ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど 作:とーふ@毎日なんか書いてる
PHASE-01『終末を告げるモノ』
(第三者視点)
地球から上がってきたセナとホープセイバーを収容後、奇妙な信号が確認されたという暗礁宙域へと向かっていたヴェサリウスは、特にコレという問題もなく該当の宙域までたどり着いた。
そして、その報告を艦長であるアデスから聞いたセナは、まずホープセイバーで出撃すると言い、カタパルトから宇宙へと飛び出す。
「セナ・ヤマト。ホープセイバー行きます」
もはや慣れた操作で宇宙空間へと飛び込んだホープセイバーは宙域に浮かぶデブリを避けながら『その場所』まで向かい、機体の動きを止める。
『セナ様? 何か』
「問題ありません」
『は……しかし』
「ここで、声は十分に聞こえます」
『声?』
セナはアデスの声にも応えず、ホープセイバーの両手を広げると、フレームに意思を送り、それを宙域の向こうに居る機体へと向ける。
『艦長! 異常なエネルギー反応!!』
『何!? 何が起きている!』
『ホープセイバーの向こう、何もない空間に、高エネルギー反応……! これはレクイエム? いやそれ以上の』
『なんだと!?』
『ちょっとまずいな! 艦長、出撃するぞ!』
『待て、ミゲル! 対応は慎重に』
『そうも言ってられない状況でしょ! このままじゃセナちゃんが危ない。ミゲル・アイマン! スモー! 発進するぜ!』
『おい! スモーはまだ試作段階で……! くそっ! МS隊出撃! ミゲルを援護し、ホープセイバーを回収しろ!』
アデスの指示により出撃したМS部隊は、先行するミゲルに付いて、暗礁宙域の中心で動きを止めるホープセイバーへと向かった。
しかし、その向こうで奇妙な物を見つけてしまうのだった。
『隊長……! これは!』
『夢でも見ているのでしょうか!』
『残念だが、俺にも見えてるからな。夢じゃないみたいだぜ』
『何が起きている! 報告しろ! ミゲル!』
『艦長! 手だ。何もない場所から白い手が出てきてる。デカさはМSと同じくらいだ』
『手だと!?』
ホープセイバーに向かって進んでいたミゲルは、その腕が宇宙空間を掴んで広げた瞬間、胸をかき回す様な予感にMSを加速させたが、もはや全てが遅い。
ホープセイバーから出たセナがその謎のMSに乗り込んで、機体を起動させてしまったのだから。
『なんだってんだ……これは。髭のMS!?』
「ミゲルさん」
『この声、セナちゃんか!?』
「はい。私です。私はこれよりこの世界に存在する全ての武力を根絶します」
『はぁ!?』
「ですが、ここは宇宙空間ですから。ミゲルさん達に手を出すつもりはありません。どうかプラントへ帰還し、全ての武装を放棄して下さい」
『んな訳の分からない要求は、いくらセナちゃんでも呑めないぞ!』
「そうですか。ならば、力によって排除するだけです」
『……っ! 舐めるなよ! 直接の戦闘経験が薄いセナちゃんじゃ、俺らには……勝てねぇ!』
「フィールド出力安定……まずは準備運動といきましょうか」
『散開! 全方位から囲め! 髭のMSはぁ! 金縛りにする!! フィールド展開!』
「その程度では!」
セナは感覚で機体に導かれるままに全方位から襲い掛かってくるMS全てを周囲に展開しているフィールドで受け止めて、そのまま動けぬ様にフィールドで絡めとった。
そしてスモー達、MSからエネルギーを奪う。
『隊長! 機体のエネルギーが!』
『バカな……! 何が起きてる!』
「これが世界を終わらせる力……!」
『そんな事、させるかよ!! ここで、落ちようと、その機体は破壊する!』
「その様なこと! スモーのエネルギーは全て私が貰っています。抵抗するだけ無意味です!」
『うぉおおお!! ユニバース!!』
「月光蝶……! 開け!」
瞬間、セナの白いMSから眩いばかりの光が溢れ、暗い宇宙空間を虹色の奔流で染め上げてゆく。
が、本来であればそこにある文明全てを砂に変えるその一撃をセナは極限まで抑え、ただ機体の一部を破壊するだけに留めるのだった。
そして、光を放った影響か動きが鈍ったMSを戦場から離して、一人呟く。
「いきなり月光蝶まで使うのはやり過ぎでしたか。私も初めての戦闘で大分緊張していたようです」
『……ぐ、セナ、ちゃん』
