ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど 作:とーふ@毎日なんか書いてる
ててててーんてん てんてんてーん
(第三者視点)
第八艦隊へと加わったアークエンジェルであるが、アラスカへ降下するという事で、その準備をしていた。
しかし、そんなタイミングに奪ったG兵器を含めたザフト軍のクルーゼ隊が、第八艦隊へ戦闘を仕掛けてくるのだった。
「ぐぅ。まさかこんなタイミングに戦闘を仕掛けてくるとは!」
「閣下!」
「全艦、密集陣形にて、迎撃体勢! アークエンジェルは動くな! そのまま本艦に付け!」
そして戦闘を始めた第八艦隊と、クルーゼ隊であったが、戦いはかなり一方的なものとなっていた。
奪われたG兵器はその性能を遺憾なく発揮し、第八艦隊の艦艇を次から次へと沈めてゆく。
抵抗にメビウス隊を出しても、ほぼ意味をなさない行為であった。
だが、それでも諦めずに、ハルバートンは叫ぶ。
そんな戦闘の中、アークエンジェルの艦長マリューは一つの決断を下した。
「閣下!」
『なんだ!?』
「本艦は、艦隊を離脱し、直ちに、降下シークエンスに入りたいと思います。許可を!」
『なんだと!?』
『自分達だけ逃げ出そうという気か!』
「敵の狙いは本艦です! 本艦が離れなければ、このまま艦隊は全滅です!」
『っ』
「アラスカは無理ですが、この位置なら、地球軍制空権内へ降りられます! 突入限界点まで持ち堪えれば、ジンとザフト艦は振り切れます。閣下!」
『ぬぅ……。マリュー・ラミアス。ふん! 相変わらず無茶な奴だな』
「部下は、上官に習うものですから」
『いいだろう。アークエンジェルは直ちに降下準備に入れ。限界点まではきっちり送ってやる。送り狼は、1機も通さんぞ!』
「はい!」
そして、許可を得たアークエンジェルは降下準備に入る。
が、その行動を察知したクルーゼ隊はより一層激しく戦闘を仕掛けて来ており、デュエルとバスターがアークエンジェルへと迫りつつあるのだった。
それに気づいたキラはムウの名を呼びながら、焦った様な顔でムウを見据える。
「フラガ大尉!」
「ああ、分かってる! 艦長! ギリギリまで俺達を出せ! 何分ある!?」
『何を馬鹿な……!』
「カタログスペックでは、ストライクは、単体でも降下可能です!」
『キラちゃん!? どうして貴女、そこに』
「このままじゃあ、メネラオスも危ないですよ!? 艦長!」
『……ぁ』
『分かった! ただし、フェイズスリーまでに戻れ! スペック上は大丈夫でも、やった人間は居ないんだ! 中がどうなるかは知らないぞ! 高度とタイムは常に注意しろ! それと、セナ少佐はアークエンジェルから離れすぎない様にして下さい。いつでも戻れる様に』
「分かりました」
「はい!」
『バジルール少尉!!』
『ここで本艦が落ちたら! 第8艦隊の犠牲の全てが無駄になります!』
通信の向こうから聞こえてくる言い争いをセナは切断し、意識を外へと向けた。
何とか修理の間に合ったストライクセイバーであるが、セナ自身がそこまで万全というワケではない。
だが、それでもハルバートンを生かすという事の重要性をよく理解していたからこそ、セナそんな状況でも出撃する事にしたのだ。
先にストライクとメビウス・ゼロが出撃し、セナ自身もカタパルトに乗って、勢いよく出撃した。
しかし、即座に機体へ大きな負荷がかかり、ストライクはバランスを崩す。
が、エールと同じスラスターを持つストライクセイバーは容易く重力を振り切って戦場へと向かってゆくのだった。
『セナ少佐!?』
「大丈夫です。無茶はしませんよ」
セナは通信に応えながら、ハルバートンの乗るメネラオスに近づくと、その艦に手を付けて通信を繋げた。
「ハルバートン准将」
『セナ嬢か!』
「一部艦と、メビウスのシステムにお邪魔します」
『なんだと!?』
「戦闘支援を行いますので、先に断っておこうと思いまして」
『そういう事か! 分かった! 頼む』
「では……!」
セナはストライクセイバーをメネラオスの近くに固定すると、戦闘宙域全体にシステムの手を伸ばし、メビウスや戦闘艦のシステムに侵入してゆく。
無論、それはザフトも同様だ。
互いに攻撃が致命傷にならぬ様に避け、離脱できるようにとしてゆくのだ。
あまりも多くの艦や機体に干渉している為か、セナの頭は激しい頭痛に襲われるが、一人でも多くの命が助かるのならと、継続するのだった。
『おぉ、これは!?』
『これが、天使の力!』
『勝てる! これなら、俺達でも勝てるぞ!!』
