ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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テュュュュュュュュン
デケデケデケデケ
ドン!
デケデケデケデケ
ドン!
デケデケデケデケ
ドン!
デケデケデケデケ

チャカッツチャカッチャカッ


PHASE-41『闇の胎動』

(第三者視点)

 

 

 

アラスカへたどり着いたアークエンジェルは待機を命じられたまま、放置されていた。

 

そして捕虜として捕まったディアッカも放置されており、医務室のベッドに寝ながら疲れた様にため息を吐いていた。

 

「ったくよ。いつまでこのままなんだよ」

 

「……!」

 

「あん? 先生なら居ないぜ。今はどこかに行って……って、何泣いてんだよ。泣きたいのはこっちだっつーの」

 

「……はぁ……はぁ」

 

偶然医務室へ来ていたミリアリアは捕虜として囚われていたディアッカを見て、心の内に湧き上がる衝動を感じていた。

 

そう。殺意という名前の衝動を。

 

「メソメソ泣いてるくらいなら、軍なんか入ってんじゃねぇよ。はっ、それともバカで役立たずなナチュラルの彼氏でも死んだか?」

 

「っ!! ぁぁあああ!!!」

 

「!? っ! 何すんだよ! こいつ!」

 

ディアッカはミリアリアの攻撃をかわしながら、叫び、そして続く攻撃もかわしたが、もつれながらベッドから転げ落ちてしまう。

 

そしてその物音にサイが急いで医務室に入ってきて、ミリアリアへ駆け寄り、サイに続いて部屋に入ってきたフレイも呆けた顔で部屋の中にいるディアッカを見据えるのだった。

 

「……コーディネーター」

 

小さく呟いた言葉にディアッカは反応し、そちらへ視線を向けて僅かに目を細めた。

 

それは、ちょうど扉から緑色のロボット鳥が入ってきたからだ。

 

『トリィ』

 

そしてその鳥はサイの肩に止まり、鳥の様な精巧な動きで鳴く。

 

「おい、アンタ」

 

「何だよ」

 

「ソレ。流行ってんのか? そのトリィっての」

 

「いや、流行ってるかは知らないけど……これはキラのだよ」

 

「……キラ」

 

その名前に酷く聞き覚えのあったディアッカは強張った顔のまま、震える手で問う。

 

「その、キラって子は……この船に乗ってんのかよ」

 

「お前には関係ないだろ」

 

「答えろよ!!」

 

「……っ」

 

ディアッカは真剣な表情で問うたが、サイはその声に怯み何も答える事が出来なかった。

 

しかし、そんなサイの代わりに答える者が居た。

 

「キラは死んだわ」

 

「……死、んだ?」

 

フレイは死んだ様な目で、ディアッカを見据えながら、呟いた。

 

その、ディアッカにとって、信じがたい真実を。

 

しかし、イザークも言っていたが、キラという名前はそこまで珍しい名前ではない。

 

だから、まだあのキラと決まった訳では無いと、ディアッカは自分を誤魔化そうとして……。

 

「そうよ。キラも、セナもあなた達が殺したんじゃない」

 

「……は」

 

ディアッカは放たれた言葉の意味が信じられず、眉をひそめながら声を漏らした。

 

「二人は……なんで……」

 

「キラはストライクのパイロットだった。セナちゃんはストライクセイバーだ」

 

「なんで、なんでなんだよ!! なんで……」

 

その光景をサイは呆然と眺めていた。ディアッカを殺そうとしたミリアリアも、フレイも。

 

そして、フレイはそんなディアッカを感情の読めない顔で見つめながら口を開いた。

 

「セナは、貴方たちとも分かり合えるって言ってたわ。ずっとね。そうして手を伸ばしていた。ずっと……でも、貴方達の答えは、あの子の命を奪う事だったわ」

 

「……!!」

 

ディアッカは声にならない声を上げながら、苦悶の表情で涙を流した。

 

ほんの少し話しただけの少女たちを、憎しみのままに殺めてしまった自分たちに絶望し、ただ静かに泣くのだった。

 

 

 

医務室での出来事から少しして、マリュー達は査問会でアラスカ基地の最高指揮官であるウィリアム・サザーランド大佐と対面していた。

 

「軍令部のウィリアム・サザーランド大佐だ。諸君等第8艦隊アークエンジェルの審議、指揮、一切を任されている」

 

サザーランドはファイルを机に投げ捨てると、座り、マリュー達へ目線を向けた。

 

「座れ。既に、ログデータは回収し、解析中であるが、なかなか見事な戦歴だな。マリュー・ラミアス艦長」

 

ニヤリと笑いながら言われた言葉は皮肉であるが、マリューは上官であるサザーランドに何も言えず静かに見つめた。

 

