ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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本日4回目の更新
前編を直前に投稿しているので、お気を付けください。


テュュュュュュュュン
デケデケデケデケ
ドン!
デケデケデケデケ
ドン!
デケデケデケデケ
ドン!
デケデケデケデケ

チャカッツチャカッチャカッ


PHASE-47『アスラン』(後編)

(第三者視点)

 

 

 

セナの言葉を聞き、地球軍が撤退してから数日が経った。

 

正式に、プラントと地球軍から停戦の申し入れがあり、オーブのウズミ・ナラ・アスハはその立ち合いとして宇宙へと上がった。

 

ただ、このまま素直に終わらない可能性も考え、キラ達もアークエンジェルやクサナギというオーブの宇宙艦と共に宇宙へと上がる準備をしているのだった。

 

「キラ」

 

そんな中、アスランは、フリーダムの前で作業をしていたキラを呼び止め、話をしたいと語り掛けた。

 

頷いたキラを連れてアスランは工廠から外へ出て、誰も居ない場所でキラと二人きりの話を始める。

 

「うん。そうだね。あれからドタバタしてて、全然話す時間取れなかったもんね。ごめん」

 

「いや、構わない。俺も父上に連絡をしたりで、慌ただしかったからな」

 

「そっか。パトリックおじさんは元気?」

 

「あぁ、元気すぎるくらい元気だ。フリーダムはどうしたのか。キラはどうしたと何度も聞かれたよ」

 

「……心配かけちゃったから、今度会ったら謝らなきゃ」

 

懐かしい事を思い出すように笑みを浮かべながら目を閉じたキラに、アスランは視線をさ迷わせながら悩み、そして少ししてから口を開いた。

 

「キラ」

 

「なぁに? アスラン」

 

「お前、これからどうするつもりなんだ?」

 

「これから……か。どうしようね」

 

「……」

 

「セナの最期の願いを叶えようと思って、フリーダムに乗って、僕も最期まで戦おうと思ったんだけど、平和は思っていたよりもすぐ近くにあって……これから、どうすれば良いのか。よく分からないんだ」

 

「……キラ」

 

「もう少し……セナやトール。ニコルさんが生きていた頃に。ううん。僕たちがヘリオポリスに、あの平和な場所にいた時に、戦争が終われば……そもそも戦争なんか始まらなければ、こんな思いをしなくても良かったのかもしれない」

 

「……」

 

「でもさ。僕たちは銃を取って戦ってしまった。それは変わらないんだよ」

 

「そう、だな」

 

「……僕は君の友達を、ニコルさんを殺した。そして、君はトールを殺した」

 

「っ」

 

「でも僕はニコルさんを殺したかったわけじゃない。君だってトールを殺したかったわけじゃないだろ?」

 

「あぁ」

 

「それでも僕たちはあの場所で互いを殺そうとした。その結果がセナだ。セナはただ平和を、僕たちが争わない世界を探していただけなのに……そんなセナを僕は殺してしまったんだよ」

 

「キラ……それは俺も同じだ。俺もお前を殺そうとして、セナの命を奪ってしまった。助ける事が出来たハズなのに」

 

「……アスラン」

 

「なぁ。キラ。戦争が終わったら、一緒に世界を見て回らないか?」

 

「え?」

 

「きっとすぐに俺達が会いに行ったらセナは怒るだろ? だからさ。セナが喜ぶ土産話を沢山用意して会いに行こう」

 

「そうだね……。セナも僕とアスランが一緒に居るのが好きだったから。うん。そうしようか。アスラン」

 

キラは今にも消えてしまいそうな儚い姿でアスランに笑いかける。

 

そんなキラを見て、アスランはキラに気づかれない様に小さく息を吐くのだった。

 

アスランはキラを騙している事に罪悪感を覚えながら、それでもキラの命が少しでも繋がった事に喜びを感じる。

 

自分だって乗り越える事は出来ていないのに、仮初の希望を口にして、いつか終わるかもしれない今日を生きるのだ。

 

それは生きるという意味で考えるとあまり健全では無かったが、どんな形でも生きていれば、いつか何か希望が見えるかもしれない。

 

アスランはそう考えて自分を納得させるのだった。

 

セナをキラから奪ってしまった贖罪の為にも、アスランは生涯キラと共にあるつもりだった。

 

 

 

そんな悲壮な覚悟をアスランがしている頃、二人の姿が見えない事で、工廠を走り回って探していたカガリは、ようやく見つけた二人の姿に勢いよく走り寄った。

 

しかし、キラとアスランの雰囲気に思わず息を呑み、そして一つの覚悟を決める。

 

「キラ。アスラン。二人に大事な話がある」

 

