ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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PHASE-06『変わりゆく意識』

(第三者視点)

 

 

 

月基地を出発したガーティ・ルーは第二次世界大戦以降カオス、アビス、ガイアの三機を失っていた為、ホアキン隊所属のМS三機と共に宇宙を進んでいた。

 

戦力は限りなく少ないが、即座に動かせる部隊が他には無かった為、少数精鋭での作戦となる。

 

「まぁ、少数精鋭とは聞こえが良いですが……実質捨て駒と変わりませんな。ロアノーク大佐」

 

「そう言うなよ。この作戦は時間との勝負なんだ。遅れれば遅れるほど、セナ達が危ない」

 

「……」

 

「ん? どうした?」

 

「いえ。少し見ない間に大佐も変わられたのだなと思いまして」

 

「からかうなよ。リー。私だって変わりたいとはずっと思っていたんだ。その機会がようやく来ただけさ」

 

「なるほど」

 

「自分でも驚きだがな。しかし、人間という奴は思っていたよりも簡単に変わる事が出来るらしい。良い経験になったよ」

 

ネオの言葉に、リーは小さく笑みを浮かべながら頷いた。

 

三度の大戦を共に戦い、親愛とは違うだろうが、友情の様な物を感じていたのかもしれない。

 

だからこそ、死ぬかもしれない任務に付いてきたのだ。

 

無論それはリーだけでは無いが。

 

「人は変わってゆく。そして争いを止めるのは支配ではなく希望……ですか」

 

「オルフェ・ラム・タオの言葉だったか?」

 

「えぇ。今の貴方を見ていると、より深く納得出来ますよ。世界への憎しみだけで動いていた貴方が、セナ様達と対話する事で希望に触れ、変わろうとしている。まさにあの言葉通りでは無いですか」

 

「そうだな。今度の作戦が終わったら、奴にも謝罪をしに行かねばな」

 

「生きて帰れれば。ですか」

 

「あぁ。そういう事だ」

 

ネオとリーの軽口の様な会話を聞きながら、ブリッジに居るクルーは気を引き締める。

 

かつてプラントの一つに潜入した時よりも、ずっと、ずっと危険な任務だ。

 

そう。既にミラージュコロイドを展開し、息を潜めているガーティ・ルーの前には、ザフトの全戦力の30%とも思えるような艦隊が展開しているのだ。

 

それにたった一艦で向かう。

 

とてもじゃないが正気とは思えない作戦である。

 

しかし、やらねばならない。

 

彼ら、地球に住まう者達はセナに幾度も救われているのだから……。

 

「よし。そろそろだな。まずは私がリュニックで近付く、合図をしたらミラージュコロイドを解除し、付近のザフト艦へ全火力を叩き込め。後にMS隊を出撃。敵艦隊の後方へと移動し、リュニックを含むMS隊を回収後デブリに紛れて逃げる。良いな?」

 

「ハッ!」

 

「では。私が帰ってくるまで沈むなよ」

 

「大佐もお気をつけて」

 

ブリッジを出たネオはそのまま格納庫へと向かい、自分の機体に乗り込んだ。

 

「ネオ・ロアノーク。リュニック。出撃する!」

 

 

 

ガーティ・ルーを離れたリュニックはミラージュコロイドを展開しつつ、熱源でバレない様に宇宙に浮かぶデブリを蹴りながら前へ、前へと進んでゆく。

 

デブリの動きは敵艦もモニターしているだろうが、艦隊が動いている以上、それに影響を受けるデブリはあるし、それがぶつかり合って不規則な動きをする事はあり得る。

 

よほど危機感の強い人物でなければ、気づくような事は無いだろう。

 

そして、頬を伝う汗を感じながらもリュニックはセナの位置を知らせている発信機の信号を頼りに、セナが囚われていると思われるナスカ級に取りついた。

 

機体をナスカ級の下部に固定し、自分はコックピットから外へ出て、ナスカ級の船体に触りながら目的の場所を目指す。

 

それからさほど時間を掛けずに、緊急用ハッチを見つけるとそこに爆弾を仕掛けて別の入り口へと急いだ。

 

「……」

 

ネオは侵入口を見つけると、外部から扉のセンサーを切り、ロックを物理的に破壊すると内部へと潜入して即座に艦内を走ってゆく。

 

