ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど 作:とーふ@毎日なんか書いてる
(第三者視点)
セナはキラからの報告を聞いて、すぐにギルバート・デュランダルの待つオフィスへと向かった、
そして、案内されるままにソファーへと座って、キラから受け取った報告書をそのまま正面に座ったデュランダルに渡す。
「そうか。凄まじいな。君の姉上は。まさか初めて乗った機体で母艦とアカデミー生を守りつつ、所属不明機を被弾なく撃退してしまうとは」
「そういう話がしたい訳ではないです」
「ハハハ。分かっているよ。ただ、やはり彼女には戦士としての才能があるのだな。と思っているだけさ」
「お姉ちゃんに! 戦士の才能なんて、無いです」
「しかし、君がどう言おうとも、結果が示している。違うかね?」
「そんな数字上の話には何の意味もありません。大切なのはお姉ちゃんの心です」
「……」
「お姉ちゃんは戦争をして平気な顔をしていられる程強くありません。いつだって傷ついて、泣いている」
「だから君は、そんな彼女を守る為にこうして私の所へ来た。という訳か。それで? どうするね。ザフトの戦技教官は辞めさせようか?」
「いえ、それは」
「セナ。君は確かに技術や才能よりも心が大事だと言った。それは確かにそうだ。しかしどうかね。現実に。キラ・ヤマト……いやキラ・ヒビキは誰かを守るという事に使命感を覚えているのではないかね?」
「それは、確かに、そうですが」
「であるならば、彼女の意思を君が縛るのはおかしな話だ」
「……はい」
セナはデュランダルに言われた言葉を自分の中でかみ砕きながら、思考を巡らせる。
そして、何度か呼吸を繰り返し、自分を落ち着かせてから真っすぐにデュランダルを見据えた。
「今回、ザフトの領域内に現れたMS。デュランダル議長は何かご存知では無いのですか?」
「知らないな」
「本当に?」
「嘘を吐いても仕方ないだろう? それに私は君と約束したハズだ。君が私の協力者である限り、私は一切君に対して隠し事はしないと」
「分かってます」
「であるならば、それが真実だよ。今回の件に関しては私は何も把握していない」
「そうですか……では本当に、どこかの組織からの偵察という事でしょうか」
「まぁ、そうだろうな。そして、君も気づいているだろうが」
「はい。情報を流した人間がプラントに居ます」
セナの言葉にデュランダルは愉快そうに口元を歪めて笑う。
「新型の実地試験を行っている場所に、ミラージュコロイドを使って現れた機体。でも、殆ど戦闘らしい事はせずに、さっさと撤退してしまった事から考えると、おそらく新型機の偵察に来たのではないかと」
「私も同じ結論だ。しかし不幸にもというべきか、幸運にもと言うべきか、その新型には君の姉上。キラ嬢が乗っていた」
「私はこれを幸運と思いたいです。ザクの強さを過大評価してくれれば、それが戦争を遠ざける事になる」
「まぁ、そうだね。だが、それが難しい事は君が一番分かっている事だろう?」
「……はい」
「しかし、こうなった以上はセカンドステージの開発も急がねばならないな」
「デュランダル議長は、本当にそれで良いと思っているんですか?」
「あぁ。思っている。今のままでは本当に最悪の戦争が引き起こされる可能性が高い。ならば、そうならない様にこちらで手綱を握っている方が安全だ」
「……」
「セナ。君は前大戦に参加し、実際にヤキン・ドゥーエの戦場に居たのだろう? ならば分かるはずだ。人はどこまでも踏み越えてしまう。倫理観も、常識も全て投げ捨てて、突き進んでしまう」
「分かってます。でも、セカンドステージの機体を連合に奪わせて、戦争を始めるなんて……」
「それほど心配せずとも、犠牲はなるべく少なくするさ。それが君との約束だからね」
セナはデュランダルの言葉に目を伏せながら頷いた。
しかし、セナはデュランダルとの密約をかわしながらも未だ信じ切る事が出来ない事情もあった。
何故なら……。
「デュランダル議長」
「何かな? セナ」
「ユニウスセブンについて。何かご存知ですか?」
