ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

217 / 222
PHASE-22『平和の支配者』

(第三者視点)

 

 

 

月面に数多く存在する基地の中で、現在最も巨大な基地はダイダロスなのだが……そのダイダロス基地の者達が今、大きすぎるドッグの中から宇宙艦をどんどん外へ追い出し、巨大なスペースを作っていた。

 

それもこれも、これから地球圏において重要度の非常に高い人物が来るから、である。

 

「信号確認。艦種特定。グルヴェイグです」

 

「……来たか!」

 

「ドッグへ誘導します」

 

グルヴェイグはまるで当然だと言わんばかりにドッグの中央に降り立つと、中から一人の少女とその護衛騎士が降り立った。

 

少女の名はミア。

 

かつて多くの者達を率いて世界を支配しようとした人間であり、奇跡の救世主であるセナの暴走を止めた人物でもある。

 

「あぁ。出迎えご苦労」

 

「は、はぁ……しかし、まさかこの様な場所へいらっしゃるとは思いませんでした」

 

「不服か?」

 

「いえいえいえ!! その様な事は思っておりませんとも! こうしてお会い出来て感謝の極み」

 

「フン。俗物め」

 

ミアはダイダロス基地司令官の心を読みながら、吐き捨てる。

 

そして、アコードの能力を使い、グルヴェイグの中で待機しているイングリットへと語り掛けるのだった。

 

『イングリット』

 

『は、はい!』

 

『カガリ・ユラ・アスハに伝えろ。ダイダロス基地の司令官は反乱軍の連中と繋がっているとな』

 

『はい!』

 

イングリットが急ぎ国連議長であるカガリへと連絡を取っている間、ミアは司令官をその場に置き去りにしてオルフェやシュラを引き連れてダイダロス基地の中を歩き回る。

 

無論、基地内部にある不正を見つける為なのだが……。

 

「貴様。そこで何をしている」

 

「ハッ。自分は昼食を……」

 

「そういう事を聞いて居るんじゃない。まるで一兵卒の様な恰好で何をしているのかと聞いているのだ。アル・ダ・フラガ、いや、今はネオ・ロアノークだったか?」

 

「あらら。お見通しですか」

 

ミアに正体を看破されたアルは、顔を覆っていた人の顔を模したマスクを取ると、よく見慣れたサングラスをかけて笑う。

 

その、あまりの変わり様に、ミアの護衛として立っていたファウンデーション王国の者達すら目を丸くして、アルを見据えるのだった。

 

「それで? まだ私の質問に答えていないな」

 

「あぁ。その件ですか。ミア様と同じですよ」

 

「ほぅ」

 

「ラミアス少将もバジルール大佐もまだまだ若い。基地の全てを掌握する事は難しいでしょうからなぁ」

 

「それで? その成果はもう出ているのか?」

 

「当然ですよ。ミア様。ご案内しましょう」

 

アルはわざとらしく敬う様なポーズをとると、ミアと共に歩きながら格納庫へと向かい、その場所を開く。

 

特定の人間しか開けられない隠し扉で隠されたその向こう側を。

 

「こちらが、ミア様がお望みの物かと」

 

「うむ」

 

ミアがオルフェやシュラ達に指示を出し、ブラックナイツを全員グルヴェイグへと戻す。

 

そして、扉の向こうにあった物について話そうとした瞬間、遠くから慌てた様な様子でダイダロス基地の司令官が飛んでくるのだった。

 

「み、ミア様! これは、いったい!?」

 

「これは一体。だと? それは私が聞きたいな。ダイダロス基地司令官殿。これは一体何のつもりだ」

 

ミアが指さした物を見て、顔を青ざめさせながら司令官はいくつもの言い訳を並べる。

 

が、その全てに意味はない。

 

何故なら、その場所に格納されていた機体。

 

ホープセイバーの模造品ともいう様な機体は全て、サイコフレームが内蔵されており、製造・保管が禁止されているからだ。

 

「夢に溺れたなぁ。司令官」

 

「ち、違うのです。これらは全てセナ様とミア様の為にと……」

 

「国際条約に反する物を製造し、私に責を押し付けようとは! 笑わせてくれる!」

 

「……っ」

 

「しかも、言うに事を欠いてセナの為に、だと? よくも私の前でその様な言葉が吐けたな。万死に値する!!」

 

「くっ、こうなれば!! 少し早いが、作戦を実行する他あるまい! ちょうどミア様もここにおられるのだ。ならば!」

 

