ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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PHASE-08『すれ違う世界』

(第三者視点)

 

 

 

ナイトジャスティスで出撃し、宇宙へと飛び出したアスランは戦場を見据え、味方艦隊からの通信を受けて自分が最も向かわなくてはいけない場所に向かった。

 

そう。ブラックナイトスコード シヴァが暴れている戦場である。

 

驚異的な速さで加速したナイトジャスティスはシヴァに急接近すると、手に持ったビームサーベルで切りつけた。

 

が、シュラは超人的な反射神経でこれをかわすと、お返しだとばかりビームサーベルを振り上げる。

 

しかし、かつての様な大ぶりはせず、細かく隙のない動きでだ。

 

「っ! シュラ・サーペンタインか。厄介な」

 

『貴様ァ! アスラン・ザラ! どういうつもりだ。この様な事をして! キラが傷つくとは思わんのか!?』

 

「お前がキラを語るな!!」

 

『何ぃ!?』

 

シヴァの一撃をかわし、懐に入り込んだジャスティスはビームサーベルでビームマントの根本を切り裂き、更にアスランを遠ざけようとビームサーベルを向けるシュラの攻撃をかわしながら脚部のビームグリフォンでシヴァの腕を切り飛ばす。

 

『馬鹿な……!』

 

「キラを傷つけたお前に、キラを語る資格はない」

 

『俺がキラを傷つけただと!?』

 

「消えろ」

 

アスランはジャスティスのビームサーベルでシヴァのコックピットを捉え、そのまま突き刺そうとした。

 

しかし、そんなアスランの妨害をする様に高火力のビームがいくつかナイトジャスティスに降り注ぐ。

 

「……デュエル、バスター」

 

『アースーラーン!! 貴様ァ!』

 

「騒がしいのが来たな。だが」

 

ビームサーベルを振りかぶり突撃してくるデュエルへとジャスティスは加速すると、デュエルのビームサーベルをかわしながらその腕を切り捨てて、背後に蹴り飛ばす。

 

『イザーク!!』

 

『おのれぇぇえええ!!』

 

『……っ、アスラン』

 

「なんだ。ディアッカ」

 

『一応話はしてくれるって訳か?』

 

「あぁ。お前たちは戦友だからな」

 

『そうか』

 

ディアッカが短く返事をしてから、二人の間に沈黙が落ちる。

 

互いに何も語らず静寂の中で、ただ武器を向け合ったまま止まっていた。

 

しかし、ディアッカは覚悟を決めた様に小さく息を吐くと口を開き、語り始めた。

 

『こんなモンを地球に落として、それで、お前はどうするつもりなんだ?』

 

「この世界から争いを消す」

 

『地球を消したって! 争いは消えねぇよ! 新しい憎しみが生まれるだけだ! それくらいの事、お前ならよく分かってるだろ!?』

 

「あぁ。だが、今回は別だ」

 

『なに?』

 

「かつて俺が生きていた世界は、いくつもの争いが絶えず起こっていた。だが、それもある時を境にして完全に消えたんだ」

 

『お前、何を言って……』

 

「ディアッカ。人はな。争うだけの余力がなきゃ戦争なんて出来ないんだよ。今、生きる事に必死な世界では、人は永遠に終わらない平和を望む。心からな。だから俺はこの世界の人間を減らす事にしたんだ。もう二度と争いが起こせない様に」

 

『……!』

 

狂気に満ちた瞳で語るアスランに、ディアッカは思わず言葉を失ってしまう。

 

だが、その動揺もアスランが話は終わりだとばかりにビームサーベルを抜いて向かってきた為、消え去る事になった。

 

ディアッカは反射的にビーム砲をアスランに向け放つが、アスランはそれを容易くかわすとバスターの武装を全て破壊し、ディアッカをデュエルと同じ方向に蹴り飛ばす。

 

「戦友を殺すつもりはない。そのままそこで黙ってみていろ」

 

『アスラン!! くそっ!!』

 

ディアッカの悪態を背に受けながら、アスランは機体を三隻の元へと向かわせ、ケルビムに接近するが、それを邪魔する様にブラックナイトスコード ルドラが二機立ちふさがった。

 

彼らは絶妙なコンビネーションでアスランを近づけない様にと立ち回る。

 

「なるほど。中々に厄介だな。だが……」

 

アスランはルドラの攻撃をかわしながら、反撃をしようとしたのだが、その瞬間に悲鳴の様な通信が入った。

 

