ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど 作:とーふ@毎日なんか書いてる
(第三者視点)
コズミック・イラ81 4月1日
奇しくもセナが英雄として世界にその名を知らしめた日に世界の命運をかけた作戦が開始された。
地球連合軍旗艦ドミニオンは月面ダイダロス基地の周辺宙域で艦隊を展開しながら、基地に指示を送る。
無論指示の内容はレクイエムの発射であり、目標は地球。プラント経済特区。アフリカ共和国オルドリン自治区である。
「レクイエムエネルギー充填問題なし」
「よし。レーダー監視怠るな」
「そろそろかな」
「はい。……全チャンネル開け!」
サザーランドはアズラエルの言葉を受けてブリッジで指示を出し、その準備が完了したのを確認してからアズラエルは緩やかに口を開いた。
『あー。こちら地球連合軍艦ドミニオン。これは警告だ。何者かにダイダロス基地のレクイエムのコントロールが奪われた。既にレクイエムは発射体勢に入っている。該当地区の人間は避難されたし!』
その白々しい声と発言から、地球のオルドリン自治区では顔を青ざめさせながら走って避難しようとしていたが、既に全てが遅い。
何故なら、レクイエムはその破壊の光を放ち、いくつかの中継ステーションを経て、地球へと向かっていたからだ。
それを察した者達は絶望に空を見上げた。
しかし、その光が地上に届くよりも前に、両手を広げながらレクイエムを受け止めるMSが現れた。
地球軌道上に存在するそのMSを地上から視認出来る人間は居ない。
が、それがどこの誰なのかを地上に居る人間たちはよく理解していた。
「中将! セナ様が現れました。地球軌道上にてレクイエムを受け止めています!」
「被害の状況は」
「まだ分かりません!」
「レクイエムの照射終了します」
「どうなっている!」
「はい! 偵察衛星より映像! これは……確認出来る外傷なし!!」
「レクイエムでも傷一つ無しか!」
「いや……フィールドが揺らいでいる。どうやら外にダメージが無くともエネルギーは削れている様だな」
「プラントはどうなっている!」
「回線開きます!」
レクイエムを正面から受け止めても機体に大きなダメージが無かった事を確認したプラントはすぐさま艦隊を展開しながら、全地球圏に言葉を放つ。
『レクイエムは地球連合軍によって管理されている物! これが突如奪われるなどあり得ない! 我々はこれを先制攻撃と判断し、地球連合軍艦隊に向け、報復としてジェネシスを発射する!!』
無論実際に発射する事は無いが、ジェネシスを起動状態へと移行する。
そしてその瞬間、ミネルバのブリッジでオペレーターが声を上げた。
「艦隊内部でエネルギーの増大を確認!」
「転移現象発生! MSが姿を現しました」
「来たか!!」
エザリアはプラント防衛艦隊の旗艦ミネルバで指示を出し、戦闘を開始するのだった。
「グラディス艦長! 攻撃開始だ!」
「はい。ミネルバ攻撃開始、目標髭のMS! 全艦にも通達!」
「ランチャー1、10、ディスパール装填。トリスタン、イゾルデ、照準セナちゃんのMS!」
「撃て!!」
タリアの指示と同時にミネルバはその火砲をセナのMSへと向けて放ち、周囲にいる艦も味方を巻き込まない様にしながら、攻撃を始めるのだった。
周囲を囲まれた状態での一斉砲撃に、セナは一度ジェネシスへと接近するのを諦めて、艦隊の外へと逃げ出す。
「今よ! 全MS発進!!」
そして、そんなセナをさらに追い詰める為に、プラント防衛艦隊はMSをありったけ出撃させるのだった。
その数は、まさにレーダーを埋め尽くすほどで、かつて行われた世界大戦の時とさほど変わらない。
「……すごい数ですね」
∀ガンダムの正面に広がる艦隊とMSを見て、セナは関心した様に呟くが、その声に恐怖は無い。
それも当然と言えば当然だろう。
セナが乗っているのは世界を終わらせる事の出来るMSだ。
この世界のMSがどれほど集まろうとそこまで脅威ではない。
だから、放たれる砲撃をフィールドで受け止めながら冷静にビームライフルで一機また一機と撃ち抜いてゆくのだった。
「月光蝶は……まだ使えませんね。仕方ない。今は少しずつ……」
『セナぁぁぁあああ!!』
「この声!」
オープンチャンネルで叫びながら突っ込んできたデュエルの攻撃を受け止めたセナは、ビームサーベルを振り回しながらデュエルを破壊しようとするが、力量に差があり過ぎて容易くかわされてしまう。
『何のつもりだ! 貴様!』
「この世界から戦争を排除する為にやっています」
『戦争をしたくないと言いながら、戦闘を起こすとは、何を考えていると言っている!!』
「その矛盾は既に答えが出ています! だから、今は!」
セナはビームサーベルを構えてデュエルへ接近しながら切りつけようとした……しかし、その刃が届くよりも前に機体上部から衝撃を受けて体勢を崩してしまう。
それはバスターが両腕に持った火砲を連結させて放った強力な一撃で、∀ガンダムは傷こそつかないが、デュエルとは大きく距離を離されてしまうのだった。
『あんまり好き勝手はさせないぜ!』
「ディアッカさん! それに、ストライク……! という事はシホさんですか」
『これ以上は好き勝手させない!』
「なるほど……第一次世界大戦から続く英雄さん達の登場……それに、囲まれましたか。絶体絶命ですね」
『武器を捨てて投降しろ! セナ』
「申し訳ございませんが、その提案を受け入れる事は出来ません」
『何!?』
「既に準備は完了しました」
セナは∀ガンダムのスラスターを使い、後退して一気にデュエル達から距離を離すと両腕を広げて、その力を解き放った。
「月光蝶!!」
『これは! 例のクルーゼ隊長をやった光か! 総員撤退!! あの光に触れるな! 破壊されるぞ!』
セナは∀ガンダムで正面からジェネシスへと向かいながら両手にビームサーベルを持って構える。
そして、月光蝶を放ったまま多くの宇宙艦からの攻撃を受け止めつつ、両手に持ったビームサーベルの威力を最大にして照準用ミラーを切り裂いた。
「後は本体を!!」
それからセナは∀ガンダムを操ってジェネシスの本隊内部へと整備用ハッチを破壊しつつ突入すると、中心部で月光蝶を全方位に拡散させて一気にジェネシスを砂へと変えてしまうのだった。
全てが終わり、この戦場にはジェネシスが崩壊した事で生まれた大量の砂と、出力を調整しながら放った月光蝶の影響で武装を破壊されたMSの群れが残る事になった。
「さて、次はレクイエムですね」
セナは転移の準備をしながら宙域に居る全ての宇宙艦、MSに通信を繋げる。
「私はセナ・ヤマト。憎しみを生み出す兵器は破壊しました。そして、皆さんのMSや宇宙艦の武装も全て破壊しています」
「ただし、現状は! というだけです。時が経てばMSは全て砂に変わる事でしょう。死にたくない方はすぐに母艦へ帰投して下さい。パイロットスーツは崩壊しませんが、長く宇宙空間に留まれば命も危ういですから」
その告げられた言葉に、戦場に居るMSは皆母艦を目指して移動を始めた。
恐らくこれで犠牲者は出ないだろうとセナは一息ついて、月面ダイダロス基地へと転移するのだった。
はい。
という訳で、決戦開始ー!
では、また明日ー。