ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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PHASE-09『激突する宇宙』

(第三者視点)

 

 

 

ケルビム含むコンパスの三隻艦隊から隕石を破壊したという通信が入ったのは、連合軍艦隊がネオ・ザフトの本隊へ向けて航行している時であった。

 

会敵にはまだ時間がある。

 

が、艦隊の兵士たちは、誰一人油断なく遥か遠方にある隕石に意識を向けていた。

 

そんな連合軍艦隊の旗艦ドミニオンのブリッジで、艦長席に座るサザーランドがアズラエルに語り掛けた。

 

「アズラエル様」

 

「ん? 何かありましたか」

 

「ケルビムが隕石の破壊に成功したそうです」

 

「それは重畳。流石はエンデュミオンの鷹という所かな。それで? 反応弾は何発撃ったの?」

 

「二発。だそうです。ただし、ムウ・ラ・フラガは隕石の坑道内部に撃ち込み内部破壊を狙ったそうですから、力量さを考えれば四発が妥当かと」

 

「そうだね。じゃあ50じゃあちょっと足りないか。しょうがない。僕らも別のプランを追加しないとね」

 

「それならば既に動かしている」

 

「お。手が早いね。ジブリール」

 

「当然だ。我らが失敗すれば地球に、あんな無粋な物が落ちるんだからな」

 

「そりゃそうだ」

 

アズラエルは肩をすくめながら、手元の端末で連合軍艦隊の状況を調べる。

 

そこで、アッと思い出した様にジブリールへと視線を向けた。

 

「あぁ、そういえばレクイエムはどうなってるの? 修理は終わってるんでしょ?」

 

「無論いつでも使える」

 

「それは良いね。僕らが居ない隙にコーディネーター共が地球に攻めてきちゃたまらない。レクイエムは防衛の為に隠しておこう」

 

「当然だ。だが、切り札は隠しておいた方が良いだろう。サザーランド中将。オーブへ連絡を繋いで貰いたい」

 

「はい。分かりました」

 

ジブリールの言葉でサザーランドはオーブのカガリへと直通回線を繋ぎ、ドミニオンの大型モニターにカガリの顔が映し出された。

 

額には青筋が浮かんでおり、既に怒り狂っている事が分かる。

 

『なんだ!? この忙しい時に!!』

 

「別に貴女は忙しくないだろう。私の優秀なナチュラルの部下をオーブに送っているのだから。彼らに全て任せ、貴女は首を縦に振っていれば良い」

 

『アズラエルと同じ様な事を言うな! それで? 通信を送ってきたからには何か用があるんだろ?』

 

「オーブ軍宇宙艦隊を地球軌道上に展開して貰おう。防衛の為にな」

 

『防衛だと? 既にコンパスの艦隊が小さい方の隕石は破壊したし。連合軍艦隊が今からデカい方も壊しに行くんだろ? なら何と戦うって言うんだ』

 

「もしもの対策という奴ですよ。何が起きるかは分からないもので」

 

「何のためにオーブ軍を地球に残したか理由を考えたらどうだ? 遊ばせる為じゃないんだぞ?」

 

『分かっている!! ったく。用件はそれだけか?』

 

「えぇ」

 

「話が終わったらさっさと宇宙に上がったらどうかね? 地上で君に出来る事などもはや何も無いだろう」

 

『そうするよ!!』

 

怒りのままに通信を切ったカガリに、アズラエルとジブリールはまだまだ青いなと笑う。

 

そして、意識を切り替えると、ファントムペインが既に行っている作戦を共有し、連合軍艦隊の作戦を決めるのだった。

 

 

 

アズラエル達が改めて全艦に作戦を共有してから半日後、遂に連合軍艦隊とネオ・ザフトの艦隊が正面から衝突した。

 

その規模は第一次世界大戦の最終決戦であるヤキン・ドゥーエ宙域戦と同党規模の争いであり、世界最大規模の戦争という事になる。

 

だが大きく異なるのは、かつての戦争が互いの種族を絶滅させる絶滅戦争であったのに対し、今回は地球の未来を賭けた争いであるという点だ。

 

連合軍艦隊には地球を守るという大きな正義がある。

 

そしてネオ・ザフトの艦隊にも、この世界から争いを根絶するという正義がある。

 

そう。元来争いとは正義と正義がぶつかり合う物であり、互いが正義を持っているからこそ引けない物でもあるのだ。

 

