ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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本日、五回目の行動……!

てーてーてーてーてー、てーててててーてて


PHASE-33『二人だけの戦争』

(第三者視点)

 

 

 

アスラン・ザラはクルーゼより命を受け、G兵器のパイロット四人でアークエンジェルの追撃任務を行うべく、輸送機でカーペンタリアへイージスと共に移動中、カガリの乗ったスカイグラスパーと戦闘になり、無人島へ降り立っていた。

 

しかし、無人島には撃墜されたスカイグラスパーも流れ着いており、アスランとカガリは小さな無人島で、戦い、命の奪い合いをしていた。

 

だが、圧倒的な身体能力でカガリを追い詰めたアスランがトドメを刺そうとした瞬間、カガリが悲鳴をあげてしまった為、アスランはそれ以上戦う気もなくなり、カガリを縛って放置する事に決めたのであった。

 

「どのチャンネルも拾わないな。ん? スコールか」

 

アスランはイージスのコックピットの中で通信状態を確認しながら、ニコル達と連絡を取る方法を探していた。

 

しかし、その方法はどれも有効ではなく、今はとりあえず救難信号を出すしか無いのであった。

 

「はぁ、これでどうにか……ん?」

 

コックピットの中でため息を吐いていたアスランは下で何やら騒がしい声がするなと下を見ると、水の中で暴れているカガリを見つけた。

 

そして、地面に降りてとりあえず話しかけるのだった。

 

「おいお前、何をやっている」

 

「見て分かんないかよ!」

 

「はぁ?」

 

「動けないんだよ。突っ立ってないで早く助けろよ!」

 

「威張って言える立場か?」

 

「いいから早くしろってば!」

 

アスランはため息を吐きながら、カガリを助け、カガリから脱出してきたカニを見て笑う。

 

そして、カガリといくつか会話を重ねた後、縄を切って、カガリを自由にするのだった。

 

無論それは、カガリが襲ってきた所で容易く返り討ちに出来るという事と、およそ兵士とは思えない少女をいつまでも拘束しておきたくなかったという気持ちが合わさった結果の行動である。

 

そして、アスランはカガリと共に洞窟の中へ移動して火を起こしながら、夕食をカガリへと渡していた。

 

「ほら」

 

「ん?」

 

「電波状態が酷い。今夜はここで夜明かしになる可能性が高いぞ?」

 

「電波の状態が悪いのは、お前達のせいじゃないか!」

 

「先に核攻撃を仕掛けたのは地球軍だ」

 

アスランとカガリはすぐ言い争いになってしまうが、アスランはやはりこの少女とそこまで争う様な気になれず、言い聞かせる様な声で、食料を再度食べる様に促す。

 

「ザフトの物でも食料は食料だ。自分の分はパックごと流されたんだろ?」

 

「っ、あぁ……」

 

それからカガリは食料を食べ、食べながらアスランの様子を伺う。

 

そして我慢できずに声を出してしまった。

 

「わ、私を縛っておかなくていいのかよ! 隙を見てお前の銃を奪えば、形勢は逆転だ」

 

「え?」

 

「そうなったらお前、バカみたいだからな!」

 

「っはっはっはっは」

 

「なんで笑うんだよ!」

 

「いや、懲りない奴だと思ってね」

 

アスランは穏やかな顔から、一転戦士の顔になるとカガリを見据える。

 

「銃を奪おうとするなら、殺すしかなくなる。だからよせよ、そんなことは。ヘリオポリスでもここでも、せっかく助かった命だろ?」

 

「ふん! ザフトに命の心配をしてもらうとは思わなかったな。ヘリオポリスをあんなにした癖に」

 

「ヘリオポリスは……俺達だって、あんなことになるとは思ってなかったさ。モルゲンレーテが開発した地球軍のモビルスーツ。それだけ奪えればよかったはずだった」

 

アスランの胸に蘇るのは二人の妹を、守るはずだった少女たちを戦争へと巻き込んでしまった後悔。

 

そして、彼女たちが居る穏やかな場所を戦場に変える様なМSを造りだした地球軍への憎しみだった。

 

「何を今更! どう言おうがコロニーを攻撃して壊したのは事実だろうが」

 

「中立だと言っておきながら、オーブがヘリオポリスであんなものを造っていたのも事実だ!」

 

「……」

 

「俺達は、プラントを守るために戦ってるんだ。あんなものを見逃すわけにはいかない」

 

「それは地球だって同じだ! 私達だって、お前達が攻めてきて、地球を滅茶苦茶にするから戦っている!」

 

カガリの言葉にアスランは怒りを瞳に灯しながら、口を開いた。

 

