ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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PHASE-17『プラントがリングだ!!』

(第三者視点)

 

 

 

セナの起こした戦争から、世界は今までにない程静かで穏やかな時間を過ごしていた。

 

しかしそれは地球や月だけの話であり、プラントでは今、戦争の時以上に市民が騒ぎ、熱い時代を過ごしていた。

 

『さぁー! 今月も始まりました!! THE アイドル☆コンテスト!! 地球圏最強のアイドルはぁー! 誰だぁー!!』

 

プラントのあらゆる場所に設置されている大型モニターに映るTHE アイドル☆コンテストの司会であり実況であるミゲル・アイマンの声に、プラント中から老若男女問わず多くの人の叫び声が響く。

 

『ではコンテストを始める前に、改めてコンテストの詳細をご説明させていただきます。本コンテストは毎月参加者の中から上位三名のTHE アイドルを決定しまして、その三名の方には12月に行われます決勝戦に出場する権利が与えられます。そう。お分かりですね!? このコンテストは! アイドルが! 戦って! 戦って! 戦い抜いて! 最後まで勝ち残った者が「アイドル・ザ・アイドル」の栄光を手にすることが出来るコンテストなのです!』

 

ミゲルの声に合わせて、隣に座っていたキラが穏やかな表情を浮かべながら拍手をする。

 

『ありがとうございます。解説のキラさん』

 

『はい』

 

『ところで解説のキラさん』

 

『はい?』

 

『先ほどからお電話が鳴っておりますが』

 

『気のせいでしょう』

 

『そうですか。着信画面にラクス様のお名前がある様に見受けられますが』

 

『……気のせいでしょう』

 

『大丈夫ですか?』

 

『無論問題ありません。僕は、あくまで。あくまで!! 仕事としてここに居るわけですからね。何も問題はありません』

 

『そうですか。ちなみに、実況の私より、キラさんが控室でアイドルさん達の写真を見て、ニヤニヤと笑っていた事をモニターの前のラクス様及びキラ様ファンクラブの方にお伝えしておきましょう』

 

『ちょ! ミゲル!! それは言わない約束でしょ!?』

 

『やかましい! お前ばっかり女の子にキャーキャー言われてズルいんだよ! 少しはこっちにも寄越せ!』

 

『僕が努力した結果なんだから良いだろ! ミゲルももっと努力したら!?』

 

『は、はぁーん。そういう事を言うんだな。なら、オラッ!』

 

『あ、僕の携帯! 勝手に出ないでよ! あっ、違うんだよ。ラクス。これは本当に仕事で、仕事なんだ。ほら、ね? 分かるでしょ?』

 

『えー。大変失礼しました。ではアイドルの紹介に移らせていただきます。最初はこの方ですね。お。いきなり素晴らしいアイドルの登場だー! この方を知らない人はこの地球圏に居ないでしょう!』

 

『だからさ、いや、分かってるって、愛してるのはラクスだけなんだよ』

 

『そう! 彼女こそ、代役からチャンスを掴み、スターの座を駆け上がっている、超時空シンデレラ……!』

 

ラクスに言い訳をしている横で、熱い叫びと共にアイドルを紹介するミゲルを流し、そのアイドルの登場にプラント市民は歓声を上げる。

 

そして、この放送はプラントだけでなく、地球や月にも流れており、現地のプラントに比べれば落ち着いているが、地球や月でもアイドル達のファンが喜び、声援を送っているのであった。

 

 

 

そんな多くの者が楽しんでいるプラントの祭りで、あまりこの祭りを喜んでいない人物も当然ながら存在していた。

 

その内の一人が、プラント参謀本部の情報将校イザーク・ジュール中佐である。

 

「まったく。よくもまぁこう毎月大騒ぎ出来るな」

 

「何? 羨ましいの?」

 

「イザークも結構ミーハーですからね」

 

「えぇ!? そうなんですか!?」

 

「あぁ、シホは知らないんだっけ。イザークは昔っからラクス様のファンでさ」

 

「コラァ! そこ! 何を適当な事を言っている!!」

 

「実はラクス様のファンクラブ第一号なんて噂もありまして」

 

「えぇ……!?」

 

「適当な事を言うな! ニコル!!」

 

「あれ? 違いましたっけ」

 

「俺は確かにそう聞いたけどなぁ」

 

「ディアッカ! 貴様まで! なんだ! 情報を取り扱うエキスパートが! その様な適当な情報に踊らされてどうする!!」

 

