ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど 作:とーふ@毎日なんか書いてる
(第三者視点)
キラは必死に叫び、泣き、手を伸ばした。
しかし、流星を捕まえる事は出来ず、その一機のMSは宇宙の暗闇の中へ消えていった。
「あぁぁああああ!! セナ!! セナぁ!!」
『キラ! 下がれ! 今は一度引くんだ! このまま突っ込んだら逆にお前が危ない! キラ!』
「でもセナが! あそこにセナが居るんだ!」
『分かっている!! さっきのメッセージをお前も見ただろう!! 停戦会議で生き残った人たちがアークエンジェルに向かった! 俺たちの目的を忘れるな!!』
「でも! でも!!」
『……キラ』
「僕が傷つけた! 僕が守らなきゃいけなかったんだ!」
アスランは涙を流し、叫ぶキラをそのままにフリーダムを捕まえて、無理矢理エターナルへと向かうのだった。
そして、エターナルに着いてからは半ば無理矢理フリーダムのコックピットから引きずり出して、ブリーフィングルームまで連れてゆく。
「キラ」
「……ごめん。アスラン。少し落ち着いた」
「そうか」
アスランと二人で会話していた所へ、事情を察したラクス、カガリが来るが、キラはそんな二人を見ても、辛そうに顔を伏せるばかりだ。
「キラ。お前……って、なんだこれ? 写真?」
偶然というにはあまりにも、最悪な偶然ではあるが、部屋に入ってきたカガリはキラの近くに浮いていた写真を見つけてしまう。
そして、その裏を見て、目を見開いた。
「……キラ、カガリ?」
「っ!?」
「キラ」
カガリの言葉に目を見開いたキラへラクスが素早く移動し、そのまま抱き寄せる。
「無理をしないで下さい」
「メ、メンデルで、兄さんに聞いたんだ。僕の本当のお父さんと、お母さんの事」
「本当のお父さんとお母さん? どういう事だよ。キラ」
キラがまだ整理が出来ていないと首を振っていた時、そんなキラとカガリの疑問に答えを持っている人物がブリーフィングルームへと入ってきた。
「知ってしまったか」
「お父様!」
「カガリ。キラ。決して話さぬと誓った事であるが、こうなってしまえば中途半端に知るのもまた問題だ。全ての真実を語ろう」
「全ての真実ね。それなら私も知りたい所だわ。私の親友は、セナは何を背負ってたのかってね」
「フレイ!?」
「お久しぶりね。キラ。貴女が生きてて良かったわ。それに、セナも。セナの意思を継いで世界を平和にしようって、パパと一緒に行動しててホントに良かった。こうして貴女とまた会えたんだから」
「……! フレイ、ぼく、ごめ」
「良いわよ。謝らないで。ほら、なんていうか。もう私たち親友でしょ? キラ」
「ぼく……いいの?」
「当たり前よ。むしろ私こそ、ごめん。いっぱい酷い事言って」
「ううん。僕も」
「はい! じゃあこれでおしまい。これまでの事は全部ね。じゃあこれからの話をしましょ。話してくれるんでしょ? ウズミ様」
「あぁ。無論だ」
ウズミは、フレイに促されるまま、全ての真実を語り始めた。
ユーレン・ヒビキが始めた人工子宮、そして自分の娘を最高のコーディネイターとした研究。
更に、出生率の落ちるコーディネーターの欠陥を改善する為に、自然妊娠をし易い個体を作る研究を行い。その果てにセナが生まれたという事。
どちらもこの世界の闇の奥。最深部にあるような呪われた話だ。
特にフレイは途中から酷く不快な顔をしており、沈んでゆくキラをラクスと共に支え、その体に熱を与えていたのであった。
「これが全てだ。隠していてすまなかったな。カガリ。キラ」
「……お父様」
「だが、これだけは覚えていて欲しい。どの様な過去があろうとも、ヤマト夫妻は変わらずキラとセナを子として愛していた。そして、それは私も同じだ。カガリの父で良かったと思っている」
「お父様!」
「……ウズミ様」
カガリとキラはウズミの言葉に涙を流し、自分の家族への確かな愛情を感じていた。
