ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど 作:とーふ@毎日なんか書いてる
(第三者視点)
長い。本当に長い戦争が終わった。
キラは星空を眺めながら、セナの手を握り砂浜に寝転がっていた。
空からはいくつもの流星が流れて消えていく。
最後の戦い、ヤキン・ドゥーエで破壊された兵器が地球に引かれ、流星となって落ちているのだ。
それは悲しくもあり、とても美しい光景でもあった。
「お姉ちゃん?」
「どうしたの。セナ」
「そんなに強く握らなくても、私は何処にも行きませんよ」
まるで信用出来ない妹の言葉に、キラはさっきよりも強く固く手を握りしめる事で応えた。
そんなキラにセナはため息を吐きながら、静かに目を閉じる。
「セナはこれからどうするの?」
「……私は、プラントへ行きます」
「プラント?」
「はい。少し心配な子が居るんです。傍に居てあげたい」
キラはセナの言葉にキュッとさらに強くセナの手を握る。
ただし、セナが痛くないようには気にしてだ。
「お姉ちゃんは」
「セナがプラントへ行くのなら、僕も行くよ」
「……お姉ちゃん」
「セナは放っておくと、危険な事ばっかりするんだから。今度こそ、ちゃんと守らせて」
「でも、じゃあラクスさんはどうするんですか?」
「それは……うぅ」
「あらあら。面白い話をしていますわね」
「っ! ラクス!」
「はい。ラクス・クラインです」
姉妹二人だけの秘密の会話に入ってきたピンクの歌姫こと、ラクス・クラインはにこやかに微笑むとキラのすぐ隣に座って、二人を見つめる。
「ラクス! 僕は!」
「よろしいのではないでしょうか?」
「え?」
「セナ様の傍に居る事。それが今のキラのしたい事なのでしょう? であれば、私から言う事はありませんわ」
「……」
「それに、どうでしょうか! 折角ですし。皆さんでプラントの私の家に住むというのは、きっと毎日が楽しいですわ!」
「それは反対です。ラクス」
「まぁアスラン。呼んでませんのに、どうしてこちらへ?」
「呼ばれてなくても妹の危機なら来ます」
「自覚があるのなら、そのままお帰りいただいても良いのですよ」
「ハァー。とにかく! オーブで俺とキラが戦った謎のMS。アレの正体が分からない以上、セナとラクスとキラだけで行動するなんて許容出来ません。他にもラクスとセナは特にそうですが、今プラントはプラントを救った英雄を探しているんです。政治的に利用する為に。だから情勢が落ち着くまでは隠れていて下さい」
「しょうがないですわね。では私もしばらくは大人しくカリダお義母様に料理を教わる事にしますわ」
「そうして下さい。セナも。プラントへ行くなんて俺は絶対に許さないからな。キラも! 分かったな!?」
「はぁーい」
「分かりました。アスランお兄ちゃん」
「よし」
「よしじゃない! アスラン。締め付けてばかりでは妹たちが可哀想だろう。おー。よしよし。カガリお姉ちゃんがオーブの楽しい所をいっぱい案内してやるからな。どこが良い? 行政府か? もしくは軍本部か! モルゲンレーテの地下にある秘密工場とかでも良いぞ!」
「カガリ! 甘やかすな! そうやって甘やかすからセナもキラも暴走して危険な事に首を突っ込むんだ!」
「別に良いじゃないか! オーブの中なんだから! 情勢が落ち着けばキラもセナも正式に私の妹だと発表するからな! そうなれば、他国はそうそう簡単に手を出せないだろうし! 私の傍に置いても問題ないわけだ!」
「問題だらけだ!」
「まぁ! そうですわ! カガリさん! 私だってキラやセナ様と常に一緒に居たいですのに!」
「ラクスはいつも一緒に居られるじゃないか! 私なんてお父様が引退して私を代表首長にすると言ってからずっと忙しいんだぞ! 私だってキラを傍に置いてセナを抱っこしたまま仕事がしたい!」
「いい加減にしろ! カガリ! 機密をセナの前で漏らすな!」
「セナは外部に話したりしないだろう!」
「そういう事じゃない! その機密から何かを知って勝手に動いたらどうするのかと言っているんだ!」
言い争う三人を見て、キラとセナは顔を見合わせて笑う。
ここには二人が守りたかったものがある。
大切な人たちといつまでも過ごしたいと思える幸せな世界だ。
しかし、だからこそセナはこの世界を守るために行動するし、キラもまたそんなセナの行動を止められないと知っていて、共に行動する事を選ぶのだ。
数日後、クルーゼと共に買い物があると言って家を抜け出したセナとキラはプラントからの使者と共に身分を偽ってオーブを脱出しようとしていた。
「ラウ兄さん。ごめんなさい。こんな事を手伝わせて」
「いや、構わないさ。ヤンチャな姉妹の逃避行を手伝うくらいはな」
「ありがとう。ラウ兄さん」
「ただし、何かあればすぐに私を呼べ。どこに居ようと必ず駆けつけよう」
「はい!」
クルーゼの言葉にセナとキラは笑顔で頷いて、手を握り合う。