『ヒュー! 遂に始まったぜ! 俺も早く行きてぇなぁ!』

 

「黙って手を動かせ」

 

『はいはい。お前はいつだって真面目だな』

 

母艦のミラージュコロイドを展開したまま隕石に取りつき、破砕作業の前準備を行っていたファントムペインは、隕石のデータを取りながらジブリールの言う……もしもの時の策を行う準備をしていた。

 

「……」

 

『でも、まさかファントムペインが人助けをするなんてね。分からない物だわ』

 

『確かに! お前もそう思うだろ? スウェン。……スウェン?』

 

「ん? あぁ、そうだな」

 

『どうしたんだよ。ボーっとして』

 

「いや、少しな。星を見ていた」

 

『星ィ? 星なら足元にあるだろうが。今からぶっ壊す特大の奴がさ』

 

『どうしちゃったの。スウェン』

 

『さてな。コーディネーター共の施設潰しに行った時から、なんかおかしいんだよ』

 

『ふぅーん』

 

スウェンは通信も気にせず、無限に広がる星空を見据えてから再び手元へと視線を戻した。

 

いつか平和な世界になったら、再び会いに行くと約束した時から数年。

 

まだ彼にその時は訪れていないが、今はただ世界の平和を目指して進むだけだと、隕石の内部を調査し、破壊する為のポイントを探してゆく。

 

そして隕石の内部に入り込んで、旧型ではあるが核ミサイルを深部に仕掛けてゆくのだった。

 

 

 

ファントムペインが隕石を破壊するべく密かに作業を行っている頃、連合軍艦隊とネオ・ザフトの艦隊は激しい争いを繰り返していた。

 

『第八艦隊より入電! 隕石まで距離3000』

 

「早いね。流石はハルバートンって所かな。よし。じゃああいつ等を向かわせて、そのまま隕石までの道を開こう」

 

「承知いたしました。五機を向かわせろ」

 

「ハッ!」

 

ドミニオンのブリッジから指令を受けて、戦場でネオ・ザフトのMSを破壊していた五機は途中のネオ・ザフト艦を破壊しながら真っすぐに第八艦隊へと向かう。

 

その姿を見ていたハルバートンは、やや安堵しながら深く息を吐いた。

 

『まさか今になってG計画の成功を見るとはな。人生は分からぬものだ』

 

『閣下!』

 

『あぁ。全MSは五機の援護! 隕石までの道を開かせろ!』

 

そしてハルバートンの指示の元、多くの連合軍MSがレイダーらに続き、隊列を組みながらネオ・ザフトのMSを破壊してゆく。

 

無論五機のMSも負けてはいない。

 

『あれやるよ!』

 

『アン?』

 

『良いけどね』

 

『いよっしゃー!』

 

『いつも騒がしいな。母艦ドミニオン? 合体指示。貰えるか?』

 

「良いでしょう。ブレイバー! 合体です!!」

 

「おい。アズラエル。戦場の中心で合体する奴があるか!」

 

「問題ありませんよ。恐れた先に未来はありません。勇気で踏み越えるだけです」

 

「全艦ブレイバーの合体を援護しろ!」

 

アズラエルとジブリールの言い争いを聞きながら、サザーランドは冷静に指示を出し、ネオ・ザフトのMSによる妨害を防ぎながらおよそ宇宙で最も高性能な合体MSブレイバーは再び宇宙に現れた。

 

そして、その胸部から放たれた一撃はMSが放つ火力とは比べ物にならない程強く、多くのネオ・ザフト艦隊を破壊しながら隕石までの道を開くのだった。

 

「道は開かれたようですな」

 

「ピースメーカー隊、発進だ!」

 

「その前にデストロイ部隊だ! ピースメーカー隊を護らせろ!」

 

アズラエルとジブリールの指示を受けながらサザーランドは全体に指示を出してゆく。

 

が、その表情は酷く疲れており、深く吐いた息はまるで重労働を行っている作業員の様であった。




中 間 管 理 職 サ ザ ー ラ ン ド

可哀想。
この戦いが終わったら薬局で胃薬買うんだ。

ちなみに。
ドミニオンの中には艦長席の横にもう一個椅子が増設されてジブリールが座ってます。
つまり

アズラエル サザーランド ジブリール

という図で座っている訳ですね。

この作戦が終わったら、胃薬買って、オーブの観光名所でバカンスしながら休暇を楽しまれる事でしょう。

では、また明日。
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