ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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PHASE-13『予兆の砲火』(前編)

(第三者視点)

 

 

 

ミネルバのブリッジで、出撃してゆくキラやシンを見守っていたセナは、タリアと共に状況の確認をする。

 

しかし、考えうる限り最悪の状況であると二人は認識していた。

 

「この振動は……」

 

「まずいですね。コロニーが攻撃されている可能性もあります。メイリンちゃん。調べられますか?」

 

「少し待って下さい……。っ、港が所属不明艦に攻撃されてます」

 

「司令部は!?」

 

「駄目です! 司令部応答ありません!」

 

「工廠内ガス発生。エスパスからロナウル地区までレベル4の退避勧告発令」

 

「……」

 

「タリア艦長」

 

「セナ。貴女はどう思う?」

 

「先に外を叩くべきだと思います。そうすればいくら機体を強奪出来たとしても、逃げる事は出来ませんから」

 

「ミネルバを動かすべきだと?」

 

「可能であれば」

 

「……正直難しいわ。この状況じゃあどこも混乱しているだろうし」

 

「まぁ、ですよね。なら、今やれる事をやりましょうか」

 

「やれること?」

 

「はい。ホープで港の外に出ます」

 

「!! だ、駄目ですよ! セナちゃん! 単機で外に出るなんて!」

 

「ホープは核動力です。まぁ、条約の関係で武装はありませんが、それでも混乱する状況を落ち着ける事は出来ます」

 

「それも難しいわ。許可を出す人間が居ないもの」

 

「……」

 

セナは大きく息を吐きながら、モニターを見つめた。

 

しかし何の偶然か。そんな硬直した状況を動かす事の出来る人物がミネルバのブリッジに入ってきた。

 

「議長!?」

 

「状況は! どうなっている!」

 

「混乱しています。ですが、ミネルバかホープが動かせれば状況は変わります」

 

「セナ」

 

「申し訳ございません。タリア艦長。出過ぎた真似を」

 

「いえ、それは良いわ。でもホープの出撃は私としても反対。だから取れる選択肢はミネルバの出撃だけよ」

 

「……はい」

 

「そうだね。タリア。私も……」

 

「えぇ!?」

 

議長がタリアとセナに話をしようとした時、ミネルバの副長であるアーサーの叫び声が響いた。

 

その声にタリアは若干苛つきながら、状況を聞く。

 

「艦長! シンとレイが外に!」

 

「インパルスのパワー危険域です。最大であと300!」

 

「えぇ!?」

 

「くっ、インパルスまで失うわけにはいきません。ミネルバ発進させます! よろしいですわね!? 議長!」

 

「あぁ。頼む。タリア」

 

かくしてミネルバは進水式を行う前に宇宙へと旅立つ事になった。

 

「ミネルバ、発進シークエンススタート」

 

「議長は早く下船を」

 

「タリア、とても残って報告を待っていられる状況ではないよ」

 

「しかし……」

 

「私には権限もあれば義務もある。私も行く。許可してくれ」

 

「本艦はこれより発進します。各員所定の作業に就いて下さい。繰り返します、本艦はこれより発進します。各員所定の作業に就いて下さい」

 

タリアとデュランダルが見つめ合っている間にもミネルバは発進の準備を進めてゆく。

 

そして。

 

「発進ゲート内減圧完了。いつでも行けます!」

 

「……はぁ。分かりました。ではお付き合いいただきますよ」

 

「あぁ。分かっているさ」

 

「機関始動。ミネルバ発進する。コンディションレッド」

 

「ミネルバ発進。コンディションレッド発令、コンディションレッド発令」

 

タリアの声を合図としてミネルバは宇宙へと躍り出て、暗い世界を突き進んでゆく。

 

「気密正常、FCSコンタクト、ミネルバ全ステーション異常なし」

 

「索敵急いで。インパルス、ザクの位置は?」

 

「インディゴ53、マーク22ブラボーに不明艦1、距離150」

 

「それが母艦か?」

 

「初見をデータベースに登録、以降対象をボギーワンとする」

 

「同157、マーク80アルファにインパルスとザク、交戦中の模様」

 

「呼び出せる?」

 

「駄目です。電波障害激しく通信不能」

 

「敵の数は!?」

 

「1機です。でもこれは……」

 

「どうしたの!?」

 

「いえ。以前、ヤマト隊が交戦した機体と思われます!」

 

「「っ!」」

 

メイリンのその言葉に報告によってその機体の危険性を知っていたタリアとセナが顔を強張らせる。

 

「ヤマト隊長は!?」

 

「格納庫です。ただザクは整備中の為、出撃出来ません!」

 

「セイバーは」

 

「まだ最終調整中ですね」

 

「急がせて。……本艦はこれよりボギーワンを討つ! ブリッジ遮蔽、進路インディゴデルタ、加速20%、信号弾及びアンチビーム爆雷、発射用意!」

 

タリアはそこまで指示を出した後、未だにオペレーター席の近くで立っているアーサーを見て、叫ぶ。

 

