ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ え? キラが女の子とか聞いて無いんですけど   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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PHASE-20『その名の呪縛』

(第三者視点)

 

 

 

プラントへと放たれた核はセナとキラによって防がれた。

 

しかし、だからと言ってプラント市民が落ち着いている訳ではない。

 

「信じられない……」

 

「開戦?」

 

「核攻撃か、また」

 

「何故そんな」

 

市民は戸惑い、口々に感情を吐き出しながら、答えを求める。

 

「だが警報すら出なかったぞ!」

 

「一体どういう事だ!」

 

「こんなことになるなんて評議会は何をしていたの!?」

 

「もし一発でも当たっていたらどうなっていたか!」

 

やがて戸惑いは、答えが与えられぬ状況に怒りを感じ、それを周囲にぶつけ始めた。

 

「これからどうなるの?」

 

「宣戦布告されたんだぞ! こうなったらもう戦争だ!」

 

「そんな、無茶苦茶よ!」

 

「戦争なんて嫌よ! またあんな……」

 

「だがしょうがないだろ! 放っておけば奴等はまた撃ってくる!」

 

「もう戦うしかないんだ!」

 

「今回はセナ様とヤマト隊長が居たが、次はどうなるか分からない!」

 

「俺達の居場所は俺達が守るんだ!」

 

「報復を!」

 

「守る為よ、戦うわ!」

 

「犠牲が出てからでは遅いんだぞ!」

 

「もう話し合える余地などない!」

 

怒りに火が付いた人々は、戦う意思を示し、武器を持てと叫ぶ。

 

「ナチュラル共を殺せ!!」

 

そして、遂にその怒りが行動にまで変わろうとした瞬間、プラント中のモニターに『彼女』が映った。

 

『皆さん』

 

「っ!」

 

『私はラクス・クラインです』

 

そう。ラクス・クラインを名乗る、ミーア・キャンベルである。

 

『皆さん、どうかお気持ちを沈めて、私の話を聞いて下さい』

 

ミーアは練習した通り、ラクスらしい言葉遣いで市民に語り掛けた。

 

そしてその言葉に市民は少しずつ落ち着いてゆく。

 

『この度のユニウスセブンのこと、またそこから派生した昨日の地球連合からの宣戦布告、攻撃。実に悲しい出来事です。再び突然に核を撃たれ、驚き憤る気持ちは私も皆さんと同じです! ですがどうか皆さん! 今はお気持ちを沈めて下さい。怒りに駆られ想いを叫べばそれはまた新たなる戦いを呼ぶものとなります』

 

ミーアは必死に言葉を尽くしながら市民に訴え、市民はその言葉に冷静さを取り戻すのだった。

 

『最高評議会は最悪の事態を避けるべく、今も懸命な努力を続けています。ですからどうか皆さん、常に平和を愛し、今またより良き道を模索しようとしている皆さんの代表、最高評議会デュランダル議長をどうか信じて、今は落ち着いて下さい』

 

 

 

ラクスの放送が終わり、ミーアは深く息を吐いてから近くで待っていたセナの元へ走る。

 

そして椅子に座っているセナに抱き着きながら、自身も椅子に座った。

 

「セナ! どうだった!? 私の演説!」

 

「はい。とても良かったですよ」

 

「くぅ~! いっぱい練習した甲斐があったわ!」

 

「はいはい。離れて離れて」

 

「は。居たの? キラ」

 

「当然だろ。セナの傍にはいつも僕が居るんだよ」

 

「いい加減独り立ちしなさいよ」

 

「独り立ちとか関係ないから。僕が結婚するとしても、セナも一緒に住むから」

 

「はぁー!? セナが可哀想でしょうが!」

 

「セナは別に良いよって言ってくれたもーん」

 

「ちょ、セナ! 駄目でしょ! 何でもかんでもそうやって受け入れたら! 近寄るなよゴミくらい言わなきゃ駄目よ!」

 

「セナがそんな事言う訳ないだろ! ミーアじゃないんだから!」

 

「ちょっと! 外ではラクスって言いなさいよ! バカじゃ無いの!?」

 

「誰がバカだって!?」

 

キラとミーアは睨み合い、ギギギとぶつかり合うが、セナが間に入って仲裁をする。

 

「二人とも。落ち着いてください。ほら、今日はこの後食事に行く予定でしょう? ミネルバに戻る前に食事だけでもっていう話だったじゃないですか」

 

「分かってるよ」

 

「でも、キラが」

 

「ラクスもどきが」

 

「ちょっと! そういう言い方は無いんじゃないの!?」

 

「なんだよ。同じ事だろ!」

 

セナはため息を一つ吐くと、睨み合う二人の手を握り、そのまま部屋を出ていくのだった。

 