『なんだ!? 照準が……システムに侵入されているのか!? 通信を切れ!』
『しかしそれでは連携が!』
連合もザフトも関係なく、セナのコックピットの中では様々な人の声が入り乱れる。
だが、セナにハッキングされる事を恐れてか、ザフトは段々と下がり気味になり、戦闘は遠ざかってゆく。
このまま何事もなく、終わる。そんな淡い希望をセナは抱いたが、そうはならなかった。
何故なら外部からの通信機能を完全にカットしたG兵器が四機、真っすぐにセナの所へ向かってきたからだ。
連携も何もかもを全て投げ捨てて、まずはセナを無力化するつもりなのだろう。
その特攻にも似た攻撃に、セナはメネラオスから離れて、囮となろうとしたが、そんなセナを守るべく、多くの兵士が自らの体を盾としてG兵器に無謀な特攻を仕掛けるのだった。
「っ! 駄目です! その様な事をしては!!」
『少佐をお守りしろ!』
『我らの希望を!!』
「くっ! なら!」
セナはスラスターをふかして、逆にデュエルたちの所へと向かって行った。
その無謀な行動にキラや、ムウが各々の機体で急いで向かうが、既にセナのストライクセイバーは戦闘に入っており、次から次へと繰り出される攻撃に何とか必死に避けているようだった。
しかし、そんなセナの機体をブリッツが追い詰め、変形したイージスが捕まえる。
『イザーク! ディアッカ!』
『おう!』
『ストライクは俺が相手をする!』
『落とすなよ!?』
『うるさい! 俺に指図するな!!』
「っ!」
『セナ! セナを離せ!』
「キラお姉ちゃん……!」
イージスはセナを連れながら加速し、地球軍の内部を動き回る。
そして、直接触れ合っている状態での通信を繋げてくるのだった。
『セナ。セナ・ヤマト。聞こえているな?』
「アスラン……さん」
『そうだ。俺だ。アスラン・ザラだ。キラを止めるには、もう君をどうにかするしかない。君からも何とか言ってくれ』
「アスランさんは、私がプラントへ行く事が正しい事だって思ってるんですか?」
『当たり前だ! 君だってコーディネーターだろう! ならば、プラントへ来るべきだ! キラだってそうだ』
「でも! キラのお父さんもお母さんもナチュラルですよ!? そうなれば、プラントで生きてゆく事は難しい。だからこそ、お姉ちゃん達はオーブへ渡ったんです!」
『それは……!』
「私がプラントへ行けば、私は私自身の手で、お姉ちゃんやカリダさん、ハルマさんを傷つけて、殺す事になる。そんな事は出来ません!」
『セナ……』
「それに、私にはもう……アスランさんの手を取る資格はありませんから」
『……なに!?』
「私の手はもう、多くの血で汚れています」
『セナ!?』
「あの幸せだった時間には、月で、みんなと過ごしていた場所には戻れないんです。私にはもう、その資格がない……! だから!」
セナはビームサーベルを抜き、イージスの足を一部斬り捨てると、そのまま振り切って第八艦隊の内部へと突っ込んだ。
そして、ストライクセイバーの限界を超えてハッキングを行い、この戦闘領域に居る全ての機体、艦船の火器を使用不能にしてゆく。
ザフトも、連合も関係なくだ。
「もう、誰も、私の前では、殺させない! 死なせない!!」
余りにも負荷の大きすぎるその行為に、セナは血を吐きながら、視界が赤く染まってゆくのを感じるが、アークエンジェルが無事限界領域を超えた事と、第八艦隊及びクルーゼ隊が引いていくのを確認して、意識を手放すのだった。
地球の重力に引かれて落ちてゆくストライクセイバーを見つけたストライクはデュエルとの戦闘を中断させ、その機体を蹴り、ストライクセイバーに向かって真っすぐに飛び込んだ。
そのままストライクセイバーを抱きかかえると、降下準備を行い、シールドを構えるのだった。
という訳で、ハルバートン提督は超力技で助けました。
他に方法が思いつかなかったんや!!
上手くやれる人は天才。
いや、冷静に考えると条件が難しすぎるんだよね。
・アークエンジェルが北アフリカに降りないといけない。
・ガモフが特攻してくるが、それを止めないといけない。
・G4機が自由に動き回っているので、止めないといけない。
・中途半端に生かしても、クルーゼがヴェサリウスでトドメを刺しに来る。
無理やん。
という訳で、セナちゃんには限界を超えてもらう必要があった訳ですね。
キラもこれで覚悟ガンギマリになるし。
良い事ばかりですわ。
という訳でキリも良いので。今日はこの辺りで。
また明日からは通常通り1日1話です。
ほな!