ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど 作:とーふ@毎日なんか書いてる
(第三者視点)
セナが白い髭のMSと共に行方不明となってから数日後、宇宙を探していたコンパスの面々を嘲笑うかの様に、彼女は突如ユーラシアのとある小国に姿を現した。
セナが姿を見せた戦場は、予算もなく、未だ第一次世界大戦のダガーを使用している様な小国と、そんな小国を長い間支配してきた大国が争う場である。
だが、セナが姿を現した時点で戦局はほぼ決まっており、大国はダガー部隊をほぼ壊滅状態に追い込んでから、市街地へと攻め込んで、今まさに大規模な虐殺が行われようとしている様な状況であった。
「くそ……我らの悲願を」
小国の指揮官は我が物顔で暴れるデストロイと、遥か遠方から市街地を破壊する為だけに放たれるキャノン砲に苛立った声を漏らすが、その言葉に意味はない。
何故なら、圧倒的な暴力に人は屈するしかないからだ。
しかし、暴力に対して抗う術を人は持っている。
そう。それは……相手が放つ暴力以上の圧倒的な力によって全てを破壊する事だ。
「隊長!! 空に謎のMS!」
「何!? 敵の援軍か!?」
「いえ。これは……! 違います。我らの部隊の撤退を援護しています」
「なんだと!?」
セナは戦場に転移すると、空中で停止したまま……まずは逃げまどう人々を攻撃しているMSを順に撃ち抜いてゆき、接近してくるMSにはビームサーベルを抜いてキラの様に武装を全て破壊する。
『私はセナ。セナ・ヤマト。これ以上の戦闘は止めて下さい。私はこの場に居る全ての者に所持している武装の放棄を要求します』
『セナ・ヤマトだとぉ!? コンパスが国の問題に介入するのか!』
『私はコンパスではありません。戦争を憎む。ただ一人の個人です!!』
『あのMSを落とせ! 中からパイロットを引きずり出すんだ!! キャノン砲照準!!』
『しかし……!』
『良いから撃て! この程度の攻撃でコンパスの機体はどうにもならん! 気絶させるだけだ! 捕えれば、コンパスへの交渉材料になる!』
『……それほどまでに、戦争がしたいのですか!!』
セナは飛来するキャノン砲を左手で受け止めると、ビームサーベルの出力を上げ、周囲を囲むウィンダムの群れを同時に切り捨てる。
そして、デストロイへと向かうと武装を破壊しながら、システムをハッキングし、中のパイロットを強制脱出させて、完全に破壊するのだった。
『今からキャノン砲を破壊します。命が惜しい方は撤退を』
『っ! 撤退だ!! 撤退ー!!』
最後にセナはキャノン砲に向かってビームライフルを真っすぐに構え、人の避難が完了した事を確認して、それを正面から撃ち抜いた。
それからセナは、全ての兵器が破壊された事を確認すると、呆然としている人々を放置し、この地へ現れた時の様に転移して消えてしまうのだった。
セナが消えてから数時間後、セナが現れたという報告を受けてコンパスの部隊であるミネルバが姿を現したが、やはり遅すぎた為、既にセナの姿を確認する事は出来なかった。
「警戒を厳に。報告では何もない所に突然現れるそうよ。対空監視。怠らないで」
「ハッ」
タリアの言葉で気を引き締めた一同は、いつもの様に被害状況を確認しつつ、セナの痕跡を確認するが、それはどこにも残っておらず、分かった事は、突如現れて、戦争を止め、また消えたという事だけだった。
「……何を考えてるのかしらね。あの子は」
「戦争を止めたいという事では?」
「バカね。こんな事をして戦争が止まるもんですか。人の感情はそんな簡単じゃないわ。憎しみを持てば、一度武器を失おうがまた手に入れて戦うだけだわ」
「でも、セナちゃんは全部の武器を壊すって言ってるんですよね?」
「アーサー。あなた。それがどれだけ大変か分かってるの? 戦場をいくら駆け回ろうが、兵器工場があれば兵器はまた生まれるし、戦争をする理由のある者は、どうやっても兵器を手に入れようと考えるわ」
「……確かに」
「私だって平和は欲しいけど。そんな簡単じゃないのよ。この世界はね」