「……話?」

 

キラは表情の見えない顔でカガリに問う。

 

そして、カガリは大きく息を吸うと、ウズミが隠していた秘密を二人に打ち明けようとした。

 

しかしそんなカガリをキサカが止める。

 

「カガリ! 何を言うつもりです!」

 

「彼らの事を伝えるつもりだ!」

 

「まだ話す時ではないとウズミ様も仰っていたでしょう! 特に彼女たちには……!」

 

「お前はっ! 二人を見て、このままで良いと本気で思うのか!! お父様の命令にただ黙って従っていればそれで良いと!」

 

「っ」

 

カガリは燃える瞳でキサカを射抜き、キサカはそんなカガリに気圧されて一歩後ずさった。

 

そんなキサカからキラとアスランに視線を移すと、燃ゆる獅子の瞳から穏やかな物に変えて、微笑む。

 

「キラ。アスラン。私はな。セナ・ヤマトという人間をそれほど多くは知らない」

 

「……」

 

「だから、他の連中みたいにセナが完璧な人間だとは思わないし、神様の様に見る事もない」

 

「うん」

 

「セナは泣き虫だし、確かに頭は良いけど、ドジをする事もある普通の子なんだ。だから、計画が失敗する事だってある。そうだろ?」

 

カガリの言葉にアスランもキラも真っすぐにカガリを見ながら、胸に微かな希望を宿して耳を傾けた。

 

「だから、な。セナが、お前たちを二度と戦わせない為に、そして戦争を止める為に、自分を殺す計画を立てたとして……それが失敗する可能性もあるんだよ」

 

「……カガリ」

 

「アスラン。お前を助けたあの小島で、私たちはストライクセイバーのコックピットを発見した」

 

「っ! まさか」

 

「アスランを回収した後に別の部隊が小島へ向かった時、既にそのコックピットブロックは消えていたが、確かにあったんだよ。中は綺麗だった。ストライクセイバーは最後までセナを守っていたんだよ!」

 

「でも! それならセナはどこに居るの!?」

 

「それは、分からない。でも、少なくともセナを殺したい人間じゃないと思う。殺したいのなら、その場で殺すだろうからな」

 

カガリの言葉にキラは、目を大きく見開き空に輝く星の様な希望の光を瞳に宿した。

 

そして、そんなキラを見てアスランもまた安心した様に笑い、そして先ほどと変わらぬ決意を秘めた顔で頷いた。

 

失われていなかった。

 

これは必然か、偶然か。それは神ではないアスランには分からないが、それでも、チャンスである事は確かだった。

 

今度こそ何も迷わず、大切なものを守る事が出来るという。チャンスだ。

 

故に、アスランはもう二度と間違えないと心を決めるのだった。

 

「後、な。お前らに紹介したい奴らが居るんだ」

 

そしてカガリは、いたずらっ子の様な顔をして笑う。

 

キラとアスランは何のことだろうかとカガリを見て、その向こう側へと視線を送った。

 

「……ぁ」

 

あぁ、これは奇跡だろうか。

 

キラは瞳から涙を溢れさせ、ゆっくりと立ち上がった。

 

そしてアスランに支えられたまま一歩、一歩とミリアリアに支えられているトールと、どこか困った様な顔で笑っているニコルへと向かう。

 

「とーる……にこる、さん」

 

溢れた涙でもう前を見る事は出来ない。それでも二人から聞こえてくる優しい声が、キラの心を僅かに癒した。

 

 

 

コズミック・イラ71。6月15日。

 

オーブ、オノゴロ島にて、ストライクを駆り戦い続けてきたキラ・ヤマトの戦争は一つの終わりを迎えるのだった。

 

そして、宇宙でも一つの戦争が終わろうとしているのだった。




遂に、遂にここまで来ました!
いやー。遂にこの長かった戦争も終わるんだなぁ。
感動的ですね!!

あ! どうせこの戦争は終わらないと思っている人!
大丈夫です! 停戦の為に宇宙に集まっている人たちはみんな穏健派の人たちですからね!
穏健派の人がだまし討ちなんかする訳無いんですよね!
勝ったな! ガハハ!

という訳で、きっと、おそらく最終回になるであろう次回は
PHASE-48『暁の宇宙(そら)へ』
となります!
平和になる予定の宇宙へ、飛べ! ガンダム!


追伸
そう言えば来週にはアマプラに劇場版SEEDが見放題になるらしいですね。
いやー。良かった。間に合って。
SEEDの最終局面やらDESTINYやら劇場版やらの話を書くのに、もう一度見直したかったんですよね。
助かる。
もう書いちゃった所は、気になったら後で直しておこう……。

では、また明日。
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