ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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PHASE-27『終戦の時』

(第三者視点)

 

 

 

ミアによる奇跡が起こってもなお戦い続けている者達の中には、ファウンデーション艦隊の旗艦グルヴェイグもあった。

 

艦長席で甲高い声を出しながら叫ぶアウラの指示に従って、艦隊やグルヴェイグを動かしていたが、ミアやオルフェの様な指揮能力を持たないアウラは、艦隊の中で暴れまわるミレニアムや、要所要所で陣形を崩しながら戦力を削ろうとするドミニオンに翻弄され、その艦隊の殆どを無力化されていた。

 

そして、遂に……。

 

「突貫する!! 艦首衝角!轟天起動!!総員衝撃に備えて!!」

 

マリューの言葉を合図として、ミレニアムはその艦首をグルヴェイグに突撃させた。

 

直後、ミレニアムから武装した兵がグルヴェイグに突入し、艦内を制圧してゆくのだった。

 

 

 

完全に制圧された艦橋で、アウラはミレニアムからの武装兵に銃を向けられながら、歯ぎしりをしていた。

 

表情に怒りがにじみ出ており、銃を向けられていなければすぐにでも噛みついてしまいそうだ。

 

「やれやれ。いい加減諦めたらどうだ? アウラ・マハ・ハイバル」

 

「お前は! ユーレン・ヒビキ!!」

 

そして、そんな怒りの中にいるアウラの前に、ある意味で全ての元凶とも言えるユーレン・ヒビキが現れて、ため息を吐きながら、床に座り込んでいるアウラを見下ろす。

 

自分が見下されていると感じたアウラは怒りのままに立ち上がろうとしたが、周囲の武装兵が銃を構えなおした事で、少しばかり冷静さを取り戻して、静かにユーレンを睨みつけた。

 

「何の用だ。わらわを笑いに来たか!」

 

「そんな事をするほど、私は暇じゃないよ。君になど興味は無いからね」

 

「なに!? わらわだって、お前になど興味無いわ!! お前が、ヴィアをわらわから奪っていなければ!!」

 

「奪った。というのは正しくないな。私とヴィアは普通に出会って恋をして、互いを愛する様になった。ただそれだけさ」

 

「わらわの方が先にヴィアを愛していた!」

 

「そうかい。それで? そんな言葉に何の意味がある。言葉は伝えなければ意味が無いんだ」

 

「くっ!」

 

「君は余計な事ほどよく喋るが、大事な事は何も言えない人間の様だな」

 

「それは貴方も同じでしょう? ユーレン」

 

「「ヴィア!」」

 

幾人かの護衛と共に入ってきたヴィア・ヒビキにユーレンとアウラが同時に声を上げるが、ヴィアは特に気にした様子は見せず、グルヴェイグの中を興味深そうに眺めていた。

 

豪胆というか、自由というか。

 

キラやカガリやセナの母親らしく、娘たちによく似た姿であった。

 

「ヴィア! 聞いてくれ! わらわはお前の事をずっと想ってだな!」

 

「でもキラを私の代わりにしたんでしょう? 聞いてるわよ」

 

「そ、それは……! いや、それは確かにそうだが」

 

「なら、私としては私にも、キラにも。セナにも。当然カガリにも近づいて欲しくないわね」

 

「う、うぅ」

 

「まぁ、当然だな」

 

「何を笑ってるのかしら。ユーレン」

 

「え?」

 

「元はと言えば貴方が12人の娘計画なんて訳の分からない計画を立てて、こそこそ私の体から卵子を持って行って、隠していたのが原因でしょう?」

 

「うぐ……」

 

「でも。まぁ、そのお陰でセナやあの子が生まれたって考えれば……何とも言えないけどね」

 

「そうじゃろう!? わらわのお陰でセナやミアは生まれたんじゃ。これはわらわ達の愛が実を結んだ様な物だと言っても過言では……!」

 

「ふざけないで」

 

「……はい」

 

ヴィアの言葉にアウラは姿勢を正しながら静かに頷いた。

 

そして、ヴィアは大きく息を吐きながら、モニターに映るホープセイバーを見つめる。

 

戦闘宙域の中心で静かに佇んでいるホープセイバーはまるで迷子の子供の様にも見えた。

 

