ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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PHASE-03『いけいけ僕らのヤマト教官3』

(第三者視点)

 

 

 

何だかんだとザフトのアカデミーでMSの戦技教官を初めて結構な時間が経った。

 

例の問題児四人だけでなく、多くの生徒と仲良くなり、順調に先生をやっていた。

 

「はい。では今日はプラントの外へ出て訓練を行います」

 

「せ、戦争をするんですか?」

 

「アグネス。大丈夫。今、プラントはどことも戦争してないからね。それに何かあっても僕が守るから」

 

「キラさん……!」

 

キラキラとした目で見られ……る事には正直慣れないけど。それでも、慕われるのはそれほど悪い気分じゃない。

 

という訳で、セナから頼まれた新型の実地試験も行いつつの宇宙での無重力訓練だ。

 

「はい。じゃあとりあえず、まずは宇宙に慣れようか。各自、母艦の傍からあの大型デブリまで移動してみよう」

 

『はい』

 

『や、やってやるぞ』

 

『いくわよ……!』

 

『いきます!』

 

四人はキラの言われた通りに、スラスターを噴かし、宇宙空間を進んでゆく。

 

しかし、宇宙空間では方向感覚が狂いやすく、レイ以外の全員がフラフラとおかしな方向へ飛んでしまうのだった。

 

「はい。流れてるよー」

 

『くっそー!』

 

「シン。無理矢理進まないの」

 

『こんのー!』

 

「ルナ。そっちじゃないよ。地面は無いけど、何か目標を見つけると動きやすいかな」

 

『わ、わ! 出来た! 出来ました! キラさん!』

 

「流石だね。アグネス。上手い上手い」

 

キラに褒められ、コックピットの中で喜ぶアグネスは、アドバイスを貰いながらも出来の悪いシンを見て鼻で笑う。

 

コーディネーターと一括りにしても出来の良い人間と出来の悪い人間が居るのだ。

 

アグネスは自分は当然出来の良い人間だと思っているし。アドバイスを貰いながらも何とかたどり着いたルナマリアも、まぁまぁそれなり。

 

自分よりも出来るレイはそれほど好きではないが、それでも優秀な人間だと一目置いていた。

 

そして、何よりもあのフリーダムのパイロットであるキラ・ヤマトだ。

 

救済の天使と呼ばれる今はプラントで保護されている少女セナの姉にして、前大戦にてあのラクス・クラインを守り世界に平和をもたらし、セナと共にプラントへ放たれた核を食い止めた英雄。

 

歌姫を守る二本の剣の一本。フリーダムのパイロット。

 

最初の印象はポヤポヤした少女という様なモノだったが、ひとたびMSに乗ればその鬼神のごとき強さはアグネスの心をいとも簡単に撃ち抜いてしまった。

 

しかも親しくなってからは、アグネスの話もよく聞いてくれ、悩みを打ち明けると真剣に悩んで寄り添ってくれる。

 

可愛い見た目なのに、強くて格好いい。

 

まさに理想の騎士だ。

 

今まで適当に付き合ってきた連中とは大違いだとアグネスはキラの乗るザクを見ながら微笑む。

 

近年ではどこからか流れて来た技術によりコーディネーター同士の出生率は上がっており、同性でも子供が出来る様になったという。

 

この事から、アグネスはかなり本気でキラの事を狙っていた。

 

その見た目も、能力も、性格も、地位も、名誉も。何もかもが素晴らしい。

 

自分にピッタリだとアグネスは考えていた。

 

しかし、だからこそ目障りなのが、あの男、シン・アスカだとアグネスは考える。

 

赤服を着ているのに、落ちこぼれであり、一緒の家に住んでいるからとキラに贔屓されている。

 

何もかもが嫌いな男だ。

 

だから、アグネスは何度もキラに自分の家に来ないかと誘ったが、セナもシンの家が気に入っているからと断られていた。

 

それがアグネスには酷く悔しい。

 

何故優秀で可愛く、キラの隣に並び立つのに相応しい自分よりもあんな落ちこぼれの山猿を優先するのかと。

 

ただ、ただ腹が立っているのであった。

 

 

 

と、そんなアグネスの内心など欠片も知らず、シンは宇宙空間をさ迷い、そして、偶然それを見つけてしまった。

 

『ん? なんだ、これ』

 

「どうしたの? シン」

 

『いや、なんか宇宙が揺らいでる? っていうか』

 

「揺らいでる……? まずい!! シン! そこから早く離れて!!」

 

『え』

 

瞬間、シンの搭乗していたザクのすぐ背後に謎のMSが現れる。

 