「では是より、君達からこれまでの詳細な報告、及び証言を得ていきたいと思う。尚、この査問会は軍法会議に準ずるものであり、ここでの発言は全て、公式なものとして記録されることを申し渡しておく。各人、虚偽のない発言を。よいかな?」

 

「はい」

 

「ではまず、ファイル1。ヘリオポリスへのザフト軍奇襲作戦時の状況。マリュー・ラミアス当時大尉の報告から聞こう」

 

それから始まった査問であるが、この時点でマリューはこの査問が自分たちにとって良い物ではないと感じていた。

 

そして話を進めてゆく過程で、サザーランドがキラに対して酷く冷たい感情を持っている事に気づいた。

 

「では君はその時点で、既にこの少女キラ・ヤマトが、コーディネイターなのではないか、という疑念は抱いていた、と言うことだな」

 

「はい」

 

「いくら、工業カレッジの学生であるとはいえ、初めて見る機体の、それも我が軍の重要機密であったXナンバーのOSを、瞬時に判断し、書き換えを行うなど、普通の子供に出来ることではありません。彼女はコーディネイターなのではないかと言う疑念は、すぐに抱きました」

 

「うん。その力を目の当たりにして、君はどう感じたのかね?」

 

「ただ、驚異的なものと」

 

「フン。驚異的か、そうだな。そしてキラ・ヤマトはその驚異的な力を発揮し、ヘリオポリスを攻撃しながら、ザフトに多大な危機感を抱かせ、結果的にヘリオポリスを崩壊させてしまったという訳だ」

 

「それは結果からの推測論に過ぎません!」

 

「認めよう。だが君も指揮官として戦場へ出る者なら解るだろう。君がもし、奇襲作戦の指揮官であったとして、そのような敵新型兵器の威力をまざまざと見せつけられ、それで見過ごすものかね?」

 

「いえ……」

 

「反撃は誤りだった、と仰るのですか?」

 

「そうは言わんよ。ただ、コーディネイターの子供など、居合わせたのが不運、と言うところかな。しかも、セナ中佐の親族を騙る様なおぞましい生き物とな」

 

「キラちゃんは確かにセナ中佐の!!」

 

「セナ中佐の、何かね? 私の知る限り、セナ中佐はアズラエル氏のご息女だという認識だが、キラ・ヤマトがアズラエル氏の娘だとでも言うのかね? 君は」

 

「……いえ」

 

「だが、まぁアラスカへ着く直前に、キラ・ヤマトがMIAというのは、幸いであったと言えるだろう。セナ中佐の周りにコーディネーター等という危険な生き物を置いておく事は出来んからな」

 

「っ」

 

「しかし、だ。ラミアス少佐。私が君に渡した命令は覚えているかね?」

 

「セナ中佐をアラスカ基地へ連れてくる様にと」

 

「そうだな。あぁ、そうだ。私は確かにそう命令した。では聞こうか! ラミアス少佐。セナ中佐はどこに居るのかね!? 彼女が地球軍にとって、我々ナチュラルにとってどれほど重要な人物であるか、君は地球に住んでおきながら理解出来ていないというのかね!?」

 

「……申し訳ございません」

 

「まったく話にならんな。しかし、今ここで君に何を言おうと全ては意味のない事だ。やはり、地球軍の内部で保護しておくべきだったと痛感しているよ。ラミアス少佐」

 

「……」

 

「セナ中佐を犠牲にし、アラスカへたどり着いたアークエンジェルに価値などほぼ無いが、それでも君たちは地球軍である。故に、これからも地球の為に戦って貰おう」

 

「はい」

 

「では是にて、当査問会は終了する。長時間の質疑応答、御苦労だったな。アークエンジェルの次の任務は追って通達する。ムウ・ラ・フラガ少佐、ナタル・バジルール中尉、フレイ・アルスター以外の乗員は、これまで通り、艦にて待機を命ずる」

 

「では、我々は……?」

 

「この3名には、転属命令が出ている。明0800。人事局へ出頭するように。以上だ」

 

「あの……アルスター二等兵も転属と言うのは?」

 

「何だ。君たちはセナ中佐だけでは足りず、アルスター家のご令嬢までまた戦火に巻き込むつもりかね?」

 

「その様な事は……」

 

「彼女はセナ中佐とも親しい間柄だった。今は静かな場所で心を休めるべきだろう? アルスター外務次官からも要請が来ているしな」

 

「……承知いたしました」

 

「では以上だ」

 

こうしてアークエンジェルの査問会は終了するのだった。




準備中。
準備中。
色々と準備中。

今後の展開に向けて、積み重ね中です。
特に今回はコメントなし。

来月からまた連載始まるからその準備でドタバタしてるんで、この辺で。

ほな、また明日。
明日は PHASE-42『まなざしの先』デス!
よろしくぅー
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