「アーサー! 何してるの!」

 

「あ、あぁ! ランチャーエイト、1番から4番、ナイトハルト装填。トリスタン、1番2番、イゾルデ起動! 照準ボギーワン!」

 

そしてアーサーは言われるままに自席へと移動して、副長としての仕事をするのだった。

 

「彼等を助けるのが先じゃないのか? 艦長」

 

「そうですよ。だから母艦を討つんです。敵を引き離すのが一番早いですから。この場合は。それに敵機はヤマト隊長ですら容易に勝てなかった敵です。迂闊に近づくと本艦も危ないわ」

 

「えぇ!? や、ヤマト隊長でも苦戦する相手ですか!?」

 

アーサーの言葉でブリッジに緊張が走る。

 

それもそうだろう。キラ・ヤマトといえば、フリーダムのパイロットとして有名であるし、ブリッジに居る者で知らない人間は居ないのだから。

 

いや、だからこそ気合も入るというものだろう。

 

「ナイトハルトっ! てぇ!!」

 

「エンジンを狙って! 足を止めるのよ!」

 

「どう見る? セナ」

 

「あまり良くはないですね」

 

「ボギーワン、離脱します! イエロー71アルファ!」

 

「インパルス、ザクは?」

 

「帰投、収容中です」

 

「急がせて。このまま一気にボギーワンを叩きます。進路イエローアルファ!」

 

タリアの声を合図にしてミネルバは次から次へと砲撃を放ってゆくが、敵艦はまるで分かっているかの様にそれをかわして加速してゆくのだった。

 

そして……。

 

「ボギーワン、船体の一部を分離!」

 

「ん?」

 

「タリア艦長! 爆発する!」

 

「撃ち方待て! 面舵10、機関最大!」

 

セナの声とタリアの声がほぼ同時に響き、そしてモニターの前で船体の一部が爆発した。

 

それはモニターを完全に白く染めてしまったが、すぐに視界を取り戻すのだった。

 

「バート! 敵艦の位置は!?」

 

「待って下さい、まだ……」

 

「メイリン。敵艦の所属情報は分かりましたか?」

 

「いえ。外部からの接続は難しいです」

 

「CIWS起動、アンチビーム爆雷発射! 次は撃って来るわよ」

 

「見つけました。レッド88、マーク6チャーリー、距離500」

 

「……逃げたのか?」

 

「やってくれるわ、こんな手で逃げようとは」

 

タリアは悔しそうにそう呟き、その声にデュランダルが応える。

 

「だいぶ手強い部隊のようだな」

 

「ならば尚の事このまま逃がすわけにはいきません。そんな連中にあの機体が渡れば……」

 

「あぁ、そうだな」

 

「今からでは下船いただくこともできませんが、本艦はこのままあれを追うべきと思います。議長の御判断は?」

 

「私のことは気にしないでくれたまえ、艦長。私だってこの火種、放置したらどれほどの大火になって戻ってくるか……それを考えるのは怖い。あれの奪還、もしくは破壊は現時点での最優先責務だよ」

 

「ありがとうございます。トレースは?」

 

「まだ追えます」

 

「では本艦はこれより更なるボギーワンの追撃戦を開始する。進路イエローアルファ、機関最大」

 

「進路イエローアルファ、機関最大」

 

こうしてミネルバはザフトの新型MSを強奪した者たちを追撃するべく、宇宙空間を突き進んでゆくのだった。

 

 

 

そして、騒がしいブリッジの中で、デュランダルはセナを呼び、小声で話しかける。

 

「三機の位置は?」

 

「追っています。ボギーワン……いえ、地球連合軍の非正規部隊である『第81独立機動群 ファントムペイン』に所属しているガーティ・ルーという名の宇宙艦の中に居ます」

 

「ほぅ。もうそこまで分かったか」

 

「はい。三機のデータ解析を行った場合、こちらに繋がるよう、プログラムしていましたから。部隊の隊長はネオ・ロアノーク。地球連合軍の大佐です」

 

「ふむ。では非正規だなんだと言い訳は出来なそうだね。証拠は?」

 

「既に」

 

「よし。ではタイミングを見て、全世界へと公開しよう。既にアーモリーワンでの事件はザフト全軍に通達している」

 

「ではこのまま開戦と」

 

「あぁ。それが良いだろうな。そして一気にロゴスを引きずり出して、平和へと繋げる」

 

「分かりました」

 

セナは無表情のまま頷くと、未だ慌ただしく動いているブリッジへと視線を向けるのだった。




一応情報として記載しますが
ネオ・ロアノーク ≠ ムウ・ラ・フラガ
です。

まぁ、ムウさんはヤキンで不可能を可能にしてムウウウウウウ! したので、当然ですね。
はい。

ぶっちゃけた話をすると、ムウをネオにすると、割とこうヘイトが高くなるので。
ネオ時代のムウが好きだよって人あんまり居ませんし。
というか見た事ありませんし。

まぁ、好きな人が居たら申し訳ないですけど。
この小説上は諦めてください。
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