ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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地球軍、ユーラシアの軍事要塞、アルテミス。
辺境の小惑星に作られた基地ながら、その傘と呼ばれる、光波防御帯に守られ、未だ、難攻不落の拠点である。
クルーゼ隊の追撃をどうにか振り切ったアークエンジェルは、ようやく、その傘の中へ入った。
ててててーんてん てんてんてーん



本日、四回目の行動……!



PHASE-16『消えるガンダム』

(第三者視点)

 

 

 

何とかザフトの攻撃をかわしたアークエンジェルはストライクとメビウス・ゼロを収容し、軍事要塞アルテミスへと寄港した。

 

しかし、アルテミスの軍人たちはアークエンジェルのクルーに銃を向けて、制圧しようとする。

 

そしてアークエンジェルの艦橋へとやってきた者たちは、マリュー達士官をアルテミスの司令官ジェラード・ガルシアの元へと連れてゆくのだった。

 

「ようこそ。アルテミスへ」

 

それから、ガルシアはマリューらの軍籍IDを調べ、友軍であることを確認すると笑みを浮かべる。

 

「なるほど。君たちのIDは確かに大西洋連邦の物の様だな」

 

「お手間を取らせて申し訳ありません」

 

「いや、何。輝かしき君の名は私も耳にしているよ。エンデュミオンの鷹殿」

 

「誇る様な名ではありませんよ」

 

「いやいや。ジンを五機も落とした君の活躍には、戦局で敗退した我々も随分と励まされたものだよ?」

 

「左様ですか」

 

「しかし、おかしいな。この艦にはもう一人、英雄が乗っているハズなのだが」

 

「何のことでしょうか。その様な者はおりませんが」

 

「嘘はいけないな。ラミアス大尉。居るだろう? エイプリル・フール・クライシスで壊滅状態になった地球を救った英雄が」

 

「……」

 

「私は士官を全て呼べと言ったはずだがな。おい! まだ艦の中に残っている少佐殿をお連れしろ。丁重にな」

 

「司令! 申し訳ございませんが! 少佐は現在、立ち上がれる状態にありません! ここへ来るのは!」

 

「なに? そうなのか? 確かにそれは問題だな。では私自ら会いに行くとしよう。救済の天使殿にね。では君たちは少し休みたまえ。大分お疲れの様子だ。部屋を用意させよう」

 

「司令! それは!」

 

「何。悪いようにはしないさ。我々は友軍なのだからな」

 

結局マリュー達は友軍という事もあり、ろくな抵抗も出来ないまま客室に軟禁される事となってしまった。

 

 

 

一方その頃、アークエンジェルの中では、ようやく復調したセナがキラやフレイと共に食堂へ来ており、久しぶりのご飯をフレイに食べさせてもらっている所であった。

 

「自分で、食べ……んぐ、んぐ」

 

「はいはい。文句を言ってないでさっさと食べなさい」

 

「んぐ。もう! 私は自分……んぐ!? んぐ」

 

「次行くわよー」

 

セナはキラに抱きかかえられたまま、正面に座ったフレイに半ば無理矢理スプーンを突っ込まれている状態であり、それを見ていた周りのクルーや民間人は、銃を向けられ軟禁されている状況にあるというのに、どこか安らいだ様な表情をしていた。

 

そして、キラの友達であるトールたちも、そんな二人の近くで、笑いながら話をしていた。

 

「しかし、フレイとキラがこんなにも早く友達になるとはな」

 

「なぁに? サイ。嫉妬?」

 

「そういうんじゃないけどさ。いや、なんか嬉しいなって」

 

「何それ」

 

クスクスと笑いながらもセナに食事を与え続けていたフレイは、食堂の外が騒がしくなってきた事に気づき、目を細めた。

 

そして、さりげなく椅子から立つと、キラの隣に座り、近くにあったタオルでセナを覆い隠す。

 

「フレイ……?」

 

「黙って」

 

「う、うん」

 

フレイの鋭い言葉にキラは静かに頷き、更にギュッと詰めて座って、なるべくセナを見えない様に隠すのだった。

 

「この中に士官はいるか!?」

 

そしてフレイがセナを隠したのとほぼ同じタイミングにアルテミスの兵が食堂に現れて、大声で叫ぶ。

 

だが、その声に反応する者はいない。

 

当然だろう。

 

元々アークエンジェルのクルーは、セナを自由にしたいという目的で集まった者ばかりだし、ヘリオポリスから収容した民間人も、どう考えても隠している幼い少女を怪しい軍人に突き出そうとは思わないのだから。

 

「もう一度言う! この中に少女の士官が居るはずだ!」

 

その声に、セナが動こうとしたが、フレイとフレイの考えを察したキラに抑えられ動きを止めてしまう。

 

そして、そんなセナ達の動きを見ていたノイマンが立ち上がり、アルテミスの軍人の前に立ちはだかった。

 