「ミゲルさん。そしてアデス艦長。世界に伝えて下さい。私はこの世界の歴史、黒歴史を終わらせるつもりだと。その為に全ての武装、争いの根源を……破壊します」
『待て……!』
ミゲルが必死に機体を動かして、セナのMSへと迫るが、セナはそれよりも前にどこかへと姿を消してしまうのだった。
最初に現れた時の様に。
セナの言葉は世界に大きな波紋と共に伝わり、ある者はセナの偽物が現れたと考え、またある者はセナがあえて悪となる事で、何らかの事件を解決しようとしているのではないかと考えた。
そう。誰もセナの言葉を真っすぐに受け止めようとはしなかったのである。
それも仕方のない事だろう。
今まで何度もこの世界を破滅の危機から救い、傷だらけの体で世界の為に理不尽と戦ってきた少女の言葉だ。
まさかそんな少女が敵になるとは思わない。
一部の者達を除いて。
「まさかとは思ったが、恐れていた事が現実になったな」
「アイマン中佐から得た戦闘データを見る限り、この世界に存在する全てのMSを凌駕する性能です。あり得ない。こんなMSが存在するなど」
「それが、未来からセナが持ってきた最終兵器って事でしょ?」
ハインラインの言葉にキラは落ち着いた言葉を返しながら、ミゲルが持ち帰った戦闘データを見る。
そして、口元に手を当てながら愛機であれば倒せるかと考えるのだった。
「キラ」
「……なぁに? アスラン」
「マイティーストライクフリーダムなら、どうだ?」
「どうかな。ディスラプターが通じれば、戦い方はあるけど……今はまだ分からない。アスランは?」
「この謎のフィールドの正体が分かれば、な」
キラとアスランは最低限の言葉で意見を交わし合った後、ハインラインへと視線を向ける。
「セナ君が乗り込んだMSのフィールドはおそらくスモーに取りつけた物と同じ、ビームを防ぐフィールドです」
「なるほど。では実体弾を中心に戦えば、攻撃は通るという事か」
「おそらくは……」
「おそらくは?」
「えぇ。問題はこのスモーと謎のMSがぶつかり合った瞬間に、発生しているエネルギーの余波がスモーの表面は傷つけているというのに、このMSには傷一つ付いていない。可能性の話ですが、おそらくはフィールドの出力が違うのでしょう。最悪はミサイルやレールガンすら防ぐ可能性もある」
「それじゃどうにもならないだろうが!」
「無論我らも、それで終わりという事はありません。対策は打ちますよ。議長」
「……くっ」
「それと、セナの目的も……確認しなきゃね」
「セナの目的って、この世界から争いを消すって事だろ? 無茶だと思うが、このMSなら地球圏の兵器を壊して回る事も出来るかもしれん」
「本当にそれだけなのかな」
キラの言葉にカガリ、アスラン、ハインラインの視線が集まる。
その視線を受けながらキラはモニターをなぞって、真っすぐに視線を返した。
「僕はセナが死のうとしている様に見える」
「……そうだな」
「どういう事だ」
「前にもね。見た事があるんだよ。セナがこうやって前に出て、全部を背負って戦ってる姿はさ」
「それって」
「カガリだって覚えてるでしょ? オーブ沖の小島で、アークエンジェルとアスラン達が戦った時の事」
「……っ!」
「あの時と同じだ。セナは戦争ばかりの世界を終わらせるために、兵器を全て壊して、それで最後には自分も終わらせてこの世界を平和にするつもりなんだよ」
「まさか」
「まだ確証は無いけど、僕にはそうとしか思えない」
「なら、止めてやらないとな」
「そうだね。アスラン」
「はぁ……そうか。ったく! 世話のかかる妹だ! とにかく今は情報が必要だ。このMSの事、セナの事、何でもいい。集めるぞ!」
「うん」
「あぁ」
「えぇ」
「では準備を頼む。私は急いでコンパスの出撃要請を可決させる」
「お願い。僕たちはいつでも出られる様にしておくよ」
かくして、コンパス本部で、キラ達は戦いの準備へと向かう。
だが、この戦いはキラ達が思っている以上に苛烈で、激しい物になっていくのだった。
はい。
という訳でHOPE編スタートですね。
セナがガンダム世界で一番呼んじゃいけないアレを呼び出しました。
現状の強さはまだ眠っているので、最終回辺りですね。
その内、段々と目を覚ましていく感じになるかと。
いやー、ここまで味方戦力を削ってバランスを取るという事に苦労しましたが
これからは味方戦力削らなくて良いので、楽ですね(白目
なので、SEED世界全部VS例の髭(セナ)でイクゾー!
では、また明日。