ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど 作:とーふ@毎日なんか書いてる
(第三者視点)
シンの提案により始まってしまったシミュレーターを使っての模擬戦であるが、正直キラはまったく乗り気じゃない。
いや、そもそも教師の真似事をする事すら乗り気では無いのだ。
ただ、イザークに言われたからやっているだけ。
「くっ……そもそもあんなの罠だよ。あんな美味しそうな見た目でテーブルに置いてあったら食べちゃうよねぇ! まったく」
キラはブツブツと文句を言いながらジンを駆り、ゲイツを駆って巧みに攻めるアグネスを翻弄しながらジンのマシンガンを叩き込んでゆく。
そして、遠距離では勝てないと悟ったアグネスが接近戦を仕掛けようとした瞬間、その内側に入り込んで、ジンの標準装備である剣でコックピットを的確に突き刺し勝利するのだった。
「え? 私、負けたの?」
「次! 次! 次は私よ!」
「次! 俺! オレオレ!」
「アンタはじゃんけんで負けたでしょ。待ってなさい」
「くっ」
「うん。じゃあ、えっとルナマリア・ホークさんだっけ。やろうか」
「ルナで良いですよ。キラさん!」
「あぁ、そう? じゃあやろうか。ルナ」
キラは営業用スマイルを浮かべながら再びシミュレータに入り、同じくゲイツに乗ってきたルナにジンで向かってゆく。
「大体さ。あのアルバートって人がセナを連れて行っちゃったから全部悪いんだよ。僕はセナと一緒に居たくてプラントに来たのにさ」
キラは適当にビームライフルを撃っているルナが射撃は苦手と見て、一気に接近すると、それを迎撃しようと接近戦に切り替えたルナのゲイツがその攻撃を当てる直前で逆にスラスターを吹かし、急制動をかけて、機体をねじらせながらルナの懐に入り込んで、マシンガンを叩き込み、実体剣を最後にコックピットへ突き刺して勝利する。
「ホントに人間!?」
そして続くシンとレイもブツブツと文句を言いながら倒し、疲れたから今日の授業は終わり。と帰っていく。
そんなまさにフリーダムな姿に、四人は尊敬の目を向け、次に授業がある日を楽しみに待つのだった。
自宅へ帰ってきたキラはそのままソファーに倒れ込み、クッションに顔を埋めて「あー、あー」と意味のない声を漏らす。
そんなキラの元へ、キラが帰ってきたことで部屋から出てきたマユが話しかける。
「キラお姉ちゃん。お疲れ?」
「うん。お疲れだよー。マユちゃん」
「あらら。大変なんだね」
「あ、でも今日はシンに会ったよ」
「本当!? お兄ちゃんはどうだった!?」
「うん。今日も頑張ってたよ。格好良かった」
「そうなの? えへへ。流石はお兄ちゃんだね」
嬉しそうに笑うマユに癒されながらも、キラはソファーから起き上がる事はなく、だらけたまま笑う。
そしてそれはセナが帰ってきた事で悪化するのだった。
「もう。お姉ちゃん。駄目ですよ。そんな風にだらしない」
「あー。あー。せなー。せなー」
「はいはい。なんですか?」
「へへ。ぎゅー」
もはや言葉を捨ててしまったキラに抱きしめられ、そのままソファーに座る事になったセナは観念して、位置を変えてキラを膝枕しながら、話をするのだった。
「それで? 今日は何をしてたんですか?」
「今日はねー」
「はーい。キラお姉ちゃん。お菓子ですよー」
「あーん。ありがとうマユちゃん」
セナの太ももに頭を乗せながら、マユにお菓子を口に直接入れて貰い、それを食べつつキラは話をする。
「イザークさんに騙されてさー。ザフトで働く事になっちゃったの。戦技教官だって」
「それは大変ですね」
「うん。大変そうー」
「だよね! だよね! 分かってくれて嬉しいよ。あー。もう僕はとっても優しい妹たちに囲まれて幸せ者だー」
その怠け者の極致とでも言うような姿に、おそらくアスランかイザーク辺りが見たら、頭の血管から血を吹き出しながら説教をするだろうが、今ここに居るのはキラを甘やかす存在ばかりだ。