「艦長たちならそちらへ行ったでしょう。それに知りたいのなら、艦長に聞けば良いじゃ無いですか。どうして聞かなかったんですか? 聞けなかったんですか!?」

 

「貴様ッ!」

 

アルテミスの軍人はノイマンの胸倉を掴み、苛立ちを露わにする。

 

しかし、そんなアルテミスの軍人を止めたのは、誰でも無い、このアルテミスの司令ガルシアであった。

 

「そう事を荒立てるな。君も、そう苛立たないでくれ。私はただ彼女に挨拶をしたいだけなのだよ。私も地球で彼女に救われた一人だからね」

 

「こんな風に艦を制圧した人間を信用できると思いますか?」

 

「それに関しては謝罪しよう。しかし、友軍だという確証がない状況ではこの様な措置も仕方がないと思うが? 君たちは艦の識別コードも持っていなかったわけだしな」

 

「それは……」

 

「という訳だ。聞こえているだろう! セナ・アズラエル少佐! 我々はあくまで友好的に君たちと接したいだけなのだ。君たちの乗るこの艦だって、補給も整備も必要だろう?」

 

「はい!」

 

「セナ……!」

 

「勝手に動くんじゃ無いわよ!」

 

「大丈夫ですよ。話すだけですから」

 

セナはキラ達から離れ、ガルシアや、アルテミスの軍人たちの前に立つ。

 

そして、いつもの様に微笑んだ。

 

「私に何かご用事との事ですが」

 

「えぇ。その通りですよ。少佐殿。まずはニュートロンジャマーの件のお礼を言わせていただきたい」

 

「いえ。私は苦しむ人を減らして、戦争を止めたかっただけですから」

 

「それでも、多くの者が救われた事は確かですよ」

 

「……」

 

セナはキュッと自分の右手を握りしめて、視線を伏せる。

 

「それに、心強いではないですか」

 

「……心強い?」

 

「そう。少佐の様に我らの味方をして下さる善きコーディネーターが居るというのは、とても大きな希望になりますよ」

 

「良いコーディネーターとか、悪いコーディネーターとか、そんな人は居ないです」

 

「そうですか? では、セナ少佐だけが特別なコーディネーターという事になりますな。プラントを裏切った、裏切者のコーディネーターだと」

 

「っ!」

 

「ちょっとアンタ!!」

 

ガルシアの言葉にセナは目を見開き、震えながら一歩後ずさったが、その姿を見た瞬間、フレイが立ち上がりセナの前に立ちはだかって叫んだ。

 

怒りをその目に宿して。

 

そして、キラも立ち上がるとセナを後ろからだ抱きしめて、フレイと同じ様にガルシアを見据える。

 

しかし、キラには純粋な怒りだけでなく、戸惑いの色もあった。

 

彼女自身も、ガルシアの言葉には突き刺さる物があったからだ。

 

「ちょ! フレイ!?」

 

「何よ! コイツがふざけた事言ってるのが悪いんでしょ!?」

 

「な、なんだお前は! 貴様らも、上官に対して!」

 

ブリッジの手伝いをする為に、一応軍服を着ていたサイたちも巻き込んだ乱闘は、食堂に居たアークエンジェルのクルーも巻き込み、大乱闘となりそうだったが、突如艦を大きな揺れが襲った事で、皆の意識がそちらに持っていかれる。

 

「な、なんだ!? 何があった!」

 

ガルシアは即座に司令室に連絡を取るが、司令室から返って来たのはザフトのМSが基地内に侵入したという衝撃の言葉であった。

 

「バカな! アルテミスの傘が!!」

 

「っ! み、皆さん! 急いで迎撃準備です!」

 

「「「ハッ!」」」

 

セナの言葉にアークエンジェルのクルーは立ち上がり、次から次へと食堂から飛び出して行った。

 

それを見て、ガルシアたちも急ぎ、アルテミスの司令室へと戻る。

 

「では、私も出撃準備ですね」

 

「セナはまだ駄目よ!」

 

「で、でも、このままという訳にはいきませんし。ストライク一機では」

 

「……大丈夫だよ。今度は上手くやるから、だからお姉ちゃんに任せて。セナ」

 

「っ! だ、駄目ですよ! キラ……お姉ちゃん。その、そんな事を話したら、お姉ちゃんまで、裏切者のコーディネーターだと」

 

「良いよ。僕はそれでいい。でもその代わり、セナのお姉ちゃんで居られるから」

 

「お姉ちゃん……」

 

「おいおい。キラ。裏切り者だなんて、そんな事言うなよ! 俺たちはコーディネーターだとか、ナチュラルだとか関係ない! 友達だろ! そっちのちっちゃい子もさ」

 

「トールの言う通り! 私たちもさ。友達で、仲間。コーディネーターもナチュラルも関係ない。そうでしょ? キラ」

 

「そうだね。もう全部言われちゃったけど、俺もそう思うよ」

 

