ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど 作:とーふ@毎日なんか書いてる
(第三者視点)
第三次世界大戦と呼ばれる争いが終わってから半年。
オーブ、ファウンデーション王国を含めた関係各国は改めて平和条約を結び、今度こそ決して争いが起こらぬ様にと強く願いをかけた。
そして、今まで以上に世界平和監視機構コンパスへの出資と人材の派遣を行ってゆくのだった。
月面コペルニクスにて、新たな平和条約が結ばれてから数日後。
オーブ領内アカツキ島に一機のシャトルが降り立っていた。
そのシャトルにはファウンデーション王国の紋章が描かれており、半年前の争いに参加していた者達はやや緊張した顔で彼らを迎え入れる。
「出迎えありがとうございます。ファウンデーション王国宰相オルフェ・ラム・タオです」
「あぁ。丁寧にありがとう。私はオーブ代表カガリ・ユラ・アスハだ。遠いところからわざわざすまないな」
「いえ。大した事はありませんよ」
カガリは、周囲の軍人たちの緊張など知らぬとばかりにオルフェと握手を交わすと、そのまま共に歩き始めた。
「あれから貴国はどうだ?」
「大きくは変わりませんよ。我が国は大きな被害を受けてはおりませんからね」
「そうか。それは良かった。セナもキラも気にしていたからな」
「そうですか」
「あぁ。安心させてやってくれ」
カガリはオルフェに軽く笑いかけると、アカツキ島に作られたコンパスの基地へと入り、オルフェ達を貴賓室に案内した。
そして、すぐにキラとセナを呼び出すと、余計なおまけと一緒に彼女たちが姿を現すのだった。
「オルフェ! 久しぶりだね。イングリットとダニエルは……ちょっと疲れてるかな? シュラとグリフィンは元気そうだね。リデルはまた一段と可愛くなったかな? リューは何も変わんないね。いやー懐かしいな」
「キラ。あまり近づくな。また何をされるか分かったもんじゃないぞ」
「そうですよ! 隊長! 気を付けた方が良いです!」
「大丈夫。大丈夫。アスランとアグネスはは心配性だなぁ」
キラはアハハと笑いながら部屋の中に呑気な様子で入り、セナは丁寧にお辞儀をしてから部屋に入って、オルフェ達の前に座るのだった。
そんなキラの後ろで、ファウンデーション王国から来た面々を睨みつけているのは、ヤマト隊の面々とアスランであり、その視線に真っ向からぶつかっているのはオルフェとイングリットと除くファウンデーション王国組であった。
「ちょっとみんな。これから一緒に戦う仲間なんだからさ。もう少し仲良く出来ないの?」
「そんなの出来るワケ無いじゃないですか! 俺たち、隊長みたいに甘く無いんですよ!」
「甘ちゃん集団の癖によく言うぜ」
「なんだと!? 負けた癖に偉そうに言うなよな!」
「ハッ! 集団戦で勝ったのがそんなに誇らしいか! 腰巾着! レイ・ザ・バレルの実力は認めてやるがな! お前個人が勝ったわけじゃないんだぜ!?」
「ならやるか!? 今から!」
「おー! 上等じゃないか!」
「はいはい。シンもグリフィンも喧嘩しないの。まったく。なんでこう血の気が多いかなぁ」
「キラお姉ちゃんの指導の影響じゃないですか?」
「えぇー!? 僕のせいなの!?」
「ほら、ザフトでもお姉ちゃんの指導を受けた子はみんな荒っぽい戦闘をする様になるし、態度も大きくなるし、血の気が増えるってイザークさんが愚痴を言っていたじゃないですか」
「た、確かに……」
「ですから」
「ならしょうがない!! 全員シミュレーターの前に集合! 僕が精神性を鍛えます! 全力で叩き潰すから、全力で立ち向かってきてね!」
「「は?」」