『総帥!! 隕石に!』

 

「何!?」

 

アスランは無意識の内にルドラを蹴りながら機体を反転し、加速させて隕石へとジャスティスを向かわせた。

 

モニターに映るのは、ミラージュコロイドを解除し、隕石へと向かう一機のMS……ムラサメの姿だ。

 

「止めろ!! 隕石へと向かわせるな!」

 

だがアスランの声も虚しく、ムウの駆るムラサメは多くのネオ・ザフトMSの攻撃をかわしながら隕石へと向かい、誰にも邪魔できない場所で反応弾を隕石の坑道に撃ち込んだ。

 

瞬間、宇宙を光に包む様な閃光が隕石から溢れ、モニターを白く染めてゆく。

 

そして、次の瞬間には隕石の一部が崩壊し、隕石は半分ほどの大きさになってしまうのだった。

 

「……核か! だが、まだ終わりじゃない!」

 

アスランは呆然としているネオ・ザフトの中でただ一人、まだ隕石の役目が終わっていない事を理解し、ムラサメへとジャスティスを向かわせる。

 

「二度目は無い!」

 

『うぉっ!? 坊主か!』

 

「っ! ムウ・ラ・フラガ! 貴方か!」

 

『このっ!』

 

ムウは必死にアスランの攻撃を避けようとするが、下部に反応弾を抱えている状態では機動力が落ちており、翼を切られてしまう。

 

『うぉぉおおお』

 

「これで」

 

アスランがフッと一息ついた瞬間、ジャスティスの背後にもう一機のムラサメが現れる。

 

「何!?」

 

身体的に、そして精神的に死角から現れたムラサメにアスランは反応が遅れ、隕石への接近を許してしまった。

 

だが、それでも反応弾を放とうとしているムラサメに向かってアスランは冷静にビームライフルを放って遠ざけると、隕石へと向かい、正面からムラサメを見据える。

 

「終わりだ!!」

 

アスランのビームライフルをかわす為に旋回し、隕石へと向かおうとしていたムラサメにアスランはジャスティスのビームブーメランを放ち、そのビームブーメランがコックピットへと向かおうとしていた。

 

緩やかに流れてゆく世界の中で、トールは自身に真っすぐ向かってくるビームブーメランに死を意識する。

 

だが、それでも、役目は果たすと反応弾を撃ちだし、その反応弾はジャスティスの背後にある隕石へと向かい……着弾するのだった。

 

『……ごめん、ミリィ』

 

『トール!!』

 

「トール……?」

 

何も無い宇宙空間から響いたその声は、黒い機体を出現させるとシールドでジャスティスのビームブーメランを弾き飛ばした。

 

『大丈夫ですか!?』

 

『お、おぉ! 助かったよ! ニコル!』

 

「ニ……コル? バカな、ニコルはキラが、キラが殺したハズ」

 

目の前の光景が理解出来ないとアスランはただ茫然と呟いていた。

 

そんなアスランに構わずニコルはブリッツのビームライフルを真っすぐにジャスティスへ向けると通信を繋げた。

 

震える手でそれに応えると、アスランにとって酷く懐かしい顔がモニターに映るのだった。

 

『アスラン』

 

「……本当に、ニコルなのか?」

 

『えぇ。間違いなく僕はニコル・アマルフィですが……というか、つい半年前にも会ったばかりでしょう』

 

アスランは頬を流れる涙をそのままに、目を閉じた。

 

ジャスティスは宇宙空間で完全に動きを止めており、それは完全な隙なのだが、ニコルは突然止まった理由が分からず、攻撃出来ないまま完全に崩壊した隕石の前でジャスティスを見つめるのだった。

 

「……そうか。この世界はセナの夢が叶った世界なんだな」

 

『アスラン?』

 

アスランはニコルの声に何も応えず、静かに息を吐くと崩壊した隕石から離脱し、母艦に連絡を取る。

 

「作戦を第二フェイズに移行する」

 

『ハッ』

 

そして、デブリに偽装していたミーティアを起動させるとドッキングし、そのまま地球に向かって突き進んでゆくのだった。

 

自身が率いていた艦隊と、コンパスの艦隊を置き去りにして。




はい。
という訳でアスランの正体チラ見せ。
とは言っても、察しの良い人だとすぐに気づきそう。

まぁ、それほどしないで正体は判明しますので、少々お待ちー。
という訳で書きたかったシーンも書けたし。
ここでおさらばでございます!

まーたー、あーしーたー
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