「フン! ぜーんぶ今更! 遅すぎよ。でも、そこの所、忘れんじゃ無いわよ! セナ! キラ!」

 

トールたち、友達の背中を叩かれて、安心したように笑うキラと、そんなキラを見て微笑むセナ。

 

そして、セナはキラを見て、一つの決断を下した。

 

「お姉ちゃん。本当は使わないつもりでしたが、ストライクの新しい装備を試しましょう」

 

「新しい装備……?」

 

「はい。それを試す場合、私はお姉ちゃんと同じ機体に乗る事になるのですが」

 

伺う様にキラを見上げるセナに、キラはフレイに視線を向けた。

 

「キラ。任せても良いの?」

 

「う、うん。セナは必ず……」

 

「違うわ! 前も言ったでしょ! 貴女も生きて帰って来ないと駄目なの! もう一度聞くわ、大丈夫なの? キラ!」

 

「……うん。必ず帰ってくるよ」

 

「分かったわ。じゃあ行ってらっしゃい。私はここで二人を待ってるから」

 

「はい! では行ってきます!」

 

「行ってくるよ。フレイ」

 

フレイと、トールたちと別れ、キラとセナは共に格納庫を目指す。

 

そして、ストライクに搭乗しながら、整備主任のマードック軍曹と話をするのだった。

 

「そうです! 装備は、セイバーのEW装備を使います」

 

『分かったァ! 無茶すんなよ!』

 

「はい!」

 

セナは操縦席に座ったキラの上に座り、キラを見て笑うと口を開いた。

 

「重くないですか?」

 

「いや。全然重くないよ」

 

「それは良かったです。それで、EW装備についてですが、これはエールとほぼ同じ装備なので、同じ感覚で使ってください」

 

「それは、分かったけど……セナはどうするの?」

 

「前にも言いましたが、これは電子戦用の装備です。ですから、ストライクの操縦は全てキラお姉ちゃんにお任せして、私は電子戦に集中します」

 

「それって、ザフトの機体を奪うって事?」

 

「いえ。今回はアルテミスの機体や戦艦の操作をお借りして、連携しつつ、敵機を追い返そうかと」

 

「でもまた捕まっちゃうんじゃあ」

 

「大丈夫です。どさくさに紛れて脱出する様に……あ、ブリッジからですね」

 

『少佐! ご無事ですか!? 少佐!!』

 

『ちょっと、ナタル。落ち着いて。セナちゃん。キラちゃん。無事? こっちはアークエンジェルに戻ったから、適当な所でここから脱出しましょう!』

 

「はい! という事です。キラお姉ちゃん」

 

「分かった。じゃあ行こうか」

 

ストライクに乗ったキラとセナはカタパルトへ移動し、そのまま出撃する。

 

「セナ・ヤマト……と」

 

「キラ・ヤマト、ガンダム、行きます!」

 

アークエンジェルから飛び出したストライクは、黒い装甲のPS装甲を展開し、迫りくるブリッツへと向かう。

 

キラは少しずつ慣れてきた操縦でブリッツと接近戦をし、セナが周囲のMAや戦艦の操縦を奪い、ミサイルや主砲を放ちながら、ストライクと絶妙な連携を繰り広げて、ブリッツや、援護にやってきたバスター、デュエルを逆に追い詰めてゆく。

 

「今です! お姉ちゃん! アークエンジェルへ!」

 

「分かった!」

 

そして、戦闘のどさくさに紛れて、アークエンジェルとストライクはアルテミスから脱出するのだった。




最終回にも声だけ出演したアルテミスの司令。
数多くの畜生セリフを生み出して来た中でも、結構クリティカルにキラの精神を抉ったセリフである「裏切者のコーディネーター」
どうにかして入れたくて、入れました。

まぁ、個人的にあの回想で一番好きなのはサイの「やっぱそれも遺伝子弄って」なんですけど。
この畜生セリフ、よく友人であるキラの前で言えたな、お前っていう。
言うて、母親が子供の容姿見て、「目の色が違うわ!」って叫ぶ世界観ですし。

やっぱりSEEDは名言多すぎて、一番決めるのが難しいですね!
人の心が未実装な人間が多すぎる問題。
ま、そんな世界だからこそ、キラ達の人間性が輝くワケですが。
ヤマト夫婦が奇跡の存在過ぎる。


という訳で、例の名言以外に用はないアルテミスはさっさと終わらせて、次へと向かい走り出しますわ。
行け行け!
この辺りって、別に読んでいる人も、まぁ一応読むか程度のモンでしょうし。

盛り上がりポイントまで、止まるんじゃねぇぞ。とーふ。

アニメじゃあ動きがあるから結構面白いんですが、小説ではオリジナル展開でも入れなきゃ面白みは薄いですわね。
てな訳で、次々行きますわー。

今日もう一本いけるか……分かりませんが、夕飯食べ終わったら、頑張ります!
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