この安易なセナの行動により、セナは苦しむ事になる。

 

何故なら、車に乗る時も、レストランに着いた時も、二人とも自分の手が離れる事を酷く嫌がったからだ。

 

結果として、セナは手を繋いだまま車に乗る事になったし、レストランでも向かいあう二人の横に座る事になった。

 

まるでお誕生日席だとセナは嫌がったが、二人はその位置ならと納得した様であった。

 

 

 

流石に食事をするからと手を離したセナであったが、ここからまた言い争いが始まるのかと少々気落ちしていた。

 

そう。セナはどんな人であろうとも、皆仲良くして欲しいと願っているからだ。

 

しかし、現実には人が集まるとどこかで争いが始まってしまう。

 

だが、非常に珍しい事だが、そんなセナの想像とは違い、ミーアとキラは互いに言い争いを止め、静かに話を始めるのだった。

 

「それで、キラ。どうなの? 戦争は」

 

「多分。もう止まらないと思う。全員が全員じゃないだろうけど、地球でコーディネーターがユニウスセブンを落としたって信じてる人はかなり居るみたいだし。プラントだって核を撃たれたら黙ってはいられないよ」

 

「ねぇ。キラ。キラはラクス様の居る所を知ってるんでしょう? どうにか戻ってきてもらう事は出来ないの?」

 

「……ミーア」

 

「私、怖い。こんな事になるなんて思ってなくて……ただ、ラクス様が帰ってくるまでの代役だって聞いてたから、戦争だなんて。私なんかの言葉で、みんなが本当に止まってくれるかどうか、分からないよ」

 

「ごめん。ミーア。それだけは出来ない。だから、僕は……どうにもならなくなる前に、君には逃げて欲しいって思ってる」

 

「逃げる……?」

 

「ラクス・クラインなんていう人間からさ。ただのミーアに戻るべきだ」

 

「でも、そしたら、誰がプラントの人たちを止めるの?」

 

「それは」

 

「セナも、キラも、戦うんでしょう? それなのに、私にだけ逃げろって言うの?」

 

「……うん」

 

「でも」

 

「大丈夫。君がミーアに戻っても変わらないよ。僕が守る」

 

キラは真剣な眼差しでミーアを見据えながら、そう口にした。

 

その言葉に、ミーアはずっと震えていた自分の手を抱きしめて、悲し気に笑う。

 

「少しだけ、ラクス様のお気持ちが分かった様な気がする」

 

「……え?」

 

「ごめんね。キラ。セナ。今の言葉は忘れて」

 

「ミーア」

 

「大丈夫よ。戦場に居るわけじゃないんだもの。ラクス様なら、みんなが守ってくれるし。それに、キラとセナも守ってくれるんでしょう?」

 

「当然だろ。君は、そうしている間はラクス・クラインなんだから」

 

キラのその言葉にミーアは少しだけ寂しそうな顔をしてから笑う。

 

そして、セナもまた、ミーアの言葉に必ずと返すのだった。

 

「早く戦争が終わると良いわね。そうしたら、私、ラクス様に会ってみたいわ」

 

「戦争が終われば、ね。僕が連れて行くよ」

 

「うん。楽しみにしてる」

 

「ラクスに変な事言わないでよ? 君と違って、図々しくないんだからさ」

 

「はいはい。いつものいつもの」

 

「こいつ……」

 

キラの怒りに、ミーアは手を振りながら適当に流すが、セナはそんなミーアの態度に何かを感じて、ミーアを見つめた。

 

しかし、ミーアはそんなセナの顔に気づかれた事を察したが、人差し指を立てて口の前に置くのだった。

 

「何二人で通じ合ってるのさ。僕にも教えてよ」

 

「えー。でもキラは鈍いからなぁ」

 

「ハァー!? 僕は鈍かった事なんか一度もないけど?」

 

「はいはい。鈍い人はみんなそう言うのよ」

 

「こいつ! ねぇセナ! 僕は鈍くなんかないよね!?」

 

「……」

 

「なんで何も言ってくれないの!? セナ!」

 

「いや、大丈夫ですよ。お姉ちゃん」

 

「鈍くないって言ってよ!」

 

結局レストランで騒いでしまったキラは、ヤマト隊長とラクス様、セナ様が楽しそうに話していたというエピソードをプラント市民に与えてしまうのだった。




はい。
という訳でミーアの話。
なんかちょっとしっとりしてるのは、仕様です。
趣味です。

こう喧嘩友達から、気が付いたら恋が芽生えて……でも友達にはもう好きな人が居て。
って良いよね。
まぁ、ここから始まるのは悲恋か修羅場なんで、好みが分かれそうなモンですが。
どう転ぼうが私は好きや。

ミーアはこれからどう進もうが、地獄ですが、強く生きて貰いたい。
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