「今回の事件は、私たちが全ての原因よ。自分勝手な思い込みで傷つけて、泣いている子に凶器を振り下ろした。抵抗するのは当然だわ」

 

「……ヴィア」

 

「もうセナの母親を名乗る資格も無いでしょうね」

 

ヴィアは静かにモニターを見つめながら呟いた。

 

その言葉の重さにユーレンとアウラはうめき声を上げる。

 

「そ、その場合、私も父親としての資格を失うのだろうか」

 

「さぁ、どうかしら? 聞いてみれば? セナに。多分あの子は優しいからそんな事はないって言ってくれるでしょうけど」

 

「うぐ」

 

「わ、わらわは殺そうとはしてなかったが」

 

「でも貴女が、ミアは将来世界を支配して、愚かな者達を皆殺しにするんだ。と言わなければ私もユーレンも普通に育てていたでしょうね。まぁ、こんな言葉は言い訳でしょうけど」

 

「ぐはっ」

 

どんな言葉を吐いても、ヴィアに冷たく返されるという事にユーレンとアウラは耐えられず、床に手を付いた。

 

地獄。まさに地獄である。

 

しかし、どんな地獄にも救いの主はやってくるのだ。

 

『……お母さん』

 

「セナ」

 

『あ、お母さんって言ったらどっちか分からないですよね。えと、まずはヴィアお母さん』

 

「なぁに? セナ」

 

先ほどまでとは違い、柔らかい声で微笑みながらヴィアはモニターに映るセナを見つめる。

 

『話は聞いてしまいました。ごめんなさい』

 

「……」

 

『でも、どうか。アウラさん達を許してあげて欲しいんです』

 

「それを決めるのは貴女よ。セナ。私にそれを決める権利は無いわ。でも、本当に良いの? 私を含めて、だけど」

 

『はい。ミアさんの事は私にも責任がありますし。ミアさん自身が消える事を望んでいましたから』

 

「……そう」

 

ヴィアはいつもの様に、必要のない罪を背負おうとしているセナに言葉を掛けようとしたが、自分にはその資格が無いのだという事を思い出し、ただ頷いた。

 

そして、その役目を自分の代わりに果たしてくれるであろう娘たちを想う。

 

「セナ」

 

『はい』

 

「オーブに帰ったら、お墓を作りましょう。ミアちゃんのお墓を」

 

『……はい』

 

そしてヴィアとの話も終わりセナはヴィアの後ろで静かに話を聞いていた二人に……いや、アウラに視線を向ける。

 

『アウラさん……あー、いやアウラお母さんって呼んだ方が良いでしょうか』

 

「それはもうアウラママと呼んで……!」

 

アウラがセナの言葉に立ち上がりながら言葉を返そうとした瞬間、ヴィアが無言で睨みつけ、アウラはビクッと震えた後、消え入りそうな声で、好きに呼んでくれと呟いた。

 

そんなアウラを見ながらセナはクスリと笑って、ではアウラママですね。と言葉を渡す。

 

『もう戦いは終わりにしましょう』

 

「あぁ。そうじゃな!」

 

『では、ファウンデーション艦隊と連合ザフトへ連絡を行いますね』

 

「うむ!」

 

偉そうに頷くアウラにヴィアは頭を抱えながらため息を吐くが、セナは特に気にした様子も見せず、宙域へ停戦を呼びかけるのだった。

 

 

 

セナの声に導かれ、それぞれの艦隊はそれぞれの基地へと戻っていく。

 

本来であれば多くの者が傷つく戦いであったが、奇跡が起こり全ては始まりの時へと戻っていったのだ。

 

それが良い事なのか、悪い事なのか、それは誰にも分からなかったが、ただこの場に居た誰もが、この場所でこれ以上戦闘行動を続けたいと考えていなかった事だけは確かだった。

 

こうして、後に第三次世界大戦と呼ばれるファウンデーション王国を発端とした戦争は終わったのだった。




はい。
という訳で、戦闘はこれでおしまいですね。

ここからは戦後の話を2話くらい書いて。
1話、繋ぎの話を書いて
その次からJUSTICE編です。

では、またー。
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