ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど 作:とーふ@毎日なんか書いてる
(第三者視点)
第八艦隊と共にクルーゼ隊と戦い、何とかその最中に地上へ降りたアークエンジェルであったが、降りた先はザフトの勢力圏であり、未だ一息つける様な場所ではなかった。
それ故に、ブリッジは常に警戒を続けたまま、ムウはマードック曹長らと共に地上戦用にと託されたスカイグラスパーの整備を行っているのだった。
そして肝心のGのパイロットであるキラとセナは大気圏突入時にMSでの単機突入を途中までとはいえ、試した影響もあり、熱で寝込んでいるのだった。
「セナ! 大丈夫? セナ。汗びっしょりだわ。どうしよう」
「うん。熱下がらないね。キラもダメそう。酷い状態だわ」
「こういう時ってどうしたら良いのかしら。セナが酷い時はいつもキラが見ててくれたから」
「そうよねぇ。二人同時にダウンした時は、困っちゃうわ」
「でもとにかく汗を拭かないと……それに、水分。水を飲ませないとダメだと思う」
「そうね。とにかく出来る事をしましょう」
そしてミリアリアとフレイが二人でセナとキラの看病をしている間に多くの人が医務室を訪れるのだった。
「失礼する」
「バジルール少尉……じゃなかった! バジルール中尉! お疲れ様です!」
「挨拶は良い。それよりもセナ中佐とヤマト少尉の状態はどうだ?」
「それがキラの方は熱が下がってきたのですが、セナちゃんの方は」
「中佐だ。上官をちゃんづけで呼ぶな」
「ご、ごめんなさい!」
「それで? 中佐の状態はどうなのだ」
「それが、熱も下がらなくて、何か魘されている様で」
「そうか……」
ナタルはそれから二人きりにしてくれと言い、キラが寝ているが、一応セナと二人きりになり、何かを話して医務室から去っていくのだった。
次に医務室へ来たのはムウ・ラ・フラガであった。
「オッス。嬢ちゃん達。大丈夫か?」
「フラガ少佐! お疲れ様です」
「おーおー、真面目だねぇ。はい。お疲れさん。それで? どうだ?」
「あぁ、えとキラはもう起きられる様になったんですけど……中佐は」
「そうか」
フラガは難しい顔をすると、キラの近くへ行き、笑いかける。
「とりあえずはお前さんが無事で良かったよ。嬢ちゃん。セナの嬢ちゃんは、まぁ、心配だろうが、すぐに良くなるさ」
「……」
「ま、あんまり思いつめるなよ! この艦には俺も居るからよ! お前さん達に比べると頼りないが」
「いえ。そんな事は無いですよ。凄く助かってます」
まだ暗い顔をしているキラにムウはそれ以上何を言えば良いか分からず、意味のない言葉を漏らしながら、頭をかき、背中を叩いた。
「ま、まぁ、元気になったらよ。どっかに補給する時に街にでも遊びに行けよ。セナの嬢ちゃんと一緒にな」
「……はい」
ムウはそれ以上は何も言わず頭を抱えたまま出て行くのであった。
そして、次にマリューがやってきた。
マリューは地上に降りてからずっと忙しくしていたがようやく時間が取れて、来たのだった。
ただ、マリューが来た時には、セナもようやく意識を取り戻し、マリューの姿を見て安堵した様に笑う。
「マリューさん。ご迷惑をお掛けしました」
「良いのよ。って言いたい所だけど、約束を破った事は怒ってるかな。無茶をしないって言ったのに。あんな無茶をして」
「そ、そうですよね」
「でも。ハルバートン提督を助けてくれた事はありがとう。無事に離脱出来たみたい」
「それは良かったです」
「た、だ、し! もう絶対に、二度と無茶はしない事! 誓えますか?」
「……」
「誓えますか!?」
「えと、はい。誓いますです、はい」
「よろしい」