途中、ネオ・ザフト兵に見つからない様に隠れながら艦内を進み、驚異的な速さでその場所までたどり着くのだった。

 

予測通り、ナスカ級の深部に位置する営倉に居たセナを見つけたネオはその内部へと潜入し、セナに声を掛けた。

 

「セナ」

 

「……! アルさん?」

 

「あぁ。私だ。遅くなってすまない」

 

「いえ。むしろビックリするくらい早いのですが。大丈夫ですか?」

 

このセナの大丈夫か? は、無茶をしていないかという意味なのだが、その意味を知りつつネオは穏やかな笑みを浮かべると大きく頷いた。

 

「あぁ。何も問題はない」

 

「……はぁ。そうですか。分かりました。今はその言葉を信じます」

 

「そうしてくれ。それで……キラやラクスはどうした?」

 

「二人ともここには居ません。あっちのアスランさんと一緒です」

 

「あっちのアスラン?」

 

奇妙な言い方をするセナにネオが首を傾げると、その答えがすぐ奥から聞こえて来た。

 

「なんだ? セナ。誰かいるのか?」

 

「っ!? その声は」

 

「!? お前は! アル・ダ・フラガ! またセナを狙ってきたのか!? 今はお前に構っている暇は」

 

「違います。アスランお兄ちゃん。アルさんは今味方です」

 

「なに?」

 

「信じられないかもしれませんが、本当の事です。ラクスさんが心をかなり奥深くまで読みましたが、アルさんの中で世界への憎しみはもう大分少なくなっています」

 

「そう……なのか」

 

「はい。だから、そんなに敵意を向けないで下さい」

 

「分かった。すまなかったな。アル・ダ・フラガ」

 

「あ、あぁ。それは構わないが……いや、違う! お前は何故ここに居る! アスラン・ザラ! お前は地球への隕石落としを仕掛けて、今小惑星と共に別の艦隊で動いているはずだ」

 

「それは俺じゃない。俺も奴に襲われてずっと囚われていたんだ。メイリンもアイツに奪われた」

 

「……なんだと? ではアレは何者だというのだ」

 

「分からない。ただ、ろくな事を考えていない事は確かだ」

 

「分からない事だらけだな。だが、どちらにしてもここで話をしている余裕はない。すぐに脱出するぞ」

 

ネオは二人の牢の鍵を破壊すると、セナを抱きかかえ、アスランには持ってきた銃を渡す。

 

「上手く使え」

 

「あぁ。だが、ここからは別行動だ。俺はジャスティスを取り戻さなきゃいけない」

 

「一人で行けるのか?」

 

「当然だ。お前こそセナに傷一つ付けるなよ」

 

「分かっている」

 

そんな短い言葉を合図として、アスランは部屋から飛び出し、すぐ近くに居た兵士を蹴り飛ばしながら廊下を走っていった。

 

そして、走り去るアスランを見ながらネオは隠れつつ進み、セナにノーマルスーツを着せてから、仕掛けていた爆弾を爆破し、その混乱で集まる兵士を横目に侵入した扉から外へと飛び出した。

 

「今から逃げるからな! アイツはどうなったか……いや、今は気にしていられないな」

 

「はい」

 

「ミラージュコロイド解除。リュニック全システムオールグリーン! さ、敵が出てくるぞ!!」

 

「……はい!」

 

ナスカ級から離れたリュニックに反応して、慌てた様に近くの宇宙艦が戦闘準備を始め、潜り込んでいた宇宙艦からMSが出撃する為のカタパルトが起動する……が、次の瞬間内部から爆発が起こり、深紅のMSが飛び出してきた。

 

「来たか!」

 

「アルさん。通信を私に」

 

「あぁ」

 

セナはリュニックの通信を使い、この宙域にいる全てのネオ・ザフト兵へと語り掛ける。

 

「皆さん。私はセナ・ヤマトです。申し訳ございません。皆さんと共に行くことは出来ません。私はこのまま地球軍と合流し、この隕石落としを、止めさせていただきます」

 

セナの声を聞いた瞬間、ネオ・ザフトの艦隊はリュニックの撃破から、捕獲へと切り替えたが、インフィニットジャスティスの存在と、突如現れたガーティ・ルーの砲撃に場が混乱し、まんまと逃げられてしまうのだった。




はい。
という訳で、アスランさん2が出現しました。
あんまり話すとネタバレになるので、お喋りは黙ります。

ではまた。
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