せめてアスカ夫婦がいれば何か変わっただろうが、二人はプラントの工廠で働いており、今日も遅くまで帰って来ない。
結果、ここにキラの天国が誕生した。
セナもマユも家族が安らいでいる姿が好きなので、ここを天国と認識していた。
故に、終わりのない堕落の世界が作られているのだった。
しかし、そんな堕落の楽園にも解放の使者は来る。
その全身を隠すフードを被った女は家の中に勝手に入ると、そのままセナが居るリビングへと飛び込んできた。
「セナ! セナ! セナぁー!」
「はい。ここに居ますよ」
「あ、ここに居たのね! もぉー。聞いてよセナぁー」
「あのさ」
「ん? ゲっ、キラ・ヤマト。貴女居たのね」
「当然でしょ? 僕はセナのお姉ちゃんなんだから」
「そう言うならもっとそれらしくしなさいよ」
「良いんだよ! 僕は! セナが良いって言ってるんだから!」
「ハァー。セナ。貴女嫌なら嫌って言わないと駄目よ? こういう人間はすぐ図に乗るんだから」
「あはは」
「大体さ。ラクスはそんな風にドタドタ走らないし、もっと綺麗な言葉遣いをするんだよ。歩くだけで綺麗な光が見えてさ。花畑に居る時なんて、花の妖精かなって思うくらいなんだから。影武者やるなら、もっとそれらしくした方が良いって僕は思うけどな」
「……」
キラの言葉にミーア・キャンベルというラクス・クラインの影武者をやろうと言っている少女は微妙な顔をしながらセナの傍に寄って耳元で囁く。
「ねぇ、もしかしてキラって、何か危ない薬でもやってるんじゃないの?」
「いや、お姉ちゃんはラクスさんと恋人なので……」
「まだ違うって言ってるよね!?」
「まぁ、秒読みです」
「えー!? そうなの!? じゃあキラお姉ちゃんはラクスさんと結婚しちゃうの!? お兄ちゃんは!?」
「あー。うん。シンは、もっと良い人が居るから」
「そんなぁ。キラお姉ちゃんとセナちゃんが本当の家族になってくれるかもって思ったのに」
「大丈夫。結婚しなくても私たちはもう家族だよ」
キラはマユを慰める様にそんな言葉を吐いたが、マユはうんうんと考えて、別の結論へと至った。
「あ、そうだ! なら、セナちゃんとお兄ちゃんが結婚したら、みんな家族だよね!?」
「私ですか?」
「駄目! セナは私の! 私のなんだから!」
「ミーア! それは聞き捨てならないな! セナは僕の妹なんだよ!?」
「貴女は姉でしょうが! 私は恋人っていう意味で言ってんのよ!」
「そんなの認めないよ! どうしてもって言うんなら、僕にMS戦で勝ってからにしてよね!」
「そこまでする!? フリーダムのパイロットに勝てるわけ無いでしょ!」
ギギギと睨み合う二人と間に挟まれあわあわとしているセナであったが、ここでマユからとんでもない爆弾が投げ込まれた。
「え? でもミーアさんはラクスさんの影武者をやるんだから、キラお姉ちゃんと恋人になるんだよね?」
「「……」」
「うぇー」
「ゲェー」
「想像したら最悪過ぎて吐きそうになったんですけど」
「それはこっちのセリフだよ!」
「えっと、でも、二人の関係は公表してませんし。ラクスさんの婚約者はアスランお兄ちゃんのままなのでは?」
「あー。アスラン・ザラ。まぁ、アスランならまだ良いかな? 紳士的だし。どっかの誰かと違ってネチネチ煩くないしね」
「へっ、アスランの事、なぁーにも知らないんだね。カワイソ!」
「何その言い方! あ、分かった! 嫉妬してんだ。確かにね。アスランとラクス様は本当にお似合いだったもの」
「どこが! 会うたびに喧嘩してるよ二人は!」
「また……キラ。そろそろ現実を見た方が良いわよ?」
「変な同情……するな!!」
キラは怒りのままに叫び、結局その日はわちゃわちゃといつまでも騒いでいるのだった。
ドタバタしてたらもうこんな時間ですわ……。
もう今日は投稿しないつもりだったけど。
一日小説書いてて疲れたので、息抜きに一話書いて投稿。
まぁ、明日からはまた平日なので、一日一話進行です。
ほな。また。