ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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本日9回目の行動


PHASE-58『終わらない明日へ』(後編)

(第三者視点)

 

 

 

静かに眠る父の前で泣いていたアスランであったが、ジェネシスを止めようと近くのオペレーターに近づいて話しかけようとした。

 

しかし、そのオペレーターの言葉に驚愕する事となる。

 

「これは……!? ヤキン・ドゥーエの自爆システムが、作動している!? そ、総員施設より退避!!」

 

「何!?」

 

アスランはオペレーターから席を奪うと、キーボードを高速で叩きながら、システムを確認してゆくがオペレーターの言った通り、確かにヤキン・ドゥーエの自爆システムが作動している様であった。

 

しかも。

 

「ヤキンの自爆シークエンスに……ジェネシスの発射が連動している!?」

 

「なに!?」

 

「一体誰がこんな事を!」

 

アスランは一瞬背後に倒れている父を見て、誰が仕掛けたのかを悟った。

 

「こんなことをしても戻るものなど何もないのに」

 

そして、覚悟を決める。

 

そのまま指令室を飛び出したアスランは、ジャスティスに向かうとそのままヤキン・ドゥーエを離れて、ジェネシスへ向かうのだった。

 

 

 

「キラちゃん達は!?」

 

遅れながらヤキン・ドゥーエ周辺宙域まで侵攻してきたアークエンジェル及び地球軍は、ヤキン・ドゥーエから逃げてくる兵を見てエターナルへと通信を繋げる。

 

「ヤキン・ドゥーエは放棄されたのですか? ジェネシスは!?」

 

ラクスの言葉に応える者はなく、皆が状況を正確に把握しようと周辺の状況を調査し始めたころ、一機のMSがヤキン・ドゥーエに向かって一気に加速した。

 

『セナちゃん!』

 

「ヤキン・ドゥーエが自爆し、その自爆にジェネシスの発射が連動しています! ここからでは止められない! 直接ヤキン・ドゥーエに向かいます!!」

 

『駄目よ!! 戻って!!』

 

『中佐!』

 

『セナちゃん! 駄目!!』

 

多くの声が聞こえる通信を切り、セナはヤキン・ドゥーエの内部へと突入し、そのままMSで無理矢理奥へと進んでゆく。

 

そして指令室の壁を破壊すると、そのまま機体から出ようとして、コックピット近くに放たれた銃弾にコックピットの中に隠れた。

 

「っ!?」

 

「ヤキンを自爆させれば、君が来ると思っていたぞ」

 

「貴方は……!?」

 

「先ほどぶりだな。セナ・ヒビキ」

 

その男は顔の見えないパイロットスーツを着ており、その容姿も何も分からないが、ただ悪意を持ってここに居る事はよく分かった。

 

「どういうつもりなんですか!? ここに居ては、貴方も巻き込まれますよ!」

 

「ハッ! その様なヘマを私がすると思うか? 何。すぐ終わる。君はこのままここで行方不明となり、世界は私の物となる」

 

「そんな事!」

 

セナはホープを動かして、パイロットスーツの男に向かって手を振り下ろした。

 

無論、よけようと思えば、よけられる速さではあるが。

 

しかし、そんな行動自体が予想外であったらしく、男は動揺しながらその手から逃れ、通路の方へと退避するのだった。

 

セナはそれを確認すると、こちらに来ない様に、バルカンで通路を破壊し、指令室へ誰も入れない様にする。

 

「システム。自爆システム……! これか! ジェネシスへの連動は……だめだ。ここからじゃ繋がらない。っ! これは、アスランお兄ちゃん? なら……私は! 一人でも多く、ヤキン・ドゥーエの中に残された人を助ける……! 早く、早く!!」

 

セナは必死にキーボードを叩きながら、人が居る区画を見つけてはそこを切り離してゆく。

 

自爆は既に始まっているが、一人でも多く助ける為にセナは動き続けていた。

 

そして、すぐ近くで爆発が起きて、瓦礫が近くに落ちてきても、変わらずセナはそこで戦い続けるのだった。

 

 

 