「なら、いっそこの世界にある兵器とか兵器工場とか、あ。そもそも文明を全部砂に変えちゃうとかですかね!」
アハハと笑いながら言ったアーサーの言葉に、タリアはジト目で見ながら、もしかしたらという自分の頭に浮かんだ妄想をかき消した。
「そんな事、あり得る訳ないでしょ」
「そ、そうですよねぇ~!」
「もしそんな事になれば、宇宙空間にあるプラントに居る人は全滅だし。月も終わりよ。地球に住む人だって文明をゼロに戻されて生きていける訳無いじゃない」
「……た、確かに」
それに、とタリアは誰に聞かせるでもなく小さく呟いた。
「それだけの大虐殺をやって、あの子が平静でいられるわけが無いわ」
「艦長?」
「……何でもないわ」
タリアは深くため息を吐くと、ガラスの向こうに映る崩壊した都市を見つめる。
そしてかつて同じブリッジで、同じ想いで戦った小さな少女を想った。
何年戦い続けても、この地上から戦争の根は消えない。
その事にかの少女は疲れ果ててしまったのかと。
それで、この様な強硬手段に出てしまったのかと。タリアは暴走しがちな少女を止める術を考えるのだった。
タリア達がブリッジでセナについての考察をしている頃、偵察と支援の目的で出撃したハイネのデスティニーは、破壊されたМS達を見ながら考えていた。
「うーん」
『どうかしましたか? ハイネ』
「いやな? どうなってんだろうなってな」
『セナちゃんの事ですか?』
『まぁセナちゃんが平和の為に、MS壊すって言うんなら、俺は支持しますけどね』
「バァカ。そしたら俺たちの仕事がなくなるだろうが」
『あ、そりゃそうだ』
『アッハッハ。バカだなぁ。お前』
『なんだとー!?』
「パイロットだけを生かして機体を破壊する。んな事は第一次世界大戦の時からキラやアスランがやってるじゃねぇか。それでも世界から戦争は消えない。それが答えだってセナも分かってると思ったんだけどなぁ」
『それでも信じたくなったんじゃないですか?』
「そんなピュアな感じなら良いんだけどな」
『何を言うんですか! セナちゃんはいつだってピュアですよ』
「いや、セナは……」
ハイネが、セナについて語ろうとした瞬間、ハイネ専用デスティニーのコックピットにアラートが鳴り響く。
瞬間、ハイネはビームライフルを抜き、特攻の様に自機へと迫る破損したウィンダムにビームライフルを向けようとしたのだ。
しかし、既に遅く、ビームサーベルがハイネの機体を両断しようとして……不意に現れたMSに阻まれた。
その機体は右手でウィンダムのビームサーベルを受け止めると、それを横に払い、なめらかな動きでウィンダムの頭部を蹴り飛ばす。
それだけでウィンダムは動きを止めて地上へと落ちてゆくのだった。
間一髪の所を救われた形になったハイネであったが、軍人として、その白いMSの背面にビームライフルを当てる。
「セナ・ヤマトだな?」
『はい』
「投降しろ。おいたが過ぎて、どうしようもなくなる前にな」
『それは出来ない相談です』
「セナ!!」
ハイネはセナの駆るMSに向かってビームライフルを放つが、それは容易くMSが常に展開しているフィールドに阻まれてしまう。
すぐに後方へ飛びながら高エネルギー長射程ビーム砲を放つが、それもフィールドに阻まれて消えてしまうのだった。
「これも駄目か!」
そして、フラッシュエッジを両肩から外し、放ちながらアロンダイトを抜いて迫るが、髭のMSが背面から放った虹色の光に包まれて、フラッシュエッジは消失。
アロンダイトも途中で折れてしまい、セナのMSにビームサーベルで両腕を切られ、撃墜してしまった。
ハイネが落下した事で、ミネルバから援護の砲撃が来るが、セナはそれを容易く受け止めると、そのまま今までと同じ様に何処かへと姿を消してしまうのだった。
はい。
西川兄貴は忙しいので、早めの退場~♪
というのは冗談で、また出る可能性はあります。
多分
ちなみに、個人的にアーサーが好きなんで、何かと核心を突いた発言をして貰いたくなりますねぇ
何かこう、常識に囚われない発想をしてくれそうで……!
夢見がちな乙女脳感
ではまた明日ー