あらすじ 影オロチとともだちになった。
家の玄関を開けると心配そうにした両親と弟に出迎えられた。どうやら鬼時間が発生した事に気付いたようだ。少し話を聞かれた後、いつも通り風呂に入って就寝までの数時間影オロチと話す事にした。
影刃「出ていいぞ。」
そう言うと俺の影からスっと影オロチが出てきた。
影刃「結構便利そうだね、影に入るの。」
影オロチ「ああ、元は暗殺対象が人気が無いところに入った瞬間殺る為の技術なんだが、こういう使い方も出来るようだ。」
まぁ影に入るだけだから仕事している時とやる事は変わらないが、なんて言っているが間違い無く凄い事をしていると思うんだが、まぁいいや。
影オロチ「さて影刃、私を呼んだのはその妖怪ウォッチの事だな?」
影刃「うん。これどういう物なの?っていうかさっきから普通に影オロチの事見えてるんだけど。」
影オロチ「それについても説明する。今から60年以上前の事だ。ある男が妖怪が見える時計を作った。最初は文字盤の上に支柱を2本、その間に特殊なビー玉を嵌め込んだだけの簡素な物だった。その後、今の様に妖怪メダルを挿入すると召喚出来るシステムが組み込まれこの様な形になっている。」
そう言って影オロチは懐から取り出したかどが丸い角が2つついたタブレットの画面を見せてくれた。
映し出されたその時計は余りにも見た目が違った。白いし、ベゼルはついてないし、カバーみたいなのが付いている。
影刃「これホントに同じ物?」
影オロチ「他にも種類がある。」
そう言って画面をスライドさせ他の妖怪ウォッチを見せてくれる。懐中時計形、U、ドリームなど様々ある中思わず目を見開いた。
影刃「零式…?」
妖怪ウォッチ零式、自分が持っているこの妖怪ウォッチと色以外は寸分違わないそのウォッチに釘付けになった。
影オロチ「その零式の見た目と色はある男が初めて作った妖怪ウォッチの見た目と全く同じ物らしい。」
何となく言いたい事が分かった。文字がかすれて読めなくなる程に蔵に放置してあった妖怪ウォッチ。色は違えどその見た目は初めて作られた妖怪ウォッチと一緒。つまりこれは…
影刃「試作機って事?」
影オロチ「その可能性がある。大変貴重な物だろう。もしかすれば使えるメダルに制限が無いかもしれない。」
影刃「メダルに制限?呼び出せる回数があるの?」
影オロチ「回数じゃない、ウォッチにメダルが対応しているかどうかだ。」
影オロチによると妖怪メダルには幾つか種類があるらしく、影オロチがくれた銀色の銀フレーム、緑フレームのZメダル、小豆色の古典メダル。基本この3つがあるらしく、普通の妖怪ウォッチでは銀フレームだけ、零式はZと古典だけ、U1は全て可能らしい。ドリームはこの3つ以外にも特殊なメダルも使えるらしい。
影オロチ「影刃が持っているそのウォッチ、そうだな…試作零式プロトタイプと言ったところか、それならどメダルにも対応している筈だ。」
影刃「成程、でもどうやって判断する?」
影オロチ「そこのベランダに出ておくからメダルを使って召喚してくれ。部屋の中に入れれば成功だろう。やり方は…」
影刃「…知らないっす。」
影オロチ「そうだよな。」
影オロチにやり方を習いとりあえずやってみる。
影刃「えっと、まずメダルを装填。」
ジャキンッ!といういい音が鳴った。
影刃「次にベゼルを右に90°回して、」
ガチガチガチっとこれまたいい音がしながら回す。すると
試作零式プロトタイプ「オット 召喚ノ構エ」
という声がして不思議な音楽が流れてくる。次はベゼルを左へ180°回す。
試作零式「ニョロロン 召喚デアリマス」
その音声が終わるとウォッチから影オロチが召喚された。
影オロチ「無事召喚されたな。思った通りだ。」
影刃「って事は、どんな妖怪メダルでも召喚出来る訳か。」
影オロチ「ああ。ほぼ間違いないだろう。次だ。そのライトの事だが、それはサーチモード。その光を当てた方に居る妖怪を認識出来るようになる。」
影刃「認識できるように?あ、だから影オロチが見えてるのか。」
影オロチ「その通りだ。1度認識した個体は何時でも見る事が出来る。」
折角だ、何か見てみよう。何かいいものあったかな?
影刃「あ。あれがある。」
廊下に飾ってある丸い紫色の鏡。時折動いている気がする。
畳んであるレバーを出し上へ押す。
光を当てると、
?「ぺろーん。」
影刃「うぉぁ!」
目と口と手が出てきた。
?「初めまして、私、うんがい鏡と申します。起こして頂きありがとうございます。もし宜しければお名前を。」
影刃「俺は堅石 影刃。宜しく。」
うんがい鏡「宜しくお願い致します。早速ですがお手を拝借。」
手を出すと銀色のメダルが渡された。うんがい鏡の妖怪メダルだ。………?
影刃「出会って数秒なんですけど!?」
うんがい鏡「話したのは今日が初めてですが、私はここでずっと見守っていましたよ。」
あ、 そうか。子供の頃から置いてあったもんなぁ。
影刃「そうだね。これから宜しく。」
うんがい鏡「はい。それで影刃様、1つお願いが。」
影刃「お願い?」
うんがい鏡「はい。日本全国私の仲間が色々な所にいます。もし宜しければ私の様に鏡として眠っているうんがい鏡を起こしてあげて欲しいのです。必ず貴方の力になります。1度うんがい鏡を認識したら他のうんがい鏡も認識出来る筈です。」
影刃「分かった。あ、それと敬語じゃなくて良いからね。」
うんがい鏡「いえ、こればかりは。私のアイデンティティの様なものですし。」
影刃「ははは、分かった。そういえばうんがい鏡って何が出来るの?うんがい鏡同士の間をワープ出来たりとか?」
うんがい鏡「ご明察の通りです。妖怪として起きているうんがい鏡同士の間なら距離の制限もありません。たとえアメリカであろうと。」
影刃「す、凄いね。うん、必要なときには必ず頼らせてもらうよ。」
うんがい鏡「このうんがい鏡、必ずお役に立ちましょう!所で後ろの方は?」
影オロチ「影オロチだ。宜しく頼む。」
うんがい鏡「影オロチ、まさか、あの影オロチ!なんと…影刃様、貴方は本当に凄い。姿を見た者は必ず消されると噂がある方ですよ。影オロチ様も、もし宜しければ我々をお使いください。」
影オロチ「あぁ。頼らせてもらう。」
影オロチってそんな凄かったんだなぁ。