高速で戦い続けるフリーダムとプロヴィデンスの二機は、広い戦場を動き回り、遂にはジェネシスのすぐ近くまで来ていた。

 

そして、その戦闘の中で、クルーゼは高笑いをしつつ、キラに語り掛ける。

 

『ふふふ、はっはっはっはっは! どの道、私の勝ちだ! ヤキンが自爆すればジェネシスは発射される!!』

 

「な!?」

 

『もはや止める術はない!! 地球へ放たれた一撃はこの世界から全ての争いを消し去る!! 愚かな人類と一緒にな!』

 

クルーゼの言葉にキラは目を見開きながら、モニターの中でジェネシスに向かって移動するジャスティスとストライクルージュを捉えた。

 

「アスラン! カガリ!」

 

『新たな世界の幕開けだ!!』

 

「そんなこと!」

 

『こうでもしなければ、この世界は変われぬ!!』

 

キラとクルーゼは互いの機体の武装を破壊し合いながら、ぶつかり合い、そして遂にビームサーベルを除く、全ての武装を破壊されたフリーダムが両手にそれを構えて、ドラグーンを二機だけ残し、全ての武装を破壊されたプロヴィデンスへと迫る。

 

『この世界には、君たちを傷つける者たちしか居ないのだぞ!!』

 

「それでも……!!」

 

『っ!?』

 

フリーダムはドラグーンのビームを全身に受けながらも、突き進み、光をまといながら、プロヴィデンスに突撃した。

 

「守りたい、世界があるんだっ!!」

 

 

 

ジェネシスへと向かっていたアスランはメンテナンス用ハッチ部をジャスティスの一斉射撃で破壊し内部へと突入した。

 

その心には、多くの自責の念がある。

 

セナを争いに巻き込んでしまった事。キラを殺めようとした事。父を止められなかった事。

 

そして、父が広げてしまった戦火に多くの命が奪われてしまった事だ。

 

だからせめて、その責任を取って、父の憎しみの象徴であるジェネシスと共に果てようと、そう考えていた。

 

『どうするつもりだ!』

 

「……内部でジャスティスを核爆発させる」

 

『ええ!?』

 

アスランはカガリを冷たく突き放しながら、ジャスティスを真っすぐに走らせる。

 

『そんなことをしたらお前は……!』

 

「それしか方法はない! お前は戻れ!」

 

『アスラン!』

 

「駄目だ!!」

 

アスランはリフターを外し、ストライクルージュを振り切ると、そのまま内部へと突き進んだ。

 

そして、たどり着いた内部でジャスティスの自爆コードを入れてゆく。

 

しかし。

 

『アスラーン!!』

 

「ん? ……カガリ!!」

 

『駄目だ!! お前!』

 

カガリはストライクルージュをジャスティスに近づけながら叫んだ。

 

怒りではなく、祈る気持ちで。

 

『逃げるな!! 生きる方が……戦いだ!!』

 

「っ」

 

アスランはその言葉に目を伏せて、唇を噛み締めるのだった。

 

 

 

キラは、フリーダムのビームサーベルで二機のドラグーンを貫きながら、プロヴィデンスにゆっくりとぶつかった。

 

「僕の勝ちだよ。兄さん」

 

『キラ……』

 

「もう兄さんに戦う武器はない。そうでしょ? だから、僕の勝ち」

 

『……そうだな』

 

「出てきて。話をしようよ」

 

『あぁ』

 

クルーゼはコックピットから外に出ると、キラの待つフリーダムのコックピットへと向かった。

 

そして、クルーゼはキラに話をしようとした瞬間、ジェネシスからエネルギーがあふれる。

 

キラはそれを察知して、即座にフリーダムを退避させるが、その放射されたエネルギーは凄まじく、フリーダムはその機体を破壊しながら、遠くへと飛ばされてしまうのだった。

 

 

 

ジェネシスがその光を発射する直前に、極限まで膨れ上がったエネルギーは、内部でジャスティスが核爆発する事で行き場を失い、内部へと向かって自壊してゆく。

 

そのまばゆいばかりの光に、誰もが争う事も忘れて、ジェネシスの終わりを見つめていた。

 