「適当じゃねぇよ」

 

「何!? ならどこから仕入れた情報だ! 言ってみろ!」

 

「キラだよ」

 

「僕も、キラさんから聞きましたね」

 

「あんの……!! 小娘がぁぁああああ!!」

 

「小娘。って、一つしか変わらないでしょうに」

 

ディアッカは呆れた様な声でイザークに声を返しつつ、小型の端末で楽しそうに笑っているかつての同僚を見つめた。

 

「俺は結構好きだけどな」

 

「シンデレラちゃんですか?」

 

「そっちじゃねぇよ。こうしてバカ騒ぎしてる事がさ」

 

「あぁ……そうですね」

 

ディアッカの漏らした声に、ニコルは穏やかな笑みを浮かべながら頷いた。

 

そして、そんな二人の様子を見ながらイザークは鼻を鳴らしつつ、モニターへと視線を移す。

 

多くの戦争を経験し、傷ついて、傷つけられて、それでも戦い続けた者達が、今、そんな悲しみからは遠い世界で笑っている。

 

それは何よりも大事な事の様に思えるのだった。

 

「だからこそ、俺たちはこの平和を守っていかなきゃならん」

 

「そうですね」

 

「あぁ」

 

「分かってますよ。イザーク。僕らがザラ隊だった時から想いは同じです」

 

「元クルーゼ隊だ! そして、今はジュール隊だ! 二度と間違えるな!!」

 

「歴史は消せませんよ?」

 

「今すぐ忘れろ。歴史からも完全に消し去ってしまえ!」

 

「やれやれ。イザークとアスランはいつまで経っても仲良くなれませんねぇ」

 

「誰があんな奴と!」

 

「こりゃ重症だな」

 

「隊長とアスランさんってそんなに仲が悪いんですか?」

 

「あぁ。もう相当だよ」

 

「顔を合わせればぶつかってますからね。主にイザークからですけど」

 

「アイツが挑発してくるのが悪いんだろうが!!」

 

「挑発って言ってもなぁ。多分何も考えてないぜ。アスランの奴は」

 

「だからこそ気に入らんと言っている!!」

 

「な? こんな具合よ。こりゃ生まれ変わらなきゃどうにもならないだろうな」

 

「……確かに、ですね」

 

シホは珍しく怒る上司を見ながらうんうんと頷き、ニコルとディアッカはケラケラと笑うのだった。

 

「あら、楽しそうね。入るわよ」

 

「「「ハッ! 議長閣下!!」」」

 

「そんなにかしこまらなくても大丈夫。今は議長としてじゃなくてただのエザリアとして来ただけだから」

 

「……何の用ですか。母上。私はまだ職務中なのですが」

 

「あら。良いじゃない。ほら、あなた達も見ていたんでしょ? アイドルコンテスト!」

 

「は、はぁ。まぁ、一応何かあった際には対応が必要ですからね」

 

「もう! なんでそうお固いの! この子が可愛いとか、こっちの子の方が美人ね。とかそういう話は無いの!?」

 

「我々は仕事をしているんです。母上。その様な事は家でお話しください」

 

「もー。こんな事じゃあ私、お婆ちゃんになっちゃうわよ。イザーク」

 

「結婚相手でしたら、いずれ自分で見つけますから。今はお引き取りを」

 

「ね、ね。私も見てたんだけどね。この子とかどうかしら。可愛いわよー!」

 

「……母上」

 

「何? 本当に興味無いの?」

 

「えぇ。アイドルには興味ありません」

 

「アイドルには、ね」

 

エザリアはイザークの一瞬緩んだ隙から生まれた発言を拾い、ニヤッと笑ってから部屋の中に居たシホへ視線を向ける。

 

そして、緊張して震えるシホを見て、更に笑みを深めた。

 

「とにかく!! 今はお引き取りを!」

 

「……ふぅん。まぁ良いわ。じゃ、またね。イザーク。それに、貴女も」

 

「っ!」

 

それからエザリアは笑顔のまま部屋から出てゆき、残されたイザークは深い、それはそれは深いため息を吐くのだった。

 

イザーク・ジュールの受難はどこまでも続いていく。




はい。
正直なところを言うとですね。
色々ガンダムのネタを入れてきたのですが……Gガンダムだけはどうやっても入れられなくて、ようやく入れられました!

という訳で、また明日ー。
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