撃すれば彼らが危険だ。

 

そう考え、シンもレイも無力化しようと、キラの様に武装だけを破壊する。

 

しかし……。

 

『なるほど。優しい事だ。しかし、無意味だ』

 

「っ! こいつ! しがみついて! 自爆するつもりか!?」

 

シンは咄嗟にザクのコックピットハッチを破壊し、中のパイロットを逃がしながら、自爆の影響から逃がしたパイロットを守った。

 

だが、至近距離で受けた自爆は例えデスティニーといえど、無事ではすまず、機体が大きくダメージを受けてしまう。

 

『そら、トドメだ!』

 

「っ!」

 

『シン!!』

 

そして、生まれてしまった決定的な隙にミアによって操られた機体からビームライフルが放たれた。

 

「ぁ、あぁああ!!」

 

が、シンはその攻撃を何とかギリギリでかわし、迫るザクのビームライフルを破壊するのだった。

 

『中々しぶといな。ならば……闇に落ちろ。シン・アスカ!』

 

「!? ぐぁ!!」

 

MSの戦闘は技量で何とか出来ても、精神攻撃はどうにもならず、シンは己に刻まれたトラウマを蘇らせながら、うめき声をあげる。

 

そして、動きを止めたデスティニーを捕まえようと手を伸ばすホープセイバーに、レイは操られたザクやグフの相手をしながら叫ぶが、その声は届かず、デスティニーは捕まってしまうかと思われた。

 

しかし、そんな悪意に満ちた手が届くよりも前に、戦場へ乱入してきた少女の機体がデスティニーを捕まえて、ホープセイバーから大きく引き離した。

 

『シンは! 私が守る!』

 

「……この声? ステラ? でも、ステラは俺が」

 

『シン。私は生きてるよ。セナも、キラも、みんな生きてる。シンは誰も傷つけてなんかない!! みんなを守ったんだ!』

 

その声は、シンの中で蠢いていたミアを眩いばかりの光で弾き飛ばし、シンを闇から解放する。

 

その名のごとく。シンの中に輝く星となって、シンを導くのだった。

 

『シン!!』

 

そして、ブラックナイツを安全な場所まで避難させていたルナマリアが戻ってきた事で、状況は変化し始めていた。

 

『厄介な事だ。しかし、お前を守る盾が無くなれば、どうにもなるまい! シン・アスカ!!』

 

シンに向かって手を伸ばすミアに、シンはステラとルナマリアを庇ってアロンダイトを正面に構える。

 

意識を集中させ、ホープセイバーの次なる行動にすぐ対応できる様にと、気合を入れた。

 

『まったく、厄介な事だ。しかし、こうなれば仕方がない。お前たちの足止めをし、私は世界を先に掌握するとしよう』

 

「出来ると思うか!?」

 

『あぁ。出来るさ』

 

ニヤリと笑うミアに応えて、一機の機体がシン達の前に現れる。

 

そう。ブラックナイトスコード サティーである。

 

『シン……みんな』

 

「アグネス!?」

 

『……! わ、私は』

 

『アグネス! 無事だったのね!?』

 

『……ルナ』

 

「どうした!? 操られてるのか!? ならルナが」

 

『違う! 違うの!! 私は、私は……!』

 

『アグネス』

 

『っ! レイ』

 

『どうするかはお前が決めろ。自分の人生だ。どの様な選択をしても、隊長も俺達も否定はしない。無論敵対するのなら……撃墜させるがな』

 

『敵対って……レイ!? アグネスがそんな事!』

 

「そうだよ!! アグネスが俺達を裏切るわけないだろ!」

 

『……』

 

『フン。だ、そうだが、どうなんだ? アグネス・ギーベンラート』

 

アグネスが自身を裏切るわけが無いという確信を持って、ミアはアグネスに笑いながら語り掛けた。

 

しかし、その返答はビームサーベルによる攻撃で返される。

 

『なに!? どういうつもりだ。アグネス・ギーベンラート。幸福な未来が欲しくは無いのか!?』

 

『何が、幸福な未来よ……!』

 

アグネスは唇を噛みしめて、涙を流しながら、ミアを睨みつける。

 

『私は! 隊長を愛してる! でもそれは、私の思い通りになるお人形じゃない! いつだって自由で、どこまでも高く飛んで行く、手が届かない存在だから憧れたのよ!!』

 

『この……! 人間風情が!』

 

アグネスはサティーを操りながら、ホープセイバーの手をかわし、ビームサーベルで切り掛かった。

 

が、巨大かつ強固なホープセイバーのデミスシルエットは僅かな傷のみで、動きにはほぼ支障がない様であった。

 

故に、捕まってしまい、直接精神攻撃を受ける事になるのだ。

 

『例え、ジャミングされていようと! 触れ合っていれば関係ない!! お前の精神を壊してやろう! アグネス・ギーベンラート!!』

 

『私は……! あぁああ!!』

 

「アグネス!!」

 

シンは叫びながら大火力ビーム砲を放つが、デミスシルエットが発する力場に弾かれ、攻撃が届かない。

 

それはレジェンドのビームスパイクドラグーンも、インパルスのビームサーベルも同じだった。

 

だから、このままではアグネスは助けられない。廃人の様になってしまうだろう。

 

だが! アグネスのヒーローはいつだって、アグネスを見捨てる事はしないのだ。

 

『アグネス! ラクス! ディスラプターを使う! ディスラプター使用申請!』

 

『総裁ラクス・クライン。承認!』

 

『承認確認! ディスラプター発射!!』

 

アグネスにとって、誰よりも信頼している者の声が戦場に響いた瞬間、世界が白く染まり、アグネスを捕まえていたデミスシルエットの右腕の一部が消え去った。

 

そして、その部分が爆発し、アグネスは解放されるのだった。

 

『……隊長』

 

『遅れてごめん。アグネス』

 

『いえ! 戻ってきて、下さったんですね』

 

『うん。ただいま。みんな!』

 

通信から見えるキラの笑顔に、ヤマト隊の面々には笑顔が溢れ、代わりにミアの顔からは笑顔が消え、怒りが溢れる。

 

『キラ・ヤマト!! ラクス・クライン!! 何故貴様らがここにいる!! オルフェは、シュラはどうした!!』

 

ミアの怒りは物理的な力となって、ホープセイバーを、デミスシルエットを包んでゆく。

 

どす黒く。宇宙に広がる闇よりもなお深く暗い世界だ。

 

『ミア様……!』

 

『オルフェ! さっさとそいつらを消せ!!』

 

『申し訳ございません。私にはもう……出来ません』

 

『チッ! 役目も果たせない愚か者が! もはや貴様らに生きる資格はない!! もろとも消えろ!! ジェネシス起動!!』

 

『なっ!?』

 

『ジェネシス!!?』

 

ミアの言葉を合図として、現れたその巨大な構造物に、キラやかつてヤキン・ドゥーエで行われた戦いを知る者達は皆目を見開いた。

 

そして、ミアは叫ぶ。

 

『照準はオーブ艦隊だ!! 撃て!!』

 

ミアの言葉を合図として、ジェネシスはその機能を動かし始めるのだった。




はい。
まぁ、特に今回は語る事は全部書いたので、また明日ー!
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