「いや。何も知らないよ」
「そうですか」
セナは分かったと頷きながらデュランダルに渡していた書類を回収して、部屋から出ていこうとした。
しかし、その背中をデュランダルは呼び止める。
「セナ」
「……なんでしょうか?」
「一つ、聞いておきたかった」
「はい」
「何故君はデスティニープランに協力する気になったんだい?」
「そんなの決まってるじゃないですか」
セナは光を背にしながら表情の見えない顔で笑う。
「これで平和を作る事が出来るからですよ」
セナはそれだけ言うと部屋から出て行ってしまう。
そして、一人残されたデュランダルは椅子に深く座りながら天井を眺めてため息を吐いた。
「相変わらず、怖い子だ」
デュランダルは自席に戻ると、モニターに映るいくつかの作戦やMS、艦船のデータ。そしてセナの経歴などを映し出した。
「まったく、どこでどうやって知ったのやら」
デュランダルはユニウスセブンを地球に落として、世界を壊滅させる計画を見ながら笑う。
この情報はネットワーク上には存在せず、実行犯であるサトーらとその協力者、そしてデュランダルの元にしか存在しない。
それらの端末にはどうやってもアクセスできず、情報を手に入れるのはいかな救済の天使でも不可能なのだ。
しかし、セナは明らかにこの計画を知っていた。
知っていた上でデュランダルに、お前も知っているのかと聞いてきていたのだ。
恐ろしいとデュランダルは身を震わせる。
もし、知っているとバレてしまえば、デュランダルはセナからの信用を完全に失い、デスティニープランは実行する事すらできなくなってしまうだろう。
デュランダルはそう考えて、疲れた様に息を吐きながら椅子にもたれかかった。
「ラウ。君の妹たちは本当に凄まじいな」
そして、ここには居ない親友に語り掛けるのだった。
デュランダルの私室を出たセナは廊下を歩きながら、どうした物かと考え事をしていた。
酷く珍しい事であるが、深く考え事をしていたセナは正面から歩いてきた人にぶつかり、そのまま床に尻もちをついてしまう。
「あっ、ご、ごめんなさい」
「いっつ、前見て歩きなさいよ!」
「あ、その、ごめ」
勘違いされがちであるが、セナはどちらかと言えば人見知りをする方の人間であり、初対面の人間との会話などかなりハードルが高い。
使命感やら何やらがあるから、様々な人間とコミュニケーションが出来るだけで、どちらかと言えば臆病な気質の人間だ。
故に、ぶつかってきた女、アグネス・ ギーベンラートに対して必要以上に卑屈に謝ってしまい、それが余計にアグネスの怒りに火を付けた。
特にちょうど親愛なるキラ・ヤマトに情けない所を見せたばかりであり、その事でイライラしていた所にこれだ。
その怒りのままに床に座り込んだ、セナにぶつけようとして、ふと、その涙ぐんだ容姿に既視感を覚えた。
敬愛するキラによく似ていると。
一気に冷静になったアグネスがとりあえず状況を確認しようとセナに手を差し伸べようとした瞬間、廊下の向こうからアグネスのよく知る声が聞こえてくるのだった。
「セナ!」
「……れい?」
「どうした。何があった。お前が何かやったのか。アグネス」
「い、いや。私は」
「だ、大丈夫です。考え事をしていたら、ちょっとぶつかっちゃって」
「そうか。危ないから考え事をしながら歩くな」
「……はい」
シュンとするセナにレイは笑いかけながら、その手を取って助け起こし、家まで送っていこうと言う。
そんなレイにアグネスは聞きたくないと思いながらも、セナの詳細を聞こうと話しかけるのだった。
「レイ、その子は」
「セナだ。ヤマト教官の妹だ」
「っ!!?」
「じゃあ行こうか。セナ」
「はい」
セナはレイと共にこの場を離れ、アグネスはやってしまったと頭を抱えるのだった。
DESTINY編はギャグで進行していくと言ったな。
アレは嘘だ。
まぁ一部ギャグ時空で生きている人居ますけど。
シリアスばっかりだと疲れちゃうからね!(SEED編から目を逸らしながら。
では、また明日ー。
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