マリューは申し訳なさそうに頷いたセナを抱きしめると、その背中を叩きながら小さく呟く。
「本当に良かったわ。貴女が生きて、ここにいる。それが本当に嬉しい」
「マリューさん……」
「はい。あんまり艦長さんがメソメソしてると良くないしね。この辺りでマリューさんはおしまい。ここからはラミアス艦長です」
「別に私は大丈夫ですよ」
「え?」
「二人きりの時くらい、良いじゃないですか。甘えて下さい」
「え、でも」
「実は、ここだけの話、ナタルさんの悩みもよく聞いているんです」
「え!? そ、そうなの!?」
「はい。内容は言えませんが、ナタルさんも色々と悩んでいるんです。だから、艦長さんも何か悩みがあれば私に打ち明けてください。こう見えても、私、中佐ですから」
「ふふ。そうね」
マリューはそれから、セナに様々な悩みを打ち明け、その話を聞いてセナは頷きながら、様々な話をする。
それから、かなりの時間話した後、マリューはすっきりとした顔で医務室を後にするのだった。
この時のマリューが艦内で噂になり、気が付けば医務室に居るセナに話を聞いてもらうというのが段々とアークエンジェル内部で流行り始めるのだった。
そして、このセナへの相談というのはセナが医務室を出てからも続いていく事になるのだが、その前に、アークエンジェルの内部で小さな事件が起こっていた。
その始まりはフレイ・アルスターと、サイ・アーガイルであった。
二人は、親が決めた婚約者同士であったのだが、最近はその関係に亀裂が入り始めていたのだ。
「なぁ、フレイ。ちゃんと話をしようって」
「話って言われても。私には話す事なんて何も無いわ」
「でもさ」
「キラは部屋に帰ったけど、まだ本調子じゃないの。私、また部屋に戻らなきゃ」
「でも、ずっとキラに付いてるだろ? 少しは休まないと」
「私は大丈夫よ。食事もキラと一緒にしたし、まだみんなみたいに、艦の仕事があるわけじゃないんだから」
「……フレイ」
「キラには早く良くなってもらわなくちゃ」
「……」
「まだ心配だから、行ってるわね」
「フレイ……けどさぁ」
情けない声を出しながら、フレイの腕を掴んだサイをフレイは睨みつけながら勢いよく振り払い、食堂の空気は完全に凍り付いた。
しかし、そんな事でフレイは止まらず、言葉を続ける。
燃える瞳でサイを見据えながら。
「何よ!」
「ぁぁ……いや、何って」
「サイ。確かに貴方のとの事はパパが決めた事だったけど、今度パパと会う時にちゃんと言っておくから」
「言うって、何を」
「婚約は無かった事にしましょうって事。まだお話だけだったんだし。私達の状況も変わったんだから、何もそれに縛られることないと思うの」
「ふ、ふれい」
「じゃあ、私キラの所に行かないといけないから」
素っ気なくそう言うと、フレイはそのまま食堂から消えてしまった。
そんなフレイを見ながら、トールとミリアリアはコソコソと二人で話をする。
「何か、最近おかしくないか?」
「うん。なんかそうみたい。フレイってば、前はセナちゃん。セナちゃんだったのに、最近はたまに顔を出すくらいで、殆どキラと一緒にいるのよ?」
「そうなのか」
「うん。ヘリオポリスに居た時は、例のお父さんと同じくらい同居してたセナちゃんの事を話してたのに、何があったのかしら」
「うーん。俺はさっぱりだ」
「キラに聞きたいけど、キラも何だか様子がおかしいし」
「これ以上悪化しない様に祈るしかない。か」
「サイも何だか気の毒だしね」
項垂れているサイを見ながら、トールとミリアリアはまた静かに食事をとり始めるのだった。
人間関係グチャグチャの砂漠編はーじまるよー。
キラとフレイが致したのか。
まぁ、そこはご想像に(以下略
という訳で、どんどこ沈んでゆきましょう。