「ミラージュコロイド!! 条約違反の機体! シン! 下がって! レイ! 三人の事任せた! ルナとアグネスはレイから離れず、母艦へ戻って!」

 

キラは全員に指示を出しながら、スラスターを全開にしてシンの背後に居たMSのビームサーベルをザクのビームトマホークで受け止める。

 

「ザフトの人ですか!? なら所属を!」

 

ビームサーベルをぶつけ合いながら、キラは所属不明機に対して通信を繋げ、質問をぶつける。

 

しかし、向こうからの返答は当然ながら無かった。

 

「くっ、言わないのなら、捕まえてから聞きます!」

 

キラは所属不明機から離れると、ビームライフルを撃ちながら、ハンドグレネードを投げて立ち位置を制限しつつビームライフルで所属不明機の脚部を撃ち抜く。

 

そして、バランスを崩した所にビームトマホークを投げて左腕を肩から切り落とした。

 

「投降してください!」

 

『……クックック。これが最高のコーディネーター。キラ・ヒビキ』

 

「っ!?」

 

『まさかここまで追いつめられるとは思わなかった。だが、勝敗はまだ決していない』

 

所属不明機はキラに向かって大型のビーム砲を撃つとそれをキラがかわしている隙に母艦へと移動しようとしているシン達の所へと高速で向かってゆく。

 

「シン!! レイ! ルナ! アグネス!!」

 

『っ!?』

 

『フハハハ! 自分の甘さを呪え! キラ・ヒビキ!』

 

キラは自分の中にある力を弾けさせると、スラスターで加速しながらビームライフルを三発撃ち一発目でかわした所属不明機の回避先に先撃ちされたビームで体勢を崩し、三発目で大型ビーム砲を破壊する。

 

『何ィ!?』

 

そして所属不明機が体勢を戻す前にシン達の前へとキラは移動して、ビームライフルを油断なく構える。

 

その姿に、もはや勝てないと悟ったのか、所属不明機は再びミラージュコロイドを展開して何処かへと消えていくのだった。

 

『ふ、ふふ。まさかここまでとはな。妹とは違い、戦闘に特化した力か。面白い。お前もいずれ私の物にしてやろう』

 

「妹……セナ!?」

 

キラの言葉にもはや応える者はなく、宇宙には再び静寂が戻ってきた。

 

少しの間警戒していたキラだったが、やはり何の気配も感じないと大きく息を吐いて警戒を解く。

 

そして、母艦の艦長であるアデスへと連絡を繋げるのだった。

 

「アデスさん」

 

『えぇ。こちらでもモニターしています。ですが、データと照合する機体は無いですね』

 

「そうですか」

 

『一応応援は呼びましたが、どうしましょうか』

 

「いえ。今日はここで終わりにします。すみません。わざわざヴェサリウスを動かして貰ったのに」

 

『いえ。こちらも新兵の訓練が出来ましたから。気にしないで下さい』

 

「ありがとうございます」

 

キラはアデスに礼を言いながら、モニターに映る恐慌状態の教え子達へ通信を繋げた。

 

「みんな。大丈夫?」

 

『はい』

 

「レイは凄いね。いきなりこんな事になって、もっと怖がっても良いと思うけど」

 

『いえ。ヤマト教官が負けるハズありませんから』

 

「あはは。その期待は重いけど、任せてよ」

 

キラはレイと冗談交じりの話で笑い、場を盛り上げてから、半泣きのルナとアグネス。そして呼吸を荒くしながらも戦う意思を唯一示していたシンに声をかける。

 

「さ。今日の訓練はもうおしまい。大丈夫。家に帰れるよ」

 

『……いえ』

 

『かえる』

 

「そ。怖かったでしょ。大丈夫。もう大丈夫だからね」

 

『キラさん! 俺!』

 

「うん。どうしたの。シン」

 

『俺、強くなりたい……大切なものを守れるくらい、強く』

 

「そっか。うん。じゃあ訓練頑張ろう。シン」

 

こうしてキラ達の無重力体験はトラブルに見舞われながらも、ある意味で成功となったのだった。




こう、遊戯王カードゲームとかやった事ある人だと分かると思うんですけど。
強くて便利で使いやすいカードって何度も使うんですよ。
つまりはそういう事ですね。
はい。

アル・なんちゃら・フラガさんには作品の内部でチョロチョロして貰いましょう。


という訳で、平日はのんびり1話更新で、終わりザンス。
ほな、また明日。

外伝始めました。
https://syosetu.org/novel/346500/

Twitterも始めました。
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