「ウズミ様。今の話。セナも知っているのですか?」
「あぁ。知っておる。あの子は幼い頃から自分の生まれを、運命を知っておった」
「……そうですか」
アスランはウズミとの話に顔を曇らせながら、そう呟いた。
そしてその深い絶望は、アスランだけでなく周囲の人間も同じものを感じていた。
ただ一人。セナの親友を除いては。
「バッカみたい! 何が運命よ!」
「……フレイ?」
「キラ! 私、前に貴女に言ったわね。セナを守って貴女も帰ってきなさいって」
「うん」
「じゃあもう一度言うわ! もし、あのバカセナが! いつまでもウジウジ過去の事引きずって、世界を平和にするために死ぬなんて馬鹿な事考えてるなら、その頬を引っぱたいて! 連れて帰ってきなさい! 誰もアンタの過去なんて興味ないって! 未来にしか興味が無いんだって、教えてあげなさい!」
「フレイ……うん。そうだね。うん」
キラは大きく頷くと、涙を振り払って、笑った。
明らかに無理をしている笑顔であったが、それでもその笑顔にアスランも、カガリもフレイもラクスも頷く。
そして、疲れからか、意識を落としてしまったキラをカガリが部屋へと連れてゆき、アスランも着替える為にブリーフィングルームを離れ、ウズミも停戦会議のメンバーの所へと戻っていった。
残されたのはラクスとフレイの二人だ。
「……」
「……」
二人とも今すぐ急いで向かわねばならない場所も無いため、何となくここに残っているのだが、何とも重い空気である。
フレイはラクスをかつて人質とした過去があるし。
ラクスもキラへの秘めたる想いがある以上、キラとかなり親しそうに見えるフレイには言葉を掛けずらい。
故に、二人は完全に沈黙していた。
だが、先に耐えられなくなったのはフレイであった。
「……あの、アンタ。ラクスとかって言ったっけ」
「はい。ラクス・クラインですわ」
「そう。その、前はごめん」
「前?」
「ほら! アークエンジェルで! 貴女を人質にして、ザフトから逃げた事があったでしょ!?」
「……? あぁ、確かに、その様な事もありましたわね」
「忘れてたの……? もう、どういう神経してんのよ」
「いえ。私はあの時、別の事にその、気が向いておりまして」
「あぁ、キラの事? そっか。あの頃から好きなんだ」
「っ!? え!? えぇ!?」
「何驚いてんのよ。誰がどう見たって分かるでしょ。バレバレ」
フレイは馬鹿にした様に肩をすくめたが、ラクスは両手で赤い頬を押さえて首を振っており、それどころでは無い。
「そんな心配しなくてもキラを取ったりしないわよ」
「い、いえ。そのような事は」
「はいはい。そういう嘘良いから。さっきだって私がキラの名前呼ぶだけで私の方チラチラ見るし。触ったら対抗するみたいに自分の方に引き寄せようとしてたでしょ」
「……はぅ」
「はぁー。どこもかしこも普通の女の子が何やってんだか」
フレイは深いため息を吐くと、ラクスを見据えて、笑う。
「今度、一緒に遊びに行く? キラとセナを連れてさ。あの煩い姉も来そうだけど。上手い事二人きりには出来ると思うよ?」
「ほ、本当ですか!?」
「ま。アンタらは戦争とか政治とかばっかりやってないで、そういう普通の女の子の生活をするべきよ。映画見たりーとか、美味しい物食べたりーとか。可愛い服見たり。とかね」
「……はい!」
「ま、戦争が終わってからだけどさ」
「そうですわね」
「でも、戦争を終わらせる理由がまた一つ出来て良かった。ね。ラクスさん?」
「そうですわね。フレイさん」
二人は年頃の少女らしい笑顔を浮かべながら手を取り合い、秘密の約束をかわすのだった。
ウズミ様が突然秘密を打ち明けず、適切なタイミングで打ち明ける世界戦。
これでヤマト夫妻も許してくれる事でしょう。
という訳でキラのメンタルがボコボコのボコですが。
やっぱり曇っている方が可愛いから。
しょうがないね。
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