「じゃあラウ兄さん。僕たちが居ない間は、お父さんとお母さん、後ラクスをお願い」
「あぁ、任せてくれ。ハルマさんもカリダさんも……それにキラの恋人も、傷一つ付けずに護るさ」
「も、もう! まだ恋人とかそういうのじゃないから!」
「まだ……か」
「えぇ、まだ。ですね」
「二人とも! からかって! 僕、本気で怒るからね!」
「あははは。くすぐったいですよ。お姉ちゃん!」
「くに、くに、この!」
「アハハハ。ゆる、許して下さい!」
「さ。二人とも、そろそろ時間だ。楽しむのはプラントでやるんだな」
「はぁーい」
「はぁ……はぁ……そ、そうですね。では行きましょう。お姉ちゃん」
「うん」
「ではラウ兄さん。また」
「あぁ、また」
「またね! 兄さん!」
「気を付けてな。キラ。セナ」
クルーゼはそのまま二人を見送り、宇宙センターでシャトルの発進を見守るのだった。
遠い空の彼方へと飛び去ってゆくシャトルを。
「行ったか。少し遅かったかな」
「そうみたいね。アンディ」
「アンドリュー・バルトフェルドか」
「おー。いかにもアンドリュー・バルトフェルドだ。ラウ・ル・クルーゼ?」
クルーゼはどこかふざけた様なバルトフェルドの言葉にフッと笑うと、サングラスを取って、バルトフェルドと視線を合わせる。
バルトフェルドの真意を確かめようとする様に。
しかし、バルトフェルドは笑うばかりでその心の内を見せようとはしない。それは隣にいるアイシャも同じであった。
「ふっ、良い目だ。使命を持った男の目だな」
「見当違いだな。やはり節穴か」
「なにぃー? 僕の目が節穴だって言うのか! それは心外だな!」
「何とでも言え。私は使命など持ってはいない。あるのはただ、妹の悲しむ顔が見たくないと願う兄の想いだけだ」
「そうか」
バルトフェルドはクルーゼの言葉に、安心したように笑うと、雲を突き抜けて遥か空の彼方。プラントへと運ばれていくシャトルを見送る。
長い時間を掛けてプラントへ到着したセナとキラを出迎えたのは、アスカ家の人々であり、プラント最高評議会、議員の一人ギルバート・デュランダルであった。
「やぁ。久しいね。セナ嬢」
「えぇ。本当に」
「これから食事はどうかな。積もる話もあるだろう?」
「折角ですが、ご遠慮させて頂きます」
「おや、これは残念だね」
「えぇ。これから家族で楽しい食事ですから。最高評議会の方との食事は難しいです……でも、そうですね。シン君とレイ君はお友達みたいですし。お友達の保護者が来るという事なら、おかしくはないかもしれませんね」
「そうか。助かるよ。ではレイと共にお邪魔するとしよう。そちらのご家族もよろしいですかな?」
「え? えぇ! えぇ! それはもう! どうぞどうぞ! シンと仲良くして下さって、ありがとうございます!」
「あぁ、構いませんよ。感謝ならレイに伝えてください」
「えぇ。レイ君にも勿論」
「ではまた後で」
「はい」
そして、セナはアスカ家の人々と共に、久しぶりに帰ってくる長男を迎え入れる準備をするのだった。
はい。
という訳で次の話からDESTINY編に入り、前日譚からやってく感じです。
SEED編と同じ感じですね。
本編始まる前の原作と違う場所を描いていく感じです。
まぁ、とは言ってもプラント以外の場所は基本的にそこまで大きく変わらないので、話の中心はあくまでプラントですね。
何か2名ほどプラントに潜り込んでいるので。
ちなみに!!
ここまで読んできた人に言うのもアレなんですが。
DESTINYからはストーリーがかなり原作と乖離する可能性が高いです。
(まるでSEEDは原作通りやってきたかの様な言い方)
例によって例のごとく、大きな事件は起こす予定ですが、一部そもそも起こらなかったり、別の流れになったりする事件もあります。
まぁ、あくまで
『原作イベント通過』
『ヘイトの低い原作キャラクターの生存』
『原作カップルは変更しない』
辺りを意識しているだけなので、他はしょうがないね。
あぁ……そういえば、別にだからどう。って話じゃないんですけど。
SEEDで本来死亡していたキャラクター。まぁ、ニコルとかクルーゼとか。
その辺りの方々は、あくまで『機動戦士ガンダムSEED』のキャラクターで、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』や『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のキャラクターでは無いんですよね。
まぁ、特に意味のない呟きで、深い意味は無いんです。
うん。
別にこの作品における中心人物が居なくなっても、キラ達が居れば話は進行できるし。
うん。
なるほどね。
そう言えば、アンケート。ありがとうございました。
一応今日の終わりまで入れられる様にしておきます。
書く場合、申し訳ない。多分DESTINY編を書きながら不定期で書いてゆきます。
……始まる前に書くとはいったい??
という訳で、DESTINY編でまた会いましょう!