司令官が銃を取り出してミアに向けた瞬間、その銃は隣に立っていたアルが放った銃弾によって弾かれ、司令官の言葉を受けて動き始めたMSもグルヴェイグの中から飛び出して来たMSによって制圧される。

 

「ならば……なんだ? 司令官。言いたい事があるのなら、続きを話せ」

 

「こ、この様な事が許されるとでも」

 

「フハハハハ!! 何を言うかと思えば。許されるか、だと? 当然だ。私を止める事が出来る者など存在しない。ん? あぁ、そうか」

 

ミアは笑いながら司令官を蔑んでいたのだが、その途中でニヤリと笑って動きを止める。

 

『お前たち。どうやら連中は外に増援を呼んだらしい。潰してこい』

 

『了解した』

 

『きゃははは! ぜーんぶリデルちゃんの獲物だから!』

 

『一人で先に行くと危ないですよ』

 

『この程度の連中にやられるブラックナイツじゃねぇだろ』

 

『ハァ……めんどくさ』

 

司令官は突如として、破壊したMSをそのままに基地の外へと飛び出してゆくブラックナイツを見て、目を見開く。

 

意味がよく分かっていないのだ。

 

故にミアは、司令官に教えてやる事にした。絶望的な真実を。

 

「どうした? 司令官。連中がどこへ行ったのか。気になるのか?」

 

「……!」

 

「ククク。そう怯えるな。教えてやるさ。このダイダロス基地に向かって今増援部隊が来ているな。しかもその艦内には核ミサイルがある。当然、核ミサイルも条約違反だ」

 

「わ、私は知らない!」

 

「おいおい。私はまだお前は知っているのか? なんて聞いていないぞ。少しは落ち着け」

 

邪悪に嗤うミアに、司令官は呼吸を荒くしながら、視線をさ迷わせる。

 

だが、心を読む悪魔を前にして、どの様な策を想いつこうとそれを実行する事など不可能だ。

 

故に。

 

「動くなぁぁああ!! 基地にはまだ私の味方となるMSが!」

 

「オルフェ」

 

『ハッ』

 

今までグルヴェイグの内部で息を潜めていたオルフェがカルラで飛び出して、司令官の指示で現れたMSを切り裂いてゆく。

 

そして、そのままミア達を飛び越えて、格納庫の奥に隠されていたホープセイバーの偽物を順に破壊してゆくのだった。

 

ホープセイバーが爆発に包まれるたびに、その爆風がミア達を襲うが、アルが支えている為、ミアには何も影響がない。

 

ただ司令官から見て、爆発を背負いながら笑うミアは酷く不気味だった。

 

「……悪魔め」

 

「どうとでも言え。あぁ、違ったな。こういう時はこう言うんだったか。『悪魔でも良いよ』とな。ククク」

 

「セナ様は! セナ様なら我らの理想を理解して下さった!! 我らはセナ様の理想の為に……!」

 

司令官の叫び声を止めるかの様に銃弾が放たれ、それが司令官の頬を霞めて血が流れる。

 

「お前の薄汚れた欲望とセナの理想が同じだと? 汚らわしい。セナはな。コーディネーターもナチュラルも、大人も子供も、金持ちも貧乏人も、誰も区別なんかしてなかったんだよ。この世界に生きる人間なら、お前みたいなゴミでも、平等に拾おうとしただけだ。勘違いするな」

 

「くっ……だが、お前が居なければセナ様は」

 

「あぁ、その点だけはお前と同じ意見だよ。本当にな、腹立たしい事だ」

 

ミアはそう言うと、ホープセイバーの偽物と外の増援部隊が全滅した事を確認し、グルヴェイグへ戻っていくのだった。

 

「あぁ、そうそう。アル・ダ・フラガ。お前も共に来い。仕事は山ほどあるんだ。遊んでいる暇はない」

 

「ハッ。承知いたしました」

 

そして、アルはミアと共にグルヴェイグへと向かい、グルヴェイグは司令官を捕縛してから基地を離れるのだった。




はい。
という訳で内部監査室アコードですよー。
とは言っても、社会人じゃないとイマイチ良く分からない名前だと思いますが。

超簡単に言うと、会社内の不正とかを見つける人達です。

冷静に考えると心読めるアコードが内部監査とか、逃げる手段なくて笑いますわ。

なので、これからも不正をバシバシ見つけていく事でしょう。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。