「キラっ!!」

 

ラクスはエターナルの自席から飛び出して、その光の向こうに居るであろう人の名を叫んだ。

 

そして、それはラクスだけでなく、クサナギのキサカやウズミもカガリの名を呼び、ナタルやアズラエルもセナの名を呼ぶ。

 

そんな中、アークエンジェルを飛び出したキラのペットロボット、トリィは普段よりもまばゆい宇宙空間へと飛び出し、その翼を広げながら、どこまでも飛んで行く。

 

その姿を見ながら、誰もがその少女たちの名を呼んだ。

 

「キラちゃんは!?」

 

「……セナ」

 

アークエンジェルの中に居たマリューも、フレイ、サイやミリアリア、トールも。

 

アークエンジェルの近くで、ボロボロのまま帰る場所を守っていたイザークもディアッカもニコルも。

 

戦い続けてきた少女たちの名を呼びトリィの行方を追う。

 

 

 

トリィの飛んで行った先に居たアスランはボロボロのストライクルージュの中から外に出て、止まった戦場に涙を流しながらカガリと抱き合い涙を流しあった。

 

そして、その目の前を飛んで行くトリィにアスランもカガリも互いに見つめ合い、ストライクルージュを向かわせる。

 

「キラ! セナ!」

 

「2人は!?」

 

 

 

そして、その遥か向こう側で、フリーダムのコックピットから投げ出されていたキラとクルーゼは争いの止まった世界でただ静かに漂いながら言葉をかわしていた。

 

「兄さん」

 

「あぁ」

 

「僕の気持ちは、変わらないよ。確かにこの世界は、優しい人ばかりの世界じゃないけど」

 

「……」

 

「それでも、僕たちが生きる世界だ」

 

「そうか……」

 

クルーゼはキラの言葉に静かに目を閉じて、深く息を吐いた。

 

そして、キラは遠くからこちらへ来るストライクルージュを見て、安心した様に笑い……。

 

その遥か後方から、輝きを背負い、トリィを追って飛行するボロボロの機体を見て、涙を流した。

 

「セナ……」

 

 

 

地球軍、ザフト、三隻同盟。

 

三つの勢力が入り混じった戦場に、今一つの声が響き渡っていた。

 

それは、プラントと地球。二つの勢力に願われて一人の少女が話している。

 

『宙域のザフト全軍、ならびに地球軍に告げます』

 

『現在、平和を願う人たち……地球軍、プラントの代表によって、地球軍、プラントとの停戦協議に向け、準備が始められています』

 

『どうか皆さん。武器を置いて、戦いを止めてください』

 

 

 

そして、全ての通信を終え、戦闘が止まった事を確認した少女、セナはコックピットの中に居たヴィアが引き留めるのも聞かず、宇宙空間に漂う姉と兄の元へと飛び出した。

 

「キラお姉ちゃん! ラウ兄さん!!」

 

三人は涙を流しながら抱き合い。再会を喜び合った。

 

そして、キラは、大切な人と触れ合える喜びを噛み締めながら、目を閉じた。

 

「僕たちの……世界は」




SEED編!!
終わり!!!
長かった。

とりあえず本編終了後のアフターストーリーを挟んで
デスティニー編が始まる予定でございます。


ちなみに、書く場所が無かったですが、ヤキン・ドゥーエに残っていたセナは、ヴィアが行ってホープに乗せました。
はい。

後、キラとカガリのセリフは全部好きなので、全部頑張って入れました。
うーん。良いね。

では、今日は流石に疲れたので、アフターストーリーはまた明日でお願いします。
またねー!

SEED編本編終了した辺りで、テンポの関係から排除した話を、DESTINY始まる前に書くかどうか?

  • そもそも書かない。本編のみで良い
  • ハインラインがストーキングする話
  • ユーレンとヴィアがセナを助け出す話
  • アスカ一家と出会って同居する話
  • セナ、キラ、アスランの月日常回(虚無)
  • アスランVSクルーゼ(本人不在)の兄対決
  • ユーレンの12人の娘計画
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