「俺の大切な妹は、地球に奪われた。お人好しで、誰も見捨てられない性格だから、利用されて、苦しめられて、戦わされてる。辛い事があっても抱え込むから、今だって泣きながら戦ってるんだ! 俺はあの子をそんな目にあわせている奴を絶対に許さない。だからあの子を取り戻す為に戦っている!」

 

「私の友達だって沢山死んだよ。お前達の攻撃でな! それに、お前たちの攻撃から生き残る為に必死に戦ってる奴らだって居る!」

 

「……よそう。ここでお前とそんな話をしても仕方がない」

 

アスランはカガリから疲れた様に目を離すと、ため息を吐きながら横になった。

 

そして、うつらうつらと意識を落とし始める。

 

「お、おい! 寝ちゃう気かよ!」

 

「え? あ、いや……まさか。けど、降下して……すぐ、移動で……」

 

アスランはそのまま瞳を閉じて、小さな寝息を立てながら眠り始めてしまうのだった。

 

そんなアスランを見て、カガリは呆れたような顔をした後、洞窟から外へ出て、イージスを見つめる。

 

頭に浮かぶのは、アークエンジェルに乗っていた泣き虫で、弱いのに、戦っている姉妹の事だ。

 

アスランが戦いを続ければ、いずれあの姉妹とも戦う事になるのだろう。

 

キラが死ぬのだろうか。

 

もしくはセナが?

 

想像するだけでカガリは背筋が凍る様な感覚を覚えた。

 

あの笑顔がどこかに消えてしまうかもしれない。それは酷くいけない事の様に思えてしょうがないのだ。

 

故にカガリは、アスランの腰にある銃を奪い取った。

 

その行動にアスランは即座に目を覚まし、ナイフを構えながらカガリを睨みつける。

 

「お前……!」

 

「ごめん! お前を撃つ気はない! でも……あれはまた地球を攻撃するんだろ!?」

 

「……ぁ?」

 

「造ったオーブが悪いってことは分かってる! でもあれは! あのモビルスーツは地球の人達を沢山殺すんだろ!?」

 

「……なら撃てよ。その引き金を引いているのは俺だ」

 

アスランは冷たく言い放ち、カガリは呼吸を荒くしながらも、炎の向こう側に居るアスランを見つめ……悩む。

 

「くぅ……」

 

「俺はザフトのパイロットだ。機体に手を掛けさせるわけにはいかない。どうしてもやると言うのなら、俺はお前を殺す!」

 

「……はぁ……はぁ……はぁ」

 

「……」

 

カガリは頭の中で、いくつもの言葉を思い返しつつ、アスランを見つめる。

 

『あのモビルスーツのパイロットである以上、私と君は、敵同士だと言うことだな? やっぱり、どちらかが滅びなくてはならんのかねぇ』

 

『セナ。もう無茶をしないで。全部を救おうなんて、しないで』

 

『カガリさんのお陰で、少し気持ちが楽になりましたよ』

 

『あの子を取り戻す為に戦っている!』

 

迷い、悩んで、カガリは結局何の結論も出せないまま銃を投げ捨てた。

 

戦いたくはない。しかし、傷ついて欲しくない。失いたくもない。

 

それは、その意思から生まれた行動であったのだ。

 

そしてカガリはアスランに銃弾から庇われる。

 

「オープンボルトの銃を投げる奴があるか!」

 

「ご、ごめん」

 

「ったく。どういう奴なんだよ、お前は」

 

「いや、私は、その、あれで」

 

「まぁ良い。今日はもう寝よう。俺もお前とは戦いたくない」

 

「……悪かったよ」

 

結局そのまま二人は夜を明かし、次の日になって、イージスから聞こえてきた無線にアスランはコックピットへ向かい、通信先のニコルと話をする。

 

そして、カガリへも、何かが近づいてきていると教えるのだった。

 

それから二人は互いにそれぞれの居場所へ帰る事となったが、歩き出すカガリにアスランは声をかける。

 

「お前! 地球軍じゃないんだな!?」

 

「違うー!」

 

その言葉にアスランは少しだけ安堵しながら、ため息を吐いた。

 

そしてカガリはそんなアスランに向かって声を張り上げる。

 

「私はカガリだ! お前は!?」

 

「アスラン!」

 

二人はその会話を最後として、二人だけの無人島を後にするのだった。




ア ス カ ガ の 聖 地 !

いやー。個人的にはこの回の「二人だけの戦争」っていうタイトルがお洒落で好きです。

はい。
そろそろオーブが近づいてきましたね。
ではまた!
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