キラの言葉に、思わず逃げ出そうとしたルナマリアとリデルであったが、すぐ近くに居た仲間に捕まり、まるでこれから処刑台へ向かう死刑囚の様に連行された。
無論、捕まえた人間もキラの摸擬戦を喜んでいるという事ではなく、ただ犠牲者と的は多い方が良いと考えただけである。
そして、キラによる教導という名の一方的な暴力が振るわれた後、死屍累々となり大人しくなったシンやグリフィンたちを見て、ようやく落ち着いたね。とキラはにこやかに笑うのだった。
疲れ切って、床やソファーに倒れこむ面々をシミュレータールームに放置しつつ、貴賓室に戻ってきたキラは摸擬戦に参加しなかったオルフェやイングリットと話を始める。
「でも思っていたよりも早かったね。ファウンデーション王国の方は大丈夫なの?」
「あぁ。我々はユーラシアを中心に活動するし、私とイングリットは基本的に内政を行うからな。問題はない」
「そっか。なら良かった」
「それに、セナ様の支援もあり、防衛はほぼ無人機で問題なくなっているからな。よほどの事が無ければ問題はない。ありがとうございます。セナ様」
「それは良かったです。あ、でもセナ様は止めていただけるとありがたいのですが」
「承知いたしました。セナ様」
「いや、あの……」
「はい。なんでしょうか。セナ様」
「あぅ」
オルフェはニコニコと笑ったままセナの言葉を全て無視して、敬意を払い続ける。
セナは折れない様子のオルフェに項垂れて、分かりました。と敗北を認めるのだった。
そして、そんなセナを見つめた後、オルフェは真剣な眼差しでキラを見据える。
「本来であれば、我々は戦争を起こした責任を取らねばならなかった。だが、セナ様が我らを庇い、此度の争いがミア様とセナ様の意思であったと世界に訴えた事。そして、キラが我らをコンパスへ導いてくれた事で、我らは国を守る事が出来た。改めて感謝する」
「オルフェ……」
「我らは道を間違えた、正しくない選択をした。しかし、それを正しくしてゆく事は出来る。今はそう考えている」
「そっか」
キラはオルフェの言葉に、何故か微妙な顔をしながら頷いた。
そんなキラにオルフェは疑問を浮かべるが、次の瞬間にはいつものキラに戻っていた為、気のせいかと自分を納得させる。
「んー! じゃあ、とりあえず、握手をしよう。オルフェ」
「握手?」
「そう。握手。これからまた一緒に頑張っていきましょう。の握手」
「……あぁ。分かった」
「じゃ、オルフェ。イングリット。これからまた、よろしくね」
「あぁ」
「よろしくお願いします。キラさん!」
こうして、ファウンデーション王国は大戦を起こしてしまった責任を取る為にもコンパスへと参加し、様々な問題を解決するべく奔走する事になるのだった。
キラとオルフェ、セナとイングリットが握手をしていた頃、シミュレータールームでは、いち早く復活したシュラとアスランが睨み合っていた。
そこに害意はない。だが、敵意……というか対抗心の様な物はあった。
「アスラン・ザラ。貴様。白兵戦も得意だそうだな」
「……別に得意って訳じゃない」
「だが、未だ負けなしだそうじゃないか」
「まぁ、な」
シュラはアスランを別室に呼ぶと白兵戦の訓練。という名の、ライバル対決を始め。
そのまま二人の戦いは深夜まで続く事となった。
流石にやり過ぎだとキラは言ったのだが、決着がつくまで止めないという二人の意思を尊重し、最終兵器マリュー・ラミアスを投入。
マリューは競い合うアスランとシュラの隙を突き、二人とも昏倒させるのだった。
その雄姿を見ていたヤマト隊は、マリューに尊敬の目を向け、あのシュラを倒したという事実にファウンデーション王国から来たメンバーは、最強はマリュー・ラミアスか。と声を震わせるのだった。